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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上の「企業価値の最大化」です
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東京海上の「企業価値の最大化」についてです。


東京海上は、株主還元を経営の重要課題のひとつとして位置付け、その充実
に取り組んでいます。

剰余金の配当については安定配当を方針とし、2014年度期の年間配当金は、
こうした方針と同期の業績等を総合的に勘案して1株当たり80円に上方修正しました。

2014年度期初では、75円としていたので、5円アップしたことになります。


前年度の配当金額は537億円でしたが、今年度は600億円以上になるのではないでしょう
か。

これはライバル会社が、配当金を据え置き、また、配当額でも較差が広がっていること
から
株価への影響は必至だと思われます。

参考までに、過年度の配当金の推移です。
毎年、引き上げていますが、ここ2,3年の引上げは他社の追随を許さず、
経営の好調さを物語っています。

年度   02 03 04 05 06 07 08 09 10 11  12 13 14(予想)
年間(円)20  22 22 30 36 48 48 50 50 50  55 70 80



ただし、配当政策で重要なポイントとしては、必ずしも配当が多いほど株主のために
なるとは限らないという点があります。


企業の総価値から負債を引いたものが株主の持ち分だという前提に立てば、
配当として支払われずに企業に残る内部留保もまた株主のものです。配当
として直ちに現金を株主に還元するのがいいのか、内部留保として将来の
投資に回し、株価を上げることを狙うのがいいのかは、簡単に判断できる
ものではありません。


たとえば、以前もご紹介しましたが、マイクロソフト社は1975年の創業以来、
2003年まで一貫して無配当政策を維持していました。この間、コンピュータ
市場の発達にも支えられ目覚ましい成長を遂げ、投資機会にも恵まれていました。
同社の株価は事業の成長に伴って急上昇し、キャピタル・ゲインだけで株主を
満足させるに十分であったからですが、大幅な株価上昇が見込めない、
東京海上のような成熟企業にとっては、配当政策は重要な経営戦略となるのは
自明です。


当期利益のうち、配当の支払いに当てられた比率が「配当性向」です。
毎年の配当性向をほぼ一定のレンジに収めるようにしている企業も少なく
ありません。
配当方針

東京海上はじめ損保会社は、安定的な利益還元を基本方針とし、
平均的な修正利益に対する配当性向を40〜50%を目処に設定しています。


たとえば、損保会社の場合、60円前後がそのレンジに該当します。



配当金があがることで、個人投資が集まります。個人投資家がたくさん集まる
ことで株価は相対的に安定します。その結果として、常に時価総額は高く維持
でき、企業価値創造の目的を達成することができます。


時価総額至上主義は、以前に比べればトーンが落ちてきましたが、やはり、
企業の業績含め、あらゆる活動が評価された結果である株価や時価総額を高める
ための企業経営の究極的な目的ですから、IR活動、配当政策などについて
ライバル会社や業界外の優良企業の活動を参考に、オリジナリティある行動が
求められてきています。


ただし、世界的に有名な投資家・ウォーレン・バフェットは自著でこのようにいってい
ます。

「企業は内部留保を再投資すべき。」

確かに、投資家に配当金として渡しても企業への金銭的見返りはまずありませんが、
優れた投資機会への資金投下は企業に対して大きな金銭的見返りがあります。
企業に大きな金銭的見返りがあるということは、株主価値向上とイコールとなるわけで
す。
海外事業への投資が最適手段と考えられますが、東京海上の配当政策や、株主価値の最
大化
に向けた取り組みは今後も注目したいと思います。


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