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カテゴリ: 損害保険-経営戦略

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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上グループの「マングローブ植林」です
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東京海上グループの「マングローブ植林」についてです。


東京海上グループのマングローブ植林活動はご存知の方が多いと思います。

様々な恵みをもたらすマングローブを「地球の未来にかける保険」と位置づけ、
植林プロジェクトを100年間継続することを目指して取り組んでいることに感銘
を受けている方は多いのではないでしょうか。


東京海上日動は1999年から東南アジアを中心に、「マングローブ植林プロジェクト」
を実施しています。マングローブ植林行動計画、公益財団法人オイスカ、国際マン
グローブ生態系協会をパートナーとして、植林地域の政府やコミュニティと連携し
ながら取組んできているようです。


その結果として、2011年度までの13年間で、東南アジア、南アジア、南太平洋
フィジーの計9ヵ国で、7,543ヘクタールの植林を行ったそうです。


この活動は、東京海上日動の創立120周年記念事業の一環として「環境に関する
ことで長く続けられることをしたい」という社員の声をもとに検討し、始めたもの
だそうです。社員の声をこのような形で実現することに、企業としての器の大きさ
を感じます。


また、全国各地の小学校・特別支援学校でも、地球環境教育の出前授業として
「みどりの授業〜マングローブ物語〜」を実施しています。


グループ社員・代理店が講師となって、マングローブの美しい映像や植林の体験談、
会社制服の再利用のエピソードを取り入れた授業を通じて、「生物多様性」を
保全することの大切さを伝える活動を行っています。


2012年3月末までに全国の延べ約510校、約36,000名の児童・生徒に対して授業を
提供しているようですから、これもすばらしい取り組みだと思います。


これらの取り組みはCSRの一環であり、非営利事業ではありますが、これらの
取り組み成果を定量評価したものを発表していますのでご紹介します。


新日本サステナビリティ研究所の協力のもと、タイにおける植林の経済効果を試算
したところ、東京海上日動のタイにおける植林プロジェクト(2000年スタート)は
2010年度までの11年間に植林した1,016ヘクタールを対象に、各種学術論文を参考に、


「現地住民による自給食糧、木材、バイオマス燃料の採集」
「商業的な漁獲高の増大」
「嵐による被害の軽減」
「海岸線の浸食の調整」
「温室効果ガスの吸収」


という項目ごとに効果を試算し、集計する手法をとったところ、経済効果は2030年
には累計で約44.6億円となったようです。また、単年の経済効果は2022年に約2.5億円
まで増加し、2030年以降は年に約2.4億円程度で推移すると考えられているようです。


社員が発案した取り組みが、企業の自然環境保護活動の代表取り組みとなり、また、
日本を代表する保険会社の取り組みであることから社会からの注目も浴び、ブランド
醸成につながり、上記のような経済効果を生むことになるのは、とても誇らしいこと
だと思います。


損害保険会社は、「環境保護」という名の下に、証券や約款の廃止に躍起になって
いますが、これは顧客保護の観点とはやや対立するような取り組みのように思われ
ますが、マングローブ植林活動は、社会にとって、回りまわって日本国民にとっても
大変有意義な取り組みなのではないでしょうか。


もう少し東京海上の取り組みを知りたい場合はこちらを参考にしてください。

http://www.mangrove-world.com/main.html



最後に蛇足です。

ところで「マングローブ」とは何でしょうか。

「マングローブ」という名前がついた植物があるわけではありません。
熱帯や亜熱帯地域の河口など、満潮になると海水が満ちてくるところに生えている
植物をまとめてマングローブと呼んでいます。

たとえば、雪のふる高山に生えている植物をまとめて高山植物と呼ぶように、
海水が満ちてくる潮間帯に生えている植物をみんなまとめてマングローブと呼んでいる
というわけです。

ヤシやシダの仲間も合わせると、世界中では100種類以上の植物が「マングローブ」と
呼ばれているようです。



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  今日のテーマは 東京海上グループの「CI戦略」です
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東京海上グループの「CI戦略」についてです。


東京海上グループのCI戦略について考えてみます。


CIとは、コーポレート・アイデンティティ(英: Corporate Identity 略称:CI)です。

これは、企業文化を構築し特性や独自性を統一されたイメージやデザイン、またわかりやすい
メッセージで発信し社会と共有することで存在価値を高めていく企業戦略のひとつです。


コーポレート・アイデンティティは、企業が掲げてきた理念や事業内容、また企業の社会的責任等
に基づいて自らの存在価値を体系的に整理して、改めて定めた理念やそれに基づく行動指針を
企業内外で共有することでより良い企業活動を行っていこうとするものでもあります。


主に社会における企業イメージの構築を行うために計画・実行されますが、企業内部においても
価値の共有による意識の向上、また品質や生産性、就職希望者の増加などの効果が期待できます。


日本においては1970年代に導入され始めたようですが、東京海上グループの場合、「ロゴ」と
「サウンドロゴ」があります。こちら(↓)で確認ください。


http://www.tokiomarinehd.com/company/brand/index.html



サウンドロゴとは、企業がCMなどにおいて、自社の呼称や商品名などにメロディを付けたり、
あるいは音声や効果音などの音響でアピールして宣伝効果を高めるブランド手法です。
(東京海上の「トキオマリーン〜♪」は耳に残りますよね)

数秒間程度のわずかな時間で、聴いた消費者・顧客の注意を強く引きつけて記憶されること
を狙って、さまざまな工夫が凝らされています。


また、サウンドロゴと同時に確認できたのが、企業イメージを作り上げる「ロゴ」です。
東京海上の場合、このロゴについて次のように解説がありました。


「ダイナミックな螺旋形が、時代を先取りする創造性と発展性を表し、同時に地球とお客様を
 やさしく包みサポートするイメージを表しています。

 お客様と共に地球規模で発展、繁栄していきたいという願いと決意をシンボリックに表現した
 マークです。球体には、人と地球の貴さを表すゴールド、螺旋形には、知性・スマートさ・
 親しみやすさ・未来などのイメージを表すブルーを配しました。」


色々な思いが込められているようです。
他方、参考までに損保ジャパン日本興亜とMS&ADのロゴとその意味あいについても紹介
します。各社様々な思いや理念が込められています。こちら(↓)をご確認ください。


(損保ジャパン日本興亜の場合)
http://www.sompo-japan.co.jp/topics/download/20121119_1.pdf

明日の方向を指し示し牽引するプラチナの環は、損保ジャパン日本興亜が未来に向かって
世界中の人々と取り結んでいく”新しい信頼”の象徴 とのことです。また、正円と環を
ダイナミックに組み合わせることで、日本を代表するブランドとして「世界で伍していく
会社」を目指すというビジョンを表現したとのことです。


(MS&ADの場合)
http://www.aioinissaydowa.co.jp/corporate/about/news/aioi/pdf/2010/20100204.pdf

とても淡白な解説となりますが、「プロフェッショナリズムの結集」を表現しているよう
です。


以上、各社のロゴ戦略について確認してもらいましたが、このロゴを作成するためにも、
CI戦略が必要となります。


このCI戦略を策定・実行するにあたっては、まずは、その企業を象徴するマークやロゴを
策定することが多いため、「 CI とはマークを新しくすること 」と理解されることが
多いようですが、実は、その本質は企業文化を高め顧客をはじめとする関係者や企業、
社会とよりよい関係を築くことが最大の目的であるようです。


定められた理念は明確で親しみやすい言葉にされマークやロゴとともに統一された使用法
で様々なコミュニケーションに使われています。言葉はその役割により「コーポレート・
ステートメント」「コーポレート・スローガン」「コーポレート・メッセージ」などと
呼ばれます。


ロゴは流行や時代の気分あるいはただ単に新しさを追求して作られるのではなく、あくまで
企業の掲げる理念や特性を視覚化したものとされ、時の変化に左右されることのない
「普遍性」、またライバル企業と明確に差別化するための強い「独自性」を持っていること
が重要とされています。


また、学術的に、CI は3つの要素により構成されると解説もされています。


 MI: マインド・アイデンティティ (Mind Identity)   → 理念の統一
 BI: ビヘイビア・アイデンティティ (Behavior Identity)→ 行動の統一
 VI: ビジュアル・アイデンティティ (Visual Identity) → 視覚の統一


定めた理念を共有し、理念に基づく考え方と行動により商品を開発し、供給します。
そしてその企業・製品の優れた特性や独自性を統一されたイメージやデザイン、また
わかりやすいメッセージで発信するという一連のプロセスを計画的に実行することで、
社会におけるより良い企業活動、より良いコミュニケーション、より良い関係を築く
ことができ、同時にライバルと明確な差別化ができるようです。


「情報の90%は視覚を通じて伝わる」と言われるように、ロゴ等の視覚的変化が
注目され話題にされることが多くなりましたが、上述したとおり、目に見えない価値
と行動の実践とが「CI戦略」を成功させるためには大変重要となっています。
その意味で、東京海上のCI戦略はとても勉強になります。


また、東京海上だけでなく、次のグローバル企業のロゴについて(英文ですが)、
その変遷が解説されていますのでご紹介します。


(対象企業)

 adobe アップル、キャノン、グーグル、IBM、マイクロソフト など

http://www.neatorama.com/2008/02/07/the-evolution-of-tech-companies-logos/



上記URLを確認いただくと分かるのですが、企業のロゴを創業時から守り続けれることも
大切ですが、時代の変化や事業内容により変化していることが多い気がします。


不思議なのは、変わった時には違和感があっても、次第に慣れて、しばらく経つと
新しい方が良いと思うようになることです(ドコモのロゴもいまではとても馴染んで
しまいました)。


アップルの場合は、創業時のロゴがリンゴの木の下にいるニュートンの絵であり、
そこからアップル(コンピュータ第1世代)のネーミングがあると説明しています。
そして、新しいタイプ(パーソナルコンピュータ)のアップルを販売するために、
複雑なロゴから虹色ロゴに変えたのもジョブズであり、最近のロゴもアップル再生の
ために近代的なイメージを感じるものに変えたようです。


ブランド戦略にも通じるCI戦略・・・侮れません。
お金をかけてでもしっかりと独自のCI戦略を確立させる必要がありますね。



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  今日のテーマは 東京海上グループの「キルン」です
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東京海上グループの「キルン」についてです。


2008年3月、東京海上グループは英国ロイズ保険市場を代表する保険グループ
である「キルン」を買収しました。


そのキルンは保険引受能力がロイズ市場の中でも最大級であり、また卓越した
引受エキスパティーズには定評があり、着実に収益の拡大を実現している会社
です。

東京海上グループの持つ資本力と組み合わさることにより、その強さはさらに
増すことは確実で、ロイズ市場において更なる成長を目指すことができるとい
う評判もあります。


そのキルンが今年で創立50周年を迎えました。
50周年記念としてプロモーション動画を制作していましたのでご紹介します。

http://www.kilngroup.com/fifty-years-of-kiln/



登場人物は実在する人であり、すべて英語による解説ですが、本動画をみること
で、「ロイズ」のイメージ、「ロンドン」の保険会社の感じ、職場の雰囲気が
つかめると思います。

8分程ですが、完成度が高く、いかにもイギリスで作成された雰囲気の、楽し
める動画ですので、ぜひご一覧ください。



さて、50周年を迎えたキルンはどのようにして創設されたのでしょうか。


歴史を紐解くと、1962年7月12日、ロバート・キルン氏とそののビジネスパート
ナーが、個人資産5,000ポンドを入れて、ロイズに小さなニッチ引受シンジケー
ト団を設立したのが始まりだそうです。


彼らのビジネス関係は、「双方に信頼しあい、ビジネスとしてキルンの確立
に貢献しすべてが整合的で、卓越性があり、イノベーションの核となる価値
観に基づいて設立された」と表現されていました(同社ホームページより)。


年間保険料は10億ポンド以上に達し、東京海上グループに支えられ、キルン
は200カ国以上にクライアント(顧客)を有しています。キルンは同社のHP
上で以下のコメントを発信しています。


「今日、我々は、財産リスク、マリンリスク、企業リスク、航空、医療·傷害
 保険や生命保険を含む専門家を有し、リスクの多様なポートフォリオを組成
 し、ロイズ市場で4つのシンジケートを持っています。」

「我々は、保険市場において強者としてポジションにあり、2012年度は私たち
 職員全員にとってエキサイティングな年になるだろう」


東京海上グループの一員としての自覚やロイズ市場における立場をわきまえた、
自信が感じられます。


また、同社は今年、「Sunday Times 100 Best Companies To Work For 」
(サンデータイムズのベスト100社)の1社にも選ばれました。


http://www.kilngroup.com/media/press-releases/kiln-named-as-one-of-the-sunday-times-100-best-companies-to-work-for-2012/story.aspx


ロンドンにおいて毎年の恒例であるこの賞は、従業員に向けてのコミットメント
を実証し、従業員にとって働きやすい企業と認識されるものだそうです。
(キルンは初めて認定されたようですが、「3つ星」を認定されたそうです)

(参考)
 ロンドンで開催された式典で、キルンの最高経営責任者、チャールズ·フラン
 クス氏に授与されたようですが、チャールズ氏は次のようなコメントを声明
 していました。


  「私は、我々がこの賞を受賞していることに感激しています。私たちは、
   キルンが設立されて以来、我々は常に人々に力を与えている。
 
   そして、知的で、刺激的で楽しい企業文化の創造に焦点を当てている。
   私たちは創立50周年を祝いつつ、引き続き受賞されるよう頑張りたいと
   思います。」



キルンは、英国、ブラジル、ベルギー、フランス、ドイツ、香港、シンガポール、
南アフリカ共和国などに12のオフィスを有し、400人以上を雇用しています。

また、同社は高い商品開発力と引受エキスパティーズを活用し、料率サイクルに
応じた柔軟な引受を通じた収益拡大が期待されています。また、2011年6月に
同社が出資した米国所在の保険代理店であるWNC社を通じた米国内での収保拡大
や、欧州大陸・アジアにおける引受の拡大も同様です。

その上、高いアンダーライティングを維持し、コンバインドレシオは80%台を
堅持することが見込まれていますので、高い収益力が期待されています。

具体的には、キルンは2012年度正味保険料970億円、修正利益130億円が見込
まれています。2014年度には、同1220億円、同190億円と、デルファイやフィラ
デルフィアなどの海外事業と同規模の修正利益が予想されていますので、東京
海上グループにおける位置づけはとても高いものです。


このように、50年の歴史を持ち、かつグローバルに活躍し、収益性も申し分
ないキルンの「パワー」は、東京海上グループでどのように活用されていくの
でしょうか。

キルン買収によるシナジー効果に注目していきたいと思います。

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  今日のテーマは 東京海上の 経営理念 です
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東京海上の「経営理念」についてです。

東京海上グループは、「お客様の信頼をあらゆる活動の原点におくこと」を
経営理念に掲げるとともに、「事業活動のあらゆる局面においてコンプライ
アンスを徹底する」ことを行動原則として、企業の社会的責任を果すことを
同社のHPなどで宣誓しています。

経済や社会の構造変化が急速に進展する中で、同社は、保険・金融・その他
事業の領域を大きく拡大していますが、グループ各事業会社が皆様にそれぞれ
の事業分野で最高品質の商品・サービスをご提供するための努力を惜しまない
ともしています。

継続的成長を遂げつつ、グループの企業価値の向上につとめ、「社会から必要
とされる企業グループ」になるための王道はありません。地道な活動が重要
になるのでしょう。


そこで、注目したいのが、最近話題になった「持続可能な社会の形成に向けた
金融行動原則(21 世紀金融行動原則)」への署名です。


東京海上ホールディングス傘下のグループ金融各社は、上記の「21 世紀金融
行動原則」の趣旨に賛同し、署名しました。


この原則は、環境省の中央環境審議会の提言に基づき、環境金融への取組み
の輪を広げていく目的で、多くの金融機関が参加した「日本版環境金融行動
原則起草委員会」によりとりまとめられているものです。


直面する環境・社会・ガバナンス等の様々な課題に対し、国内金融機関が
本業において最善の取組みを進めていくための行動原則と位置づけられて
います。

東京海上日動は、持続可能な社会の実現に向けて保険会社の役割・責任を
主体的に考えるために、起草委員会の委員となっていたようです。


そこで、このたび、東京海上日動、日新火災、イーデザイン損保、東京海上
ミレア少額短期、東京海上日動あんしん生命、東京海上日動フィナンシャル
東京海上アセットマネジメント、東京海上キャピタル、東京海上不動産投資
顧問が、同行動原則に署名するに至ったそうです。



東京海上グループは、以下の3点を掲げ、E(環境)・S(社会)・G(ガバ
ナンス)等の社会課題に対応していくために様々な取組みに注力しています。

「本業を通じた価値提供」
「気候変動への対応」
「地域社会との協働」


具体的な活動としては、以下が取り上げられています。

★東京海上日動
 「Green Gift」プロジェクトとして、Web約款の推進、マングローブ
 植林事業等、トータルアシスト自動車保険(エコマーク認定商品)の販売

★日新火災
  環境配慮型自動車保険「アサンテ」の販売

★東京海上日動あんしん生命
 顧客をがんから守る運動、引受基準緩和型医療保険「メディカルKit ラヴ」
 の販売

★東京海上アセットマネジメント投信
  大和マイクロファイナンス・ファンドの組成



東京海上グループの活動は、何に根ざしているのでしょうか。
やはり、冒頭にも上げた「経営理念」を原理原則として、何をすべきなのか、
他社の真似事ではなく、自社にとって何が有益で、何を実行すべきなのか、
それを考え抜くDNAがあるからこそ、軸のぶれない行動がとれるのでは
ないでしょうか。


MBAの「経営戦略」では、まず企業とは何か、企業の戦略を考える上で、
経営理念とは何か、を学びます。


「経営理念とは何か」という定義については様々な研究がなされており、
又各企業によって経営理念の考え方・捉え方は様々でです。

一般論として考えられている経営理念とは、以下のとおり定義されています。

「経営活動に関し企業が持つ経営哲学や世界観を端的にまとめたもので、
経営活動を推進していく上で、指導的原理及び経営組織の基本象や原点を示し、
指針と信念を明文化し、公表したもの」


つまり経営理念とは、経営ボードや創業者個人の社会的価値観を反映したもの
ではなく、企業団体に属する組織全員の信条・信念・価値観を表わすものと
されています。

したがって経営理念が組織に根付いておらずとも、経営者であれ未公表の
個人的な企業感や価値観・存在意義は「傲慢」であり「無」に等しいという
ことになります。


経営組織全体が切磋琢磨し、共に支え合い、互いを尊重し、応援し、想いを
共有し合う全ての企業活動の原点・原理は、正にこの経営理念が全ての方向
を位付け、経営組織全体の価値観・信条・信念となっていることが望ましい
と考えられます。

東京海上の経営理念が、同社社員にしっかり浸透しているからこそ、首尾一貫
した経営が執行できるのではないでしょうか・・・。


(参考)

「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(21 世紀金融行動原則)」

1. 自らが果たすべき責任と役割を認識し、予防的アプローチの視点も踏まえ、
 それぞれの事業を通じ持続可能な社会の形成に向けた最善の取組みを推進する。

2. 環境産業に代表される「持続可能な社会の形成に寄与する産業」の発展と
 競争力の向上に資する金融商品・サービスの開発・提供を通じ、持続可能な
 グローバル社会の形成に貢献する。

3. 地域の振興と持続可能性の向上の視点に立ち、中小企業などの環境配慮や
 市民の環境意識の向上、災害への備えやコミュニティ活動をサポートする。

4. 持続可能な社会の形成には、多様なステークホルダーが連携することが
 重要と認識し、かかる取組みに自ら参画するだけでなく主体的な役割を
 担うよう努める。

5. 環境関連法規の遵守にとどまらず、省資源・省エネルギー等の環境負荷の
 軽減に積極的に取り組み、サプライヤーにも働き掛けるように努める。

6. 社会の持続可能性を高める活動が経営的な課題であると認識するとともに、
 取組みの情報開示に努める。

7. 上記の取組みを日常業務において積極的に実践するために、環境や社会の
 問題に対する自社の役職員の意識向上を図る。



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  今日のテーマは 東京海上の「海外戦略」です
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東京海上の「海外戦略」についてです。

東京海上グループにとって、海外保険事業はグループ全体の利益成長のドライバー
と位置づけています。

海外戦略のコンセプトは、

1.グローバルな成長機会の追求
  ⇒海外保険市場の高い成長性の取り込み
  (米国のフィラデルフィア社や欧州のキルン社の買収)

2.リスク分散効果による利益水準の安定化および資本効率の向上
  ⇒グローバルに地域分散の効いた事業ポートフォリオ構築

3.日系顧客の海外進出への対応
  ⇒生産、販売、投資それぞれで益々進展している日系企業のグローバル化に対応


世界のGDP規模は約6,300兆円と推計されていますが、その中でも損保市場は
約170兆円、生保市場は240兆円と試算されています。この生損保市場の410兆円の
シェアをどの程度狙うのか。1%でも約4兆円です。
東京海上ホールディングの保険料収入は約2.7兆円ですから、世界シェアの1%にも
満たしません。国内損保市場や生保市場は成熟し、少子高齢化のため、市場は縮小均衡
の傾向にありますが、拡大均衡を目指すためには、やはり世界に目を向けて、
世界シェア1%の4兆円をターゲットに、さらなる拡大を求めていく必要があるのでは
ないでしょうか。

東京海上の場合、成長の手段として、「内部成長」と「買収」の2つを挙げています。

「内部成長」は、新規参入が相対的に容易な事業である「再保険」を内部成長として
拡大させることを表明しています。


「買収(M&A)」は、欧米や新興国の元受保険事業において、一定の事業基盤確保が
必要であり、新規参入が困難な市場において、活用することを表明しています。
また、買収に当たっては経営権の確保(100%の株式保有)が基本方針としていますが、
一方、出資規制のある国・地域(例えば中国)においてはマイノリティ出資やJV形態も
選択肢としています。

※東京海上グループの買収における3条件とは・・・
 〃弍弔侶鯀汗、強固なビジネスモデル、9發だ長性


上記「内部成長」と「買収」を上手く組み合わせた成長戦略を策定・実行しているのが、
今の東京海上グループの海外戦略の特徴です。高成長の見込める新興国市場において、
重点地域を中心に損保・生保等への積極的な投資を行い、中長期的な収益機会を追求
していますが、反面、海外事業には課題もつきものです。

進出先における課題とは・・・現地市場での競争力と優秀な人材の確保が問題。

東京海上の海外事業は、海外進出を行っている日系企業に対する支援を中心に事業を
拡大してきた経緯があります。そのため、進出先におけるローカル企業や一般消費者
に対するブランドの浸透度が未だに低く、そのことが現地市場を開拓する際の大きな
課題となっているそうです。進出先における一般消費者に対するブランドの浸透度が
低いことから、現地での優秀な人材の確保が非常に難しいという課題も抱えています。

また、日本と進出先の規制や監督の内容も主たる課題として認識しています。
日本と進出先の規制内容や監督方針に大きな隔たりがあり、規制の遵守状況にもばら
つきが見られるケースがあるというのが具体的な事象です。

たとえば、中国では、次のような規制があります。

●営業地域制限および支店認可基準
 外国保険会社については、営業範囲が支店設置省内に限定されている(営業地域制
 限)。中国の国内保険会社と同レベルのサービスを提供するためには、各省で支店
 認可を取得する必要があるが、支店認可基準が十分に明確とは言えず、認可申請後、
 多大な時間を要するケースもあり、同国内でのサービス拡大の障害となっている。

●自動車賠償責任保険制度
 自動車賠償責任保険が外国保険会社に開放されておらず、自動車保険参入の障害と
 なっている。

●再保険取引規制
 保険会社は、監督官庁の認可がある場合を除き、自社の国外関連企業との再保険取
 引を禁じる規制が設けられている。また、認可基準が不明確でかつ全件事前認可制の
 ため、中国所在リスクに対する外国保険会社グループのキャパシティーやノウハウ
 が十分に提供出来ていない。



それでは、これらの課題を解決するために、日本の行政や保険会社は何をすべきなの
でしょうか。東京海上が考えるソリューションは以下のとおりです。


⇒進出先におけるブランドの浸透には多大な時間を要するため、これらの課題に迅速
 に対処するためにはM&Aが非常に有効な解決策。M&Aの際に、諸外国の保険会社に
 劣後することのないよう障害となっている日本の規制緩和を実施すべき。
 また、発展途上国における保険の普及促進に向けて、例えば以下のような官民合同
 の保険のインフラ整備も一考の余地があるとのこと。

 ・自動車賠償責任保険制度が未整備の国における同制度の整備に向けた取り組み
 ・国民の保険に対する意識の低さや損害査定網が未整備であること等により保険
  の普及が遅れている発展途上国において、インフラ整備策の一環としてのイン
  デックス型保険の普及促進に向けた取り組み。
 ・発展途上国における個人向け巨大災害保険制度(例:日本における地震保険制度
  や米国の洪水保険制度等)の設立に向けた取り組み。


⇒日本と進出先の規制や監督の内容については、世界的に規制や監督が統一化の流れ
 にある中で、日本が特に新興国市場における規制・監督の標準化に貢献することが
 出来れば、こうした問題の解決の一助になる。


中長期的な展開を視野に入れ、官民あげて、損保会社の海外展開を加速させる必要が
ありますが、足元の2011年度業績予想としては、

正味収保を5,770億円(前年増減+505億円、増減率+10%)と見込み、アジア等新興国
における順調な経済成長や欧米における景気回復を背景とした営業推進等により10%
の増収を見込んでいます。利益は、520億円(前年増減+272億円、増減率+110%)を
目標としています。

この目標を確実に達成し、利益を投資として、新興市場の保険会社の買収にあてる
正の循環を繰り返すことで、世界シェア1%達成にむけて活動していくものと思わ
れます。ぜひ、東京海上グループには、日本を代表する保険会社として、グローバル
プレーヤーとして活躍してもらいたいですね。


(参考とした資料)

東京海上グループの海外戦略「海外展開とその課題について」
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/w_group/siryou/20110629/04.pdf


(銀行や証券会社の戦略もぜひご参考ください)

三菱UFJグループの海外戦略「我が国における金融業の国際競争力の強化」
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/w_group/siryou/20110629/03.pdf

大和証券グループの海外戦略「我が国金融業の国際競争力の強化に向けて」
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/w_group/siryou/20110629/05.pdf


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  今日のテーマは 東京海上の2011年度事業計画 です
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東京海上の2011年度事業計画についてです。

東京海上HDの2011年度事業計画が発表されました。
http://ir.tokiomarinehd.com/ja/IRPresentation/2011/IndexContent/01/IndexContent/IndexLink/pdf1/Tokio%20Marine%20Group%20FY2010%20Business%20Plan.pdf

2010年度実績は、国内損害保険事業で東日本大震災が発生したことや、海外保険事業で
ニュージーランド地震が発生したことなどにより、グループ合計で720億円でした。

他方、2011年度は、グループ合計で1,280億円の修正利益を目指しています。
国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外保険事業は、平年並みの損害発生を見込み、
金融市場が2010年度末の状態であることを前提として以下利益を目標としています。

国内損害保険事業 350億円
国内生命保険事業 380億円
海外保険事業   520億円 
金融・一般事業  30億円

詳細はこちらでご確認ください。
http://ir.tokiomarinehd.com/ja/NewsRelease/NewsRelease990332436784470220.html


収益計画を見ての所感は・・・

○主力事業である東京海上日動社の賞味保険料収入は前年比ほぼ横ばい
  (逆に、日新火災が増収している)

○海外事業は、生保事業を除き、大幅な増収はしていない。
  (生保事業は350億円も増収していますが、新規のM&Aでもあるのでしょうか)


東京海上日動社は、11年度から明治安田生命との提携が始まります。
今まで明治安田生命は日本興亜損保の商品を扱っていましたが、これが東京海上日動
に切り替わるというもの。また、11年7月→12年1月に延期となりましたが、
自動車保険の料率改定もあります。そして、超保険の推進(計画では約40億円増収)
もあります。また自動車生産の後退により自動車保険の減収が一定発生すると思いますが、
復興需要もあります。

これら好材料があるにもかかわらず、東京海上日動は3億円の増収しか見込んでいない
というのは、相当保守的に計画を策定しているか、または、これらの増収を打ち消してしまう
減収要素を抱えているか、のどちらかでしょうか。

事業計画では、種目別に以下の大まかなコメントがありますが、建前的なものでしょうか・・・。


火災:抜本超保険の契約増加による増収を見込む一方、家計地震における民間の保有責任額
   引き下げに伴う減収によりほぼ横ばいを見込む

海上:東日本大震災の影響による物流環境の悪化等を見込むことにより▲1.3%減収

傷害:長期第三分野の初満期到来により発生する無事故戻しの影響等を見込み▲2.2%減収

自動車:東日本大震災の影響等により▲0.5%減収

その他:前期における一時的な契約の反動減を主因として▲1.3%の減収

(これ以上言及すると、憶測・推測が、うわさとなり、風評を生みますので、これくらいに)


東京海上日動は、主力販売チャネルにおける超保険化と成長戦略に関して以下の実行策を
標榜しています。

1.商品優位性を活用した新規契約の拡大
2.超保険移行による契約維持率向上
3.コンサルティング進展による補償拡充
4.超保険・TNet等を活用した販売基盤新設の推進

そして、収益力強化の観点から2009年度、2010年度に0に実施した商品・料率改定
効果が継続的に発現することを見据え、約140億円の収益改善効果を見込んでいます。
ほかにも、震災対応関連コストや業務革新プロジェクト以外のITコスト増加による物件費率の上昇を
見込む一方で、人件費率および手数料率の低下により約40億円のコスト削減も視野に
入れています。

多角的に、ローカル、グローバルに戦術を講じ、他の2メガ損保の追撃を許さない、圧倒的な
事業計画にて、世界を代表する企業体となることができるのでしょうか。
今後の活躍が楽しみです。


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  今日のテーマは 東京海上日動のBCP です
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東京海上日動のBCPについてです。

東京海上日動は、地震、台風等の自然災害が発生した場合、被災地はもちろん被災地以外でも、
保険事故の受付、保険金・満期返れい金等のお支払い、保険契約締結等、損害保険会社としての
重要業務を継続する社会的使命を担っていることから「災害に関する事業継続計画における基本
方針」を定めています。

その方針とは、「災害発生時における社員の行動原則」と「事業継続に対する基本方針」です。

●災害発生時における社員の行動原則
 災害発生時の社員の行動について、優先順位を次の通りとします。
 ・生命の安全確保
 ・地域社会の安全確保への協力
 ・重要業務の継続(事業継続)
 「事業継続」に対する行動に先駆け、「生命の安全確保」や「地域社会の安全確保への協力」を
  優先的に行うことを社員の行動原則としています。

●事業継続に対する基本方針
 災害発生時においては、以下3つの業務を重要業務とし、リソース(要員、資金ほか)を必要に
 応じて振り替え、これらの重要業務の継続を最優先します。
 ・保険事故受付業務
 ・保険金、満期返れい金等の支払い業務
 ・保険契約締結業務

そして、この2つを踏まえ、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しています。
東日本大震災をきっかけに、金融機関の危機管理に対する態勢整備は、市場や当局、そして
消費者から高い注目を集めることになりましたが、東京海上日動は2007年12月に策定し、ここ
最近、同社のHPで開示しました。


(詳細はこちらでご確認ください)
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/pdf2010/saigai_BCP.pdf


欧米の企業では、早くから不測の事態に対する備え(コンティンジェンシープラン)、災害時
復旧計画などの枠組みでBCPの策定が行われきました。そして、BCPが国際的にも広く注目される
ようになってきたのは、9・11同時テロ事件以降であるといえます。
この事件では、ニューヨークの世界貿易センタービルに旅客機が突入し、数多くの企業が被災
しましたが、被害にあった企業の多くがバックアップセンターを備えていたため、事業継続に
成功したことが大きな話題になりました。

日本では、この事件を契機としてBCPに関する検討が進められ、2005年8月に中央防災会議から
「事業継続ガイドライン」が公表され、2006年2月には中小企業庁から中小企業の経営者が
過度な負担なく自社BCPを自力で策定運用できるようにするための、「中小企業BCP策定運用指針」
が公表されました。現在、BCPの策定は企業の社会的責任(CSR)として位置づけられています。

BCPの説明を割愛していましたが、正式名称は以下のとおりです。

「事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)」


BCPとは自然災害やテロなどの不測の事態において、企業の事業継続をはかるための方針や手続き
を示した計画(文書)になります。上記URLのBCPは要約版ですので、概略のみしか分りませんが
詳細版については、

また、情報開示はされていませんが、同社はBCMも策定しているはずです。
「事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)」は自然災害や不測の事態
による様々なリスクに対して迅速かつ効果的に対処し、事業活動の継続性を確保するための
戦略的な運営管理手法を指します。具体的にいえば、BCMはBCPを策定するとともに、BCPの実行に
必要な準備・資源の導入などについて、PDCA(Plan、Do、Check、Act)のサイクルで見直し、
管理する仕組みを意味します。

三井住友海上、損保ジャパン、あいおいニッセイ同和、日本興亜など、大手損保会社のホーム
ページをくまなく探してみましたが、BCPを社外に開示しているのは東京海上日動社だけのよう
です。

大手損保会社も東京海上日動社同様、有事の時の行動原則を明確に定め、またBCPも策定している
と思われますが、消費者、投資家、契約者などの関係者に対して安心感を与え、信頼・信用を
醸成するためにも、東京海上日動を見習い、BCP等の概要を情報開示していくべきだと考えます。

些細なことかもしれませんが、東京海上日動のステイクホルダーに対する「真摯な姿勢」を
見ることができました。



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  今日のテーマは 東京海上のIR活動 です
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東京海上のIR活動についてです。

まず、IRについて正しい理解をすることが、東京海上の活動を評価するうえで
重要なことです。
IR(Investor Relations)とは、投資家向けの広報活動です。有価証券報告書など、
制度で義務付けられているものを開示するディスクロージャーと違い、企業が自主的に
に行なう情報提供活動です。
IR活動の内容としては、決算や事業に関する説明会の開催、年次報告書等の資料作成、
ホームページ上の情報開示などがあります。対象者別のIRの具体的手段は以下のとおり
です。

【アナリスト・ファンドマネージャー】
 ・決算説明会
 ・スモールミーティング
 ・物件・施設見学会
 ・個別訪問の受け入れ
 ・テレフォン・コンファレンス
 ・ファクトブック
 ・アニュアルレポート
 ・HPにおけるIRサイト

【個人投資家】
 ・個人投資家向けラージミーティング
 ・事業報告書
 ・HPにおけるIRサイト

【ジャーナリスト】
 ・決算説明会
 ・個別訪問の受け入れ
 ・ファクトブック
 ・アニュアルレポート
 ・HPにおけるIRサイト

【証券会社】
 ・決算説明会
 ・物件・施設見学会
 ・個別訪問の受け入れ
 ・HPにおけるIRサイト

【金融機関・債券格付け機関】
 ・決算説明会
 ・個別訪問の受け入れ
 ・ファクトブック
 ・アニュアルレポート
 ・HPにおけるIRサイト

(※東京海上は上記手段を全て実行していると思われます)

以前は投資家や証券アナリストを対象としたIR活動が中心でしたが、昨今、増加する
個人投資家向けのIR活動も増えてきています。 IR活動の目的は企業の証券が公正な
価値評価を受けることで、これにより資金調達につなげたり、投資家をはじめとする
ステークホルダーとの良好な関係を構築したりすることができます。株主や投資家に
とっては、企業から投資判断に必要な企業情報を得て、効率よく情報を集めることが
できるというメリットがあります。

これらをMBA流にいうと、以下のようになります。

「IRとは、企業財務、コミュニケーション、マーケティング及び証取法の遵守を統合
 して、会社と金融コミュニティおよびその他の利害関係者との間に最も効果的な双方向
 のコミュニケーションが行われるようにすることにより、究極において会社の有価証券
 が公正に評価されることであり、戦略的立場である経営者が責任を負うことがらである。」


企業の株式等の有価証券を評価、購入してもらうための双方向型のコミュニケーションが
IR活動ですが、これを活発化させている背景としては・・・


 ・株主価値の増大を重視した経営のシフト
 ・コーポレートガバナンス(企業統治)の強化・再構築
 ・IRとPRを掛け合わせたコーポレートブランドの活用
 ・CSR、企業ポリシーの明確化とコンプライアンスの厳格化
 ・開かれた(対話型の)株主総会
 ・敵対的買収防衛

などがあります。


話は変わりますが、東京海上の現在(4/22)の株価は2,267円です。
これに対して、MS&ADは1,852円。企業規模はMS&ADが上ですが、利益は
東京海上が上です。利益が出る会社が評価されることが定石ではあるものの、
この約400円の差はどこからくるのでしょうか。やはり、投資家等のステイクホルダー
との双方向型コミュニケーションが一因なのでしょう。

ステイクホルダーを代表する「アナリスト」は以下の方々です(敬称略)。

大野 東(クレディ・スイス証券株式会社)
岡本 光正 (メリルリンチ日本証券株式会社)
葛西 誠 シティグループ証券株式会社)
国重 希 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)
塩田 淳 (大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社)
呉 世媛 (HSBC証券会社)
辻野 菜摘 (J.P.モルガン証券会社)
丹羽 孝一 (みずほ証券株式会社)
伴 英康 (モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)
摩嶋 竜生 (株式会社東海東京調査センター)
三好 孝規 (ゴールドマン・サックス証券株式会社)
村木 正雄 (ドイツ証券株式会社)

金融株を評価するアナリストからの高い評価をどう導き出すか、これはIR活動の肝に
なるのではないでしょうか。

また、株主にとっては、株価の上昇以外に重要なものとして、配当金があります。
配当金の多寡を示す指標として「配当性向」がありますが、東京海上は年々配当性向を
高めています。これも株価を業界の中で相対的に高いポジションに位置づけている理由
になっているかもしれません。

配当金・配当性向についてはこちらでご確認ください。
http://ir.tokiomarinehd.com/ja/ReturnToShareholders.html


なお、投資家向けのイベントとして最も重要なイベントが株主総会ですが、今年の
株主総会は、平成23年6月27日午前10時です。
(場所はANAインターコンチネンタルホテル東京)

明治安田生命、三菱東京UFJ、モクスレイ・アンド・カンパニーなどの大株主をはじめ、
個人投資家が多く集う、年1回のイベントです。今年は地震保険金の支払状況や今後の
営業戦略などに質問が集中することになるのでしょうが、東京海上の株主総会は一部ですが
動画で確認できます。

(昨年度の株主総会の事業報告動画はこちらです)
http://www.net-ir.ne.jp/e-pre/8766sp1006/index.html

(株主総会のプレゼンテーション資料はこちらです)
http://ir.tokiomarinehd.com/ja/ShareholdersMeeting/AccountsAnnounceColl/00/links/05/PDFile/100628presentation.pdf


6月27日の株主総会終了後、東京海上のHPで株主総会の概要が確認できますので、
是非、6月末に同社HPを確認してください。

また、2011年度のIR活動スケジュールです。

5月19日 決算発表、決算IR電話会議
6月1日  IR説明会
6月27日 株主総会
8月 第1四半期決算発表、第1四半期決算IR電話会議
9月   個人投資家説明会
11月  第2四半期決算発表、第2四半期決算IR電話会議
12月   IR説明会
2月  第3四半期決算発表、第3四半期決算IR電話会議

IR活動を下支えする広報部はじめ、資料作成に奔走する本社関係各部の努力があって
成り立つIR活動ですが、同社の株価を高い水準に保つために必要な業務です。
また、投資家にとっても重要な情報源となりますので、引き続き、適時適切な情報開示を
東京海上には求めたいものです。



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  今日のテーマは 東京海上の経営理念 です
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東京海上の経営理念についてです。


東京海上HDのホームページには、持株会社としての経営理念を掲載しています。
一方、MS&ADやNKSJのホームページには、経営理念についての記載は
若干であり、ホールディングとしての経営理念が不明瞭なところがあります。
各社の経営理念等も比較しながら、東京海上HDの経営理念について考察します。


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【東京海上】

『東京海上グループは、お客様の信頼をあらゆる活動の減点におき、企業価値を
 永続的に高めていきます。』

1.お客様に最高品質の商品・サービスを提供し、安心と安全を広げます。

2.株主の負託に応え、収益性・成長性・健全性を備えた事業をグローバル
  に展開します。

3.社員一人ひとりが創造性を発揮できる自由闊達な企業風土を築きます。

4.良き企業市民として公正な経営を貫き、広く社会の発展に貢献します。



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【MS&AD】

MS&ADインシュアランス グループの目指す姿として、

『グループの目指す企業グループ像を明確にするため、次のとおり経営理念、
 経営ビジョン、行動指針を定めました。』

1.経営理念(ミッション)
  グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある
  社会の発展と地球の健やかな未来を支えます。

2.経営ビジョン
  持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを
  創造します。

3.行動指針(バリュー)
  ・わたしたちは、常にお客さまの安心と満足のために、行動します。
  ・わたしたちは、あらゆる場面で、あらゆる人に、誠実、親切、公平・公正に
   接します。
  ・わたしたちは、お互いの個性と意見を尊重し、知識とアイデアを共有して、
   ともに成長します。
  ・わたしたちは、ステークホルダーの声に耳を傾け、絶えず自分の仕事を見直
   します。
  ・わたしたちは、自らを磨き続け、常に高い品質のサービスを提供します。


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【NKSJ】

『徹底したお客さま視点で全ての価値判断を行い、お客さまに最高品質の安心と
 サービスを提供し、社会貢献していくソリューション・サービスグループ』を
 目指します。


 NKSJグループが目指す姿は、『成長』『信頼』No.1のグループです。
 国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外保険事業、金融サービス事業などを
 通じて、グループの社員ひとりひとりがお客さま視点での品質向上に取り組むこと
 によりお客さまからの『信頼』を高め、グループの『成長』を実現してまいります。
 それにより、社員自身が新たな『成長』の機会を獲得し、お客さまから『信頼』
 される人材に育っていくという好循環を生み出してまいります。

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上記の通り、企業体(グループ)ごとに、経営理念や経営理念から派生した様々な
概念の表現の仕方は各社異なっています。経営理念だけ、抽出してみると、

【東京海上】
『東京海上グループは、お客様の信頼をあらゆる活動の減点におき、企業価値を
 永続的に高めていきます。』

【MS&AD】
『グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある
 社会の発展と地球の健やかな未来を支えます。』

【NKSJ】
『国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外保険事業、金融サービス事業などを
 通じて、グループの社員ひとりひとりがお客さま視点での品質向上に取り組むこと
 によりお客さまからの『信頼』を高めグループの『成長』を実現してまいります。』


東京海上グループは「お客様の信頼をあらゆる活動の原点におくこと」を経営理念
に掲げるとともに「事業活動のあらゆる局面においてコンプライアンスを徹底する」
ことを行動原則として、企業の社会的責任を果たしていくとのこと。
そして、経済や社会の構造変化が急速に進展する中で、保険・金融・一般各事業の
領域を大きく拡大していく中で、グループ各事業会社がそれぞれの事業分野で最高
品質の商品・サービスをご提供することを努力し、かつ、社会の発展に合わせて、
継続的成長を遂げつつ、グループの企業価値の向上につとめ、「社会から必要と
される企業グループ」になることを目指しています。

NKSJは、「企業価値の向上」という表現は使用していないものの、「成長」を
使って、間接的に「企業価値」について言及しています。

一方で、MS&ADは、「企業価値の向上」には触れず、少し抽象的で、CSR的
な表現ですが、「活力ある社会の発展と地球の健やかな未来」の支援を標榜してい
ます。


3社の経営理念等を比較してみてわかることは、東京海上においては、「株主」を
しっかりと明言しています。

具体的には、「株主の負託に応え・・・」という表現です。

経営理念の中に、「株主」を明記していることから、3社の中で1番、株主利益を
尊重している姿勢が出ていますし、また、その結果が株価や企業価値で実証されて
います。保険料収入ではMS&ADやNKSJよりも見劣りするものの、企業価値
では、ダントツ群を抜いています。また、投資家向けIRに関していえば、東京海上
HDのホームページを見れば一目瞭然ですが、動画配信、説明資料の提供をはじめ、
個人投資家向けの説明会も多数開催し、株価向上に向けた努力が伺えます。

やはりこのような努力を下支えするのは、「経営理念」のほかにありません。

この経営理念は、経営戦略論を語る場合に不可欠な要素です。

MBAの授業では、この経理理念の重要性をあらゆる角度、ケーススタディを通じて、
実感させられます。

この経営理念は、教科書的にいえば、

「組織の存在意義や使命を、普遍的な形で表した基本的価値観の表明」となります。

もう少し具体的にいうと、

「会社や組織は何のために存在するのか、経営をどういう目的で、どのような形で
行うことができるのか」ということを明文化したものです。これによって経営者は、
基本的な考え方を内外に伝えて共有化したり、社員に対して行動や判断の指針を
与えたりすることができます。理念自体に社員が共鳴すれば、働くインセンティブ
にもなり、企業における求心力にもつながる。すなわち経営理念は企業文化を形成
する主要な要素となります。

経営理念の内容は、

1.行動規範的なもの
2.経営の成功のための鍵や経営姿勢を示すもの
3.企業の存在意義を示すもの

など、いろいろな形で表現されますが、一般的には、社会、顧客、および社員の三者
に関する理念が設定されることが多いようです。
(上記3社もこの一般論がしっかり当てはまると思います)

ただ、経営理念を検討する際に難しいことは、適切な設定をしても、時代とともに
形骸化し、現実と乖離してくることであると言われています。どれだけ優れた経営理念
やビジョンであっても、その変更のタイミングを見極め、時代に合わせて方向を再設定、
再定義して、新たな道を踏み出さなくてはならないのです。

東日本大震災により経済・社会が大きく変わろうとしています。このようなマクロ環境
の変化に順応するためにも、適時適切に、経営理念は見直す必要があるのでしょう。

次回、東京海上HDの経営理念が見直されるのはどのタイミングでしょうか。
業界を牽引する立場にある同社の「経営理念」の今後の動向に注目したいと思います。



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  今日のテーマは 東京海上の海外事業戦略  です
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東京海上日動の海外事業戦略についてです。

新中期経営計画(2011年度)では「海外事業の競争戦略」は重要な位置付けになっています。
数値目標として、利益600億円を目標としており、これは2008年度142億円の実績の
約4倍となっています。次の中期経営計画は2015年なのでしょうが、1000億円程度を
見込むのでしょうか。
2011年度の国内事業の利益計画が1150億円ですから、直近の国内事業と同程度の利益
を海外事業から稼ぎ出す公算となります。


それでは、2009年度の海外事業の実績に目を向けてみます。

東京海上グループは、2009年度のグループ全体の修正利益は1654億円。この中で海外
事業は765億円の約50%と高い割合を占めました。これは、自然再がが極めて少なく、
また、08年度に買収完了したキルン社とフィラデルフィア社が大きな要因となっています。
そして、アジア市場は利益は130億円。海外事業全体の約20%でした。
(上記計画(600億円)を達成させるためには、アジア市場での成否がカギとなりそうです)
他の2メガ損保と比較しても海外事業で稼いだ利益の割合は高いのが同社の特長となっています。


次は、東京海上グループの海外の足跡についてです。

東京海上は創業1879年の翌年から米国・欧州・中国で海外保険事業を開始しています。
戦後から2000年ごろにかけて、日系企業が海外進出するにともない、保険のサポートを中心
に海外に拠点などを出店していました。そして、インドなどの新興国における元受事業を開始し
始めたのは、2000年以降となります。時代背景を踏まえて、海外への布石をしっかり打って
いるのも東京海上の特長です。なお、アジアの新興国の場合は、外資系企業の出資規制がある国
が多いため、現地のパートナー企業との提携の成否がポイントになると考えられます。

そこで、過去のパートナーシップ戦略について、東京海上グループの昨今のアジア進出における
主な足跡を確認します。


2006年度 マレーシアでタカフル事業免許を取得
2007年度 シンガポール・マレーシアの保険グループ「アジアジェネラルホールディング社」
       を買収
2008年度 上海支店を現地法人「東京海上日動火災保険有限公司」に改組
2009年度 インドで合弁会社「エーデルワイス・トウキョウ・ライフ・インシュアランス」
       設立
2010年度 広東支店開設


上記の通り、2007年度にシンガポールの保険会社を買収したことで、シンガポールとマレー
シアでの生損保事業の基盤を確立し、また、マレーシアでは、生保子会社による銀行窓販も開始
しました。特にタカフル事業は、2メガはもとより、他の外資系企業よりも先んじて手を打って
います。また、ASEAN以外に重要なのが、インドや中国における事業展開です。

スイス・リー社等の調査結果によると、インド・中国の保険市場は保険料収入ベースで、生損保
ともに2020年度までに今の3〜4倍程度に拡大すると予測されています。その潜在市場での
地位確立をめざし、東京海上はインドで生損保の両事業を展開しています。

2001年度にインドの肥料会社と合弁会社「イフコ・トキオ・ジェネラル・インシュアランス」
を設立し、インド国内で221拠点を有するにまで至りました。この会社は収入保険料でインドで
4位にまで成長しています。
また、2009年度に金融サービス会社「エーデルワイス社」と合弁で生保会社を設立し、今春の
営業開始を目指しています。この事業は開業10年間で、2500億円〜3000億円の収入
保険料を見込んでいますので、ビックビジネスとなりそうです。

一方、中国では、最近では広東支店の開設や生命人寿保険への出資(2003年度)など、他の
2メガ損保に負けず劣らずの戦略性をもって中国市場でのビジネス展開を実施しています。

新興国やインド・中国での事業展開を勘案すると、2011年度の海外利益(目標)は、多分
達成できるのではないでしょうか。


東京海上のみならず、他の損保においても、海外事業展開においては、リーマンショックから
いち早く回復し、かつ、世界経済を牽引している新興国、そしてGDP成長率、保険市場成長率
の高いアジア市場への投資が重要と考えられています。国内市場が縮小均衡である以上、他の
2メガ損保より先んじて、インド・中国・ASEANへの先行投資を行ない続けることが求められ
るのではないでしょうか。当該地域への投資活動は確実に行なっているものの、アジア進出に
おいては、「フィリピン」、「ラオス」、「カンボジア」への進出が果たせていません。
アジアでの存在感を示すためには、これらの地域にも現地法人や拠点出店などを検討する必要が
あるかもしれません。

東京海上日動は、過去、三井住友海上が買収した「アヴィヴァ社」の買収合戦で競い負けています。
この買収合戦で勝利した三井住友海上は、アジア市場で高いブランド力を確立し、優位な事業展開
を進めています。東京海上はM&A戦略の考え方として、中長期的な成長確保の観点からM&A基準
として、以下の3点を設定しています。

1.経営の健全性
2.強固なビジネスモデルの保有
3.高い成長性

これらの基準を満たす保険会社の買収工作を進めるのでしょうが、この基準は普遍的であるが故に
他の2メガや外資系保険会社も同じ考えを持っていることでしょう。三井住友海上との敗北を糧に
戦略的・積極的な先行投資は必須です。
今後も引き続き、先進国・新興国の買収合戦が激化することは目に見えていますので・・・。


東京海上は、フィラデルフィア社のビジネスモデルの米国外マーケット(カナダ、中南米)への
展開など、既存事業の多角的発展を目指しながらも、事業ポートフォリオの分散と成長性・将来性
が見込める海外市場への投資や深耕を図る必要があるのではないでしょうか。
次期中期経営計画の内容が楽しみです。


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  今日のテーマは 東京海上日動の明治安田生命との提携 です
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東京海上日動の「明治安田生命との提携」についてです。

東京海上グループは11月30日に「東京海上グループ 2011年度事業計画の進捗状況」
ということでIRを実施しています。

(動画はこちら)
http://www.net-ir.ne.jp/e-pre/87661111/wb/index.html

11年度事業計画の中で以下URLのファイルp.9で、明治安田生命との提携について
簡単に触れています。
http://ir.tokiomarinehd.com/ja/IRPresentation/2011/IndexContent/05/IndexContent/IndexLink/pdf1/FY2011%20Interim%20IR%20Presentation.pdf


明治安田生命との提携により、同社の全国約1,000拠点において、営業職員約30,000名を
通じて東京海上日動社の損保商品を販売することになります。一方、既存提携損保であった
日本興亜損保はどうなるのでしょうか。また、東京海上の狙いはどこにあるのでしょうか。

(参考 47NEWSのニュース記事からの転載です)
『明治安田、東京海上と提携 営業職員が損保商品販売』>

 明治安田生命保険は24日、東京海上日動火災保険と損害保険商品の販売で提携すると
 発表した。東京海上から自動車保険など保険商品の供給を受け、2011年10月を
 めどに営業職員を通じて全国で販売を始める。

 明治安田はすでに日本興亜損害保険の商品を取り扱っており、同社商品の販売は継続。
 東京海上も新たに加えて顧客に幅広い損保商品を提供し、生保の契約者数の増加や維持
 にもつなげたい考えだ。今後、明治安田が東京海上に生保商品を供給することも検討する。
 明治安田が販売を始めるのは、東京海上の個人向けの自動車保険と傷害保険、火災保険。
 東京海上は明治安田の約3万人の営業職員を販売網に加えることで、販売体制を強化する。



日本興亜保険グループは、明治安田生命に対して「そんぽ24自動車保険」の商品提供を
行っています。また、平成16年1月からの損保業務提携により、損害保険商品の取扱いを
開始し、営業職員等約3万名の損保資格者を通じて販売を行っています。

個人のお客様を中心に、当社の主力商品である自動車保険「クルマックス」やすまいの
総合保険「フルハウス」、くらしの安心保険「守まもっ太郎」(明治安田生命専用商品)
などが販売されており、販売提携開始1年で取扱件数は約45万件となる実績もあります。

それ以降も、明治安田生命での損害保険販売力向上の為の支援等を実施し、両者で連携を
とりながらお客様満足度の向上を図るとともに、介護関連分野におけるサービスの提供も
共同で行っています。

こんな関係であった明治安田生命と日本興亜損保の間に、東京海上日動社が割ってはいる
のですから、日本興亜へのハレーションしかり、東京海上日動社は、相当な対価を明治
安田生命に対して約束しているのではないでしょうか。


他の事例を見てみると、

2009年10月に住友生命と三井住友海上が提携しました。
10月1日に合併したあいおいニッセイ同和損害保険は引き続き日本生命との提携関係を
堅持し、損害保険ジャパンは第一生命と提携しています。生保は契約内容確認活動で営業
職員による顧客訪問活動を強化しているため、顧客の新たなニーズの掘り起こしに対する
チャンスが多いというのが、生保チャネルを高く評価している理由だといわれています。


それでは、この生損保の保険販売をマーケティング上、なんと呼んでいるでしょうか。


マーケティング用語に「アップセル」と「クロスセル」という言葉があります。
「アップセル」とは既存顧客に「より上位のもの」を購入してもらうこと、「クロスセル」は
既存顧客に「別な商品」も購入してもらうことを意味します。これらは購買履歴データベース
を活用したCRM(Customer Relationship Management)の基本的な考え方です。

損保という小額商品の加入者に、生命保険を販売するのは「アップセル」の代表的な例です。
顧客が最初に購入した傷害保険などの損害保険でリレーションを保ちつつ、より高額な生保
購入を勧めていく、という手法です。


アップセルを行なうことにより、顧客数を増やすことなく総売上額を増やすことができます。
新規顧客を獲得するのはコストが高くなりがちであるため、顧客あたりの売上単価を向上する
ことは効率の良い売上向上策となりますので、特約付帯などを推し進める保険会社の狙いは
ここにあります。


そして、アップセルで重要なのは顧客の納得と満足であり、その場限りの利益を追求して強引
な販売をすれば、顧客は「高いものを買わされた」と感じて、結果的には離れていってしまい
ますので、最終的に顧客に納得・満足してもらえる提案を行うことで、顧客との長期的な関係
を形成し、「顧客生涯価値」の最大化を図るようにすることが大切です。
(生保の営業職員の強引な営業スタイルが敬遠されるのは、ここに由来しているのでしょう)


クロスセル(Cross Sell)とは、ある商品の購入者または購入希望者に対して、その商品に関連
する別の商品、あるいは組み合わせ商品などを推奨することで、顧客当たり購買品目数の向上
を目指す販売アプローチを指します。生損保の商品を販売する場合は、上述した「アップセル」
との区別が難しいですが、販売量を増やす手法としてこれらの2つの手法が謳われています。


クロスセルについては、保険販売から離れて、身近な例として、マクドナルドなどを取り上げ
て考えてみます。マクドナルドでハンバーガーを頼むとポテト等のサイドメニューを勧められ
ることなどが挙げられるます。


また、クロスセルの成功例は、オンラインショッピングサイト「アマゾン」が挙げられます。
オンライン書店としてスタートした同社は、顧客の希望する作者やシリーズの新作が発売される
と個人宛にメールで「連絡」します。同時に購買履歴から趣味志向を把握し、同じジャンルや
その顧客が好みそうなジャンルの新作が出れば、顧客にそれらを「レコメンデーション(推薦)」
して購買を促進(クロスセル)しています。商品ページ内に「この商品を購入された方は下記
の商品も購入しています」と関連商品を紹介したり、商品購入後のサンキューメールにオスス
メ商品を紹介する等のクロスセルを誘導する施策がその一例です。

書籍という分野は積極的な推奨活動で興味を喚起できればいくらでも購入につながる可能性が
あると言われていますが、この点で同じCRMでも自動車や生命保険のように長期的で高額商品
分野に比べ短期的に収益を上げることができます。


一般にクロスセルを実現するためには、顧客の志好性やライフスタイル・購買履歴等の情報と、
販売員の商品知識定着が必要となるといわれ、また、データ分析により商品やサービスに対する
顧客群はどのような顧客群で、どの程度のボリューム存在しているのかを理解することが可能
となり、より効果的に施策を行うことができます。保険会社や保険代理店がこのような観点から
データベースマーケティングを行なっているという話は余り聞きませんが、停滞基調にある保険
市場において、永続的な成長を実現するには、この手の手法が必要になると考えています。


また、良い機会なので、「顧客生涯価値」についても言及します。


顧客生涯価値は、「LTV」とも言われますが、「lifetime value」の略称です。
1人(1社)の顧客が取り引きを始めてから終わりまでの期間(顧客ライフサイクル)を通じて、
その顧客が企業やブランドにもたらす損益を累計して算出したマーケティングの成果指標のこと
を指します。

計算式は、「年間取引額×収益率×取引継続年数」が基本となります。
保険においては、「年間の保険料×損害率×継続年数」という計算式が基本になるのでしょうか。

また、小売やメーカーなどでは、固定客・上位客を特定するために「購買頻度」や「1回当たり
取引金額」「ブランド指名率」などを考慮に入れたり、顧客ライフサイクルが超長期であること
を想定して現在価値に換算するといった操作をすることもあります。


この指標が注目される背景には、顧客を新規に獲得するには既存顧客維持の5倍のコストが必要
だという定説があります。新規で自動車保険に勧誘するコストは、継続で自動車保険を購入して
もらうためにかけるコストの5倍かかるというものです。


利益最大化を考えた場合、既存顧客(特に固定客・リピーター・得意先など)からの売上を重視
する方が効率的であり、1人1人(1社1社)の顧客シェアを追求すべきだという考えから、それを
計測する指標として考案されたのがLTVになります。

既存顧客からの売上や利益を増加させるには、別の商品を売り込む、購買頻度を増やす、顧客コ
ストの削減を通じて利幅を大きくするなどの方法が考えられますが、顧客生涯価値に基づく経営
戦略では、一時的な売上増よりも顧客との長期的な関係、すなわち、将来を重視することが多い
のですが、最近の保険会社は「損害率低下」に血眼になっていますから将来を展望した引受が
できていない損害保険会社も多いのではないでしょうか。

「顧客維持が重要だ」といっても、顧客維持活動にもコストが掛かるため、安易な安売り
(保険料のビット)は利益額を減じることになリ、顧客生涯価値の最大化を妨げています。

そこで「顧客獲得コスト」と「顧客獲得率・離反率」、「顧客維持コスト」と「顧客維持率」の
バランスを注意深く分析しながら、マーケティング活動をコントロールすることが保険会社や
保険代理店に求められているのですが、その点に気付いている方がどの程度いるのでしょうか。

少し難しい話になりましたが、明日の代理店経営、保険会社の事業戦略を考える上では、非常に
重要な概念です。

また、東京海上日動が明治安田生命に約束した対価は、アップセル、クロスセルによる損保商品
からの手数料アップではないでしょうか。東京海上日動ならではなの科学的なマーケティング力
を駆使して、明治安田生命に大きな手ごたえを約束するとともに、自社商品の販売実績アップに
より国内事業の基盤を安定化させることを指向しているのではないでしょうか。


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丸紅が減損処理で、当期利益計画を半減させました。
住友商事のシェールガス事業見立て誤りによる損失処理に次ぐ、
総合商社ショックです。


米国事業には、東京海上ホールディングも積極投資しています。
また、第一生命も同様です。

円安による、一時的な利益増大効果があるものの、地政学的
リスクなどは潜在化しています。

東京海上ホールディングの好決算を下支えしているのは、
海外事業です。この海外事業がこけ始めたら、いくら東京海上
といえども、苦しい状況に陥るのではないでしょうか。

海外事業投資の失敗の恐怖、いつ襲いかかるかわかりません。









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  今日のテーマは 東京海上日動の「中国進出」 です
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東京海上日動の「中国進出」についてです。


東京海上日動は、中国保険監督官庁である中国保険監督管理委員会より、
交通強制保険の取扱いのための「商品販売認可」を取得しました。

東京海上日動は、1994 年9 月に日系保険会社初の営業機構として上海支店
を開設(2008 年11 月に独資現地法人に改組)し、中国において、各種保険
の引き受けを行ってきました。


自動車保険(任意保険)については、2009 年に、日系保険会社として初めて
引受を開始しました。


今回の交通強制保険の商品販売認可取得により、任意保険と強制保険の両方を
一括してお引受出来ることとなり、中国に進出する顧客に対し、より幅広く、
迅速なサービスが提供可能となります。


世界最大の自動車販売市場である中国において、先行している欧米の保険会社
にキャッチアップすることが急務な中、日本やアジアにおける自動車保険の豊富
な経験と実績を活かし、市場シェアの獲得に努めていく必要があります。



失速も伝えられる中国経済ですが、国民の自動車保有台数は飛躍的に伸びており、
日本の損保会社にとっても大きなチャンスです。しかし同国の損保市場には日本
と大きく異なる事情もあり、参入して必ず儲けが出るような構造にはなっていません。

任意・強制保険が売れるようになった、日本の損保会社には、どのような取り組みが
必要となってくるのでしょうか。


中国の損保の中で最も収入保険料が多いのが自動車保険。
全体の約8割を占めています。その背景にあるのが自動車保有台数の急増で、2010年の時

で自家用車・商用車を併せて1億3700万台以上です。

一方の日本は約7800万台で、ここ10年ほぼ横ばいの状況です。
中国において、自動車保険の募集/販売活動をどのように展開していけばいいのでしょう
か。

中国では、自動車販売店(=蛇口戦略)、ダイレクト(=価格戦略)、来店型店舗(=
サービス
戦略)の3つが重要といわれています。


まず販売店は、新規契約の約8割を獲得するチャネルとなっています。
ここへの参入ポイントは、いかに自社商品を取り扱ってもらえるようにするか、
が大きな課題となります。 また新車販売がどんどん伸びている現状は、販売店にとって
本業の新規契約が儲かっている状況であり、そのため、自動車保険の手数料収入や
事故車両の修理代といった周辺ビジネスが収益の一環にまだなっていません。
これをいかに動機付けしていくかも重要な取り組みになるのではないでしょうか。

さらに現在の販売店では十分な保全対応ができていないようです。
そのため、継続契約を他のチャネルに流出させていることが浮き彫りになっています。
継続率を高めることができるならば、この蛇口戦略は最も有効な選択肢となるのでは
ないでしょうか。


次にダイレクトです。

このチャネルに日本の損保会社が参入すれば、低廉な価格水準で保険商品を提供
できるため、新規契約や他社からの切り替えも期待できます。


ただし中国人は、日本の損保会社の名前を知りません。
ダイレクト保険会社同士で保険料や補償内容がほぼ同一である中、自社の認知度や
ブランド力をどう訴求し、高めていくかは重要なポイントとなります。


最後は来店型店舗です。
消費者ニーズにきちんと対応できることから、今後有力なチャネルになることが
予想されていますが、どのように自社の保険商品を取り扱ってもらうかが課題と
なります。


中国での市場戦略は、とても難しい判断が伴います。
また歴史背景による課題もつきものです。政冷経冷の状況からは脱却できつつ
ありますが、先行している欧米の保険会社のベストプラクティスを参考に、
日本独自の保険販売スキームを構築する必要があります。

東京海上日動は、今後どのような戦略で、中国市場を攻略していくのでしょうか。
今後に期待したいと思います。


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  今日のテーマは 東京海上日動あんしん生命の「新たなスタート」 です
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今月、東京海上日動あんしん生命は、東京海上日動フィナンシャル生命保険と合併し、
新会社としてスタートしました。


両社がこれまで培ってきたノウハウを1社に結集し、「お客様本位の生命保険事業」を
より一層推進することに加え、経営の効率化や保有契約の万全な管理、財務の健全性の
維持に努め、東京海上グループの国内生命保険事業の持続的な成長を目指すようです。


東京海上日動フィナンシャルの前身である、スカンディア生命保険は、スウェーデンに
本拠を置く北欧最大の保険会社であるスカンディア・インシュアランス・カンパニーの
100%出資の日本法人でした。スカンディアの日本市場撤退にともない東京海上日動が
スカンディア生命の全株式を譲り受け、現在に至っています。


同社の沿革は次のとおりです。

2004年2月1日 :スカンディア・インシュアランス・カンパニー・リミテッドから
東京海上日動火災保険へ発行済全株式を譲渡
2004年4月1日 :東京海上日動火災保険からミレアHD(現東京海上HD)へ発行済
全株式を譲渡すると共に現社名に変更
2008年3月1日 :本社を東京都品川区大崎二丁目のThinkPark Towerに移転
2012年7月1日 :全保険商品の新規取り扱いを休止
2012年8月13日: 本社を東京都杉並区上荻一丁目のインテグラルタワーに移転
2014年10月1日 :東京海上日動あんしん生命保険に吸収合併され解散


かつては、銀行窓販による変額個人年金保険の販売額は日本トップクラスの水準でしたが、
2012年7月より新規の販売は休止していました。


「異次元発」(三菱東京UFJ銀行 で販売)
「ベストシナリオ」(みずほ銀行で販売)
「三味一体」(三菱東京UFJ銀行 、三菱UFJ信託銀行で販売)
「とどくんですプラス」(りそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行で販売)
「グッドニュース供廖併旭羹四Э託銀行、金融機関、全国独立系代理店で販売)
「As You Like」(三菱東京UFJ銀行 で販売)
「ねんきん新世代」(金融機関、全国独立系代理店で販売)


東京海上HDのERM経営により、市場環境変動によるリスク量を勘案し、新規販売を
ストップしたわけです。

東京海上日動あんしん生命も、固定給付型の年金保険の新規販売を停止したことがあります。

金利市場の趨勢を踏まえ、将来のリスク量を踏まえた、英断ではあるものの、
保険代理店である銀行側や、その銀行と対峙している営業現場はやるせない思いだったの
ではないでしょうか。


「年金保険」においては、東京海上グル―プは、他の保険グループとは異なり、常に
苦渋の決断を迫られていました。経営理念や、リスク管理方針に則った経営判断による
ものだと思います。

吉と出るか、凶と出るかは、10年後なのかもしれません。
その時、他の保険グループは、昨今販売した年金保険の逆ザヤにより、財務が毀損し、
場合によっては倒産の危機に境遇するかもしれません。


そのような将来の危険を予測し、的確な判断が今後も求められます。

過去販売した変動年金契約が、あんしん生命に移管、保全するわけですが、この時限爆弾
を適切に扱い、未発のまま、変額年金以外の生保事業を拡大することで、グループ利益に
貢献することが至上命題です。

同業のMS&ADグループは、変額年金ビジネスを積極展開し、また、既存大手生保も同様です。

変額年金ビジネスにおけるスタンスが、経営戦略のかじ取りに大きく影響しています。
今後の展開が楽しみです。
変額年金ビジネスは、金の卵なのでしょうか。その答えも10年後にはわかるかもしれません。


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  今日のテーマは 東京海上HDの「アジアでのシステム展開」 です
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東京海上HDの「アジアでのシステム展開」についてです。

東京海上HDは、アジアマーケットで生命保険の代理店オンラインシステムの
構築に乗り出したようです。

第1弾として、インドにおいて、「申し込み手続き、保険金支払い、苦情対応」まで
をオンラインで、代理店と情報を共有できるようにするようです。


日本の生保社が諸外国の現地でシステムから構築するのは珍しいといわれています。

東京海上HD傘下の東京海上日動あんしんが国内で培ったノウハウを海外に移植し、
業務の効率化を進めることで成長市場を取り込むのが狙いのようです。
オンラインシステムの整備が進んだため、経営資源を有効活用して海外にシフトするようです。


海外展開はビジネスそのもののタイミングも重要なだけに、システム側の都合に合わせた
展開ができるわけではないと思います。重い基幹システムを運用する生命保険会社の場合、
システムは、買収した会社のものをそのまま使うか、現地のシステムベンダーを使い、
現地仕様のシステムを導入するか、どちらかが適当と思います。


そのため、グローバルなシステム構築をすべて計画的に行うことは難しく、急遽進出した
海外拠点に導入したシステムが、グローバルなシステムの中で取り残されてしまっている
ケースは多いといわれています。

対応策としては、ロケーションや、リージョンなどの単位でシステムを導入してつなげていく
方法や、グローバルな“コアシステム”を作って各拠点の差分を吸収していく方法があるよう
です。


ただし、海外事業展開を支援するコンサル会社の経験則からすると、
日本国内で使っているシステムを無条件でコアシステムにする場合、プロジェクトは失敗する
ことが多いようです。

コアシステムは、グローバルに適用することを前提にデザインされているかどうかが重要であり、
あとから容易に機能やスコープを拡張できない場合もあるため、その見極めが大事なポイントに
なるのではないでしょうか。

東京海上日動あんしん生命は、その見極めをし、まずは、ローカルのシステムで対応。
その後、時間を置き、日本国内のシステムインフラが拡充し、海外展開に必要な英知を
培ったうえで、海外に打って出る戦法なのではないでしょうか。


中長期的な計画も含めて、東京海上HDのように、海外ビジネスの割合が売上全体の半分に
達するようであれば、コアシステムをデザインして、グローバルに適用していくことも一案
です。

それが結果的にスピーディーな統合を実現することにもつながるのではないでしょうか。


グローバルにビジネスを展開するうえで重要になるのが、どんな体制で、どこまで現地に
任せるのかという組織や体制、つまりガバナンスの問題です。

当然、どこまでを国内と同じように進めるかを、標準化すべきかの見極めが必要になりますが、
その線引きを決めるのは、トップのリーダーシップ。
また、運営にあたっては、「原則」を確立して貫く姿勢が求められると言われています。

海外展開、特にシステム戦略は、日本の保険会社にとって共通の課題だと思います。
その課題については、実感がわきづらいと思います。

ご参考までに、海外でシステムを構築する場合の課題や、難易度はこちらで確認ができます。
ソフトベンダーの売り込みツールですが、イメージを沸かせるにはちょうど良いかもしれません。

https://regist.mcframe.com/public/application/add/489?__CAMCID=BHwxLVTsDT-171&__CAMSID=GniVcgcdHgE-52&__CAMVID=EgNivCGCDhGe&_c_d=1&_ga=1.228160600.417520440.1409223735


東京海上HDの、今後の展開は、タイ、マレーシアへのシステム導入膿瘍です。

また、システムに加えて営業ノウハウの横展開も視野に入れているようです。
そして、システム整備にあわせて代理店手数料体系も日本のビジネスモデルを参考に
再構築することも企図しています。今後の展開に注目したいと思います。


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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上HDの「東京海上チャンネル」 です
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東京海上HDの「東京海上チャンネル」についてです。

「東京海上チャンネル」をご存知ですか。

http://www.tokiomarinehd.com/channel/index.html


東京海上という会社を捨て行くホルダーに広く認知してもらうために、
会社の歴史、経営戦略、子会社PR、IR活動などの動画を集めたサイトです。

これはまさしく、広報活動の一環であり、他の損保会社が学ぶべき点が
多数あると思われます。



「広報=パブリックリレーションズ(PR)」という概念が日本にもたらされたのは、
比較的新しく、第二次世界大戦後といわれています。

そもそもは、GHQが日本に民主主義を根付かせることを目的としていたそうです。
GHQは、主に行政を対象としてPRを伝えたが、次第に民間企業にも普及していったそうです。

今日のIRの流れにつながった証券業界、社内広報を中心とした労使協調路線を打ち出した
経団連、広告と平行してPRのビジネス化に取り組んだ電通などが中心となり、民間企業に
PRが広まっていきました。


その後、高度成長時代(1960年代頃)には、商品やサービスを売り出す販売促進が主な広報活動
なり、しかし、その後1970年代に公害問題やオイル・ショックを発端とした「大企業性悪説」が
広まり、企業が社会からの信頼を失いつつある中、その危機を脱するため、企業は営利活動だけ
ではなく社会の一員としての責任を果たさなければならないことを自覚し、社会との良好な関係
を回復するための広報活動が求められました。


その後、日本ではバブル経済が訪れ、世界経済においてはボーダーレス化が進みました。

インターネットの発達もあり、情報が瞬時に世界中に伝わる時代が到来し、大きく経済環境が
変化しました。


企業経営の改革が求められる中、2000年代には企業不祥事などが表ざたになり、さらに広報の
責任や役割が増してきました。損保においては、保険金不払い不祥事など代表例です。

また、かつては広報の主な対象はマスコミであったが、株主・投資家、従業員、地域住民
ほかあらゆるステークホルダーへと広がっていきました。

広報の内容もIR、環境、社会貢献など多岐にわたり、「受身の広報」から「攻めの広報」へと、
戦略的広報に変化してきたともいわれています。


 近年では、SNS等のソーシャルメディアの発達により、広報対応にも迅速性と、
自社に直接関係しない人たちを含む社会全体とのコミュニケーションにより、幅広い信頼
を得ることが求められるようになってきたとも言われています。


 企業にとって、なぜその行為が重要なのでしょうか。

一般論としては、社会の支持や共感を得なければ、その組織の運営や活動がスムーズにいかず、
目標を達成することはおろか、今後の存亡をも危うくなりかねないからといわれています。

組織の存在価値(事業活動を通じて社会・経済に貢献しているか)を理解し、支援して
もらうことで、企業は社会との共存を図り、さらには、持続的な成長・発展が望めます。
この観点でもっとも取組が進んでいるのが、保険業界では、東京海上ではないでしょうか。
次が、日本生命あたりでしょうか。


 さらに広報活動は、単に情報を発信するだけでなく、社会の一員として、ともに歩む姿勢を
広く知らしめることが重要です。

同時に、社会の声を広く聞き、常に自社が世間からどう思われているかを認識し、社会に
あわせて変化、改善してくことも必要です。

広報の英訳「パブリック・リレーションズ」は、直訳すると「公衆との(よい)関係(づくり)」で、
まさに「双方向コミュニケーションによるよい関係づくり」であることを意味しています。


昨今では「パブリック=公衆」との良好な関係づくりにとどまらず、経済環境の変化や、
企業の活動やステークホルダー(=公衆)の多様化から、企業経営全体を考えるコミュニケーション
を総合的に「コーポレートコミュニケーションズ」(企業広報)と呼ぶようです。


「東京海上」という企業の姿、方向性を正確に伝える、また、社会の声をきちんと自社の経営
に反映し改善していく、これらは、経営と密接に結びついていなければできません。

広報は経営機能の一環を担っています。

経営トップをはじめとした経営陣も、広報を重要視するようになり、さらに、ソーシャル
メディア時代を迎え、広報部門の人員だけでなく全社員が広報パーソンとしての意識や行動が
求められる時代になっているといえるのではないでしょうか。
とはいっても、なかなか営業社員が広報パーソンを担っているという認識は持てません。

まずは、広く社会に開示している自社の公式ホームページを充実させ、自社に飛び込んできた
ネットユーザーに対し、様々な情報を提供し、徐々に、広報の重要性を社内で醸成することが
肝要なのかもしれません。

そういう意味で、「東京海上チャンネル」をはじめとする、東京海上がHP上で開示する
情報コンテンツは、他社、他業界と比較し、相当すぐれていると思います。


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  今日のテーマは 東京海上HDの「タイ国東京海上生命保険」 です
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東京海上HDの「タイ国東京海上生命保険」についてです。


2014年6月18日、タイの英字紙バンコクポストによると、タイ国東京海上生命保険は、
今年の保険料達成目標を37億9000万バーツ(約113億7000万円)、うち初年度保険料分
は10億6000万バーツ(約31億8000万円)、再保険料分は27億3000万バーツ(約81億9000万円)
に据え置くと発表したとのことです。



顧客要求に合わせた市場戦略が功を奏し、特に年金保険に関する商品が今年後半の
保険料獲得に貢献すると期待されています。

一方、今年1月から4月の保険料収入は、タイ国内の政情不安や経済の停滞に起因する
雇用率低下で団体保険が減少したため良くなかったとのことです。地政学リスクが
確実に顕在化しています。


そこで、東京海上HDは、財政基盤の強化と事業拡大のための資本増強に合意し、
資本を現在の13億バーツ(約39億円)から22億8000万バーツ(約68億4000万円)に増やす
ことを決めたようです。



販売代理店を増やす事業拡大計画では、知識ベースの補強、販売促進、インセンティブ、
専門性開発プログラムなどの活動に注力し、代理店舗数を3100店まで増やす計画を立てた
ようです。


上記の通り、東京海上HDはタイの生保会社に増資を実施しますが、そもそも増資とは、
なんでしょうか。

株式会社が資本金を増やすために新株を発行することが増資です。
つまり、資本金を増強することです。

自己資本とは、株主が払い込んだ資本金や資本準備金、さらには過去に稼いだ利益を
内部にためてきた利益準備金の合計をさします。

これは、会社が万が一のときに備えるための蓄積であり、株主資本とも呼ばれています。

資本金を含んだ自己資本が総資産に対してどのくらいの割合あるかを示すのが
自己資本比率です。

この比率が高ければ高いほど、経営の健全性は高いといえます。
自己資本を強固にし、財務の健全性を高めるために、東京海上はタイ生保会社に資本を
注入したというわけです。



過去、巨額の赤字が伝えられた企業もありましたが、それでも倒産しなかったのは、
自己資本で赤字をカバーができたからです。しかしながら、赤字や損失は、当然の
ことながら自己資本を減少させます。

昨年度の決算では、業績不振で多額の赤字を出し、自己資本比率が過去最低水準に
落ち込んでしまった企業もあります。今すぐ資金が枯渇して事業の継続が難しくなる、
という事態には陥らなくとも、自己資本比率の低下は、金融機関などからの信用減
をもたらします。


そうなると、社債の発行時にも、銀行から融資を受ける際も、経営リスクが高い企業
として、高い金利を求められかねません。


一般企業が事業に挑む際の設備投資は、資金調達ができてこそ実現できます。
資金調達力に黄色信号がともれば、事業活動に大きな影響が出ます。格付け機関や
金融機関からの信用力を高めておくためにも、資本を増強しておくことが、定石です。


つまり、財務基盤を強化し、経営の健全性を高め、企業の信用を維持、向上させる
ことが重要です。


一部、おさらいになりますが、増資のメリット・デメリットは次の通りです。

◆メリット1
 長期資金二―ズ・・・返済義務がないため固定資産や研究開発などに有用

◆メリット2
 株主支援   ・・・株主からの事業支援やブランド力の向上が期待できる

◆メリット3
 財務基盤強化 ・・・自己資本が充実するため財務基盤が安定する

◆メリット4
 信用力向上  ・・・資本金の大きい企業は対外的に信用力が上がる


他方、増資のデメリットとしては、株主の持分割合を大きく変化させます。
経営者自身のシェアが少なくなるということは、経営支配権の減少を意味し、
業務執行上の機動力が弱まる可能性も出てきます。

事業拡大し、更なる売上拡大を目指すためにも、経営支配権を十分に考慮し
成長戦略に合った資本政策が重要となります。



◆デメリット1
 議決権減少  ・・・新規株式の増加は経営者の議決権が減少する

◆デメリット2 
 1株当たり利益の減少・・・株主の増加は株主1人当り利益が希薄する

◆デメリット3 
 税負担の上昇 ・・・資本金の大きさによって課される税金が上昇する



成長過程にある企業や新規事業に資金を必要とする企業は、広く一般の投資家
から事業資金を募集をするか、公募発行増資を行う力があります。
魅力を感じさせる企業には、出資したい投資家はどんどん集まってくるものです。


この点が、企業救済に使われる増資と大きく違います。
傾きかけた企業を救うために資金を出すのは、よほど関係が深いところでしょう。
または、グループ内企業への救済を目的とした、親企業の配慮です。



増資による資金集めと、融資による資金集めでは、会社に与える負担が大きく違います。
融資は、それに対して利子を支払わなければなりませんし、償還期限が来たら、
借りた資金は返済しなければなりません。


増資で集めた資金は、会社の自己資本になるので、会社が自由に使える資金です。
会社が株主に返済する、ということもありません。

アジアでは、経済の成長と、人口増とともに、生命保険市場が発達します。
その需要を確実に補足するための、生命保険会社の財務強化は必須ですね。

今後、日系の保険会社は、アジアの生保会社を買収するとともに、あわせて、既存の
買収会社への増資も活発に行うのではないでしょうか。


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  今日のテーマは 東京海上日動の「スチュワードシップ・コード」 です
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東京海上日動の「スチュワードシップ・コード」についてです。


東京海上日動は、『責任ある機関投資家』の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫の
趣旨に賛同し、本コードを受け入れることを表明しました。


2014年2月、「日本版スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」により策定、公表
された原則です。

本コードは、機関投資家が、顧客・受益者と投資先企業の双方を視野に入れ、「責任ある機関
投資家」として「スチュワードシップ責任」を果たすにあたり有用と考えられる諸原則を定め
たものです。


「スチュワードシップ責任」とは、機関投資家が、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」
などを通じて、企業価値の向上や持続的な成長を促すことにより、顧客・受益者の中長期的な
リターンの拡大を図る責任を意味しています。


諸原則は7つあります。

原則1
 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべで
 ある。


原則2
 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針
 を策定し、これを公表すべきである。


原則3
 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、
 当該企業の状況を的確に把握すべきである。


原則4
 機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有
 を図るとともに、問題の解決に努めるべきである。


原則5
 機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使
 の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資
 するものとなるよう工夫すべきである。


原則6
 機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのか
 について、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。


原則7
 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する
 深い理解に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うため
 の実力を備えるべきである。




スチュワードシップ・コードは、元々は英国で生まれたルールです。
信託銀行、投資信託、年金基金などの機関投資家がどのように行動すべきかを定めたルールです。
スチュワードシップ(Stewardship)という用語は、もともとは「財産を管理する人」という意味
です。

信託銀行や投資信託などの機関投資家は、基本的には個人からお金を集めて、その財産を管理する
ところに役割があるので、スチュワードシップという意味の範疇に入ってくるようです。



今回のルール作りの一番の肝は、機関投資家と会社との間で「話し合い」を行おうという点に
あるそうです。この「話し会い」のことをエンゲージメントと言ったりします。

この「話し会い」を行うことの何が良いのかというと、株主である機関投資家にとってみれば、
会社側がイカガワシイ行為をしようとした時に事前に説得できる可能性があります。たとえば、
収益を会社に内部留保して株主に配当しないとか、どこの馬の骨ともわからないような人を
取締役を選任するとか、会社側が言ってきたときに、それはちょっと待ってくれと言うような
ことができるわけです。

「話し合い」を通して、会社が機関投資家のアドバイスを取り入れることによって、より素晴
らしい会社になれるチャンスが広がるということです。また、会社側にしてみれば、一見納得
されかねない取締役の選任や投資活動などについて株主を説得できるチャンスになります。




昔は、株主というのは、株式に投資はするが、会社の経営にはそれほど口をださず、会社との
関わりは年1回の株主総会決議で、会社経営に無関心。配当のみ関心あり、ということが
多かったと思われます。

会社としては、誰も口を出されないので、株主を置き去りにし、好き勝手できました。


2000年に入り村上ファンドなどのような「もの言う株主」がでてきました。少なくとも
株主も会社のことをキチンと見張ってるという立場を示すことによって、会社のイカガワシイ
行為を抑止する力になりえたという側面はあるのかもしれません。


そして、現在は一方的に「ものを言う」という段階から「話し合い」のステージに来ています。
このような「話し合い」が現在なされていないかというと、そうではありません。

信託銀行や投資信託などでは、投資選定先の会社とのミーティングを行ったり、電話での問い
合わせなどを行っており、すでにこのような「話し合い」活動は広がりつつあります。


機関投資家向けのルールの策定において、注意しなければならないことは、あまりにルール
を厳しくしすぎて、広がりつつある「話し合い」の精神の芽をつまないようにすることです。


その意味でも、英国においてスチュワードシップ・コードがComply or Explainという形での
自主ルールである点は、日本においても見習うべき点かと思います。



しかしながら、「話し会い」を行うことについては大きく2つ問題があります。

1点目はインサイダー取引の問題、2点目は大量保有報告における問題です。



★インサイダー取引の可能性

「話し会い」を行うことの最初の問題は、会社と機関投資家の話し合いの場で、会社側が
未公表の重要事実を機関投資家に伝えてしまい、インサイダー取引を誘発してしまう可能性
がある点です。これは、会社と株主の距離を近づければ近づけるだけ、不可避的に生じて
しまい、問題があります。

では、インサイダー取引を防止するためにどのように対処すべきでしょうか。

まずインサイダー取引で押さえておくべき点は、2013年のインサイダー取引改正によって、
会社がインサイダー取引を行わせる意図で情報を開示した場合には、その情報伝達行為に
ついても処罰の対象となりました。したがって、会社と機関投資家が結託した「真っ黒な」
インサイダー取引というのは抑制されることになります。

一方で、会社側が「誤って」未公表の重要情報を伝えてしまった場合は、会社側は特段
インサイダー取引で処罰されることはありません。会社のミスで情報を伝えてしまった場合は、
情報の受け手の機関投資家側がインサイダー取引にひっかからないように適切に行動する
必要があります。具体的には当該会社の取引はひとまずストップしたうえで、会社に当該
情報を速やかに公表することを求めることになると思います。



★大量保有報告書の問題

英国のスチュワードシップ・コードでは、話し合いはある機関投資家が単独で行うのではなく、
数名の機関投資家が集まり協議します。ですが、株主同士が議決権行使などで合意をして
しまうと、大量保有報告ルールにおいて「実質的共同保有者」として扱われる可能性が
でてきます。

単に話し合いや自身の議決権の行使方針を伝えるだけでは、共同保有者としては扱われない
のでしょうが、集団的な話し合いの場で、それを超えて議決権の行使の合意がなされない
ように機関投資家としては気をつける必要がでてきます。



経営に口を出さず日常の営業活動として株の売買を行っている機関投資家は、金商法上、
報告義務について特例が認められています。すなわち普通の株主は、5%を超えたり、
1%の増減があった場合には、5営業日以内に大量保有報告をする必要があります。

一方で、経営に口を出さない(重要提案行為を行わない)機関投資家は、1か月に2回報告
で済ませることが可能です。


機関投資家としてはできるだけ大量保有報告の事務コストを減らしたいので、特例報告を
利用したいという思いがあります。一方で、会社に口を出しすぎると、特例報告は利用
できないという関係にあります。

また、重要提案行為に当たるか否かというのはケースバイケースで解釈されており、その判断
は微妙なところがあります。「少しおせっかいな機関投資家」と「もの言う株主」の区分け
というのはとても難しいようです。


スチュワードシップ・コードを表明した機関投資家として求められる役割は高度化しますが、
投資先企業が確実に成長し、機関投資家に利益をもたらすための役割を果たすことは、日本
経済において有意義です。


「株式の持ち合い」という、保険営業にしか主眼を置かない、無駄に資本を使うのではなく、
東京海上日動には、当該コードにのっとり、投資家としての役割を全うしてもらいたいです。


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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上「サステナビリティ報告書」です
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東京海上グループは、社会的責任・サステナビリティ報告として、「東京海上グループ
サステナビリティ報告書(2012 年度版)」を発行しました。


「東京海上グループ サステナビリティ報告書(2012 年度版)」は、紙資源の削減・
利便性向上の観点から、冊子としては発行せず「ペーパーレス」で、かつCSR 情報の
「第三者保証」を受審し、情報開示の信頼性・透明性向上を図ったというのが
今年の特徴でしょうか。


内容は、以下のとおりです。

・隅社長メッセージ
・東京海上グループのCSR
・2011 年のハイライト
・主要課題
 −環境−気候変動・自然災害リスクへの対応
 −社会−地域・社会への貢献
 −ガバナンス−CSR マネジメントの強化
・ステークホルダー(お客様、株主、代理店、社員、地域・社会)との関わり
・経営情報
・CSR ライブラリー



特に関心を持ったのが、ステイクホルダーである保険代理店に対する姿勢です。

顧客の立場に立った「安心と安全」を提供していくために、「保険代理店との円滑な
コミュニケーションを通じ、信頼あるパートナーシップを構築し、とともに業務品質
を高めていきます」と謡っています。


代理店の役割として、「東京海上グループにおける代理店の役割」は、自動車保険や
生命保険などにおいて、顧客と保険会社の橋渡し役として各種保険サービスを提供し、
顧客を危険から守りことであると示されています。

そのため、代理店は「それぞれのお客様のニーズに合った最適な保険をご案内し、
また、災害・事故が起きた際には、お客様にいち早く安心をお届けできるよう迅速な
サポートをするなど、広範なコンサルティング活動を行っています。」とのこと。


真偽はともあれ、代理店が顧客からの期待と信頼に応え、安心して保険の相談をして
もらえるよう、東京海上グループ各社は、代理店に対する各種研修や事務・システム
の構築、経営支援など、様々な支援・取り組みを進めているようです。
他の損保会社も同様の取り組みをしていますが、どこまで徹底して行っているかは、
各社で温度差があるのではないでしょうか。


代理店と一体となった業務品質向上の取り組みとして、東京海上日動は、商品・サービス
に関して欠かすことのできない具体的な品質基準「安心品質」を実現していくため、
2010年度から定量的な事務指標等に基づいて改善に取り組む「リスクベース」の取り組み
を行っています。

それをより具現化するために、東京海上日動の代理店手数料体系は、以下3つの評価項目
を設定しています。

「品質項目」
「成長項目(規模・増収率、損害率)」
「パートナーシップ項目(コンサルティング力、経営の品質、損害サービス対応力など)」


これらの評価を行うことで、『お客様に「品質」で選ばれ、「成長」している代理店』
を実践することを企図しているようです。


また、今後は、顧客が保険に加入する際の「快適性」をより追求していくために、タブレット
やスマートフォンを活用した新たなビジネスモデルへの変革を推進するとも宣言しています。
スマホアプリやちょういのり保険などをリリースしていますが、今後の展開も楽しみです。

なお、東京海上日動は、代理店システム「TNet」を展開し、保険事務手続きに関する機能や、
代理店が顧客対応時に必要とする商品情報や販売ツールを提供しています。また品質の向上
を目的として、顧客と代理店の対応履歴と、顧客とカスタマーセンターの対応履歴の相互共有
も行っているそうです。

今後も「TNet」の進化を通じて、代理店と東京海上日動のコミュニケーションを向上させ、
代理店との一体感を従来以上に高めていくのことになるのではないでしょうか。
(東京海上日動の代理店の同社に対するロイヤリティの高さはこのような取り組みが源泉
 なのでしょうか。。。)



他方、傘下企業の一つである日新火災においても、全国の代理店が高いレベルで顧客対応を
実現できるよう、契約の手続きや商品説明、事故発生時の対応などの代理店業務運営の標準形
として「お客さま信頼スタンダード」を定め、取り組みを進めているようです。

そして、従来の代理店手数料では「収入保険料規模」に「貢献度等」を加味して決定していた
ものを、抜本的に変更し、「お客さまへのサービスやサポートの提供という、代理店としての
業務の達成水準」を評価して代理店手数料を決定する仕組み変更しています。


「規模」から「機能」、「量」から「質」へと発想の転換をし、保険販売の高品質化を目指した
「お客さま視点の代理店手数料体系」と自負しています。


保険会社と代理店のあり方は、損保会社によって様々ですが、CSR報告書などで、それを
明確に謡うことで、両者の絆を強固にすることができると思います。代理店はビジネスパートナー
ですから、言葉のみならず態度でもしっかりと誠意を示す努力が求められる時代となりました。
「東京海上グループ サステナビリティ報告書(2012 年度版)」をぜひ一読してみてください。

http://www.tokiomarinehd.com/social_respon/index.html




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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」(サンプル)
「東京海上」解体新書 (サンプル)

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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上日動の「中国市場戦略」 です
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東京海上日動の「中国市場戦略」についてです。


 東京海上日動が全額出資する中国子会社の東京海上日動火災保険(中国)有限公司
が中国保険監督管理委員会から日本の自動車賠償責任(自賠責)に相当する自動車
交通事故強制保険の取り扱いに必要な「経営範囲変更認可」を取得しました。



同社は、1994 年9 月に日系保険会社初の営業機構として上海支店を開設し、中国に
おいて、各種保険の引き受けと共に、中国固有の様々なリスクに対応した各種リスク
マネジメントサービスを提供してきました。ある意味、技術供与に値するかもしれません。

自動車保険(任意保険)についても、日本の自動車損害賠償責任保険に相当する
交通強制保険に先行し、2009 年に日系保険会社としては初めて引受を開始しました。


今般、中国保険監督官庁である中国保険監督管理委員会より、交通強制保険を取扱商品
に追加する「経営範囲変更認可」を取得し、同保険の販売体制に関する関連当局の審査
を経て「商品販売認可」を取得し、正式に販売を開始するようです。


交通強制保険の詳細は以下のとおりです。

 商品名称:自動車交通事故強制保険
 補償内容:対人賠償(死亡・後遺障害、医療費用)、対物賠償
 その他 :日本と同様に、中華人民共和国道路交通安全法によって、自動車の所有者
      又は管理者の加入が義務付けられている。



政治の世界で日中間の関係が悪化していましたので、本来はもっと早期に解禁されていた
のかもしれません。これでやっと今後拡大が見込まれる中国保険市場で、将来に向けた
投資が出来る体制が構築できるようになりました。


中国では、モータリゼーション絶頂で、世界最大の自動車市場を形成しています。
1990年代以降、中国経済の発展に伴い自動車産業は急速に発展してきました。


そして2009年には自動車生産台数世界一であった日本を抜きました。この背景には国内市場
の需要の拡大があります。

2009年は中国国内の登録車数は6200万台でしたが、2020年までに2億台を超えると予測されて
います。


中国には100社以上の自動車メーカーが乱立しており、中国政府は、自動車メーカー乱立
による生産性の低さや過剰生産などの問題を克服するために業界再編を進めています。


中国汽車工業協会の発表によると、2013年の自動車販売は2,198.41万台(前年比13.9%増)、
生産は 2,211.68万台(同14.8%増)となり、販売・生産ともに過去最高を更新して5年連続で
世界第1位の状況です。


伸び率は2011年度、2012年度は販売・生産ともに5%を下回る低水準でしたが、2013年度は
2桁プラスに回復しました。


一方、中国の保険市場は、自動車産業同様、巨大なマーケットではありますが、完全な
民間主体の競争市場とは言えず、既存市場、更には新興市場の成長も国策が大きく作用
する構造となっています。

経済がある程度のスピードを保って成長している中で、保険浸透率がまだ低い状況にある
ということから、保険市場の発展にはまだ大きな潜在力があると言えるのではないでしょうか。


GDP の高成長という基盤の上に、保険市場は高成長を実現してきていますが、これからも
更なる成長が期待されています。


こうした状況の中で、東京海上の自動車強制保険の認可は、中国市場で基盤を築く橋頭堡
になるとともに、今後も外国保険会社の中国進出は増加すると予測されていることから、
競争は相当激化するのではないでしょうか。


中国の諺「凡事予則立、不予則廃」(事前に計画を立たず、準備をしない場合、成功できない)
にもあるように、周到な市場調査と十分な経営戦略の構築、そして保険会社の国際化が
中国市場での成功への鍵といえるのではないでしょうか。


シンクタンクのアナリストが中国市場のレポートを書いていますので、参考にしてください。


http://www.nli-research.co.jp/report/focus/2012/focus120806.pdf
http://www.nomurafoundation.or.jp/data/CCMR-3-4_WIN2010_06.pdf#search='%E4%B8%AD%E5%9B%BD+%E4%BF%9D%E9%99%BA%E5%B8%82%E5%A0%B4'
http://www.nri.com/jp/opinion/kinyu_itf/2012/pdf/itf_201208_7.pdf#search='%E4%B8%AD%E5%9B%BD+%E4%BF%9D%E9%99%BA%E5%B8%82%E5%A0%B4'


なお、損保ジャパンも同様の認可を取得しています。
東京海上とスタートは一緒ですので、どちらがいち早く、中国の自動車保険でステイタスを
築くのでしょうか。こちらのレースも楽しみです。


http://www.nksj-hd.com/~/media/hd/files/news/2014/20140410_1.pdf





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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

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  今日のテーマは 東京海上HDの「イーデザイン損保」 です
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東京海上HDの「イーデザイン損保」についてです。
イーデザインの現状について
http://www.edsp.co.jp/company/company_005/pdf/company_005_2013_01.pdf
イーデザインの経営について
http://www.edsp.co.jp/company/company_005/pdf/company_005_2013_02.pdf


東京海上HDの戦略的子会社のイーデザイン損保は、自動車保険の通販損保会社です。

東京海上とNTTの子会社であるNTTファイナンスの共同出資により2009年1月26日に設立し、
同年6月13日に営業を開始しました。

広告では「東京海上グループ」を前面に出したPR活動を行っています。


シンボルマークは東京海上グループ共通のミレアグローブを使用しているが、
英字の「TOKIO MARINE」の部分は2段で「TOKIO MARINE e.design」となっています。


同社は、業界初の試みとして、新規申込時にコンタクトセンターでの見積もり内容を
QRコード入り葉書で送付し、携帯電話で申し込む“モバイル「さくっ」と契約”と、
契約更新時にQRコード入りの葉書を送付し、携帯電話で更新手続きを完結する
“モバイル「さくっ」と更新”を導入しています。

設立当時のニュースリリースがありますので、そちらで各種機能が確認できます。

https://www.edsp.co.jp/company/company_010/2009/2009_06_12.pdf



また、プロモーション活動も見逃せません。
よく目にするCMですが、パソコンから飛び出す”ミニサイズ”の役柄として、
マウスカーを乗りこなす岡田茉奈さんの演技は一度は目にしたことがあると思います。

また、共演した犬の「サラちゃん」の、マウスカーを目で追う演技も面白いです。
http://www.edsp.co.jp/camp/cm/




ブランド力や保険会社としての認知度を高めつつも、保険料や利便性を追求した結果、
価格コム、楽天、自動車比較サイト、オリコンなどの顧客満足度ランキングでは、
上位(ほぼ1位)の常連となっています。

http://www.edsp.co.jp/company/company_010/2013/2013_11_08.pdf



経営の観点からみると、2011年度は52億円から2012年度は105億円に急拡大しています。
他方、広告費や損害率の高騰等により、保険引き受け費用は100億を超え、約40億円の赤字決算
となっています。

通販損保は立ち上げ10年前後は、初期投資額が大きいため、赤字決算が続くのが傾向です。
イーデザインに求めらているものは、ソニー損保や三井ダイレクトなどのライバル社に比べて
単年黒字化を早期に実現することです。


保険料の優位性、広告・プロモーション活動、利便性を追求した加入方法、顧客満足度向上による
ブランド力の醸成等、マーケティングミックス戦略で、業界No.1のソニー損保を追撃する準備
が徐々に整っているのではないでしょうか。

今後の展開に乞うご期待です。


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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

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  今日のテーマは 東京海上日動の「農業の多角化支援」 です
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東京海上日動の「農業の多角化支援」についてです。


 東京海上日動火災保険と全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)は農業分野の
保険販売・開発で協力することをニュースリリースしました。

農作物の加工・販売に伴うリスクを引き受ける保険商品を販売したり、農家の法人化
を支援したりすることがメインのようです。


日本では、農業の振興や、農業者の所得向上、農村地域の活性化に資する様々な施策・
取組みが展開されているため、東京海上日動の戦略は時流に乗ったものだと思います。

このような流れの中、農業は、6次産業化や農産物の輸出促進等が進められています。


こうした変化を踏まえ、農業のリスクとしては、農業経営の大規模化や法人化、6次
産業化や農山漁村における再生可能エネルギー事業の進展、さらには農産物の輸出増加等
を見据え、農業者等の事業・生活基盤の安定化に向けた異常気象リスクへの対応や
農業経営にかかるリスクコンサルティング、海外展開等にかかる保障・サービスの拡充が
喫緊の課題となっているようです。


JA共済連グループと東京海上日動は、今回の業務提携により、「農業リスク保障・サービス
共同開発センター」を設置し、農業リスクに関する新たな保障・サービスの検討および
開発・展開に取り組む方針を打ち出しました。


農業者や農業に関連する保障を提供してきたJA共済連グループと、幅広い分野における
商品開発力や海外ネットワークに強みを持つ東京海上日動が連携することで、農業リスク
分野における一層の保障・サービスの拡充を図り、農業者等の事業・生活基盤の強化、
ひいては日本の農業の成長に貢献することを企図した取り組みです。


安倍政権の政策とも方向性は完全に一定しています・・・この点はさすがですね。


この新しい部署である「農業リスク保障・サービス共同開発センター」では異常気象の
リスクに備えた保険・共済や、農産物の輸出を支援するサービスの開発などを手掛ける
ようですが、東京海上とJA共済連から10人程度を配置するようです。


JA共済連は提携協議開始の発表の席で「業界の垣根を越えた包括的な提携を目指す」
として、資本提携に踏み切る可能性にも言及していました。自動車分野を含めた幅広い
協力関係の構築を目指していることを裏付けています。


今回は限定的な提携にとどまっていますが、内情としては、共栄火災の存在も忘れられない
のではないでしょうか。


共栄火災は、JA共済連からすると、戦略的子会社です。
JAマーケットに共済以外に保険を供給する目的をもち、共栄火災を通じた福利厚生を
図ってきていますが、東京海上日動との提携により、新たな商品を供給するには、この
共栄火災とのバッティングは必至です。


このコンフリクトをどのように解消するのか、もしかすると、共栄火災を再度、東京海上
グループに呼び込むのかもしれません。


この辺のせめぎ合いが、JA共済連との提携の裏に隠された、本音なのではないでしょうか。





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  今日のテーマは 東京海上グループの国内生保事業の再編 です
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東京海上グループの国内生保事業の再編についてです。


東京海上日動あんしん生命と東京海上日動フィナンシャル生命が合併します。

東京海上HDは、関係当局の認可を前提に、東京海上日動あんしん生命と東京海上
日動フィナンシャルについて、2014 年10 月1 日を予定として合併することを取締役会
で決議しました。

この合併の効果としては、あんしん生命とフィナンシャル生命がこれまで培ってきた強みや
ノウハウを1 社に結集し、「お客様本位の生命保険事業」をより一層推進し、経営の
効率化や保有契約の万全な管理、財務の健全性の維持により、国内生保事業の持続的
な成長を目指すというものです。


たしかに、メットライフアリコ生命は、一つの会社で、生命保険(死亡保険、医療保険)と
変額年金という金融商品を販売しています。営業部隊は、銀行窓販部隊、通販部隊、
代理店営業部隊と複数に分けていますが、この事業を管理する本社部門は、ひとつですから、
間接コストは抑えられるのだと思います。


したがって、あんしん生命とフィナンシャル生命の合併も、一義的には、間接コストが抑えられる
ため、より高い収益性が実現できるものではないでしょうか。


この、収益性は、「事業の経済性分析」という観点で、学術的に整理されています。


事業の運営において経済性の分析は欠かせません。
そして事業の経済性を高めるものとして、主に範囲の経済性、規模の経済性、密度の経済性の
3つがあります。


これらの3つの経済性については、その効果を発揮できる前提条件があります。


1.共有コスト(範囲または規模または密度が増えてもあまり変化しない費目)がある。

2.その共有コストが原価の中に占める割合が大きい。

3.コスト共有効果や売上増を帳消しにする追加コストが発生しない。

これらの条件を満たす場合に、これらの経済性が効くという表現をします。



範囲の経済性とは、企業が複数の事業を展開することにより、より経済的に事業運営
をしていくことが可能になることをいいます。複数の事業で企業の経営資源を共有化
することにより、経済性を高める効果がある状態のことを「範囲の経済が効く」と表現します。
(あんしん生命とフィナンシャルの合併はこの点でメリットがあります)


しかし、経営資源の共有化によるメリットよりも、複数事業を持つことのデメリットには
注意が必要になります。例えば、核となる事業とは全く異なる分野に事業を展開した場合、
長期的にマイナスになるケースもあります。そのため、最近では「選択と集中」の名のもと、
かつてコングロマリットとして名を馳せた企業も事業再編で足かせとなる事業を売却する傾向
にあるようです。


つぎに、規模の経済性とは、事業規模の大きさによって低コストを実現することにより、
経済的に事業運営することが可能になることをいいます。

コストは、商品の生産量には関係ない固定費と、生産量に比例する変動費に分けられます。
商品の生産量が増えれば、単位商品当たりの変動費はあまり変化しませんが、単位商品
当たりの固定費を下げることができます。

つまり、生産量を増やす(規模を大きくする)ことによって低コストを実現することができるよう
になるわけです。


また、生産規模が大きくなれば変動費にも規模の経済性が働くことがあります。
生産量が増えれば、原料の仕入れ先にも規模の経済性が働き、原料の仕入原価が下がるため、
自社のコストを削減することができます。保険会社の場合、商品パンフレットや約款などの印刷物
が該当するかもしれません。


一般的に製品あたり、あるいは事業ユニットあたりの共通コストが個別コストに比べて大きい事業
には規模の経済性が働きますが、その逆だと全く規模の経済性が働かないないどころか逆に規模が
大きくなってコスト高になる場合もあります。


最後に、密度の経済性とは、ある一定エリアに集中して事業を展開することで生じる経済効果
のことです。

密度の経済性を生かしている代表例がコンビニ事業です。
コンビニはある一定エリアの中に集中的に店を出店することで物流コストや広告宣伝のコストの
共有化を図ることができます。したがって、日本のコンビニチェーンの中を見ると、ある特定地域
だけシェアが高いというチェーンを多数見ることができます。

こうした経済性の特徴があるため、日本一のコンビニチェーンであるセブンイレブンは、出店している
エリアには多数の店舗がある一方で、まだ進出していないエリアも多数あるというわけです。


東京海上グループは、この3つの経済性をうまく機能させることで、国内生保事業で、最大限の
利益創出を企図しているのではないでしょうか。

また、ライバル会社であるMS&AD傘下の三井住友海上あいおい生命と三井住友海上プライマ
リー生命の合併もあるのでしょうか。今後の動向に注目したいと思います。


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  今日のテーマは 東京海上日動システムズの「IT総合賞」です
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東京海上日動システムズの「IT総合賞」についてです。


公益社団法人企業情報化協会(通称:IT協会)が今年度のIT賞受賞企業を発表しました。
平成25年度は、IT総合賞に東京海上日動火災保険(東京海上日動システムズと共同受賞)、
野村證券の2社が受賞したほか計16社の企業が各賞を受賞したようです。


東京海上日動/東京海上日動システムズが受賞した「IT総合賞」は最高賞です。


東京海上日動と、東京海上日動システムズは、スマートデバイスを活用し、保険を販売する
代理店の業務プロセスを改革したということが評価されたようです。


同社が評価され点は、販売代理店が所有するデバイスを活用したこと。


スマートデバイスの普及が先行していることを考慮し、東京海上日動はデバイスを配布せず、
代理店の持つデバイスを利用できるようにした。多様なOSやデバイスに対応できるよう、
アプリの開発にはHTML5を用いたようです。


セキュリティ面では、センター側にデータを吸い上げ、デバイスにはデータを残さないよう
にするなど工夫しました。また、このプロジェクトは基幹システムにも影響する大規模な
システム再構築であり、システム部門の技術伝承や、人材育成も狙ったとのことです。


損保ビジネスは、重要な顧客との接点は保険会社そのものではなく、代理店が担っているます。
東京海上日動は、その顧客接点のプロセスにスマート端末(タブレットとスマートフォン)を
導入して、契約一覧の画面表示による契約内容の確認作業の即時化、契約手続きのペーパーレス化、
カメラ撮影や画像保存機能の活用などを実現しました。
この点は、他の損害保険会社には実現できていないことです。損保ジャパン、三井住友海上が、
合併や機能別再編に力を注いでいる一方で、東京海上日動は、自社のインフラ改良、代理店の
業務改革に着手していたのですね。



具体的には、契約のペーパーレス化などによって書類作成業務など従来の煩瑣な代理店業務を
効率化し、その時間を顧客とのコミュニケーションの強化に使うことができるようになるなど、
様々な面から、業務の品質向上を達成したことが評価されたようです。



スマート端末は代理店が自身で購入しますが、そこに搭載される様々なアプリケーションは
保険会社側で作成。従来のシステムでは保険会社が主体にシステムを構築・提供してきましたが、
個人や社会に広がったスマート端末を逆に保険ビジネスに取り込もうという着想によるものです。


なお、契約行為や契約一覧などの保険基幹のシステムまでスマート端末でアクセスできるように
するためには、厳重な情報保護の仕組みが必要ですが、スマート端末側にはデータを残さず、
センター側にすべてのデータを吸い上げることで情報漏えいリスクの低減化に配慮したとのこと。
HTML5を採用してマルチOS対応に切り替えて、代理店の端末採用の自由度を高めています。



こうした発想の新鮮さも高く評価され、IT総合賞を授与されたようです。。


ほかにも受賞した企業は15社ありますが、損保会社がITの点で評価されたわけですから、
これはとても誇らしいことでしょう。

http://it.impressbm.co.jp/files/5303/zu01_s.jpg


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  今日のテーマは 東京海上日動のリスクファイナンスパイロットプログラム です
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東京海上日動の太平洋災害リスクファイナンスパイロットプログラムについてです。


東京海上日動は、世界銀行が日本国政府の協力の下、運用している「太平洋災害
リスクファイナンスパイロットプログラム(Pacific Disaster Risk Financing PilotProgram)」
に、2013 年11 月からの2 年目プログラムに引き続き参加することを決めました。


同社は、自然災害デリバティブの引受を通じて、太平洋島嶼国における気候変動・自然災害
リスクに対する取り組みを支援し、安心・安全で持続可能な「良い社会」の構築に貢献する
ことを宣言しています。


「平洋災害リスクファイナンスパイロットプログラム」の経緯としては、日本政府が2012 年5 月に
開催された「日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議(太平洋・島サミット)」において、防災
分野での国際協力の一環として「太平洋島嶼国における自然災害支援として保険制度を
創設する」ことを表明しました。

これを受けて、日本政府が世界銀行、民間保険会社と連携して、本プログラムを創設し、
本プログラムは、世界銀行が運用主体となっています。

本プログラムは、官民パートナーシップ(PPP:Public Private Partnership)による太平洋
島嶼国(※1)の防災・減災への支援を目的とした「自然災害デリバティブ契約」で構成されて
います。
(※1)対象国は、バヌアツ、サモア、トンガ、ソロモン諸島、マーシャル諸島、クック諸島6 カ国


引受スキームとしては、

ヽ禿舫拗顴IDA(国際開発協会)による「デリバティブ契約」
各島嶼国は、大規模自然災害(地震・津波、熱帯低気圧)に対するリスクヘッジとして、
世界銀行グループの国際開発協会(IDA:International Development Association)
と「自然災害デリバティブ」契約を締結。

IDA(国際開発協会)⇔保険会社による「デリバティブ契約」
IDA は、民間保険会社 4 社との間で上記,汎云魴錣離妊螢丱謄ブ契約を締結。


引受条件は・・・
\嫻ご間 : 2013 年11 月1 日〜2014 年10 月31 日

∩枋蠍桔棔柄躋曄法 67.48 百万USD(約66 億円) (民間保険会社4 社で引受)

トリガー : 各島嶼国が自然災害(地震・津波、熱帯低気圧)によって、想定を上回る
経済損失(モデル・ロス)が生じた場合、保険会社は、予め設定した補償金を
IDA 経由で各島嶼国政府に支払う。


東京海上グループは、CSR取り組みとして、「保険・金融サービス・リスクコンサルティングを通じた、
防災・減災に繋がる取り組み」や「自然災害リスク研究を通じた取り組み」を実践し、社会全体
の気候変動・自然災害リスクへの対応力を高める取り組みを進めています。


損害保険会社が社会貢献できる機会が増えてきています。
東京海上グループはじめ、各保険会社グループが保険技術を駆使して、地域社会、国際社会に
貢献できることを切に願うばかりです。


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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上の「CSRブックレット2013 「人を思う。」 です
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東京海上の「CSRブックレット2013 「人を思う。」についてです。


今回は、東京海上グループ CSRブックレット2013 「人を思う。」をご紹介します。

このCSRブックレットは「サステナブル(=持続可能)な社会」の実現を目指す、東京海上グループ
のCSR活動を、社員の思いを通じてわかりやすく伝えることを目的として、毎年発行している小冊子
です。


2013年度版では「私たちの仕事・活動の原点は、人を思い、社会に貢献すること」をテーマに、
東京海上グループの商品・サービスやダイバーシティ、国内外の地域・社会貢献活動などを、
社員のインタビューを交えて紹介しています。


東北大学との産学連携による地震・津波リスク研究の成果として作成した「防災クリアファイル」
を付録としています。



1. 社会を支える。
http://csr-toshokan.net/book/tokiomarine-2013/download.pdf#page=3


2. 人を思う。
http://www.tokiomarinehd.com/social_respon/highlight/img/ico_pdf.png


3.いきいきと働く。
http://www.tokiomarinehd.com/social_respon/highlight/img/ico_pdf.png


4.本業の、その先
http://www.tokiomarinehd.com/social_respon/highlight/img/ico_pdf.png


付録.防災クリアファイル
http://www.tokiomarinehd.com/social_respon/contribute/assafeas.html#id19




このように、他損保と比べて、一歩進んだCSR活動。
どうしてここまでCSRにこだわるのでしょうか。東京海上の方針を確認したいと
思います。


東京海上グループは、同社HPの中で、次のように方針を表明しています。


 「経営理念の実践を通して、社会の持続的発展に貢献しながらグループ企業価値
  を永続的に高めていきます。」


 「長年にわたり保険事業で培った知識と経験を活かし、社会に「安心と安全」を
  提供し、社会の発展に貢献してきました。個人や企業を取り巻くリスクは多様化
  しており、保険会社に課せられた社会的な役割や責任はますます重要になって
  いると認識しています。」



 「こうした考えに基づき、全社員がCSRを実践するための行動指針として「東京
  海上グループCSR憲章」を定めています。 また、中期経営計画「変革と実行2014」
 (2012-2014年度)では、中期ビジョンとして「お客様に品質で選ばれ、成長し
  続けるグローバルな企業グループ」となることを目指しています。 」



東京海上のCSR経営の実践は、グループ企業価値向上の礎であり、損保等の事業を
通して社会的課題の解決に向けた取り組みを積極的にサポートしていきたいという
意思表示なのでしょう。


また、東京海上グループは、世界人権宣言や国際労働基準、OECD多国籍企業行動指針
を支持しています。国連グローバル・コンパクトが提唱する人権・労働・環境・腐敗防止
に関する行動10原則の考えや内容は、東京海上グループの取り組み姿勢やCSR憲章と共通
するものであるとして、国連グローバル・コンパクトにも参加しています。


日本を代表する保険会社として、企業として品格ある経営行動に敬服します。
ライバル会社も東京海上グループに負けないCSR経営の実践を図ってもらいたいものです。


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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは イーデザイン損保の「成長性」です
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イーデザイン損保の「成長性」についてです。


イーデザイン損保は、東京海上ホールディングスとNTTの子会社であるNTTファイナンスの
共同出資により2009年1月26日に設立し、同年6月13日に営業を開始しました。


余談になりますが、シンボルマークとして、東京海上グループ共通のマークを使用して
いますが、英字の「TOKIO MARINE」の部分は2段で「TOKIO MARINE e.design」となり、
間に線が入っていることにお気づきの方はどのくらいいるでしょうか。



同社は、業界初の試みとして、新規申し込み時にコンタクトセンターでの見積もり内容を
QRコード入り葉書で送付し、携帯電話で申し込む「モバイル『さくっ』と契約」と、契約
更新時にQRコード入りの葉書を送付し、携帯電話で更新手続きを完結する「モバイル
『さくっ』と更新」を導入しています。


最近、テレビCMやつり革広告などのプロモーションをたくさん目にしますが、
http://www.edsp.co.jp/camp/cm/

同社の自動車保険料の業績はどうなっているでしょうか。


2009年度 11億円
2010年度 29億円
2011年度 52億円
2012年度 105億円


この4年間で、約10倍の規模に伸びています。
すべてが東京海上グループ以外の保険会社からの切替契約によるものではないと思います、
大半は他社契約の切替によるものだと考えられます。


この高い伸び率は、積極的なプロモーション活動による賜物なのでしょう。
さて、同社の営業費・一般管理費に目を向けています。


2010年度 47億円
2011年度 68億円
2012年度 72億円


過年度は保険料を上回る、直近では大半を占めるくらいの費用がかかっています。


2012年度の決算では、最終利益は▲72億円となっていますので、東京海上グループ
の中で最も赤字を出している会社といえそうです。


また、損害率は、

2010年度 70%
2011年度 63%
2012年度 55%

と毎年、保険料収入が増えていることにともない、損害率も逓減しています。
保険会社のビジネスモデルでは、損害率を低位に安定させること、事業費を抑えることで、
利益がでます。


通販損保の黒字化には一定の時間がかかるのは仕方ないことですが、この会社が黒字化
するのはこの数年以内ではないでしょうか。

とくに、2011年度→2012年度の営業費・一般管理費の増加は4億円にもかかわらず、
保険料を50億円以上伸ばしています。また損害率も下がっています。


成長期にある通販損保では珍しくないのかもしれませんが、この費用対効果を継続させる
ことで、他の通販損保に伍していける会社に成長するのではないでしょうか。

とくに、顧客満足度もここ2年で高い水準にあります。
http://www.edsp.co.jp/

多数の満足度指標で一位を獲得しています。今後の更なる成長に注目したいと思います。


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  今日のテーマは 東京海上日動の「キャットボンド」です
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東京海上日動の「キャットボンド」についてです。


東京海上日動は、大きな自然災害の保険金支払いのリスクを低減するキャットボンド
を手軽に発行できるサービスをアメリカの中小損保会社向けに始めるそうです。


一般的な商品の半分程度のコストと期間で起債でき、発行価格も2000万ドル(約20億円)
と従来の5分の1程度の少額からできるようなので、とても人気がでるのではない
でしょうか。


このキャットボンドは、大規模災害が起きたときに損害保険会社の保険金支払いの
リスクを軽減する「大災害債券」であり、じつはこの債権がが世界で活況らしいです。


日経の記事によれば、2013年1〜6月の新規発行額は前年同期比11%増の約38億ドル
(3700億円)となり、半期としては過去最高の金額とのこと。通年でも過去最高を
更新するペースで推移しているようです。


世界的にハリケーンなどの災害が多発していることを受け、損保各社が積極的に
発行しています。天候リスクが主であるため、株式など金融市場との連動性が低くく、
分散投資先として活用されているようです。


東京海上日動は、金融事業の多角化として、幅広く、新たな事業に着手し始めました。
2014年度にコンバインドレシオ95%以下を標榜していますので、それを達成させる
ための収益引き上げ策、考えうる対策をすべて洗い出し、専門部署が頭に汗を
かきながら、新ビジネスに挑戦しているのではないでしょうか。


さて、このキャットボンドですが、今後も話題になりそうなので、このメルマガにて
その意味についてご案内します。


キャットボンドは、別名「カタストロフィ・ボンド」ともいわれています。
英語で記載すると、cat bond, catastrophe bondです。


内容は、スポンサーから一定のリスクを投資家に移転するためのリスク関連証券です。
日本語では、上記のとおり大災害債券とも呼ばれています。


一定の条件が満たされると元本の償還が免除される変動利付社債として発行されます。
大規模自然災害に対する伝統的な再保険の代替策として使用されることが多く、たとえば、
アメリカのフロリダ州所在の物件に関する保険を引き受けることで、リスクのポート
フォリオを構築した保険会社は、大規模なハリケーンの発生によって支払不能に陥る
ことを防止するため、リスクの一部を投資家に移転するという仕組みです。


再保険を購入することも可能ですが、キャットボンドを発行することにより投資家に
リスクを移転することもできます。後者の場合、まず特別目的会社(SPV)を設立し、
SPVが投資家に対してキャットボンドを発行するというメカニズムです。


利率は通常、LIBORに3〜20%程度のスプレッドを上乗せする形に設定されます。
もしフロリダ州にハリケーンが襲来しなければ、投資家は元本に加え、この利子を
手にすることができます。一方で、ハリケーンの襲来がキャットボンドの発動条件を
満たした場合は、投資家への元本償還は行われず、スポンサーは得た資金を保険契約者
への保険金の支払に当てることになります。


日本の台風や地震をトリガーとするキャットボンドも日本の保険会社等により発行
されています。1999年にオリエンタルランドが発行した地震債券は、事業会社による
発行例として有名です。

また、損保では共栄火災が「台風ボンド」を発行していたこともありました。
満期の2009年5月までに、国内で死者・行方不明約5000人を出した伊勢湾台風
(1959年当時、中心気圧920ミリバール、最大風速60メートル)クラスの台風が
来なければ、投資家は元利金を受け取るというものです。


リスクヘッジの多様化によりキャットボンドが生まれたわけですが、投資家ニーズを
組み、また、そのノウハウがない保険会社も簡易に発行できる仕組みを提供しよう
としている東京海上日動の取組には期待したいと思います。


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  今日のテーマは 東京海上の「株主総会」です
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東京海上の「株主総会」についてです。


東京海上は6/24にパレスホテルにて株主総会を実施しました。
株主総会の参考資料として、以下の資料が株主に送付されていますが、同社が
ステイクホルダーに提供・提示している資料で「経営者の顔」が見える資料は
これくらいではないでしょうか。

http://ir.tokiomarinehd.com/ja/ShareholdersMeeting/AccountsAnnounceColl/00/links/00/PDFile/2013%20Reference%20Material_j.pdf


また、2012年度の東京海上の活動を振り返ることができる動画資料もあります
ので、ぜひご覧ください。


http://www.c-hotline.net/Viewer/Default/TMHD2dc715cf41d7ae2d315541c9a141507a



さて、今年度の株主総会は、次の決議事項を付議していました。

第1号議案 剰余金の処分の件
第2号議案 取締役10名選任の件



これらの決議事項を株主から合意をとるために株主総会を開くわけですが、
この総会について目的や意味合いについて詳細を説明いたします。



株主総会は、株式会社のオーナーである株主によって構成され、株式会社の
最高意思決定機関といわれます。

(一方で、未公開会社の中小企業では、会社のオーナーである株主のほとんど
 が身内であり、その過半数以上を社長自身が所有しているケースがほとんど
 で、実質的に会社の意思決定は社長のみで行なわれ、株主総会や取締役会が
 開催されていない場合も少なくありません)

東京海上のような公開会社ともなれば、株主の多くが外部関係者となり、
法に則って株主総会を開き、報告事項について報告し、株主からの質問を
受け付けそれに対する説明を行い、上記のような決議事項について採決を
していかなければなりません。


これらの手続を、怠ったり間違ったりしてしまうと、株主総会自体が取り消さ
れてしまうこととなってしまいます。このように公開後の株主総会は、厳密な
法令遵守が求められますので、これらに対応するために、体制づくりや法
(特に会社法)の知識が必要となってきます。



また、株主総会は、株主が集まる株式会社の最高意思決定機関であり、会社
にとって最も重要な事柄を決定します。この株主総会は時代の変化とともに
変貌を遂げ、特に2006年5月に施行された会社法により大きく変化しました。
 

かつて株主総会は、野村證券から連想される「総会屋」が存在したり、強固
な株式の持ち合いが存在したりと、実質的な審議を経ることなく、議決権が
形式的に行使され、以前は「シャンシャン総会」などと揶揄されていました。

しかしその後、法改正やバブル崩壊による持合解消などを要因に、株式は
市場に放出され、その結果として、受け皿となった個人投資家や機関投資家、
更には外国人投資家が増大するようになり、開かれた株主総会・株主支持の
獲得、IRという投資家への情報開示の場へと変貌を遂げました。


そして近年の株主総会では、経営陣の敵対的買収防衛策への支持獲得や、
一般の株主も巻き込んだ委任状集めが繰り広げられる会社との支配権争奪戦、
「プロキシファイト(委任状獲得合戦)」 が激しく行なわれるケースもあります。


このような中で、東京海上なども例外ではなく、会社側には、株主総会の
仕組みを十分に理解し、適法な議事進行を実現することが求められています。


そこで、株主総会の目的についてご説明します。

株主総会の運営準備をするにあたり、まず株主総会での目的を認識しておく
必要があります。運営準備において、『その目的を獲得するためにはどうするか』
が、準備作業での判断基準となるからです。

株主総会での目的も、市場や社会情勢の変化と共に移り、以前は『総会屋への
利益供与や総会での暴力などの排除』が目的だったものに対して、いまでは
『会社提案議案の可決』が主たる目的として重要視されるようになりました。



経営陣は、日頃から自分達の経営方針を株主に開示や説明を行い理解を得て、
株主の信頼と指示を獲得する必要がありますが、こうした努力を
『SR(Shareholder Relations)活動』といいます。このSR活動の具体的な方法
として、株主総会や株主懇親会の開催があげられます。


東京海上の場合、同社HP上の「個人投資家のみなさまへ」がその一つになって
いるのではないでしょうか。
http://ir.tokiomarinehd.com/ja/Kojin.html


『IR活動』は、一般投資家など広く社会全般に会社の価値を理解してもらい、
会社の評価を高め自社の株式を購入してもらうための活動になります。一方
上述した『SR活動』は、株主の信頼と支持を得るための活動になります。
株主総会は株主の集まりになりますので『SR活動』として捉えることができます。


毎年1回行われる株主総会、経営者や総会開催の裏方(総務部や法務部)に
とっては年間の最大イベントであり、失敗が許されないものですから、準備や
運営には気が抜けません。


以上の観点で、東京海上のほか、他の損保会社であるMS&AD、NKSJの動向も
確認すると、各社の違いが現れて興味深いのかもしれません。



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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」(サンプル)
「東京海上」解体新書 (サンプル)

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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上の「ストックオプション」です
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東京海上の「ストックオプション」についてです。


東京海上は先日6月24 日開催の取締役会において、東京海上ホールディングと主要子会社
の東京海上日動、あんしん生命、日新火災の役員にストックオプションを発行することを
取り決めました(以前からですが)。


これは、同社株価や業績との連動性を高め、株価の上昇・下落によるメリット・リスクを
株主と共有することにより業績向上への意欲を一層高めることが最大の目的です。



新株予約権の割当の対象者及びその人数並びに割り当てる新株予約権の数は次のとおりです。

東京海上ホールディングの取締役及び執行役員    14 名 286 個
東京海上日動の取締役及び執行役員         45 名 1,335個
日新火災の取締役及び執行役員           11 名 261 個
東京海上日動あんしんの取締役            5 名 139 個
合計                       75 名 2,021 個

(実際は兼任者がいるため、実割当人数は67 名のようです)




「ストック・オプション」とは、予め決められた価格で自社株を買う権利をいいます。
予め決められた価格が時価より安かった場合、この権利を与えられた者は利益を受けます。
上記のとおり、これによって、会社は取締役や使用人の意欲や士気を高め、一方で、会社
は株価の値上り益を通じて、取締役や使用人に将来の報酬を与えることができます。



さて、このストック・オプションは、どのような会社に向いているのでしょうか。


一般的には、一定の能力や技術を持った人を会社に迎えたいが、開業後間もないため
高額の報酬が与えられない会社が、将来の報酬を約束する方法として活用するケース
が多いです。したがって、ベンチャー企業に適しているといえます。


また、将来株価が大幅に上昇した場合、その効果が大きくなるので将来の株式公開を
目指す会社に向いているともされています。


ただ、東京海上のような大企業であったとしても、取締役や執行役員に対して、
一定の安い株価で自社の株式を購入する権利を与え、一定期間が経過した時点で、
取締役等が当初の約束価額で株式を購入。そして株価が上がった時点で売却すれば、
その取締役等に大きな利益が舞い込んでくるという仕組みなので、会社の業績向上
による株価の上昇が、取締役等の利益に直接結び付くことから、経営陣の業績向上
意欲に結びつくものは必至です。


執行役員には、営業本部長が該当しますので、保険料収入アップのために営業活動に
気合が入ると同時に、損害率の悪い契約を切り捨て、収支を改善するマインドも
相当高くなるはずです。東京海上グループは、他の損保グループと比較して、コン
バインドレシオや事業費率が低い状況ですが、このストックオプションが一役買って
いると仮説を立てることができるかもしれません。


また、ストックオプション制度には、上記以外にも次のようなメリットがあります。


・株価に基づく報酬体系であるため、指標が明確であり、また会社(株主)の目標
 と役員・従業員の目標の間にズレが生じない。

・株価が上昇基調にある限り、役員、従業員の忠誠心やモラール(士気)の向上が
 期待できる。


他方、デメリットとして以下の点が挙げられます。

・オプションの行使によって多額の報酬を手にした人材が流出する危険性。

・不況で経営努力が株価に反映されない状況では、役員・従業員のモラールの
 低下が起こりうる。

・付与基準が不明確な場合は、不公平感による役員・従業員のモラールの低下
 が起きる。

・株式の希薄化による既存株主の経済的損失の可能性がある。  など



なお、ストックオプション発祥の地、アメリカでは、大企業の高級幹部のみならず、
特にハイテク新興企業などでは一般従業員を含めて優秀な人材を確保をして高い士気
を維持するための手段としてストックオプションが盛んです。

州により多少の規制の違いはあるようですが、未上場企業での従業員ストックオプ
ションのあらましはこのようなものです。


・入社時に給与額と共に「普通株式 XX株分の購入権を一株当たりXドルで X年満期
 で与える(例えば48,000株分を一株当たり50セント、4年満期)」という待遇条件
 を提示する。

・入社後最初の1年間は権利を全く行使できない。


フェイスブックやツィッターなどのIT系の新興企業が一気呵成に、スピード感ある
事業展開をしていますが、上場前のモチベーションはこのようにストックオプション
によるものも大きいのでしょうか。


成熟した業界にいる国内の損保会社では、従業員に対して、上記と同じような
期待を求めることは難しいと思いますが、業界全体の発展のためにも、東京海上を
見習っていただき、各社にストックオプションの導入を検討してもらいたいものです。



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  今日のテーマは 東京海上日動の「JA共済連と包括的な業務提携」です
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東京海上日動の「災害時対応」についてです。


東京海上日動は、JA共済連と包括的な業務提携に関して具体的な協議を始める
ことで合意したと発表しました。


協議開始に至った背景としては、次のとおりニュースリリースがありました。

○本格的な人口減少社会の到来、競争の激化などに伴い国内の共済・損保
 マーケットにおける事業環境が厳しさを増す中、これまで、JA共済連、
 東京海上日動それぞれが各種経営効率化策や成長戦略を実行してまいり
 ました。


○ 一方で、中長期的に見ると取り巻く環境の変化はそのスピードを増して
 いくと考えられる中、組合員やお客様により良い保障・サービスを永続的
 に提供していくためには、これまでのような組織単独の取組みだけでなく、
 業務提携などのさらに一歩踏み込んだ取組みが必要との課題認識のもと、
 双方で意見交換を行ってまいりました。


○その中で、農村地域に根ざした強固な事業基盤を持つJA共済連と、
 幅広い分野での商品やシステム開発等のノウハウを持つ東京海上日動が、
 協力関係を構築することにより、双方の強みや特徴をより一層活かすことが
 見込めるとの共通認識に至り、この度、具体的な協議を開始することと
 いたしました。


また、協議・検討の目的としては・・・


○JA共済連および東京海上日動は、これまで以上に高品質かつ多様な
 保障・サービスを提供するとともに、事業基盤の維持・強化を図り、
 組合員やお客様の信頼・負託に応えていくことを目指す。


○そのため、共済事業と保険事業という垣根を越えた包括的な業務提携
 につき協議・検討を進め、自動車などの損害保障分野における、商品
 やシステムの共同開発、損害調査の高度化・効率化をはじめ、幅広い
 分野で業務提携の可能性を追求する。


そして、今後の協議・検討の進め方については・・・

○JA共済連 代表理事 理事長:横井氏、および東京海上日動 社長:隅氏
 を共同委員長とする「提携検討委員会」を設置し、提携検討委員会の下
 に分野別の「専門部会」を設置し、具体的な協議・検討を進める。


○ なお、年度内(2014 年3月)を目途に具体的な提携事項についての
 合意を目指し、合意に至った場合は、その内容を公表する予定。


とのことです。



保険と共済の融合により、どのようなことが起きるのでしょうか。


ここ数年来「アライアンス」(戦略的連携)という言葉が注目を浴びています。

金融界や上場企業におけるグローバルな合従連衡はいうに及ばず、中小企業
においても遅ればせながら、様々な形の同盟関係に突破口を求めるトレンドが
芽吹きつつあります。


その背景には、たとえば、製造業などにおいては、長引く不況や生産拠点
としての東南アジア勢の台頭による「下請け」「系列」型中小製造業の限界
…という現実があり、日本国内での従来型ビジネスヒエラルキーは安定性を
失い、つい何年か前までその最下方に無理なく収まっていた中小企業の
「居場所」はなくなりつつあるからだといいます。

その結果、経営資源の限られる中小企業は、親会社以外との提携関係が必要
になり、そんな状況がアライアンスという言葉をクローズアップさせている
と推測されます。


アライアンスは、その結果として「イノベーション」をもたらすものでなけれ
ば成功とはいえないと考えられますが、経済学者シュムペーターは、イノベ
ーションを

(1)新しい製品の開発
(2)新しい生産方法の導入
(3)新しい販路の開拓
(4)原材料の新しい供給源の獲得
(5)新しい組織の実現


という5つのケースに限定していますが、この定義は、現在でも色あせていません。


新製品、新技術の開発はもちろん、インターネットを使ったマーケティングや
中国での生産委託など、いまの元気印企業のブレイクスルーを可能にした
「革新的取り組み」は、どれも上記のいずれかのケースに該当します。


また、シュムペーターは、イノベーションを、「利用しうるいろいろな物や力を
新たに結びつけること(新結合)によってもたらされる」としています。企業が
「利用しうる物や力」とは経営資源です。


戦略的連携を通じて、自社経営資源を外部経営資源との組み合わせるアライアンスは、
まさに「新結合」といえるのではないでしょうか。


東京海上日動の経営資源とJA共済の経営資源を融合した場合、どのような化学変化
が起きるのでしょうか。今年度内にその結論は出る模様ですが、固唾を呑んで待つ
ことになるのでしょう。



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  今日のテーマは 東京海上日動の「損害サービス次世代モデル」です
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東京海上日動の「損害サービス次世代モデル」についてです。


先月、東京海上日動は損害サービス(事故発生時の対応)の業務プロセスに、
顧客のスマートフォンや代理店所有のタブレット(多機能携帯端末)を活用する
「損害サービス次世代モデル」を開発したと発表しました。
今年10月から順次導入するようです。


この「損害サービス次世代モデル」では、顧客向けスマートフォンアプリ
「モバイルエージェント」を通じて様々な機能を提供するとのことです。


たとえば事故に遭った際に、「モバイルエージェント」を通じて東京海上日動に
連絡をすることで、同社はGPSデータを活用し、瞬時に顧客の位置情報、契約情報
を特定でき、また事故の場所を口頭で伝える煩わしさが解消され、最短タップで
レッカー等、ロードサービスの手配が可能となるようです。


このアプリを利用することで、都合の良いタイミングで事故対応状況の確認や
担当者へのメール送信ができ、利便性が飛躍的に向上することも見込んでいます。
そして、事故現場で顧客が撮影した写真を簡単に同社サーバーへ送信することが
できるようになることで、事故担当者が実際の事故現場や車両の画像を見ながら
顧客と会話するようです。


これらのことから、事故や被害状況把握の精度が向上し、事故解決までの時間短縮
の効果を実現、さらなる顧客満足を追求するようです。
(送信される写真が自動的に案件とマッチングする仕組みは、国内の保険業界では
 東京海上日動が初めて導入するものらしいです)



他方、損保ジャパンは切り口は違いますが、『お客様満足度日本一』を標榜し、
Web開発や商品設計を鋭意進めています。あいおいニッセイ同和も顧客満足の
さらなる向上を企図した代理店育成に注力しているようです。


パソコンやスマホを駆使した顧客満足をどこまで追求していくのか。



「顧客満足の追究」が企業にとって最重要課題であることは言うまでもありません。

一方で、この当り前のことが繰り返し言われ続けているのは、それが実現できて
いないことの裏返しでもあります。この顧客満足については、「ビューティフル
カンパニー」(嶋口充輝著、ソフトバンククリエイティブ)で、下記の文章が
ありましたのでご紹介します。


---(以下、p.137-138から引用)---

以前、アメリカのある長老教授との雑談の折、「これまでマーケティングは
いろいろな表現で時代を語ってきたが、結局、顧客が最も大切だと言い続けて
きただけさ」といった言葉に強い印象を受けたことがある。


しかし、こんな簡単なことが今でも経営・マーケティング全体の最重要課題になるのは、
一体なぜなのだろうか。さまざまな理由の中で、特に大きいと思われる原因は、結局、
目先の利潤に目を奪われ、顧客の喜びに向かってもっと正直に対応し続けないから、
といえそうである。


---(以上、引用)---


しかし一方で、保険会社をはじめとして営利企業としては利益を生まなければ
存続できません。利益の追求と顧客満足の実現との関係は、どのように考えれば
よいのでしょうか。


以前、日本経済新聞「経済教室」に掲載された、神戸大学教授・加護野先生が
書かれた論文に、その回答がありました。


---(以下、引用)---

....利益が出ているということは(ステークホルダーへの)支払義務が果たせている
ということを意味する。利益が出ていないということは、この支払い義務が果たせ
ないあるいは果たせなくなりそうだということである。

この意味では利益は重要なのである。

しかし、それは企業の目的ではない。われわれは呼吸をしていないと生きていけないが、
呼吸をするのが人間の目的だろうか。


利益よりも大きな目的とは何か。
ドラッカー自身は「企業の目的は一つしかない。それは顧客の創造である」
(『マネジメント・上』)とはっきりと述べている。この目的しかないかどうかについては
議論の余地はあろう。

しかし利益よりも大切な目的があるのは確かである。不思議なことに、利益よりも大切な
目的があるといい続けた企業家・経営者ほど多くの利益を上げている。利益にとらわれて
しまうと見えなくなってしまうものがあるからだ。


---(以上、引用)---


企業を個人の人間にたとえると、

「利益が出ている状態」とは、「息ができ、食べたいものが食べられる状態」

「顧客満足の実現」とは、「生きている目的の実現」


と考えると、分りやすいかもしれません。顧客満足を追究すると、利益はついてくる。
利益を追求すると、顧客満足は下がっていく。前者を継続的に実現し続けるように、
企業努力を続けることが肝要ですが、今回の東京海上の取組は、その表れでしょうか。


代理店の囲い込みには、代理店手数料などの経済的支援が不可欠ですが、商品を選んで
くれるのは顧客であるわけで、代理店に無視されても顧客から支持される保険会社に
なるための手段が、顧客満足の追求なのかもしれません。



東京海上日動は、上記アプリの開発のほか、事故に関する案内文書(事故受付通知、
保険金支払案内等)を電子化するようです。また、代理店向け機能も2014年1月に
開始するとのこと。代理店所有のタブレットにおける事故対応機能を拡充し、顧客対応
における代理店の付加価値提供力の向上を図るようです。


損保各社、顧客不在の市場競争を回避すべく、儲けた利益を顧客満足アップの投資に
振り向けてもらいたいものです。



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  今日のテーマは 東京海上の デルファイ買収(2)です
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東京海上の「デルファイ買収(2)」についてです。


前回は、デルファイ社の買収を通じて、M&Aの成否をきめる「ポストM&A」について
お伝えしました。

東京海上HDのHPにデルファイ社買収にかかるIR資料が掲載されていますが、すでに
ご覧になられた方もいると思いますが、念のためお伝えします。

http://ir.tokiomarinehd.com/ja/IRPresentation/2011/IndexContent/06/IndexContent/IndexLink/pdf3/delphi_J.pdf


確認いただくお分かりいただけると思いますが、「海外保険事業の成長の軌跡」という
東京海上が描く成長のスパイラルには、「戦略性」が伴います。

投資銀行やM&Aアドバイザリーが、持ち込んできた優良案件で、かつ円高が後押しして
「衝動買い」をしているわけではないと思います。
または、MS&ADに企業規模で水をあけられたから、必死になって規模で抜かすために、
買収を繰り返しているわけでもないと思います。

企業経営の根幹である戦略や思想に基づいてM&Aを展開しているのでしょう。


そこで、今回は日ごろ目にする、口にする「M&A」について経営学的(やや学術的)に
解説させていただきます。


M&Aとは、組織も人材も資金もそして株主も全て統合してしまうことをさします。

このため合併(M&A)すると文字通り一つの会社となりますが、このポピュラーなM&A
の手法ですが、組織・人材面の統合を要することから個性の強いオーナー企業同士のM&A
にはあまり適さない方法といえます。

損害保険会社の場合は上場会社ですし、オーナー企業とはいえませんので、M&A自体は
経営強化としては適している「手法」と考えてもいいかもしれません。

それでは、会社法で定められている合併(M&A)の方法についてですが、以下のとおり
2つあります。


1.一方の会社に全てを統合し、もう一方の会社は法律上消滅してしまう方法 (吸収合併)
2.新会社を設立し、そこに全てを統合し、残った会社は全て法律上消滅してしまう方法 (新設合併)


一見すると、2.の方法は両方の会社が消滅し、新会社に統合した上でお互い協力してゼロ
から再スタートを切れるので平等に経営にあたれそうな気がしますが、実務上の手続きが
煩雑なためほとんど使われていません。

過去の損害保険会社の合併で使われたことはないと記憶しています。


それでは、経営力を強化する手法の一つが「M&A」と説きましたが、このM&Aの
メリット・デメリットにはどういったものがあるのでしょうか。

会社と株主の観点から考えて見ます。なお、大なり小なりの合併(M&A)は保険代理店
においてもありますので、保険代理店の方も参考にしてください。



●存続会社 (買手企業)にとって

〔メリット〕
 1.買収資金が必要ない。
 2.企業規模が拡大し、スケールメリットが受けられる。
 3.買収価額のうち営業権相当額について償却できるため、節税メリットがある。
 4.建物などの償却資産についても償却できるため、株式取得に比べれば節税メリットがある。

〔デメリット〕
 1.消滅会社(売手企業)の株主が新たに株主として加わるため、経営の舵取りが難しくなるケースがある。
 2.消滅会社(売手企業)に簿外債務があった場合、完全に引き継ぐ必要がある。
 3.手続きがやや煩雑。
 4.消滅会社 (売手企業) が法律上なくなってしまうため、売手企業の抵抗が強い。


●消滅会社 (売手企業)にとって

〔メリット〕
 1.企業規模が拡大し、スケールメリットが受けられる。
 2.合併契約で定めておけば経営陣が存続会社 (買手企業) の経営陣に名を連ねることも可能。

〔デメリット〕
 1.手続きがやや煩雑。
 2.消滅会社 (売手企業) が法律上なくなってしまうため、従業員の抵抗が強い。


●消滅会社 (売手企業) の株主にとって

〔メリット〕
 1.存続会社 (買手企業) の株主として経営に参画できる。

〔デメリット〕
 2.損害保険業界においては稀有なケースかもしれませんが、買手企業が非公開企業である場合、
   株式の現金化が難しい。


以上の通り、立場ごとにメリット・デメリットが違ってきます。

肌感覚として理解できるものから、相手心理上の問題であり、解決しずらい課題など幅広く
メリットデメリットが存在しますが、合併相手や相手方の対応によってはこれらのメリデメ
も変化してきます。


欧米企業とは異なり、一方的な吸収という手法を嫌がる日本企業の場合、「対等の精神」という
魔法の杖を使って、ソフトランディングを図るケースが多いです。


また、合併の成否は相手次第といいますが、その相手の品定めも重要な任務となります。
この品定めをM&A用語としてはデューデリジェンス(Due Diligence)と呼びます。


いわゆる相手企業を精査することですが、買収前に行う買収対象企業の調査することを指します。

公認会計士、弁護士などが、買収対象企業の事業リスク、財務状況、事前情報との照合等を
調査します。中小企業のM&Aにおいても、最終的な買収価格、買収条件の決定や買収の可否の
ため、実施されることがほとんどです。


このデューデリジェンスは、通常「デューデリ」と呼ばれることが多いですが、もう少し細分化
されてデューデリされます。


一つ目は「財務デューデリジェンス(Financial Due Diligence)」。 

資産の劣化、不良資産の存在、負債の過少計上、重要な簿外債務の発見等、買収先企業の価値判断
をするため、企業が作成した財務諸表の適正性を検証することです。


次に、「ビジネスデューデリジェンス(Business Due Diligence)」。

買収対象企業の属する市場規模やその動向、競合環境の推移等を調査することです。
買収対象企業を多面的に分析し、買収の適否、シナジー効果の大小、買収後の統合戦略等を把握する
ために行われます。ビジネスデューディリジェンスにおいては過大な希望や夢を排除し、事実に
基づいて冷静に判断することが重要と言われています。

大概の損害保険会社は、かなりストレッチした目標数値が商品部から報告され、その数値を経理部
が取り纏めて、経営者判断をもって、目標数値を確定させるようですが、統合比率を決定する上で
重要な要素の一つにもなっていますので、夢のような数値になることが多いようです。
これを精査するのが、このデューデリですね。


最後が、「法務デューデリジェンス(Legal Due Diligence)」。

買収対象企業に法的リスクがあるかどうか、また、買収企業のM&A戦略の実行上、阻害要因が
ないかどうか、補完しなければならない法的問題点がないかどうか等を調査するため、取引の
前提となる契約関係などの法律上の有効性を評価することです。


中小型のM&A案件では取引コストを節約する目的から法務デューデリジェンスが省略されること
が多いようですが、リーガルリスクは取引額とは比例するわけではなく、例えば、買収した会社の
評判までも下げてしまうような違法行為が行われた場合、被害は甚大となりますので、相手会社の
規模問わず、必ずやっておいて方が良いことです。

契約者や保険代理店との係争がはらんでいると、将来の禍根になりますので。


以上、M&Aの世界の一部をご紹介しましたが、このような作業を各損害保険会社は投資銀行や
証券会社などのアドバイザリー会社や専門会社を通じて行なっています。

この作業量は相当なものだと思われます。統合、合併を控えている会社はこの作業をする必要が
ありますが、一方で東京海上日動など統合後の調整などをする必要はありませんので、絶対的な
余裕があります。


この余裕をどのように使うのかにも経営手腕が問われます。
隅社長が以前言っていた「ライバル会社が統合に注力している間隙を縫って攻める・・・」的な
発言は、このように海外事業に打って出ることを示唆していたのかもしれません。

合併・統合をする会社、しない会社の運命はどのようになるのでしょうか。。。。
数年後にある程度結果が分りますね。


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  今日のテーマは 東京海上の デルファイ買収(1)です
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東京海上の「デルファイ買収(1)」についてです。


東京海上ホールディングスは12月21日、子会社である東京海上日動を通じ、米国の生損保兼営保険
グループ「デルファイ・ファイナンシャル・グループ社」を買収すると発表しました。

買収額は約2050億円で、2012年度第1四半期(4−6月期)中に完全子会社とする予定。デルファイ社
と傘下保険会社は、従業員福利厚生関連の保険市場のうち、自社が得意とするニッチ保険市場に事業
分野を絞り込み、長年の引き受け経験に基づく強固なアンダーライティング力、販売チャネルとの
強力な信頼関係、資産運用のエキスパティーズなどの強みを生かして、高成長・高収益を実現して
います。


米国保険市場は、市場規模89兆円(うち損保50兆円、生保39兆円)の世界最大のマーケットで、
デルファイ社傘下の生損保会社をグループの一員とすることで、米国損保事業での事業基盤を強化
するとともに、新たに米国生保事業への参入が可能となります。

(三井住友海上や損保ジャパンは米国市場に興味を示していない一方で、東京海上がここまで血気
 盛んに米国市場に投資するのがとても興味深いです。戦略性の相違ということでしょうか)

米国自然災害リスク、保険料率サイクルの影響を受けにくい良質な保険事業が、東京海上グループ
の海外保険事業に加わり、分散が効いた海外保険事業ポートフォリオの構築が実現し、資本効率の
向上が可能となるとされています。


今回の買収は、米国の企業再編法制に基づき、東京海上日動が米国デラウェア州に特別目的会社を
新規設立し、デルファイ社と合併させる手法で行い、同手続きを通じて東京海上日動は、デルファイ社
の既存株主への対価を支払うことで、デルファイ社の株式を100%取得します。


東京海上グループは、日本発のグローバル保険グループを目指し、海外保険事業の規模・収益の拡大を
中長期の成長戦略のけん引役と位置づけ、先進国と高成長・新興国の両市場で、自力成長とM&Aによって、
バランスの取れた成長戦略を進めていると評価されています。

先進国では、英国ロイズにおけるキルン社買収(08年3月)や米国フィラデルフィア社買収(08年12月)、
高成長・新興国では、中国・インド・ブラジルなどの生損保事業の積極的展開を通じ、収益の飛躍的成長
を実現する一方で、海外保険事業のさらなる成長の実現、資本効率向上の観点から、引き続き優良な買収
案件について検討しているそうです。


東京海上の一連のM&A戦略の成否は今後判明してくるのでしょう。
特に、M&A後の成否を左右する被買収会社における「マネジメント」がとても重要です。

M&Aは、買収するまでに値段の算定や交渉などを「プレM&A」といい、買収後に発生する被買収会社
のマネジメントを「ポストM&A」といいます。

たとえば、被買収会社のマネジメント(役員、マネージャー)は、買収前と同じ。また、人事制度や給与
体系も買収前と同じ。異なる点といえば、親会社となった買収会社から数名が役員として派遣されてきて、
被買収会社のマネジメントや文化を理解しながら、親会社の文化を教えつつも、双方の良いところを取り
入れた企業文化を醸成し、グループの一員としての意識を醸成することなどがあげられます。


日本の企業が海外企業を買収した際に多いケースとしては、海外企業のトップを日本人に交代し、現場、
現地、または当該企業の文化をわからないまま、腰掛日本人経営者がマネジメントをすることで、買収
企業の人材が疲弊し、退職、企業利益を損なう・・・という「負のスパイラル」が発生するというもの
です。

そこで、ポストM&Aについて解説している記事がありましたので共有させていただきます。
詳細を確認したい場合は以下URLをクリックしてください

http://www.watsonwyatt.com/asia-pacific/localsites/japan/research/wwreview/pdf/wwr42-02.pdf



M&Aを通じ、海外市場での優良な事業基盤を獲得することによって、海外保険事業の収益の拡大を
実現するとともに、将来の東京海上グループの持続的成長を可能とする事業基盤を一層強固なものと
するには、M&Aの経験値を積み、M&Aによるシナジー効果をはじめとする、純利益の積み上げと
継続的黒字経営が重要になるのだと思います。


そのためにも、M&Aという文化になじみの薄い日本の企業(特に損保会社)は、「ポストM&A」
に力点をおいた経営が重要になるのではないでしょうか。その点で、頭一つ分出ているのは東京海上
グループですね。


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東芝と米ゼネラル・エレクトリックは、 火力発電システム事業において、
合弁会社の設立を見据えた覚え書きを交わしました。出資比率などの詳細
はこれから詰めるようですが、両社は年内をめどに新会社の設立を目指す
そうです。

統合するのは、火力発電システム事業の本部機能のみとする方針で、
これまで日本やアジアに留まっていた事業提携の範囲を、一気に世界
へ広げる狙いがあると報じられていました。

さて、昨年、火力発電システム事業で三菱重工業と日立製作所が事業統合
を発表しました。その対抗軸として、これまでの提携関係からさらに一歩
踏み込むことを決めたとの推測記事がありますが、やはり、何事にも
「トリガー」(=引き金)はあるものです。

来年日本最大の損害保険会社になる「損保ジャパン日本興亜」も経営統合
を発表したのは、一つのトリガーがありました。

三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保の経営統合です。

経営者は、絶対的価値基準で物事を考えますが、必ず、相対的な視点で
その判断の是非を確認するのでしょう。

自社の経営資源や自社が有する情報をもとに経営戦略を策定するものの、
他方で、他社動向によって、ベストシナリオは簡単に崩れ、ライバル会社
の動きに合わせた戦略に転換しなくてはならなくなります。

そういう意味では、「先手必勝」が経営戦略上の常なのではないでしょうか。
常に能動的に、かつ積極的に仕掛けていく姿勢が経営者には必要なのでしょう。


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  今日のテーマは 東京海上日動の「太平洋災害リスクファイナンス」です
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東京海上日動の「太平洋災害リスクファイナンスパイロットプログラム」についてです。


東京海上日動は、2013 年1 月、防災・減災分野における国際貢献の取り組みとして、
世界銀行と日本国政府が協力して実施する「太平洋災害リスクファイナンスパイロット
プログラム(Pacific Disaster Risk Financing Pilot Program)」に参加したようです。

このプログラムには、同社のほか三井住友海上、損保ジャパンも参画しています。


東京海上日動は、自然災害デリバティブの引受を通じて、太平洋島嶼国における自然災害
に対する取り組みを支援し、持続可能な社会づくりに貢献するという理念を持っていますが、
今回のプログラムはその理念に合致するものなので、肝入りのプロジェクトになっている
のではないでしょうか。


太平洋災害リスクファイナンスパイロットプログラム創設の背景としては、日本国政府が、
2012 年5 月「日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議(太平洋・島サミット)」において、
日本による防災分野での国際協力の一環として「太平洋島嶼国における自然災害支援として
保険制度を創設する」ことを表明したことが契機となり、政府や世界銀行、民間保険会社
と連携して、本プログラムを創設するに至ったというものです。


当該プログラムは、官民パートナーシップ(PPP:Public Private Partnership)による
太平洋島嶼国の防災・減災への支援を目的とした「自然災害デリバティブ契約」で構成
されているとのことです。


なお、このプログラムの対象国は、バヌアツ、サモア、トンガ、ソロモン諸島、マーシャル
諸島の5カ国とされています。


引き受けスキームの概要は次のとおりです。

1.スキームの概要

本スキームは、上記5カ国⇔国際開発協会による「デリバティブ契約」を結んでいるようです。

具体的には、各国が大規模自然災害(地震・津波、熱帯低気圧)に対するリスクヘッジとして、
世界銀行グループの国際開発協会と「自然災害デリバティブ」契約を締結するというものです。

そして、国際開発協会は、民間保険会社 4 社との間で上記,汎云魴錣離妊螢丱謄ブ契約を
締結しています。


ここでいう4社とは、東京海上日動、三井住友海上、損保ジャパンとスイスリーの4社です。


2.デリバティブの引受条件

・責任期間    : 2013 年1 月17 日〜2013 年10 月31 日
・想定元本(総額): 44.875 百万USD(約40 億円)
・トリガー    : 各島嶼国が自然災害(地震・津波、熱帯低気圧)によって、想定(※2)を
           上回る経済損失が生じた場合、保険会社は、予め設定した補償金を対象国
           の国政府に支払う。

(※2)対象国ごとに、設定条件は異なるようです。


事の詳細は、世界銀行東京事務所のHPに記事が掲載されていますので、以下URLを参照して
ください。
http://www.worldbank.org/ja/news/2013/01/18/5-pacific-island-nations-to-be-insured-against-natural-disasters



さて、この世界銀行ですが、新聞記事などではよく目にする金融機関ではありますが、実際の
存在意義や設立目的はどのようなものなのでしょうか。
また、そこで働く人たちはどのような人たちなのでしょうか。どのようなスペシャリストで構成
されているのでしょうか。日ごろ、考えたことがない「世界銀行」について深堀してみます。


●世界銀行とは・・・

世界銀行は、貧困のない世界を目指して、開発途上国の経済・社会の発展、生活水準の向上、
持続的成長を支援するため、資金協力、知的支援などを提供する国際開発金融機関です。


開発のためのインフラ、保健・教育、気候変動などの地球規模課題、ジェンダー、ガバナンスなど、
国際協力の幅広い分野をカバーしています。各分野の専門知識を兼ね備えたスタッフが世界120か国
以上に駐在し、途上国それぞれのニーズに応じて支援を提供しているそうです。



●世界銀行の成り立ち

第二次世界大戦末期の1944年、米国ニューハンプシャー州ブレトンウッズに連合国代表が集まり、
戦後の世界経済の安定と復興について協議が行われ、この時、国際復興開発銀行と国際通貨基金
(IMF)を創設する協定が起草され、これらの協定は45年に発効し、世界銀行とIMFが設立された
そうです。創立約70年の金融機関ですから、大手損保会社のほうが創業年数は長いですね。




この世界銀行の業務は、上述したとおり、多岐にわたっています。その幅広い分野をどのような
人材で運営しているでしょうか。

世界銀行の業務には、途上国の開発問題に関連する特定分野において、大学院レベルでの学業・研究や、
実務経験を通して得た高度な専門知識・技術が必要とされているようです。

また、開発問題に関する幅広い知識や政策レベルでの国際的な職務経験、もしくは、民間企業での職
務経験も、世界銀行に新しい経験や知識をもたらすという点で高く評価されているとのこと。

そして、国際的な環境やチームで働くためのコミュニケーション能力を持っていることが重要で、
英語に加え、アラビア語、中国語、フランス語、ポルトガル語、ロシア語やスペイン語も、仕事に
応じて必要とされることがあるようですので、正しく語学堪能でないと採用されないようです。


一般的に、世界銀行のスタッフには次のような資質・能力が求められるようです。


・大学院レベルでの学位(開発に関連する学術分野、最低でも修士号が必要)
・高度な専門知識・技術
・政策分析・対話能力
・開発問題に対する幅広い知識・情熱
・関連分野における実務経験
・強い知的好奇心
・優れた戦略的思考・行動力
・強いリーダーシップ
・チームワーク
・顧客志向
・高度なコミュニケーション能力
・柔軟性・多様性


そして、世銀スタッフに求められる資質で最も重視されるものは「高度な専門知識と技術」だそうです。

世銀スタッフには自分の専門分野を確立し、さらにその専門を追求していくことが期待されているので
世界銀行が「国際開発のスペシャリスト集団」と見なされている所以はこの点あるような気がします。


なお、途上国の開発における課題はさまざまな分野に亘るため、世銀スタッフの専門分野と仕事の内容
も多種多様です。一例ですが、「スペシャリスト」の分野は次のとおりです。


●金融・民間セクター開発スペシャリスト
 専攻:経済学、経営学(MBA)、金融
 仕事内容:途上国の金融・民間セクター開発に関する研究部門に所属し、国際・国内金融に関する
 問題について途上国政府にアドバイスを行う。

●アフリカ経済スペシャリスト
 専攻:マクロ経済学、ミクロ経済学
 仕事内容:アフリカ局に所属する主席エコノミスト。アフリカ各国の経済状況を分析し、アフリカ
 地域全体・および各国に対する世銀の開発戦略策定を主導する。

●農業・地域開発スペシャリスト
 専攻:経済学・経営学(MBA)、農学
 仕事内容: 農業・地域開発局のマネジャー。地方開発、農業開発、自然資源管理を目的として
 世界規模で展開するプログラムを指揮する。

●HIV/エイズ対策スペシャリスト
 専攻:医学(免疫学)、公衆衛生
 仕事内容:HIV/エイズの撲滅を目的として、世界規模で展開するプログラムを指揮する。

●ガバナンス(政府の統治能力全般)・公共財政管理スペシャリスト
 専攻:行政学、政治学、会計学、法学、公共経済学
 仕事内容:公共セクター・ガバナンス・グループ局長として、途上国の公務員制度、税制、
      政府の歳出管理、地方分権、法制度、汚職防止などの改革に関する分析やプロ
      ジェクトの運営を行う。

●カーボン・ファイナンス・スペシャリスト
 専攻:資源経済学、ファイナンス
 仕事内容: 国際金融公社のカーボン・ファイナンス・グループ責任者。途上国で行われる温暖化ガス
       の排出削減プロジェクトから得られる排出権をクレジット(信用貸し)という形で購入し、
       出資者(先進国の企業等)に対して排出権を販売するため金融商品の開発・運用を行う。

●教育スペシャリスト
 専攻:教育経済学、教育政策、教育行政
 仕事内容:人間開発部門所属、教育担当局長として、教育に対する途上国の家計支出や、途上国
      の教育と貧困・経済開発の関連性に関する研究するチームの統括する。

●ジェンダー問題(社会的性差別の問題)スペシャリスト
 専攻:社会心理学、社会学
 仕事内容:貧困削減・経済管理部門のジェンダーと開発担当局長として、ジェンダー問題が
      開発に及ぼす影響に関する研究を統括する。


●脆弱国家の開発、紛争後の復興(ポスト・コンフリクト)支援スペシャリスト
 専攻:経済学、経営学(MBA)、社会学、人類学
 仕事内容:アフリカ、中近東、南アジア地域などにおける脆弱国家、および紛争によって影響を
      受けた国家に対する開発、復興支援のプロジェクトを計画、監督する。

●社会保障制度スペシャリスト
 専攻:労働経済学
 仕事内容:人間開発部門所属、児童労働問題、年金などの社会保険制度、障害者支援などの
      政策に関する研究などを行う社会保護・労働担当部署を主導する。
●国際貿易スペシャリスト
 専攻:マクロ経済学
 仕事内容:貧困削減・経済管理部門所属、貿易担当局長として、世界貿易機関(WTO)、貿易政策
      と国家間の競争などに関する研究を行う。

●防災・災害復旧スペシャリスト
 専攻:土木工学
 仕事内容:途上国における自然災害軽減・復旧を目的とした基金のマネジャーとして、世銀の
      自然災害予防プログラムの実施に対し戦略面・政策面でのアドバイスを行う。

●交通スペシャリスト
 専攻:土木工学、行政学、交通経済学
 仕事内容:エネルギー・交通・水開発部門の交通担当マネジャー。港湾開発計画などの立案、
      および交通行政・管理に関する経済、財務、組織面の分析を行う。

●財務管理スペシャリスト
 専攻:経済学、金融
 仕事内容:世銀グループの財務面での健全性・安定性の確保全般に責任を持つ。
      また、新しい金融商品の開発や、中進国への融資条件の改革などを指揮する。



一部ではありますが、このような各分野のスペシャリストで構成されている世界銀行が、開発途上の
国々のサポートを目的として、各種施策を、民間企業と協力し講じているわけです。



損害保険会社には、小国家が晒されている危険を保険技術で助けることができますが、それを
国家単位で実現するには無数のハードルがあるところを世銀の力を借りて、実現しています。


東京海上グループには、リスクコンサルティング会社がありますが、同社を通じて、世界銀行の
プロジェクトをはじめとし、地域、社会への貢献を実現してもらいたいです。それが、損保業界
の地位向上や各社のブランド醸成につながるのではないでしょうか。



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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」(サンプル)
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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上グループの「東京海上フィナンシャルソリューションズ」です
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東京海上グループの「東京海上フィナンシャルソリューションズ」についてです。


元社長の石原氏の時代に、バンク・ワン(ジェームズ ダイモン会長兼CEO)との合弁で設立した
ファースト・シカゴ東京海上証券のバンク・ワンの株式持分(50%)を全額買い取ることに
合意し、東京海上100%出資として作った子会社が「東京海上フィナンシャルソリューションズ
証券会社」です。


東京海上は、1997年にデリバティブ事業に本格参入し、顧客企業に対して様々な商品提供
を行ってきました。金融工学的な技術力、デリバティブ商品の高度な商品開発力を生かし、
顧客の幅広いニーズに応えながら、テーラーメード型商品・投信向け運用商品の開発・販売を
しています。トータル・リスク・ソリューション・サービスを提供することが重要であり、
東京海上フィナンシャルソリューションズ証券会社は、金融と保険の融合商品の開発等を通じて、
東京海上のサービス機能向上の一翼を担う役割も果たしています。



東京海上グループの中でも重要な会社ですが、同社の沿革を見てみます。。


1997年 12月
 ファースト・シカゴ銀行と東京海上火災保険株式会社の折半出資により、ケイマン諸島に
 「ファースト・シカゴ・トウキョウ・マリン・フィナンシャル・プロダクツ・リミテッド」を設立し、
 東京支店を設立

1999年 1月
 ファースト・シカゴ証券会社東京支店の営業譲渡を受け、「ファースト・シカゴ・トウキョウ
 ・マリン証券会社(東京支店)」として証券業登録

1999年 3月
 外国証券会社として営業を開始

2000年 5月
 名称を「ファースト・シカゴ東京海上証券会社(東京支店)」に変更

2002年 11月
 バンク・ワン銀行と東京海上火災保険株式会社のジョイントベンチャー契約満了に伴い、
 同株式会社の全額出資子会社

2003年 2月
 名称を「東京海上フィナンシャルソリューションズ証券会社(東京支店)」に変更



上記からわかるように、実は同社の本社はケイマン諸島にあります。
具体的な住所は、以下のとおりで、タックスヘイブンをうまく活用した会社です。

 Ugland House, P.O.Box 309, South Church Street, George Town, Grand Cayman,
 Cayman Islands, British West Indies



そして、どのような商品を供給しているかというと、次のデリバティブやリスクヘッジの
金融商品を販売しています。(簡単な説明を補足しておきます)


●金利デリバティブ
 顧客の受取金利や社債の早期償還が各利払時点の金利により決定される商品


●為替デリバティブ
 顧客の受取金利や社債の早期償還が各利払い時点の為替により決定される商品


●エクイティデリバティブ
 顧客の受取金利や社債の早期償還が、各利払時点の株価により決定される商品


●仕組債
 顧客ニーズに合わせて商品設計を行うカスタムメイド型で、要望に応じた多様
 な個別設計が可能な商品で、仕組債は、顧客の選好に合わせたリスクを限定的
 に負担してもらうかわりに、一般的な債券より高い金利が期待できる商品
 
 ※金利を株価や為替レートに応じて決定するなど多様な商品設計が可能で、
  金融機関、事業法人、財団、労働組合・共済会、学校法人などの資金運用に
  利用されている。



リスクヘッジ商品としては、顧客企業活動に伴って生じる多種多様なリスクに対し、
デリバティブを活用したソリューションを提供し、金利・為替をはじめ様々な
相場変動による財務リスクヘッジ商品、及び原油価格の変動、天候または地震の発生
による事業リスクヘッジ商品など、顧客ニーズに応じてオーダーメイドにて商品を
提供しています。


●金利変動リスクヘッジ
 資金調達・資金運用に関わる金利変動リスクを軽減するための金利デリバティブ
 を活用したスキーム


●為替変動リスクヘッジ
 安定的な為替予約を行うための為替デリバティブを活用したスキーム


●原油価格変動リスクヘッジ
 原油価格上昇に伴う燃料価格上昇のリスクヘッジを行うための原油デリバティブ
 商品を活用したスキーム


●天候・地震リスクヘッジ
 従来の保険ではヘッジすることができなかった天候の変動等に伴い生じる、事業上
 の新たなリスクをヘッジするスキーム


これらの商品により企業の長期的な経営戦略、投資計画の実行を可能とし、また、
財務破綻の可能性を低減することも可能です。保険会社として担えない、提案しづらい
部分を関連会社を通じて提案することで、トータル・リスク・ソリューション・サービス
を実現しています。


ただし、同社はリーマンショックのあおりをうけ、2008年、2009年と50億円〜100億円
の赤字を出しています。親会社の東京海上にとっては「子会社の赤字」というリスクを
保有することになりますが、それでも小さいながらも証券会社の機能をもつ会社を
グループ内に持っておく意義はあるのでしょう。


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  今日のテーマは 東京海上グループの「中国戦略」です
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東京海上グループの「中国戦略」についてです。


東京海上ホールディングスは、東京海上日動を通じて、中国の保険グループ最大手
の中国人民保険集団控股有限公司(PICC)へ約40億円出資することを決定しました。


また同社はPICCの戦略パートナーとして業務提携を行い、今後、中国現地法人である
東京海上日動火災保険(中国)有限公司が展開する支店網に加え、PICC傘下の損保の
営業拠点・ネットワークを活用し、中国全土においてより充実したサービスを提供
するようです。

(詳細はこちら)
http://ir.tokiomarinehd.com/ja/Topics/Topics7446339394082387863/TopLink/TopLinkDocument/20121126.pdf


中国市場への進出といえば、損害保険ジャパンや三井住友海上も活発な動きを見せて
いますが、実は、中国保険市場に先鞭をつけたのは東京海上でした。

2005年、東京海上は、中国保険監督管理委員会から正式認可を取得し、中国損保市場で
収入保険料第5位の大手損害保険会社である「天安保険股份有限公司」に単独で24.9%
の出資をしたと同時に役員を派遣し、戦略パートナーとして同社の経営にも参画したという
歴史があります。

http://ir.tokiomarinehd.com/ja/Topics/Topics2880935066832283671/TopLink/RedirectFile/051209.pdf


これは日本の損害保険会社として、中国の保険会社に出資した初めてのケースでしたが、
その後、各損保が様々な形で中国市場に進出し、中国市場における躍進の足場を固めて
きましたが、ここにきて、東京海上も一歩抜きん出た行動に出ました。


最近、新聞記事における扱いなど、中国保険市場における投資行動については、やや
トーンダウンしているような感じもしてきましたが、なぜ、中国市場は常に保険会社に
とって、戦略的マーケットとして扱われているのでしょうか。


いわずもがな、中国経済は1992 年の市場経済導入以降20 年間で平均年率10.5%の高い
実質成長率を達成し2、2010年にはGDP で日本を追い抜き世界第2 位になりました。


IMF の世界経済見通しによると、中国の2011 年の実質成長率は9.2%であり、2012 年は
8.2%、2013 年は8.8%と今後も高い成長率が予測されています。


GDP成長率と同様に、中国の保険市場も成長を続けています。2010 年には保険料規模で
世界第6 位、損害保険料規模で世界第7位となりました。中国をはじめとする新興国の
保険料は今後も増加を続けるとみられており、中国は10年後には米国に次ぐ世界第2 位
の保険市場になるといわれているのも事実です。


また、中国の損害保険市場は高い経済成長に伴い拡大を続け、2010 年に保険料規模で
世界第7 位となり、2011 年の元受収入保険料は前年比18.7%増の4,779 億元(約5 兆
8,300 億円1)に達しました。特に、自動車保険が中心的な種目となっており、元受収入
保険料の74.6%を占めています(2010 年実績)。


なお、中国に進出する外資損害保険会社の元受収入保険料は、市場の拡大に伴い増加を
続けているものの、マーケットシェアは1.1%と低水準で推移しています。

東京海上はじめ、外資の損保会社は、主に外資系企業に対して企業財産保険、貨物保険
といった企業分野商品を中心に保険販売を行っているため、元受収入保険料に占める
自動車保険の割合は9.7%と低いことから、中国保険市場での伸びシロがまだまだ存在
するという認識を持っているはずです。


中国の自動車保険は日本と同様に強制保険と任意保険から構成されています。


従来、外資損害保険会社に認められていなかった強制保険の販売が、2012年5 月に開放
されることとなりました。この強制保険の開放は外資損保会社にとっては大変意義深い
ものであり、これを機に自動車保険に参入するとの声が多く聞かれる一方で、強制保険
の開放による中国系保険会社への影響は限定的との見方も多いのが現状です。


また、任意保険においては約款・保険料の自由化の動きがみられており、むしろこの動き
の方が外資損保会社にとって注目されているようです。


日本では規制緩和後にリスク細分型通販型自動車保険で外資損保が業績を伸ばしたように、
中国保険市場においても、任意保険の自由化が高い保険技術を持つ外資損保に活躍の機会
をもたらすのではないかと考えられています。


だから、「歴史は繰り返す」という定説のもと、各損保会社が中国市場にこぞって参入して
いるわけですが、東京海上の大網をかけるような戦略・手法は、ガリバー東京海上ならではの
やり方ですね。


以上、東京海上の中国戦略を踏まえて中国市場の展望について触れてみましたが、ネット上
に散在している中国保険市場に関する研究論文を集めてみました。シンクタンクの研究結果
や大学院の研究生の研究論文などリソースは多様ですが、中国市場について勉強するうえで
申し分ない資料だと思いますので、ご参考まで、ぜひご一読してみてはいかがでしょうか。



「中国保険業の対外開放の現状、 問題点および政策提案」
http://www.nomurafoundation.or.jp/data/CCMR-3-2_SU2009_06.pdf


「中国保険市場のさらなる開放の方向と戦略」
http://www.nomurafoundation.or.jp/data/CCMR-3-4_WIN2010_06.pdf


「中国の金融体制改革と保険会社」
http://www.jili.or.jp/research/search/pdf/C_116_4.pdf


「中国保険業における対外開放政策の展開 - アジア政経学会」
http://www.jaas.or.jp/pdf/56-12/56.pdf

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  今日のテーマは 東京海上グループの「Asia Insurance Industry Awards」です
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東京海上グループの「Asia Insurance Industry Awards」についてです。


東京海上ホールディングスは、第16 回Asia Insurance Industry Awards において、
「2011 年にアジア保険市場で最も特筆すべき活動をした損害保険会社」に与えられる
”General Insurance Company of the Year”を受賞しましたようです。


これはシンガポールの保険業界専門誌Asia Insurance Review 社が毎年主催するアジア
保険業界最大のコンテストで、今回で16 回目の開催となるものですが、その年に最も
特筆すべき活動をした損害保険会社、生命保険会社等を対象に、14の部門について
表彰するものらしいです。


東京海上としては、2005 年のCSR(Corporate SocialResponsibility)部門特別賞、
2008 年の”General Insurance Company of theYear”に続く受賞です。


さて、何が理由でアジア保険市場で最も特筆すべき活動をした損保として認定された
のでしょうか。同社は受賞理由として、以下の2点を挙げています。


1.2011年に東日本大震災とタイ洪水という2つの大規模自然災害に際して優れた対応力
2.保険金お支払いを通じて、社会・経済の早期復興に貢献している点


とくに、上記1.については・・・

東日本大震災への対応として、大震災に際し、迅速な行動で保険金支払いする体制を整え
取り組んだこと。また、早期の保険金支払に関して、東京海上日動の「業務革新プロジェ
クト」の成果や全国から被災地へ支援者を大規模に投入したこと、被災家屋調査にあたって
の真摯な姿勢等が評価されたとしています。


また、タイ洪水への対応として、大洪水に際し、現地企業へBCP(洪水災害の未然防止・
抑止策、早期復旧策)の策定を支援すると同時に、迅速な保険金支払い態勢の構築に向けて
十分な体制を整え、取り組んだことが評価されたようです。



第16 回Asia Insurance Industry Awardsの原文を検索してみました。
立派な小冊子で、世界ブランドの保険会社が入賞リストに名を連ねています。

マニュライフ、スイスリー、HSBC、チャーティス、チューリッヒなど・・・。

http://newair.asiainsurancereview.com/asiaawards/AsiaAwardNom-2012.pdf


また、実は、MS&ADのアジア持株会社である「MSIGアジア」も受賞しています。
受賞していますが、MS&ADやMSIG アジアのホームページ上、受賞の事実は確認
できません。

(企業ごとに、当該受賞に関する価値観が違うことも理解できました・・・)


さて、上記URLの資料において、東京海上のアジア部門はどのような評価を受けたのでしょうか。
英語の勉強もかねて、ぜひ一読してみてはいかがでしょうか。。。


(以下、原文からの一部抜粋)
Tokio Marine Asia Pte. Ltd. is an established Asia-Pacific Regional Headquarters
of the Tokio Marine Group, which is one of the largest insurance
group in the world with its flagship company The Tokio Marine and Nichido
Fire Insurance Co. Ltd. (Japan). Tokio Marine Asia has a vision to become
one of the top-tier insurance groups in Asia-Pacific with “Sustainable and
Profitable Growth”.
Tokio Marine Asia is also the intermediate holding company as well as
the management company of 14 group companies within Asia-Pacific – in
Singapore, Malaysia, Indonesia, Thailand, Hong Kong, Philippines, Taiwan,
Vietnam, India and Australia. It manages 10 General Insurance companies,
3 Life Insurance companies, 1 Reinsurance Takaful company and has 5000
employees across the region.
In its commitment to expand the insurance business in the region, Tokio
Marine Asia continues being the exclusive sponsor in its 10th consecutive
year running for the “Broker of the Year” category at the 2012 Asia Insurance
Industry Awards.


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過去、 「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」で案内したメルマガを転載しています。


<本日の対象記事(日経新聞10/30「損保ジャパンと日本興亜、統合効果500億円 14年度に見込む」>

来年4月に経営統合を予定する損害保険ジャパンと日本興亜損害保険は30日、新グループ「NKSJ」の事業計画を発表した。システムの一本化などで、2014年度に500億円の統合効果を見込む。両社の資産運用会社は10年度中、生保子会社も11年度までに合併し、経営効率を高める。統合効果の内訳はシステム
の一本化で約340億円、拠点の共同利用などで約30億円、業務ノウハウの共有などで約130億円。一方、システム統合にかかる費用は約540億円。12年度に新システムの運用を開始、14年度に全面稼働する。


損害保険ジャパンと日本興亜はご存知の通り、合併はせず、経営統合をするのですが、子会社の生命保険会社は先行して合併するようですね。そこで、本日は合併というキーワードと近しい存在の「M&A」について解説したいと思います。


組織も人材も資金もそして株主も全て統合してしまうのがM&Aです。
このため合併(M&A)すると文字通り一つの会社となりますが、このポピュラーなM&Aの手法ですが、組織・人材面の統合を要することから個性の強いオーナー企業同士のM&Aにはあまり適さない方法といえます。
損害保険会社の場合は上場会社ですし、オーナー企業とはいえませんので、M&A自体は経営強化としては適している「手法」と考えてもいいかもしれません。


それでは、会社法で定められている合併の方法についてですが、以下のとおり2つあります。

1.一方の会社に全てを統合し、もう一方の会社は法律上消滅してしまう方法 (吸収合併)
2.新会社を設立し、そこに全てを統合し、残った会社は全て法律上消滅してしまう方法 (新設合併)

一見すると、2.の方法は両方の会社が消滅し、新会社に統合した上でお互い協力してゼロから再スタートを切れるので平等に経営にあたれそうな気がしますが、実務上の手続きが煩雑なためほとんど使われていません。
過去の損害保険会社の合併で使われたことはないと記憶しています。


それでは、経営力を強化する手法の一つが「M&A」と説きましたが、このM&Aのメリット・デメリットにはどういったものがあるのでしょうか。会社と株主の観点から考えて見ます。なお、大なり小なりの合併(M&A)は保険代理店においてもありますので、保険代理店の方も参考にしてください。


存続会社 (買手企業)にとって

〔メリット〕
 1.買収資金が必要ない。
 2.企業規模が拡大し、スケールメリットが受けられる。
 3.買収価額のうち営業権相当額について償却できるため、節税メリットがある。
 4.建物などの償却資産についても償却できるため、株式取得に比べれば節税メリットがある。

〔デメリット〕
 1.消滅会社(売手企業)の株主が新たに株主として加わるため、経営の舵取りが難しくなるケースがある。
 2.消滅会社(売手企業)に簿外債務があった場合、完全に引き継ぐ必要がある。
 3.手続きがやや煩雑。
 4.消滅会社 (売手企業) が法律上なくなってしまうため、売手企業の抵抗が強い。


消滅会社 (売手企業)にとって

〔メリット〕
 1.企業規模が拡大し、スケールメリットが受けられる。
 2.合併契約で定めておけば経営陣が存続会社 (買手企業) の経営陣に名を連ねることも可能。

〔デメリット〕
 1.手続きがやや煩雑。
 2.消滅会社 (売手企業) が法律上なくなってしまうため、従業員の抵抗が強い。


消滅会社 (売手企業) の株主にとって

〔メリット〕
 1.存続会社 (買手企業) の株主として経営に参画できる。

〔デメリット〕
 2.損害保険業界においては稀有なケースかもしれませんが、買手企業が非公開企業である場合、
   株式の現金化が難しい。


以上の通り、立場ごとにメリット・デメリットが違ってきます。
肌感覚として理解できるものから、相手心理上の問題であり、解決しずらい課題など幅広くメリットデメリットが存在しますが、合併相手や相手方の対応によってはこれらのメリデメも変化してきます。
欧米企業とは異なり、一方的な吸収という手法を嫌がる日本企業の場合、「対等の精神」という魔法の杖を使って、ソフトランディングを図るケースが多いですね。


また、合併の成否は相手次第といいますが、その相手の品定めも重要な任務となります。
この品定めをM&A用語としてはデューデリジェンス(Due Diligence)と呼びます。

いわゆる相手企業を精査することですが、買収前に行う買収対象企業の調査することを指します。
公認会計士、弁護士などが、買収対象企業の事業リスク、財務状況、事前情報との照合等を調査します。
中小企業のM&Aにおいても、最終的な買収価格、買収条件の決定や買収の可否のため、実施されることがほとんどです。

このデューデリジェンスは、通常「デューデリ」と呼ばれることが多いですが、もう少し細分化されてデューデリされます。

一つ目は「財務デューデリジェンス(Financial Due Diligence)」。 
資産の劣化、不良資産の存在、負債の過少計上、重要な簿外債務の発見等、買収先企業の価値判断をするため、企業が作成した財務諸表の適正性を検証することです。


次に、「ビジネスデューデリジェンス(Business Due Diligence)」。
買収対象企業の属する市場規模やその動向、競合環境の推移等を調査することです。買収対象企業を多面的に分析し、買収の適否、シナジー効果の大小、買収後の統合戦略等を把握するために行われます。ビジネスデューディリジェンスにおいては過大な希望や夢を排除し、事実に基づいて冷静に判断することが重要と
言われています。大概の損害保険会社は、かなりストレッチした目標数値が商品部から報告され、その数値を経理部が取り纏めて、経営者判断をもって、目標数値を確定させるようですが、統合比率を決定する上で重要な要素の一つにもなっていますので、夢のような数値になることが多いようです。
これを精査するのが、このデューデリですね。


最後が、「法務デューデリジェンス(Legal Due Diligence)」。
買収対象企業に法的リスクがあるかどうか、また、買収企業のM&A戦略の実行上、阻害要因がないかどうか、補完しなければならない法的問題点がないかどうか等を調査するため、取引の前提となる契約関係などの法律上の有効性を評価することです。
中小型のM&A案件では取引コストを節約する目的から法務デューデリジェンスが省略されることが多いようですが、ガルリスクは取引額とは比例するわけではなく、例えば、買収した会社の評判までも下げてしまうような違法行為が行われた場合、被害は甚大となりますので、相手会社の規模問わず、必ずやっておいて方が良いことですね。契約者や保険代理店との係争がはらんでいると、将来の禍根になりますので。


以上、M&Aの世界の一部をご紹介しましたが、このような作業を各損害保険会社は投資銀行や証券会社などのアドバイザリー会社や専門会社を通じて行なっています。この作業量は相当なものだと思われます。
統合、合併を控えている会社はこの作業をする必要がありますが、一方で東京海上日動など統合などのイベントが控えていない会社は、合併・統合を予定している会社比で余裕があります。この余裕をどのように使うのかにも経営手腕が問われます。

合併・統合をする会社、しない会社の運命はどのようになるのでしょうか。。。。
数年後にある程度結果が分りますね。

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過去、 「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」で案内したメルマガを転載しています。


<本日の対象記事(日経新聞10/5「ベトナム損保市場が急拡大 09年保険料収入、4年前の
 3.5倍に」>

ベトナムの損害保険市場が急拡大している。所得水準の向上や減税などで自動車の販売が回復し、
車両保険の加入者が伸びているためだ。ベトナム保険協会の推計によると、2009年の損保業界の
保険料収入は前年比18%増の12兆8000億ドン(約7億3000万ドル)となり、4年前(3兆5900億ドン)
の3.5倍に達する見通しだ。市場の成長とともに、外資の参入や業界の再編を見込む声も出てきた。

ベトナムの損保市場のけん引役は車両保険。
自動車が普及し始めた都市部ではオートバイとの接触事故などが頻発しており、車両の修理を前提に
保険に加入するケースが増えている。



今回はベトナムの損保市場についての記事を取り上げましたが、今後、どの損害保険会社もより一層、
海外事業に注力すると思います。

10、20年後には、今入社している若手社員を中心に、海外駐在員として活躍する場が広がるでしょうし、
また一方で、保険代理店も海外展開とは言わないまでも、日本の労働者のグローバル化により外国人に
対して保険販売する機会が多くなってくると思います。そして、保険会社の経営機能をチェックする
ためにも、保険会社の海外展開について、趣味的に知っていることも、損害保険会社の担当社員との
会話の中で、雑学として役に立ちますので、今回は損害保険会社の海外事業について考えます。
具体的には、海外展開に向けた海外人材の活用について触れてみます。


経済のグローバル化に伴い、海外展開に向けて、日本の損害保険会社が海外人材を活用するケースは
多くありません。損害保険会社は、鋭意、ローカリズムの発想をもとに、ローカライゼーション(現地化)
を推し進めようとは考えていますが、多様な人材活用に対応した社内体制の整備が求められるため、
まだ実践できていないことが喫緊の課題だと思います。


そこで、まずは経営理念に基づく海外人材活用戦略の構築について考えます。

損害保険会社が海外展開を行い、その遂行に海外人材を活用する場合、その具体的な活用目的、
海外人材に求めるスキルを明確化する必要があります。そのためには、まず自社の置かれている状況や
それを取り巻く環境を把握した上で、経営トップ自らが経営方針、海外事業戦略を策定し、その遂行に
おける海外人材の位置付けを明確化することが重要だと考えます。
この点は海外畑出身の東海日動社の隅社長の発言や行動を見れば一目瞭然と思います。
具体的には、M&A、事業提携、現地進出など海外展開を進めるに当たり、海外人材を活用する場合、


「なぜ日本人ではなく、海外人材を活用するのか」


を明確にし、海外人材ならではの強みを活かす必要があります。
その上で、海外人材の採用から処遇、育成・活用まで長期的な海外人材活用戦略を構築することが
求められます。特に、保険の発祥の地である欧州や金融産業の根幹である米国において現地事業を推進
するには、(主観ですが)日本人を心の奥底で蔑(さげす)んでいる欧米人をマネージメントする場合、
重要な考え方になると思います。一方、アジアにおいては、日本人の傲慢なところを感じさせないよう
にする配慮も必要です。


この人材活用を検討するに先立ち、まずは自社の経営理念に基づき、自社を取り巻く外部環境と
経営資源、自社の置かれている状況など内部環境を理解し、経営トップ自ら中長期的・戦略的な
経営方針を確立することが重要です。
海外事業の企画担当に全てを任せるのではなく、ある程度の青写真を経営者自身がイメージしておく
必要があります。その上で、海外展開の位置付けおよび方向性、具体的な対応策等を明確にします。


そして、海外事業戦略の構築においては、中長期的な観点から海外展開の目的、形態、主要な対象顧客等
を描いた上で、提携保険会社やM&Aする保険会社の外部環境と自社の内部資源とを照らし合わせて進める
ことになります。その目的は、販路拡大のための市場開拓や販売コストの削減、商品開発による付加価値の
向上、更にこれらを組み合わせた総合的戦略を策定することです。


海外事業戦略を策定した後に重要なのが、「海外人材の位置付けの明確化」と「海外人材活用戦略の構築」
です。
海外事業戦略が構築されると、次は海外事業戦略の遂行において、

1.日本人社員のみで対応するのか、
2.日本人および海外人材の双方がそれぞれの強みを活かして役割分担するのか、
3.それとも海外人材のみで対応するのか

について、コスト面やジョブローテンション、人的資源の適正配置、期待する役割(日本本社との連絡調整、
主要顧客への対応等)などを総合的に検討し、海外人材の位置付けを明確にすることが重要です。

特に、日本の損害保険会社は財閥・系列や資本関係のあるメーカーの海外進出にあわせて、海外展開してきた
背景がありますので、その国に進出する目的次第では、人材活用戦略を適宜修正することとなります。
海外人材を活用する場合は、上記のように3つの海外人材の活用パターンがある中で、採用から処遇、
育成・活用に向けた海外人材活用戦略を構築していきます。
特に、経営幹部をはじめ一定層以上の海外人材については、上述したとおり、グローバルな枠組みでの適材
適所が求められるため、全社的な対応が必須となります。

この海外人材の活用の仕方を、別の観点から見ると、AIU日本支店が好事例として取り上げることができます。

代理店の方や損保社員の方で、AIU社のアメリカ人の社員が営業活動してきたケースを見たことがある人は
皆無ではないでしょうか。本社部門に一部アメリカ人はいるそうですが、基本的には日本人が主導で、
AIU日本支店をコントロールしているようです。

これを模範として、日本人が海外展開した場合も、現地スタッフにあれこれ指示を出すのではなく、全てを現地の
スタッフの方に任せてしまうような寛容力が必要だと思います。これび出来・不出来次第で、海外戦略の成否が
決まるのではないでしょうか。

損害保険会社が他のメーカーや既に日本に進出してきている外資系損害保険会社を模範にして、海外戦略を策定し
実践すれば、海外事業から生まれる利益はもっと大きくなるはずです。

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  今日のテーマは 東京海上グループの「新中期経営計画」です
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東京海上グループの「新中期経営計画」についてです。


東京海上グループは、昨今の不透明かつ変化が著しい事業環境においても
「お客様に品質で選ばれ、成長し続けるグローバル保険グループ」を経営の
ビジョンとして掲げ、2012年度からの3ヵ年の新中期経営計画「変革と実行2014」
をスタートさせました。


詳細はこちらです。


http://ir.tokiomarinehd.com/ja/AnnualReports/IRFilingDataDownPar/0/IRFilingDownPar/016/PDFile/AR12_J_TopMessage(P9-30).pdf


とてもよくまとまっており、さらにロジカルな展開で、流れるように読み込めます。
ただ、実際のところ、実現性があるかないかは定かではありませんが・・・。



新中期経営計画「変革と実行2014」の全体像としては次のような感じです。


★収益額の拡大
 ●国内損害保険事業のコンバインドレシオの改善
 ●国内生命保険事業や海外保険事業の持続的成長
 ●新規事業投資による新たな成長機会の確保


★資本効率の向上
 ●政策株式リスク削減の継続
 ●資本効率の高い事業への投資
 ●グローバルなリスク分散効果の向上
 ●配当や機動的な自己株式取得による適正資本水準への調整

★中長期ビジョン
  お客様に品質で選ばれ、成長し続ける「グローバル保険グループ」



「収益額の拡大」については、グループの中核事業である国内損害保険事業において、
商品・料率の改定や事業費率の改善を通じて収益性を改善するとともに、顧客に優れた
品質の商品・サービスを提供することで業界ナンバーワンの成長を目指すというものです。


「資本効率の向上」については、グループ全体のリスクに占める割合が大きい政策株式
の削減を継続取り組みする。また、政策株式の売却を通じて創出された資金・資本を
再活用し、資本効率が高く、リスクの分散効果が高い事業への投資や株主還元を進めて
いくというものです。


そして、上記の取り組みをグループ全体として好循環させることで、グループの企業価値
を一層向上させ、成長し続ける「グローバル保険グループ」を目指すという論理展開に
なっています。


このようなロジカルな経営戦略はリーディングカンパニーならではないでしょうか。


これは、フィリップ・コトラー氏が提唱した「競争地位戦略(Competitive Positions)」の
「リーダー」に該当するように思われます。競争地位戦略とは、1980年に同氏が提唱した
競争戦略の理論で、量的経営資源と質的経営資源から企業を4つに類型化し、業界内での
ポジションに応じて企業が取るべき戦略目標を提示したものです。


詳しくは次のとおりです。


●リーダー(Leader)
 
リーダーは、業界内のマーケットシェアトップの企業で、業界を牽引する主導的立場
にある企業をさします。潤沢な資本、優れた製品開発力、強力な流通体系によって
業界の他社を凌駕する。

リーダーの取るべき戦略は、市場全体の規模を拡大させることにある。市場シェアが
最も高いリーダーは、市場規模拡大の恩恵を最も大きく受けるため、市場が拡大すれば
するほど高い利益を得ることができるというもの。
 
よって、トップシェアを維持することと、市場全体をカバーするフルライン戦略に
よって周辺需要を拡大させることが戦略目標となる。また、同質化対応、非価格対応
などの施策も行われる。

同質化対応とは、他社が優れた技術や製品を開発し展開した場合に、すぐさま同様の
技術や製品を展開することで、業界シェアや利益を奪われないようにする戦略。
販売力、ブランド力、技術生産力の優位性により、下位企業に負ける事は滅多にない。

非価格対応とは、業界全体の利益が低下しないように、価格競争をしないこと。価格
競争が起こると業界全体の収益が縮小してしまい、最も利益が縮小するのはリーダー
となるので、他社からの値下げやチャネルの圧力に対抗する為にも、ブランディング、
付加価値作り、新製品投入など価格以外の競争点を作る必要があるというものです。


上記は教科書の内容の抜粋ですが、正しく東京海上グループの戦略を表現した内容に
なっているように感じられます。ほか3つについても以下のとおりご紹介します。



●チャレンジャー(Challenger)
 
チャレンジャーは、業界上位のシェアを持ちながらもトップシェアでは無い企業です。

チャレンジャーの戦略は、何よりも業界内におけるシェア拡大、トップシェアの獲得
を目指すことにある。シェアを拡大する方法として、リーダーがまだ強化していない
エリアや製品分野に注力してリーダーのシェアを奪う戦略と、自社よりもシェアの
小さい企業を攻撃して業界内のシェアを拡大する方法がある。

リーダーとの競争では、量的な真っ向勝負ではなかなか勝てないため、製品や流通体系
などをリーダーと差別化させることによってマーケットにアピールすることが重要。




●ニッチャー(Nicher)
 
ニッチャーは、業界全体のシェアは小さいものの、独自の技術、ブランド、仕組み等
を獲得することによって、特定市場におけるシェアを獲得している企業です。

特殊な技術や製品、価格帯、販売チャネルを活用することで、大企業との競争を回避し、
特定市場のニーズに適した製品を提供する。

ニッチャーの戦略は、リーダーやチャレンジャーが参入してこない、すきま(ニッチ)
セグメントを発見または創造し、そこに経営資源を集中することで、専門性や独自性
を高めて参入障壁を形成し、特定市場の独占的地位を維持していくこと。




●フォロワー(Follower)
 
フォロワーは、チャレンジャーのようにトップシェアを狙う位置にもなく、ニッチャー
のように特定市場での際立った独自性も有していない企業です。
 
独自に多大な投資をすることが難しいため、上位企業の模倣によってプロセスをできる
限り効率化することを目指す。

上位企業からの報復を招かない様に事業展開し、市場で生き残るための利潤を確保する
ことが目標。



損害保険会社の中でも、商品開発や経営戦略を見ていると、明確に、上記4つに分類
できるのではないでしょうか。東京海上の戦略を下支えするきめ細かいロジックは
事業戦略策定者にとっては非常に参考・勉強になるのではないでしょうか。


上記URLをアクセスして、新中期経営計画を読み込んでみてはいかがでしょうか。


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  今日のテーマは 東京海上の「社外取締役」です
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東京海上の「社外取締役」についてです。


法務省の法制審議会の会社法制部会が検討している会社法改正に関する要綱原案が
明らかになりました。昨年12月に示した中間試案に盛り込んだ大企業への社外取締役
の起用義務付けを見送ったほか、親会社の株主が子会社の取締役の責任を追及できる
ようにする「多重代表訴訟制度」の導入を盛り込んだというものです。


社外取締役の設置をめぐっては、オリンパスや大王製紙の不祥事を受け、経営の
透明性を確保するために法制審が「監査役会設置会社で会社法上の大会社(資本金
5億円以上または負債200億円以上)」か「有価証券報告書の提出義務のある企業」
に義務付ける案を検討していました


しかし、経済界は「弊害が大きい」などと強く反発し、また経団連は「社外取締役
の義務付けを一律に導入することには合理性がない」などとする意見書を法制審に
提出したため、原案はこうした批判に配慮したものとなりました。


具体的内容としては、子会社の不正を親会社の株主が監視するために多重代表訴訟
制度の創設も明記しました。制度が乱用されないように、訴えを起こせる株主は
「親会社の発行済み株式を1%以上持つ」ことなどが必要になりますが、訴える
ことができる相手も「親会社の総資産額の5分の1以上を持つ子会社の役員」に
制限されました。

さて、このような法制度をめぐった曲折はありますが、経営のガバナンス強化の
観点から社外取締役の存在は貴重です。

役員になったとしても、会社利益を追求する姿勢やその成果・報酬として上位役員
への昇格などのインセンティブが働くことで、不祥事性のある事象に気づかない、
または気づこうとしない風土が生まれてしまいますので、防止策として社外取締役
の設置が必要という考えられるわけです。


それでは、東京海上ホールディングはどうなっているのでしょうか。
次の2名の社外取締役を起用しています。


●畔柳 信雄氏(くろやなぎ のぶお)

(プロフィール)
日本の銀行家。三菱東京UFJ銀行相談役。日本テニス協会会長も兼務。
過去は、三菱UFJフィナンシャル・グループ社長、池田泉州ホールディングス取締役
も務めていました。

旧東京三菱銀行時代のシステム統合担当取締役だったこともあって、ITに強いと
云われ、MITに留学時には邦人との交流を断ち、米国人らとの人脈を築いたとされて
います。



●國廣 正(くにひろ ただし)

(プロフィール)
東京大学法学部卒業後、1986年に弁護士登録。86年から90年まで、
 那須弘平弁護士(現最高裁判事)の事務所に勤務し、訴訟事件を中心に業務を行う。
 90年から92年にかけて渡米しニューヨークの法律事務所で研修。帰国後、国際
 業務を専門に扱う法律事務所の勤務を経て94年1月に國廣法律事務所を開設。

 経歴は次のとおりです。
 1999年〜2000年 第二東京弁護士会 民事介入暴力被害者救済センター副委員長
 2004年4月〜 内閣府顧問(法令遵守対応室法令顧問)
 2006年6月〜 積水化学工業(株)社外監査役
 2007年3月〜 内閣官房顧問(内閣総務官室法令遵守顧問)
 2007年6月〜 東京海上日動火災保険(株)社外取締役
 2009年12月〜 消費者庁顧問(法令遵守調査室法令顧問)
 2012年6月〜 三菱商事(株)社外監査役



日本産業における最大グループである三菱に顔のきく畔柳氏と、法曹界で知名度抜群、
かつ政府関係者との人脈もある國廣氏が社外取締役である以上、東京海上ホールディング
のガバナンスは相当強化されるのではないでしょうか。


さて、この社外取締役はどのような目的で設置されているのでしょうか。

解説書では次のとおりの説明があります。


「取締役会の監督機能強化を目的として、会社の最高権限者である代表取締役などと
 直接の利害関係のない独立した有識者や経営者などから選任される取締役です。」

「会社法第2条第15号において、社外取締役の定義が定められています。社外取締役
 とは、株式会社の取締役であって、当該会社またはその子会社の業務執行取締役
 もしくは執行役または支配人その他の使用人でなく、かつ、過去に当該会社または
 その子会社の業務執行取締役もしくは執行役または支配人その他の使用人となった
 ことのないものと定められており、旧商法における定義が引き継がれています。」


従来から、代表取締役を中心とした業務執行機関に対する監督・監査機能を強化するため、
社外監査役の制度化をはじめ、監査役制度の改正が行われてきましたが、代表取締役が
実質的に取締役や監査役を選任しているケースが少なくなく(損保でも社長の息のかかった
人が役員に抜擢されている事実があるだけに・・・)、代表取締役に対する監督・監査機能
に限界がありました。そこで、平成14年改正商法により、業務執行機関に対する監督機能を
強化するために、社外取締役を導入する会社については、米国型コーポレートガバナンス
といわれる委員会等設置会社(会社法では委員会設置会社という)を選択することができる
ようになりました。

このような制度改革に伴い、社外役員(社外取締役および社外監査役)の業務執行者から
独立した立場での監督機能に対する期待が高まっていました。しかし、旧商法では、
社外取締役等が業務執行者から独立した立場での監督機能をどのように果たしてきたのか、
といった情報についての開示がなされていませんでした。

株主等の、社外役員に関する情報開示の要望に応えるため、会社法では、社外取締役等の
独立性に関する判断材料の提供とともに、社外取締役等に期待されている監督機能の評価
に資する情報の開示が大幅に強化されています。


具体的には、社外役員の選任時における「株主総会参考書類」での情報提供と、選任後の
社外役員の独立性と実際の活動状況などを「事業報告」で開示しなければなりません。


このように、社外取締役を設置している場合には、代表取締役などの業務執行者からの
独立性が明確に判断できる情報と、独立した立場からの監督機能をどのように果たしたのか
判断できるように、その実際の活動状況を開示することが求められています。


こうした社外役員に関する情報開示の強化は、社外取締役にとっても、株主等から期待
されている役割を十分に果たすことを、強く動機づけられるものと考えられます。


以上の観点から、東京海上ホールディングの社外取締役2名のキャリアを再確認すると、
「適任」という言葉以外見当たらないのではないでしょうか。


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米調査会社トムソン・ロイターが、昨年1年間の日本企業による海外企業の
買収が、件数、金額とも過去最高だったことを発表しました。

国内需要の低迷で海外に活路を求める動きが活発化するなか、1ドル=70円
台後半に定着した円高や世界的な株安で買収コストが低下していることも後押
ししているとのこと。

また、毎日新聞の記事によると、昨年の件数は前年比19・4%増の634件で、
金額は80・1%増の690億4400万ドル。
金額はこれまで最高だった08年の675億2600万ドルを上回り、過去最高
を更新。円建てでは5兆5118億円で、過去最高の08年(6兆9935億円)
に次ぐ規模とのことです。

同記事の中で保険会社は「内需型産業」とたとえられていましたが、保険会社の
買収意欲が取り上げられていました。

東京海上ホールディングスによるデルファイ・ファイナンシャル・グループの
買収(約2000億円)。

三井住友海上火災保険によるインドネシア大手財閥傘下のシナールマス生命の
買収(約700億円)。

日本生命保険によるインドの生保リライアンス・ライフへの出資(約480億円)


などがその代表とされていました。


海外企業の買収は、企業の海外事業戦略(方針)に則り行うことになりますが、
とはいうものの、買収(M&A)となれば、企業が有する資金力が最大のネック
になります。

たとえば、東京海上HDによる「デルファイの買収」は、三井住友海上でも、
損保ジャパンでも資金力さえあればできることです。毎年100億円の純利益を
残す企業を買収することは、投資額如何ではあるものの、お買い得物件として
映るのではないでしょうか。

今回、東京海上HDは、デルファイの過去1年間の平均株価に59%上乗せした
株価である「44ドル」をベースに買収しました。プレミアムとして約6割も
上乗せしたわけです。

約2,000億円のうち、1,000億円以上が上乗せ価格です。
この「上乗せ」をする資金力の有無が、海外事業の加速度的な展開では、
肝になってくるのではないでしょうか。

また、この上乗せ価格は、買収後、毎年減価償却しますので、決算にも
影響があります。つまり、将来の決算でも黒字をしっかり確保できること
も確実ではない限り、大口案件の買収は難しいということです。


なお、この投資の成否は、買収企業が毎年想定した利益を稼げるか、に
かかっていますが、米国市場において、想定外の環境変化が起き、デル
ファイの支払保険金がかさみ、利益が縮小、または赤字に陥った場合、
短期的には、買収は失敗と評価されるかもしれません。大きい買い物には
それなりのリスクも伴います。

様々な意味で、東京海上HDのフィラデルフィア、キルン、デルファイ
の相次ぐ買収は、注目されています。

MS&ADやNKSJの攻勢も期待したいですね。

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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上の「環境啓発・社会貢献」です
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東京海上の「環境啓発・社会貢献」についてです。


東京海上グループは、環境啓発や社会貢献に関する活動に余念がないです。
損保ジャパン、三井住友海上などのライバル会社も様々な活動を通じて、社会貢献
していますが、東京海上グループはその中でも群を抜いた活動を行っています。


2010年度の計画と実績になりますが、以下の活動に取り組んでいました。


●気候変動の適応・緩和につながる商品・サービスの具現化(「地球温暖化研究
 プロジェクト」)

●東京海上日動「Green Gift」プロジェクトの拡充

●グループ各社(国内・海外)における環境負荷削減

●東京大学・名古屋大学との気候変動リスク研究の推進

●台風リスクの変化の定量評価等の「リスク評価モデル」の高度化

●東京海上日動「Green Gift」プロジェクト

●「Green Gift」サイトの開設

●ペーパーレス約款の普及(自動車保険73.9%、火災保険59.9%など)

●インド IFFCO-TOKIOにおける「天候保険」の普及

●自動車保険における「エコマーク」の取得

●自動車修理時におけるリサイクル部品の活用、エコ安全ドライブの推進

●事業活動におけるカーボン・ニュートラルの実現


今回は、上記の中で一部の代表的な取り組みについてご紹介します。



●「地球温暖化研究プロジェクト」

気候変動の影響に脆弱な途上国・地域において、保険制度や防災・リスクマネジメント
を普及させていくことに年頭を置き、2006年12月から、グループ内で組織横断的な
「地球温暖化研究プロジェクト」を推進し、東京海上日動、東京海上研究所、東京海上
日動リスクコンサルティングなどを中心に、気候変動リスク・地球温暖化の研究や
気候変動の適応・緩和に繋がる商品・サービスの開発・提供を行っています。

気候変動に適応する商品・サービスの開発につなげる気候変動・地球温暖化によって
自然災害の発生頻度や損害の大きさが大きく変化してしまうと、過去の統計データに
基づいたリスク評価だけでは、適切な保険料率の算定、保険金支払いに備えるための
責任準備金の積立、再保険手配等に影響を及ぼすことになります。

過去の統計データ等による将来予測に加えて、コンピュータ・シミュレーションによって
将来の気候変動を見通す気候モデル等を活用し、将来の自然災害リスクの研究を進めてい
ます。具体的には、大学の研究所と連携した以下のような研究です。


 ○東京大学(大気海洋研究所)と連携し、東京大学の世界トップクラスの気候モデルを
  活用した「自然災害リスク評価手法」の高度化に取り組んでいます。

 ○名古屋大学(地球水循環研究センター)と連携し、日本周辺で発生する台風の気候変動
  に伴う性質変化を分析し、台風リスクの増大が保険金支払額に及ぼす影響等を研究して
  います。

 ○Tokio Millennium Re(バミューダ)では、世界各国の気候変動リスク研究・自然災害
  リスク評価の第一線の専門家を招いて、定期的に「Summit on Global Warming and
   Climate Change」を開催するなど、米国のハリケーンを中心に気候変動・地球温暖化
  の調査・研究を行っています。




●マングローブ植林ボランティア

年1回、マングローブ植林のボランティア活動を行っています。
東京海上グループ社員、代理店、社員OB・OG、およびその家族を対象に参加者を募集し、
環境教育や国際交流の機会を提供するものです。

また、「マングローブワールド」というホームページも公開し、一般消費者の理解促進
にも努めていますね。
http://www.mangrove-world.com/main.html



●みどりの授業〜マングローブ物語〜

環境啓発活動の一環として、「みどりの授業〜マングローブ物語〜」を実施しています。
これは、社員・代理店等がボランティアで講師となり、小学校・特別支援学校を訪問し、
マングローブ植林と制服の再利用を題材に「地球温暖化防止・生態系保護」をテーマ
とした授業を行い、あわせて「制服を再利用して作成した植木鉢」を寄贈するものです。

なんと、2010年度までに、全国で延べ約440の小学校・特別支援学校で実施し、約30,600名
の児童・生徒の皆さんが授業を受けました。



●高知県・協働の森づくり事業  「東京海上日動 未来への森」

2009年5月に「環境先進企業との協働の森づくり事業」において、高知県、安芸市、高知東部
森林組合と5年間の「パートナーズ協定」を締結し、安芸市の森林整備に協賛しています。

協定した森林(総計44.4ヘクタール)は「東京海上日動 未来への森」と名付け、2010年11月
には東京海上グループ社員・代理店とそれらの家族総勢約40名が参加し、間伐体験や地元の
方々と交流を行う「第2回間伐体験ツアー」を実施しています。



●こども環境大賞
http://www.mangrove-world.com/kodomo/

次代を担う小学生に環境問題へ関心を持つきっかけとしてもらい、社会全体の環境啓発に
つなげることを目的に、2008年に朝日新聞と共同で「こども環境大賞」をスタートしています。

小学生から環境に関するテーマの絵や作文を募集し、上位入賞者を、春休み期間中に保護者
とともに西表島エコ体験ツアーへご招待しているようです。2010年度の第3回では日本全国
から2,893作品の応募実績があったそうです。この取り組みも着実に市民権を獲得しつつあり
ますね。



これらの地道な取り組みによって、東京海上グループは、「2012 World's Most Ethical
Companies-世界で最も倫理的な企業2012」の企業として選定されたのでしょうね。

http://ir.tokiomarinehd.com/ja/Topics/Topics866287295023334415.html


表彰を受けることは主たる目的ではないですが、第三者機関による評価をもらってこそ、
その取り組みの真価が分かると思います。他の損害保険会社も、地域・社会に根ざした
取り組みを活発にしてもらいたいですね。


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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上の 「世界で最も倫理的な企業2012」です
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東京海上の「世界で最も倫理的な企業2012」についてです。


「2012 World's Most Ethical Companies-世界で最も倫理的な企業2012」
の選定について

東京海上ホールディングスは、米国のシンクタンク「エシスフィア・イン
スティテュート社が選定する「2012 World's Most Ethical Companies -
世界で最も倫理的な企業2012」に選出されました。

今回の選出では、「Green Gift プロジェクト」や「マングローブ植林プロ
ジェクト」等による地球環境保護・生物多様性保全の取組みが評価されたと
のことです。


「Green Gift プロジェクト」は、「ご契約のしおり(約款)」の受領方法
について、冊子(紙)ではなくホームページによる閲覧(Web 約款)を選択
することを推奨し、選択した契約1 件につき、マングローブ2 本分の植林
に相当する金額をNGO 等に寄付するプロジェクトです。


「マングローブ植林プロジェクト」は創立120 周年記念事業の一つとして
1999 年にマングローブ植林事業を開始し、2011 年3 月末までに、東南
アジア・インド・南太平洋フィジーの計7 ヶ国で6,824 ヘクタール(東京
ドーム約1,459 個分)の植林をするプロジェクトです。

2011年度では、日本からは損保ジャパンのみ選出されていましたが、
今回は東京海上も選ばれましたので、日本の損害保険業界にとっても大変
名誉なことです。

(2011年度)
http://www.ethisphere.com/past-wme-honorees/wme2011/

(2012年度)
http://ethisphere.com/wme


「世界で最も倫理的な企業2012」の概要ですが、


●選定方法は・・・

企業倫理やCSR を専門とする米国のシンクタンク「エシスフィア社」が
 全世界100 を超える国の 36 業種を対象とした調査に基づき選定します。
 本調査は2007 年から毎年実施されています。


●評価項目は・・・

”照宗Τ弯契・リーダーシップ
 内部統制、
 コンプライアンス・企業倫理に関わるプログラム
 ご覿箸了毀嘘萋阿CSR に関する取組み


●選出企業数
今回は145 社が選出され、その中で日本企業は6 社でした。
 (損保ジャパン、日本郵船、花王など)



そして、前述にもありますが、東京海上グループが「世界で最も倫理的な企業2012」
に選出された主なポイントとしては・・・

 ‥豕海上日動が「Green Gift プロジェクト」等を展開するとともに、「環境
  配慮型の金融商品・サービス」を提供していること。

 東京海上日動が「マングローブ林によるCO2 吸収・固定効果」等で2009 年度・
  2010 年度の国内の事業活動においてカーボン・ニュートラルを実現していること。

  E豕海上グループが、1999 年から「地球の未来にかける保険」と銘打ち、
   東南アジア・インド・南太平洋フィジーでの「マングローブ植林プロジェクト」
   を展開し、地球環境保護・生物多様性保全に取り組んでいること。


上記東京海上グループのCSR 活動の詳細は「e-CSR 報告書2011」で確認できますが、
2010年度でも上記は実施していたはずですから2011年の「世界で最も倫理的な企業2011」
に選ばれても良かったのではないでしょうか???
http://www.tokiomarinehd.com/social_respon/index.html


とはいうものの、過去はどうあれ、将来に向けて継続的に選出されることが重要です。
現状に満足することなく、日々改善、改良、向上を目指して、東京海上グループに
業界を牽引してもらいたいですね。



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  今日のテーマは 東京海上日動の「返報性ルール」の活用 です
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東京海上日動の「返報性」の活用 についてです。


東京海上日動は、保険ビジネスに関する情報を惜しみなく、一般社会に提供して
います。

東日本大震災時には、災害対応マニュアルをHP上でリリースしていました。
また、今回もタイ洪水被害の教訓として災害対策を

「タイ洪水被害の教訓〜海外拠点における水害リスク対策のポイント〜」

という冊子の形で世の中に情報提供しています。
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/news/120214guide.pdf


本冊子は、洪水被害を振返りながら、企業における課題を確認し、求められる対策
をまとめたものであり、今後の被害防止・抑止策の検討の一助になるものです。


既契約者だけがお客ではなく、潜在契約者(他損保のお客)を掘り起こすための
地道な活動なのでしょう。この「情報提供の姿勢」は、心理学の世界で「返報性」
と呼ばれている真理を活用したマーケティング活動なのではないでしょうか。


そこで、今回は返報性についてご紹介します。


「返報性」とは・・・

通常、人は他人から何らかの施しをしてもらうと、お返しをしなければならない
という感情を抱きますがが、こうした心理を「返報性の原理」と呼びます。

この「返報性の原理」を利用し、小さな貸しで大きな見返りを得る商業上の手法が
広く利用されています。

至近な例では、試食です。

試食は本来は、無料で食品を提供し、その味を客が確かめ、購買に値すると判断した
場合に買ってもらうプロモーション戦略のひとつですが、客は店員から直接食品を
手渡されることによって、その味いかんにかかわらず商品を買わなければいけない
という気持ちになることが多いといわれています。

また、高額商品を勧めて断られた後に、低額商品を勧めると客は断りにくくなる心理
が生じます。


これは、高額商品を売ることを諦めて低額商品に切り替えるという相手の譲歩に対して、
こちらも譲歩しなければという心理が働く、返報性の原理によるものだといわれています。


このような心理を応用した交渉術は「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」
(譲歩的依頼法)と呼ばれています。生命保険の販売スキルの一つですね。

日常生活における例を取り上げましたが、タイ洪水や東日本大震災を踏まえたノウハウ本
の無償提供は、受け取った、または自ら情報を入手した契約者や潜在契約者の心理に何か
を訴求することになるのでしょう。


また、少し話しがそれますが、最近はやっているフェイスブックは「自己開示の返報性」
という心理が作用していると思われます。


たとえば、人間関係には、家族や友人、知人、仕事上の関係、師弟関係など様々なものが
あります。その中で、家族以外の他人と関係を築くためには、基本的には0からコミュニ
ケーションを取っていかなくてはなりません。

会ったその日に趣味の話で盛り上がって意気投合するといったこともありますが、一般的
には関係を構築していくためにはある程度の時間がかかります。通常、初対面のときには
仕事の話や共通の知人の話など差しさわりのない話をしながら、相手に関する情報を集め、
何度か会う中で関係が深まっていくにつれて徐々にプライベートな話をするようになって
いくことになると思います。

当たり前といっては当たり前のことですが、そこには”自己開示の返報性”というものが
働いているいわれています。


自己開示とは、自分についての個人的な情報を率直にありのまま相手に伝えることを言い
ます(嘘偽りなくというところがポイントで、相手に特定の印象を持たせようという意図
が含まれているものは”自己呈示”と呼ばれます)。

この自己開示には、自己開示をされた受け手も同程度の自己開示をするという、返報性の
ルールがあることが知られています。つまり、こちらが趣味の話をしたら相手も趣味の話、
より個人的な家庭の話をしたら相手も家庭の話をするといった具合で、同程度の深い話を
するようになるということです。


「相手がそこまで話してくれたんだから、自分も話そう」という気持ちが生じるのです。

このように、お互いに少しずつプライベートな話をしていくことで、関係が深まっていく
のですはないでしょうか。当然とも言えることなのですが、これを知っていることによって、
関係を深化させたい相手に対して自分から少しずつ自己開示をしていくことによって、
相手のことを知ることができ、関係も発展させていくことができるのではないでしょうか。
 

東京海上日動という法人は、ホームページやIRなどの広報活動を通じて、世の中に、自ら
の考えや活動を情報宣伝しています。これは上記の人間が自らを語る行為と類似しています。

損害保険業界の中で、東京海上日動がもっとも情報開示に積極的だと思われます。
その原点は、企業理念にあるのでしょうが、営利企業としては、自己開示の返報性の原理を
巧みに活用した活動なのでないでしょうか。


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  今日のテーマは 東京海上の インドにおけるテレマーケティング です
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東京海上の「インドにおけるテレマーケティング」についてです。


東京海上HDは他の損害保険会社に比べて積極的に、インドマーケットに進出しています。
先日も東京海上HDグループ企業である「エーデルワイス・トウキョウ・ライフ・インシュ
アランス・カンパニー・リミテッド(ELT社)」が「株式会社フィナンシャル・エージェ
ンシー(FA社)」と、インドにおけるテレマーケティングの導入で業務提携を行いました。


東京海上HDは、2011年7月に開業したETL社を通じて、インドにおける生命保険事業を順調
に拡大しているようです。

今般、ETL社は、FA社との業務提携に合意し、新たな販売チャネルとして、テレマーケ
ティングを導入しています。

他社との差異化、販売チャネルの多様化を図ることにより、インド保険市場における
収入保険料・収益の拡大を企図した対応ですが、BRICSの一国であるインドでどのような
展開をしていくかで、中長期ビジョンで利益の源泉として育つか、そうでないかが決定
してしまうのでしょう。

少し古いレポートですが、インド市場の研究レポートがありましたので、参考までに
URLを付します。
https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/5797/1/shogakuronso_46_7-8_77.pdf


インドは近年急速な経済発展を遂げています。持続的な労働人口の増加や国民所得の向上
などに伴い、保険市場も中長期に亘り高い成長が見込まれています。 また、インドでは
電話の普及が携帯電話を中心に急拡大しているとのことで、年間加入純増件数は225百万件
(対前年+36%)、保有件数846百万件(2011年3月末現在)に達し、通信インフラの整備
が急ピッチで進んでいるとのことです。


そして、インド生命保険市場の概要は、東京海上HDによると・・・

市場規模は約4.4兆円(2011年3月末時点、保険料収入ベース)
平均市場成長率は約17%(2006〜2010年、保険料収入ベース)
生命保険会社数は24社
※マーケットの特徴としては、 貯蓄性商品の個人代理店による販売が主流とのことです。


このマーケットを深耕するためにコールセンターを構築するとのことですが、このプロジェクト
の概要は以下のとおりです。

ETL社はFA社と共同でコールセンターを構築。
  FA社は、日本で培ったテレマーケティング・ノウハウおよびシステムを当該コール
  センターに提供(2012年春予定)。         

 ▲魁璽襯札鵐拭爾賄初は約20名のオペレーターで運営し、100名規模に拡大(2013年
  春予定)。

そして、テレマーケティングの導入により、

\弧進欷云ι覆鬟謄譽沺璽吋謄ングによる販売
 中間所得層および富裕層のお客様を中心に、学資保険(こども保険)、養老タイプの
  保険ならびに定期保険の販売
 5年後を目処に、新規契約件数10万件、新規保険料(年換算保険料ベース)20億ルピー
  (約30億円)を目指すとのこと。



以上のように、東京海上JDは、インドの社会・経済の変化・発展の中、テレマーケティング
を導入し、商品・サービスをインド全域に均一に提供することで、販売効率と顧客対応力の
向上などを実現し、インド保険市場における収入保険料・収益の拡大を虎視眈々と狙ってい
ます。


大手生命保険各社が、外国の保険会社に対する大型のM&A(合併・買収)を含め、海外展開
を加速しています。国内事業が人口減少で伸び悩んでいることから、 円高を追い風に、
成長が見込まれる新興市場を中心に海外事業に活路を見いだそうとしているようです。


日本生命は2012年1月、インドの有力財閥、リライアンスグループ傘下の資産運用会社
リライアンス・キャピタル・アセットマネジメントに、約220億円出資することで合意して
います。同グループ傘下の大手生保、リアイアンス・ライフに約480億円出資したのに続く
提携強化で、日生は出資後、リライアンス社に取締役1人を派遣。現地で主流である銀行
窓口での保険販売だけでなく、営業職員による日本式の販売方法も取り入れ、成長が
見込めるインドでの収益拡大を目指すとのことです。


また、明治安田生命は、ドイツ保険大手のタランクスと共同で、ポーランド第3位の
保険会社オイロパ・グループを約330億円で買収しました。


第一生命は、昨年5月、豪州の大手生保、タワー・オーストラリア・グループを約1000億円
で買収したのに続き、中国でも華電集団公司との合弁の保険会社設立を計画しています。

住友生命も高成長が見込まれるベトナムに昨年末に拠点を開設、現地銀行と保険事業での
提携に動いているとの報道がありました。


生命保険業界は、少子高齢化や人口減少によって保有契約高が14年連続で減少するなど、
構造的に国内市場の縮小に直面しています。そうした中で、歴史的な円高により海外投資
の負担が軽減されることから、今後も各社は海外企業に対して 大型の買収などを積極的
に仕掛けることになりそうですね。


今後も東京海上HDは一気呵成に豊富な資金力を武器に、海外保険会社のM&Aを加速させるの
でしょうか。



(ご参考)
有料にはなりますが、「インド生命保険市場におけるマイクロインシュアランス:将来性と課題」
という論文がありますので、お知らせいたします。

http://www.celent.com/ja/node/28630



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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上日動のコーポレートガバナンス態勢 です
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東京海上日動の「コーポレートガバナンス態勢」についてです。


オリンパス、大王製紙のガバナンス問題に端を発し、上場企業のコーポレートガバナンス
(内部統制)のあり方についての論議が再燃しています。

話題の中心であるオリンパスは、損失隠し問題を受けて、今後の経営改革のあり方を検討
する専門のチームを立ち上げたと発表しました。コーポレートガバナンス(企業統治)と、
事業の再建を検討するチームで、いずれも社長直轄の組織となるそうです。

執行役員や幹部社員などが参加するほか、外部の専門家の意見も踏まえて、経営改善案を
まとめるとのことですが、うまくいくのでしょうか・・・。

さて、これらの不祥事件を対岸の火事とせず、損保会社も数年前は「保険金不払い」や
「保険料取りすぎ」問題で世間から非難を浴びました。二度と同じ過ちを繰り返しては
なりませんので、ガバナンスの強化、見直し、再強化というプロセスは重要な取り組み
であると考えられます。

ガバナンスの強化が、即利益につながるとはいいづらいですが、永続的発展を指向する
ための大前提となりますので、費用対効果を踏まえながらも、愚直に態勢強化を継続する
必要はあります。

そこで、前置きが長くなりましたが、今回は東京海上日動のコーポレートガバナンスの
状況について確認しています。

以下URLのp32でまずはご確認ください。

http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/pdf2010/TMNF_2011_d_02.pdf



東京海上日動は、適切な内部統制システムを構築することは取締役会の重要な責務と考え、
会社法および会社法施行規則ならびに東京海上ホールディングス株式会社の間で締結した
経営管理契約および東京海上HDが定めた各種グループ基本方針等に基づき、取締役会に
おいて以下の「内部統制基本方針」を決定しています。


1. 東京海上グループにおける業務の適正を確保するための体制

(1) 当社は、東京海上グループ経営理念、東京海上HDとの間で締結された経営管理契約、
 「東京海上グループ グループ会社の経営管理に関する基本方針」をはじめとする
  各種グループ基本方針等に基づき、業務運営を行う。

  a. 当社は、事業戦略、事業計画等の重要事項の策定に際して東京海上HDの事前承認
    を得るとともに、各種グループ基本方針等に基づく取り組み、事業計画の実施
    状況等を取締役会および東京海上HDに報告する。
  b. 当社は、各種グループ基本方針等に基づき、子会社の経営管理を行う。

(2) 当社は、「東京海上グループ 経理に関する基本方針」に基づき、当社の財務状態
  および事業成績を把握し、株主および監督官庁に対する承認および報告手続ならびに
  税務申告等を適正に実施するための体制を整備する。

(3) 当社は、「東京海上グループ 財務報告に係る内部統制に関する基本方針」に基づき、
  財務報告の適正性と信頼性を確保するために必要な体制を整備する。

(4) 当社は、「東京海上グループ 情報開示に関する基本方針」に基づき、企業活動に
  関する情報を開示するための体制を整備する。

(5) 当社は、「東京海上グループ グループ内取引等の管理に関する基本方針」に基づき、
  グループ内取引等の管理体制を整備する。

2. 職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制

(1) 当社は、「東京海上グループ コンプライアンスに関する基本方針」に基づき、
 以下のとおり、コンプライアンス体制を整備する。

   a. 役職員が「東京海上グループ コンプライアンス行動規範」に則り、事業活動の
    あらゆる局面においてコンプライアンスを最優先するよう周知徹底を図る。
   b. コンプライアンスを統轄する部署を設置するとともに、年度アクションプランを
    策定して、コンプライアンスに関する取り組みを行う。また、コンプライアンス
    に関する事項について取締役会に提言・勧告等を行う機関として、社外委員を
    過半数とする品質改善・コンプライアンス委員会を設置する。
   c. コンプライアンス・マニュアルを策定するとともに、役職員が遵守すべき法令、
    社内ルール等に関する研修を実施して、コンプライアンスの周知徹底を図る。
   d. 法令または社内ルールの違反が生じた場合の報告ルールを定めるとともに、通常
    の報告ルートのほかに、社内外にホットライン(内部通報制度)を設け、その利用
    につき役職員に周知する。

(2) 当社は、「東京海上グループ 顧客保護等に関する基本方針」に基づき、お客様本位
  を徹底し、顧客保護等を図るための体制を整備する。

(3) 当社は、「東京海上グループ 情報セキュリティ管理に関する基本方針」に基づき、
  情報セキュリティ管理体制を整備する。

(4) 当社は、「東京海上グループ 反社会的勢力等への対応に関する基本方針」に基づき、
  反社会的勢力等への対応体制を整備するとともに、反社会的勢力等との関係遮断、
  不当要求等に対する拒絶等について、弁護士や警察等とも連携して、毅然とした姿勢
  で組織的に対応する。

(5) 当社は、「東京海上グループ 内部監査に関する基本方針」に基づき、被監査部門から
  独立した内部監査担当部署を設置するとともに、内部監査に関する規程を制定し、
  効率的かつ実効性のある内部監査体制を整備する。


3. リスク管理に関する体制
(1) 当社は、「東京海上グループ リスク管理に関する基本方針」に基づき、以下のとおり、
  リスク管理体制を整備する。

   a. リスク管理基本方針を定め、当社の事業遂行に関わる様々なリスクについて
     リスク管理を行う。
   b. リスク管理を統轄する部署を設置するとともに、リスク管理基本方針において
     管理対象としたリスク毎に管理部署を定める。
   c. リスク管理についての年度アクションプランを策定する。
   d. 取締役会直属の委員会としてリスク管理委員会を設置し、同委員会での論議を
     通じて全体的・総合的なリスク管理を推進する。

(2) 当社は、「東京海上グループ 統合リスク管理に関する基本方針」に基づき、統合リスク
  管理方針を定め、格付けの維持および倒産の防止を目的とした定量的リスク管理を実施
  する。また、グループ全体の統合リスク管理の一環として、保有リスク量とリターンの
  状況を定期的にモニタリングする。
(3) 当社は、「東京海上グループ 危機管理に関する基本方針」に基づき、危機管理方針を
  定め、危機管理体制を整備する。


4. 職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(1) 当社は、経営管理契約に基づき、グループの経営戦略および経営計画に則って、事業計画
  (数値目標等を含む。)を策定し、当該計画の実施状況をモニタリングする。
(2) 当社は、業務分担および指揮命令系統を通じて効率的な業務執行を実現するため、職務
  権限に関する規程を定めるとともに、事業目的を達成するために適切な組織機構を構築する。
(3) 当社は、経営会議規則を定め、取締役、業務執行役員等で構成する経営会議を設置し、
  経営上の重要事項について協議・報告を行う。
(4) 当社は、「東京海上グループ ITガバナンスに関する基本方針」に基づき、ITガバナンス
  を実現するために必要な体制を整備する。
(5) 当社は、「東京海上グループ 人事に関する基本方針」に基づき、社員の働きがい、
  やりがいの向上、透明公正な人事および成果実力主義の徹底により、生産性および企業価値
  の向上の実現を図る。


5. 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
 当社は、文書等の保存に関する規程を定め、重要な会議の議事録等、取締役および執行役員の
 職務の執行に係る情報を含む重要な文書等は、同規程の定めるところに従い、保存および管理
 を行う。


6. 監査役の職務を補助すべき職員および当該職員の取締役からの独立性に関する事項
(1) 当社は、監査役の監査業務を補助するため、監査役直轄の事務局を設置する。事務局には、
  監査役の求めに応じて、監査業務を補助するために必要な知識・能力を具備した専属の
  職員を配置する。
(2) 監査役事務局に配置された職員は、監査役の命を受けた業務および監査を行う上で必要な
  補助業務に従事し、必要な情報の収集権限を有する。
(3) 当該職員の人事考課、人事異動および懲戒処分は、常勤監査役の同意を得た上で行う。


7. 監査役への報告に関する体制
(1) 役職員は、経営、財務、コンプライアンス、リスク管理、内部監査の状況等について、
  定期的に監査役に報告を行うとともに、業務執行に関し重大な法令もしくは社内ルールの
  違反または会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、
  直ちに監査役に報告を行う。
(2) 役職員は、ホットライン(内部通報制度)の運用状況および重要な報告・相談事項について
  定期的に監査役に報告を行う。


8. その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(1) 監査役は、取締役会に出席するほか、経営会議その他の重要な会議または委員会に出席し、
  意見を述べることができるものとする。
(2) 監査役は、重要な会議の議事録、取締役および執行役員が決裁を行った重要な稟議書類等
  については、いつでも閲覧することができるものとする。
(3) 役職員は、いつでも監査役の求めに応じて、業務執行に関する事項の説明を行う。
(4) 内部監査担当部署は、監査に協力することなどにより、監査役との連携を強化する。



ここまで、上記をすべて読み込み、すべてを理解された方は少ないと思いますが、何万人という
社員が働く企業体において、有事が発生した際に、経営陣や本社部門の社員が会社の方針を策定
するにあたり、考え方のよりどころになるのが、上記「内部統制基本方針」となります。

本社部門で働く人であっても、経営者(役員)であっても日ごろからこの基本方針を確認して
いる人は少ないのでしょうが、何かあった際、過去未来との整合性確保や部門間不整合の回避
のためには、重要な考え方です。

また、金融庁の検査においても、企業経営の原理原則が凝縮されている当該方針について、
しっかりと確認されるのではないでしょうか。

日本国家は日本憲法の上に成り立つと同様に、東京海上日動という企業は、内部統制基本方針
に則り、経営をしていることになります。ぜひ、読者の皆さんが所属する会社の方針を確認
してみてはいかがでしょうか。


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先日読んだ本にこんなくだりがありました。


「今まで、日本企業は内需だけをあてに活動してきた。しかし、今後
 は海外展開を考えるべきだ。また、物品だけを輸出してきた企業も、
 サービスなどの輸出に目を向けるべきだ。

 いずれにしろ、日本の政府や企業は、マインド・チェンジが必要だ。
 まず、重要なことは、海外市場のパイを広げる努力だ。日本がター
 ゲットと考える市場は先進国だけでなく、新興国も含まれる。

 最近の輸出では、製品だけでなく、インフラ輸出も含めた戦略を練
 ることが重要になった。

 新興国と同時に、アジア、アフリカ等の発展途上国も今後の有望な
 市場と考え、先行投資すべきだ。これらの地域では、年間3000ドル
 以下で暮らすBottom of Pyramid、BOP層が多数を占めている。

 現段階では、BPO層に対するビジネスは採算が取れないかもしれ
 ない。しかし、BPO層には約40億人がいる。これは日本のGDP
 に匹敵する総額5兆ドルの事業規模がある。

 P&Gやユニリーバ、住友化学などのように、すでにBPO市場を
 目指して、関与を深めつつある企業もある。」


これから日本の製造業、輸出ビジネスや総合商社などの戦い方が変わって
きます。それに備えて、損害保険会社も海外事業におけるリスクに関する
専門知識(現地の法律や政治リスクなど)を蓄積しておく必要があります。

BRICSへの進出は果たしていますが、アフリカをはじめとする
次のネクスト11やポストBRICSの先進国に駐在事務所の設置など
顧客企業に先駆けた情報網の確立を指向する必要がありますね。



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