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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上日動の「キャットボンド」です
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東京海上日動の「キャットボンド」についてです。


東京海上日動は、大きな自然災害の保険金支払いのリスクを低減するキャットボンド
を手軽に発行できるサービスをアメリカの中小損保会社向けに始めるそうです。


一般的な商品の半分程度のコストと期間で起債でき、発行価格も2000万ドル(約20億円)
と従来の5分の1程度の少額からできるようなので、とても人気がでるのではない
でしょうか。


このキャットボンドは、大規模災害が起きたときに損害保険会社の保険金支払いの
リスクを軽減する「大災害債券」であり、じつはこの債権がが世界で活況らしいです。


日経の記事によれば、2013年1〜6月の新規発行額は前年同期比11%増の約38億ドル
(3700億円)となり、半期としては過去最高の金額とのこと。通年でも過去最高を
更新するペースで推移しているようです。


世界的にハリケーンなどの災害が多発していることを受け、損保各社が積極的に
発行しています。天候リスクが主であるため、株式など金融市場との連動性が低くく、
分散投資先として活用されているようです。


東京海上日動は、金融事業の多角化として、幅広く、新たな事業に着手し始めました。
2014年度にコンバインドレシオ95%以下を標榜していますので、それを達成させる
ための収益引き上げ策、考えうる対策をすべて洗い出し、専門部署が頭に汗を
かきながら、新ビジネスに挑戦しているのではないでしょうか。


さて、このキャットボンドですが、今後も話題になりそうなので、このメルマガにて
その意味についてご案内します。


キャットボンドは、別名「カタストロフィ・ボンド」ともいわれています。
英語で記載すると、cat bond, catastrophe bondです。


内容は、スポンサーから一定のリスクを投資家に移転するためのリスク関連証券です。
日本語では、上記のとおり大災害債券とも呼ばれています。


一定の条件が満たされると元本の償還が免除される変動利付社債として発行されます。
大規模自然災害に対する伝統的な再保険の代替策として使用されることが多く、たとえば、
アメリカのフロリダ州所在の物件に関する保険を引き受けることで、リスクのポート
フォリオを構築した保険会社は、大規模なハリケーンの発生によって支払不能に陥る
ことを防止するため、リスクの一部を投資家に移転するという仕組みです。


再保険を購入することも可能ですが、キャットボンドを発行することにより投資家に
リスクを移転することもできます。後者の場合、まず特別目的会社(SPV)を設立し、
SPVが投資家に対してキャットボンドを発行するというメカニズムです。


利率は通常、LIBORに3〜20%程度のスプレッドを上乗せする形に設定されます。
もしフロリダ州にハリケーンが襲来しなければ、投資家は元本に加え、この利子を
手にすることができます。一方で、ハリケーンの襲来がキャットボンドの発動条件を
満たした場合は、投資家への元本償還は行われず、スポンサーは得た資金を保険契約者
への保険金の支払に当てることになります。


日本の台風や地震をトリガーとするキャットボンドも日本の保険会社等により発行
されています。1999年にオリエンタルランドが発行した地震債券は、事業会社による
発行例として有名です。

また、損保では共栄火災が「台風ボンド」を発行していたこともありました。
満期の2009年5月までに、国内で死者・行方不明約5000人を出した伊勢湾台風
(1959年当時、中心気圧920ミリバール、最大風速60メートル)クラスの台風が
来なければ、投資家は元利金を受け取るというものです。


リスクヘッジの多様化によりキャットボンドが生まれたわけですが、投資家ニーズを
組み、また、そのノウハウがない保険会社も簡易に発行できる仕組みを提供しよう
としている東京海上日動の取組には期待したいと思います。


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