■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」(サンプル)
「東京海上」解体新書 (サンプル)

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

__________________________
  今日のテーマは 東京海上の「東京海上ウエスト少額短期保険」 です
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

東京海上の「東京海上ウエスト少額短期保険」についてです。



少ない保険料で加入できる「少額短期保険」が拡大しています。
東京海上は、JA共済などとの連携による共済マーケットのマスでの対応に始まり、
このようなニッチマーケットでも、果敢に攻め入る姿勢を打ち出しています。


東京海上ウエスト少額短期保険の概要は次のとおりです。

(1)正式名称  : 東京海上ウエスト少額短期保険株式会社
(2)設立日   : 2014 年4 月1 日
(3)本社所在地 : 大阪府大阪市淀川区
(4)資本金   : 1.5 億円
(5)株主構成  : 東京海上ホールディングス 100%


事業内容としては、賃貸入居者向けの火災保険を不動産チャネルに特化して販売する
少額短期保険会社で、現在、同種の事業子会社「ミレア少短」は全国の営業エリアを
担当していますが、ウエスト少短開業後は、ウエスト少短が西日本の営業エリアを
担当するようです。


賃貸住宅マーケットが横ばいで推移している中、少額短期保険業界は成長を続けています。
この賃貸住宅マーケットにおいて、ウエスト少短とミレア少短の2 社体制でサービス提供
力の強化を図ることが今回の戦略子会社を設立する背景だといわれています。




少額短期保険は、保険業法改正により、2006年4月から制度が始まったもので、
保険金が最大1,000万円、契約期間も最長で2年と、通常の保険より規模が小さいのが特徴です。
「ミニ保険」などとも呼ばれています。


例えば、2007年10月に設立されたJMM少額短期保険株式会社は「婚礼参列者傷害保険」を
販売しています。内容は、婚礼出席者が結婚式当日、偶然な事故に遭遇し死亡した場合、
死亡保険金300万円が支払われるほか、入院した場合には入院保険金が1日につき1万2,000円、
通院した場合には通院保険金が1日につき6,000円支払われるものです。
保険料は1人当たり100円。主催者の気遣いを婚礼出席者に伝えることができることが
売りとなっているようです。


ほかにも、2011年4月に設立されたチケットガード少額短期保険株式会社は、急な病気やけがで
航空機に搭乗できなかった場合にキャンセル料を保険金として支払う「旅行キャンセル費用補償保険」
の販売を2月から開始しました。
LCC(格安旅行会社)のPeach(ピーチ)を保険代理店として、「Peachチケットガード」の名前で
販売しています。Peach のウェブサイトで「ハッピーピーチ」「ハッピーピーチプロモ」での航空券
を購入した人が対象、保険料は旅行代金5,000円の場合、560円程度のようです。


アイアル少額短期保険株式会社は、不妊治療中の女性でも加入できる医療保険「子宝エール」を
販売しています。「不妊治療中は保険に加入できない」といった女性の悩みを解消するものです。


イオンも自動車保険を小額短期で販売しています。

http://www.hokenmarket.net/partner/assi/shouhin/bicycle.html


上記のほかにもこちらで、さまざまな小額短期保険会社を確認することができます。
http://www.hokende.com/lpo/mini_insurance/20120921/?mid=22



矢野研究所の調べによると、2011年3月期の少額短期保険市場規模(元受収入保険料)は482億円、
前年比16.1%増と推計されています。少額短期保険は、従来の生・損保業界に比べれば市場規模は
小さいものの、ニッチな市場を形成し拡大を続けている成長分野であることは明白です。
2012年3月期は541億円(前年比12.2%増)のようです。



また、2011年3月期の保有契約件数は454万件、前年比16.0%増と推計され、454万件のうち家財系の
保有件数のシェアが全体の約9割を占め、業界を牽引している戸のことです。2012年3月期は544万件
(前年比19.8%増)とのことですので、毎年、10%以上の成長を果たしています。


他方で「被保険者数100名規制が、営業機会の損失を招いている」、「収受保険料50億円規制が、
市場の成長を阻害する危険性がある」、「保険金上限規制が、消費者ニーズを吸収しきれない」
といった声が、事業者及び消費者から挙がっているようで、企業成長及び業界の発展の足かせ、
消費者ニーズへの対応が阻害されているという課題が顕在化しています。



このように、規制を糧に従来の保険会社が扱ってこなかったニッチな保険商品を提供し、市場を
形成しています。この数年では、一層の成長を目的に持株会社化やM&A等の業界再編の動きもあり、
徐々にではありますが業界認知も進み、既存の保険会社と差別化を図り着実に消費者ニーズに応え
成長している市場になっています。


顧客利便性の向上の観点では、インターネットでの申込ができる環境も整ったようです。
現在、保険商品・サービスの提供の在り方に関する金融審議会が開かれ、生・損保業界と同様に
商品・サービス提供の在り方を見直すと同時に、早期の黒字化に加えて、企業態勢の確立や顧客
利便性追求にも一層の努力が求められいるのも事実ではありますが・・・。



消費者のニーズが多様化する中、ニッチな市場でユニークな保険を販売し、さらに独創的な新しい
保険商品を提供する会社が出てくるのではないでしょうか。


そのような将来を見据え、東京海上は、どこの損保会社よりも先に小額短期保険マーケットに
打って出ているような気がします。「先見の明」とはこういうことでしょうか。


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。