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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上グループの「東京海上フィナンシャルソリューションズ」です
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東京海上グループの「東京海上フィナンシャルソリューションズ」についてです。


元社長の石原氏の時代に、バンク・ワン(ジェームズ ダイモン会長兼CEO)との合弁で設立した
ファースト・シカゴ東京海上証券のバンク・ワンの株式持分(50%)を全額買い取ることに
合意し、東京海上100%出資として作った子会社が「東京海上フィナンシャルソリューションズ
証券会社」です。


東京海上は、1997年にデリバティブ事業に本格参入し、顧客企業に対して様々な商品提供
を行ってきました。金融工学的な技術力、デリバティブ商品の高度な商品開発力を生かし、
顧客の幅広いニーズに応えながら、テーラーメード型商品・投信向け運用商品の開発・販売を
しています。トータル・リスク・ソリューション・サービスを提供することが重要であり、
東京海上フィナンシャルソリューションズ証券会社は、金融と保険の融合商品の開発等を通じて、
東京海上のサービス機能向上の一翼を担う役割も果たしています。



東京海上グループの中でも重要な会社ですが、同社の沿革を見てみます。。


1997年 12月
 ファースト・シカゴ銀行と東京海上火災保険株式会社の折半出資により、ケイマン諸島に
 「ファースト・シカゴ・トウキョウ・マリン・フィナンシャル・プロダクツ・リミテッド」を設立し、
 東京支店を設立

1999年 1月
 ファースト・シカゴ証券会社東京支店の営業譲渡を受け、「ファースト・シカゴ・トウキョウ
 ・マリン証券会社(東京支店)」として証券業登録

1999年 3月
 外国証券会社として営業を開始

2000年 5月
 名称を「ファースト・シカゴ東京海上証券会社(東京支店)」に変更

2002年 11月
 バンク・ワン銀行と東京海上火災保険株式会社のジョイントベンチャー契約満了に伴い、
 同株式会社の全額出資子会社

2003年 2月
 名称を「東京海上フィナンシャルソリューションズ証券会社(東京支店)」に変更



上記からわかるように、実は同社の本社はケイマン諸島にあります。
具体的な住所は、以下のとおりで、タックスヘイブンをうまく活用した会社です。

 Ugland House, P.O.Box 309, South Church Street, George Town, Grand Cayman,
 Cayman Islands, British West Indies



そして、どのような商品を供給しているかというと、次のデリバティブやリスクヘッジの
金融商品を販売しています。(簡単な説明を補足しておきます)


●金利デリバティブ
 顧客の受取金利や社債の早期償還が各利払時点の金利により決定される商品


●為替デリバティブ
 顧客の受取金利や社債の早期償還が各利払い時点の為替により決定される商品


●エクイティデリバティブ
 顧客の受取金利や社債の早期償還が、各利払時点の株価により決定される商品


●仕組債
 顧客ニーズに合わせて商品設計を行うカスタムメイド型で、要望に応じた多様
 な個別設計が可能な商品で、仕組債は、顧客の選好に合わせたリスクを限定的
 に負担してもらうかわりに、一般的な債券より高い金利が期待できる商品
 
 ※金利を株価や為替レートに応じて決定するなど多様な商品設計が可能で、
  金融機関、事業法人、財団、労働組合・共済会、学校法人などの資金運用に
  利用されている。



リスクヘッジ商品としては、顧客企業活動に伴って生じる多種多様なリスクに対し、
デリバティブを活用したソリューションを提供し、金利・為替をはじめ様々な
相場変動による財務リスクヘッジ商品、及び原油価格の変動、天候または地震の発生
による事業リスクヘッジ商品など、顧客ニーズに応じてオーダーメイドにて商品を
提供しています。


●金利変動リスクヘッジ
 資金調達・資金運用に関わる金利変動リスクを軽減するための金利デリバティブ
 を活用したスキーム


●為替変動リスクヘッジ
 安定的な為替予約を行うための為替デリバティブを活用したスキーム


●原油価格変動リスクヘッジ
 原油価格上昇に伴う燃料価格上昇のリスクヘッジを行うための原油デリバティブ
 商品を活用したスキーム


●天候・地震リスクヘッジ
 従来の保険ではヘッジすることができなかった天候の変動等に伴い生じる、事業上
 の新たなリスクをヘッジするスキーム


これらの商品により企業の長期的な経営戦略、投資計画の実行を可能とし、また、
財務破綻の可能性を低減することも可能です。保険会社として担えない、提案しづらい
部分を関連会社を通じて提案することで、トータル・リスク・ソリューション・サービス
を実現しています。


ただし、同社はリーマンショックのあおりをうけ、2008年、2009年と50億円〜100億円
の赤字を出しています。親会社の東京海上にとっては「子会社の赤字」というリスクを
保有することになりますが、それでも小さいながらも証券会社の機能をもつ会社を
グループ内に持っておく意義はあるのでしょう。


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