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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上日動の「若手社員育成」です
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東京海上日動の若手社員育成についてです。

東京海上日動は2014年度から入社3年目の総合職全員を海外研修に送り出すという人材育成
をニュースリリースしていました。

約100人を米国や欧州、アジアのグループ会社や現地法人に2週間派遣し、このうち10人以上
はさらに1〜2年の海外研修を受けさせるというものです。東京海上日動は、2014年度に
利益の4割を海外事業で稼ぐ計画を立てていますが、2015年度以降も継続的に利益を確保する
ためには、将来の稼ぎ頭である若手社員に海外経験を積ませる必要があるのでしょう。

また、若手社員には入社後2年間に英語能力テスト「TOEIC」で700点相当の英会話技能
を身につけさせるそうです。そして、3年目に海外に派遣。現地の外国人社員の営業に同行し、
海外の商慣習を学ぶそうですが、若いうちの経験は将来ビジョンを明確に抱くための糧になる
のではないでしょうか。



経営環境を巡る変化やグローバル競争の中で、日本企業が効果的な対応を行うためには、製品・
商品面を含めた生産・マーケティングや財務面と並び国際事業の推進を支える人材面の対応、
つまり有能な人材の採用・育成・活用−が重要であるといわれています。

東京海上日動もグローバル化を進めている一社ですが、経営のグローバル化を進める上での課題
として多くの日系企業が、「海外要員、赴任者の育成」、「グローバルに通用する経営幹部の
育成」、「グローバルな人材マネジメント体制の構築」を挙げています。


上記の中でも特に「グローバル人材」の育成は最重要事項なのではないでしょうか。
そのため、東京海上日動もコスト度外視で若手育成に注力し始めるのではないでしょうか。


「グローバル人材」については、多くの識者や機関により、様々な定義や概念が提唱されて
いますが、政府の「グローバル人材育成推進会議」での定義や各方面の論議も参考にして
整理すると、(以前のメルマガでも取り上げたことがありますが)

●語学力・コミュニケーション能力
●主体性・積極性・チャレンジ精神・協調性・柔軟性・責任感・使命感
●海外動向や異文化への理解
●体力
●日本人としてのアイデンティティ
●教養・専門性
●リーダーシップ
●公共性・倫理観
●IT 活用力


といった素養を有し、グローバルな視点で考え・行動できる人材といえます。

(これらは日本でビジネスをする上でも重要なスキル・ウィルですからグローバル人材に
 限った物ではないと思いますが・・・)


「育成」という議論においては主に若手・中堅の日本人が念頭に置かれているようです。さらに、
企業のグローバルな展開において有用・必要な人材としては、


・外国人の高度人材、すなわち、日本企業が進出する国の人材(ローカル人材)
・第三国籍の人材(日本と進出国以外の国籍者)
・日本への留学(経験)者

が挙げられます。


現地で受け入れられる保険商品やサービスを提供するには、現地の文化・言語・商慣習等に
詳しいローカル人材の存在は不可欠ですし、グローバルな視点でのビジネスを成功させるには、
国籍を問わず優れた能力の人材を活用することが重要です。


ただ、ローカル人材を指導、マネジメントする、またはローカルに全権を委譲する場合でも
そのような態勢を企画・立案するのは、基本的には日本人になりますから、上記で挙げた能力
を有する人材の育成が必要になります。


人材育成、特に若手社員の育成の観点で、他業界・他社のホームページを調べてみると・・・


・三菱商事:
 若手海外派遣数を11 年から2割増の年155名前後とし、入社8年目までに全社員に海外経験を
 積ませる。


・三井物産:11 年から、既存制度に加え、若手120 名前後/年を実務研修として3 月〜1 年間
 派遣する制度新設。入社5 年目以内に全員に海外を経験させる。


・伊藤忠商事:(既に実施の若手総合職対象の4 カ月以上の海外英語研修に加え)中国等での
 語学研修も実施。


・丸紅:11 年から若手海外派遣を増やし入社8 年目までに全員に海外経験を積ませる(従来は約半数)。


・日立:事務系全員、技術系半数を海外経験を積ませるべく早期に派遣。


・アサヒビール:「海外武者修行」制度。若手社員10名を中国、タイ、オーストラリアなど7 カ国
 に半年間派遣。仕事の義務なし、語学力向上、現地人脈の構築、歴史・文化・風習の習得が目的。


・NTT コミュニケーションズ:入社1・2年目社員30〜50 名を海外現地法人に1 年間派遣(原則TOEIC
 730 点以上の人材を対象)。


また、英語力を強化する取り組みとして・・・


・楽天、ファーストリテイリング:英語の社内共通語化。


・武田薬品:13 年春入社の新卒採用についてTOEIC730点以上を応募の条件化。


・三井住友銀行:総合職全員にTOEIC800 点以上を努力目標化。


・京葉銀行:TOEIC で「730 点以上」「830 点以上」を取得すると人事評価に反映する仕組みを導入。



東京海上日動はじめ損保各社は、他業界の取り組みを参考に、更なるグローバル人材育成・能力強化
にむけた人事制度の確立・運用・定着が求められているのではないでしょうか。


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