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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上の「保有株式の売却」です
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東京海上の「保有株式の売却」についてです。

大手損保グループは、今年から4年間で1兆円以上の保有株式を売却するという計画を
発表しました。4年間というが、タイの洪水被害などで純損益が赤字ですから、売却を
急いでいるのは確かです。


このニュースは6月でしたが、記事発表後、株式市場でみると、例えば、ホンダは、
今年3月に3300円の高値を付け、昨日の終値で2468円で832円下落していました。
一時6月末に2700円台に回復しましたが、その後売られています。


大口株主をみると東京海上日動火災や三井住友海上火災が含まれていることが分かります。


売却の動きはすでに始まっているように見えます。


このように、株式市場が上昇傾向にあるときは、所有銘柄の大株主を把握しておき、
大手損保の大株主がいるようであれば、売り込まれる可能性があるので、注意が必要になります。

「ネガティブニュースがないのに、なぜ、株価が下落するのか」という疑問に対しては、
損保の株式売却も一つの要因だと考えられます。


さて、ホンダやスズキ以外でも保有株式の売却については、有価証券報告書にて確認できます。


2012年3月期有価証券報告書(p71〜)
http://v3.eir-parts.net/EIR/View.aspx?cat=yuho_pdf&sid=1744542

2011年3月期有価証券報告書(p78〜)
http://v3.eir-parts.net/EIR/View.aspx?cat=yuho_pdf&sid=1589868


東京海上HDの投資株式のうち、保有目的が「純投資目的以外」の目的である株式銘柄数
および貸借対照表計上額の合計額について記載がありますので案内します。


2011年度末は銘柄数が2,371で、貸借対照表計上額の合計額19,741億円。
約2兆円もの保有株式があるわけですが、株式市場が低迷している時期の2兆円ですから、
バブル時代は3,4倍の金額になっていたのではないでしょうか。



さて、2011年度末で、東京海上HDが保有する企業2,371社の中で、トップ10社は
以下のとおりです。


銘柄名       株式数(株)    貸借対照表計上額(百万円)

1 トヨタ自動車   50,660,017     180,856 
2 本田技研工業   49,645,900     156,136
3 三菱商事     74,534,005     143,105
4 三菱地所     32,478,544     47,938
5 スズキ      19,276,766     38,110
6 日産自動車    42,045,651     37,042
7 テルモ      8,271,030     32,711
8 旭硝子      37,746,919     26,498
9 SAMSUNG FIRE     1,488,150     23,088
10 花王       10,442,074     22,680


他方、2010年度末はこちらです。

銘柄名       株式数(株)    貸借対照表計上額(百万円)

1 トヨタ自動車 67,095,967 224,771
2 三菱商事 84,331,205 194,720
3 本田技研工業 56,361,800 176,130
4 三菱地所 37,219,544 52,367
5 日産自動車 65,404,351 48,268
6 旭硝子 43,321,919 45,314
7 スズキ 19,776,766 36,765
8 テルモ 8,271,030 36,268
9 SAMSUNG FIRE 1,488,150 27,318
10 伊藤忠商事 30,594,284 26,647



経年比較してみると、どの銘柄をどの程度売却しているのかが一目瞭然です。

トヨタは17,000,000株以上、三菱商事は10,000,000株以上、ホンダは7,000,000株以上
日産は23,000,000株以上減っていますので、これは一般的には売却により減ったと推察
できます。


過年度の有価証券を見比べることで、過去と将来に向けた株式売却のトレンドが
読み取れるのではないでしょうか。
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