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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上HDの「東京海上ミレア少額短期保険」 です
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東京海上HDの「東京海上ミレア少額短期保険」についてです。


東京海上ミレア少額短期保険という会社をご存知ですか。
http://www.tmssi.co.jp/


実は、テレビ番組「賢者の選択 Leaders」でも取り上げられたことがあります。
http://kenja.jp/company/mov.php?tarC=businesslab1&tar=105


この会社の沿革は次のとおり、東京海上が共済を買収したものです・・・。


2003年 9月 株式会社日本厚生共済会設立
2006年 4月 保険業法改正により「特定保険業者」となる
2007年12月 少額短期保険業者として関東財務局登録完了「関東財務局長(少額短期保険)第10号」 2008年 1月 東京海上ホールディングス株式会社より出資を受け社名を「ミレア日本厚生少額短期保険株式会社」へ変更
2008年 4月 全連共株式会社からの「事業譲受」および「業務及び財産の管理の委託」
2008年12月 日本厚生共済会から共済契約を包括移転
2009年 6月 東京海上ホールディングス株式会社による100%子会社化
2010年 7月 社名を「東京海上ミレア少額短期保険株式会社」に変更


さて、東京海上HDは、なぜ少額短期保険会社を買ったのでしょうか。
それは、王者の経営戦略にあると考えられます。


経営学では、業界地位と戦略の相関について語られるケースが多いです。
マーケティング戦略を考えていく上で、業界地位を考慮しておくことは大変重要です。
業界の地位に見合った戦略をとることで、企業の体力の消耗や顧客満足への阻害を
防ぐことができるからです。


一般的に、企業の業界地位は大きく次の4つに分けられます。

リーダー企業・・・市場においてナンバー1のシェアを誇る企業
チャレンジャー企業・・・リーダーに次ぐシェアを保持し、リーダーに競争をしかける企業
ニッチャー企業・・・小さいながらも特定の市場で、独自の地位を築いている企業
フォロワー企業・・・リーダーやチャレンジャーの戦略を模倣して、市場での地位を維持している企業


上記カテゴリーにおいて、勿論、東京海上はリーダー企業に該当します。 


リーダー企業は通常、業界のトップシェアを誇っていると同時に、強力なチャネルと商品開発力
を持っています。

また、リーダー企業には、「業界=リーダー企業」という認識をされたり、関連業者や
流通チャネル側からコネクションを形成しようと声をかけられるなどのメリットがあります。

リーダー企業はそのシェアの大きさから、市場規模拡大の恩恵を最も大きく受けます。
したがって、チャレンジャー企業が市場を拡大した場合に、それに追従する動きをしておけば、
シェアの分だけ収益が拡大していきます。

また、リーダー企業は、その資金力、技術力、チャネルを生かしてフルライン戦略
(保険種目や価格帯を幅広く品揃えする戦略)をとることで、シェアを拡大していくことが
できます。


このような理由から、東京海上グループとして、保険商品のラインナップとして、
全方位外交戦略を全うするうえで、少額短期保険の存在は重要だったのではないでしょうか。


また、東京海上ミレア少額短期保険の取締役には、東京海上HD・国内事業企画部や東京海上日動・営業開発部の現役部長職の社員が取締役として兼務しています。

この事実からもわかるとおり、東京海上日動(またはホールディング)の戦略的子会社的位置づけに
あるのは自明です。

グループ会社傘下にどのような会社が存在するかを確認することで、その会社の経営戦略を
推察することができますね。



<参考>豆知識
保険業を行う場合には、保険業法の定めにより、政府から事業免許を受ける必要がありましたが、
2006年4月に施行された保険業法の改正により、財務局への登録という比較的簡易な手続で設立
が認められ、保険業を行うことができる「少額短期保険業者」が誕生しました。
「少額短期保険業者」は、保険業法の規定に従い、少額かつ短期の保険のみを引き受けることが
できます。

また、保険金額が少額かつ保険期間が短期であれば、生命保険も損害保険も引受可能であり、
1保険会社で双方の保険を引き受けることができない生命保険会社や損害保険会社とは異なる
一つの特徴となっています。

この引受可能な「少額」とは、一般的には、1,000万円以下をいいます。
ただし、当社を含め、法改正の以前より共済の引受実績のある少額短期保険業者においては、
2018年3月までは、その3倍の3,000万円までの引受が認められています。
ただし、2013年3月以前に引受を行った契約およびその更新等については、5,000万円まで
引受が可能です。また、同じく引受可能な範囲を定める「短期」は、損害保険では2年以下、
生命保険では1年以下とされています。


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