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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上日動の「女性活躍」です
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東京海上日動の「女性活躍」についてです。


東京海上日動の役員人事が5/20に発表になりました。

http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/j0201/pdf/130520.pdf


この裏側には様々なドラマがあるのだと思います。


東京海上という一流企業に入社し、「いつかは役員」という大志を抱き、先輩・後輩と
切磋琢磨し、自己の成長と企業の発展を目指して、人生を投資してきた社員にとって、
サラリーマンにとって、「役員昇進」というのは人生の目標になっている場合が多い
からです。


上記URLを見てみると、色々な気づきがありますが、中でも気になったのが、
「理事」と「女性役員」や「女性部長」の存在です。


損保会社の中で、女性社員の登用を進めているのは損保ジャパンというイメージが
ありましたが、実は、女性の上級役職への登用は東京海上日動のほうが上かもしれません。
どちらが進んでいるかは実態が不明確ですので比較はできませんが、明らかにいえること
は、女性社員の活用が、現代企業の最大の命題になっていることではないでしょうか。


参考までに、女性社員の活用、登用に成功する企業に関して、以前、人材・組織論に
おいて学んだことがありましたので、概略をお伝えします。女性活用の意味合いを
再認識できれば幸いです。


「女性役員登用に成功している企業」というと、以前、生え抜きの女性社員から4名の
役員をだした大和証券や女性役員はまだいないものの女性管理職が多い第一生命、
様々なメディアでも取り上げられているP&Gなどが挙げられます。

これらの企業は、自然と女性の管理職が増加したのではなく、企業のトップの意識
として女性活用に真摯に取り組み目標を実現する形で女性役員を誕生させたという
経緯があるのではないかと推察できます。

たとえば、大和証券を例に挙げてみると、社長直轄プロジェクトとして女性登用の
チームを作るなど、トップからの明確な指標と社内制度の整備によって女性社員を育て、
管理職候補を作り管理職に登用。このような取り組みを行い、役員を誕生させるべく
して誕生させているという逸話があります。



大和証券のような企業には、急激なグローバル化をうけ、企業の国際化も進んでいる
昨今、日本人旧来のビジネス感覚では国際競争を勝ち抜いていけない、という危機意識
があるようです。新卒社員の外国人割合を7割にした楽天グループを始め、グローバル
競争時代へ照準を合わせ、外国人採用を積極化する企業も増えています。

他方、多様化という意味では言葉の違う外国人登用よりも、まず社員としている在籍
している女性を有効活用するべきなのかもしれません。先んじて女性活用を進めた上記
の企業のように、女性社員の登用に向けた取り組みの内容をまとめると、概ね次の項目
に集約されるそうです。



1.女性活用プロジェクトの設置
  基本的には女性による女性活用のためのチームを作ること、から始める企業が多い。
  チーム(プロジェクト)は社長直轄にするなどして、なるべく全社の組織を横断的に、
  また各世代の女性社員を集め男性だけの目線ではなく主体者目線で議論をする。
  そこからこれまでの役員(男性のみの仮定)では見えなかった課題や、アイディア
  が出てくるようです。

  また、既存の組織である人事などでなく、組織横断し各世代によるメンバーを募る
  ことで、女性のなかでも多角的な問題が議論され、また実行や運営にあたっても
  拡散的にそれらを進めることが可能となるようです。



2. 社内インフラ整備
  女性がまず管理職候補となるまで、長く勤務できる環境整備を進める必要があります。
  結婚や出産の後も継続して働けるような人事制度づくり、場合により託児所の設置や
  在宅勤務の推進、ベビーシッターや保育所にあてる育児手当給付など、その会社の
  勤務形態や業種にあったインフラを整備することも必要です。

  また、そうした整備は女性社員の意識変化にもつながり、潜在能力のある女性社員の
  長期目線のキャリア構築意識を促すことにもつながるようです。



3.社内への意識啓蒙(男性社員、男性管理職)
  女性側への対策を進めるだけではなく、社内の男性社員の意識を変えていくことも
  必要です。育児休暇等での部署の労働力不足に対峙することになる男性社員の理解や、
  部下の女性社員の長期活躍のために制度の内容を理解しておくこと、部署内での
  フォローなど、組織内すべての人が女性登用、女性活用を理解しコミットする必要が
  あります。

  こうした環境があることで、育児等で自身のワークスタイルを変えざるを得ない中
  でも女性が休暇を取得しやすくなり、長く働くことへの不安が解消されるようになれば
  日本の経済活性化、当該企業の発展は望めるのではないでしょうか。。


4. ロールモデルを作る、候補を育てる
  「女性社員の意識が低い」と言われる背景には、そうしたロールモデルがなく、
  「どうせ長く働いても出世できない」とあきらめている女性が多いためかもしれません。
   また、女性登用に成功している企業のトップやこの分野の知識人は口を揃えて「ポスト
  が人を育てる」といいます。

  人材登用にも思い切った決断が必要であり、少数でも実際に女性管理職を作ってしまう
  ことで後に続く社員が出現してくると思われます。



以上、管理職(または役員)にひとりだけの女性を登用するのではなく、なるべく同時期に
女性複数名を管理職に登用するのが適切との意見もあります。ひとつには社内のプレッシャー
を「異色の女性管理職」に集中させないためです。


たった一人が失敗したら社内に「やはり女性はだめだ」といった見方が強まり、その先
その企業の女性登用にはネガティブなイメージが定着しかねません。

大多数対1の女性的意見では会社運営に女性的センスが活用されるとは考えづらいです。
まずは数人でも女性管理職や役員が誕生すれば組織の上部に女性の意見や意識が取り入れられ、
女性社員のモチベーションにつながりますし、後に続く女性社員が活用されやすくなること
でしょう。


東京海上の役員人事、そこにある女性活用・・・今後、損保各社が追随するのが明白です。


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