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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上HDの「カーボン・ニュートラル」 です
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東京海上HDの「カーボン・ニュートラル」についてです。

東京海上日動は、昨年度に引き続き、2014年度の国内事業活動においても
「カーボン・ニュートラル」を実現しました。

同社はマングローブ植林を軸に、カーボン・ニュートラルをした取り組みは、
国内外において類を見ないユニークな取り組みと評されていますが、社会の
公器として、環境活動に注力することはとても良いことです。



マングローブ植林については、東京海上日動は1999年に開始し、2014年3月末
までに東南アジア、南アジア、フィジーの9ヶ国で8,405ヘクタール(東京ドーム
約1,798個分)を実施しています。

マングローブ植林には

(1)CO2を吸収・固定することによる地球温暖化の防止・軽減効果
(2)生物多様性の保全
(3)暴風・高波による沿岸部への津波・高潮被害軽減
(4)漁獲高・現地雇用の増大  等の経済効果があるといわれています。


また、グリーン電力については、東京海上日動が2002年度から毎年継続的に
購入しているほか、2013年度は新たに米国フィラデルフィア社が、2013年度
に全米に48ある事業所で使用した消費電力の100%に相当するグリーン電力証書
を購入し、米国環境保護庁から「グリーンパートナーシップ企業」に認定された
とのことです。グループ全体で取り組んでいることが顕著です。


さて、「カーボン・ニュートラル」は新聞などで目にすることはあるので、そろそろ
市民権を得たような気がしますが、具体的に何を指しているでしょうか。

よくわからないという方もいると思いますので、少し解説させていただきます。


たとえば、自然界で植物や森林などに吸収される二酸化炭素(CO2)の量を「A」とします。
一方、どこかの地域などでCO2が排出された量を「B」とする。

A=Bとなったとき、CO2の排出量の収支はゼロということで、どちらにもバイアスが
かからない状態となります。それを「中立」と考え、カーボンニュートラルと呼んでいます。

 
「カーボンニュートラル」の「カーボン(炭素)」は、主に二酸化炭素(CO2)の排出量を
意味します。

 
具体的な例で説明します。

小学校の授業で習いましたが、植物は太陽エネルギーなどを利用して、植物の体内で
CO2から組織を生成するための光合成を行って成長します。その際、体内に取り込む
CO2は大気に含まれているものです。


その植物を燃やしたりすると、光合成で貯め込んだ二酸化炭素を空気中に排出します。
しかし排出される炭素は元々、大気中に存在していたものですので、炭素の排出量に
関しては収支はゼロ(=ニュートラル)とみなします。

 
これが「カーボンニュートラル」の概念といわれています。
(元々は京都議定書などで地球温暖化ガスの排出量削減に「CO2の森林吸収」を算入する
議論との兼ね合いで、広く利用されるようになったそうです)


この「カーボンニュートラル」に対して、CO2の排出量が吸収量より多い状態を
「カーボンネガティブ」、少ない状態を「カーボンマイナス」と呼びます。


「カーボンマイナス」は、欧米では「カーボンポジティブ」とされるそうですが、
日本では「カーボンマイナス」が使われることが多いです。
(東京都では、以前、2016年の夏季オリンピック招致活動をきっかけに、
環境負荷の少ない都市づくりを目指すプロジェクトを「カーボンマイナス東京
プロジェクト」と命名した経緯があります)

 
CO2を削減するためには、自然界の森林資源を保全し、人間による植林活動などによって、
排出量より吸収量を増やす「カーボンマイナス」であることが重要になりますが、CO2の
排出量は増え続けているのが現実です。

つまり、「カーボンネガティブ」な状態にあるのが現状です。


そのため、国や社会は企業や国民に対して、まず「カーボンニュートラル」を実現して、
CO2の排出量を削減していくことを求めています。


東京海上日動は地味な活動ではありますが、社会貢献という宿命を、業界のリーディング
カンパニーとして着実に実践しています。

利益が生まれていない損保会社は、このような取り組みに注力できないのではないでしょうか。
できたとしても形だけで、本質的なものではない取り組みにとどまっているような気がします。


社会貢献事業は、非競争領域ではあるものの、その企業の知名度アップやブランド醸成など、
様々な効果があります。

特にグローバル企業を目指す企業は、日本のような単一国家はめずらしく、宗教や文化、
言語なども複数存在する複合国家で活躍することが必至です。


全方位外交の経営モデルを確立することが、グローバルに活躍することの必須条件になる
のではないでしょうか。



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