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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上の デルファイ買収(1)です
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東京海上の「デルファイ買収(1)」についてです。


東京海上ホールディングスは12月21日、子会社である東京海上日動を通じ、米国の生損保兼営保険
グループ「デルファイ・ファイナンシャル・グループ社」を買収すると発表しました。

買収額は約2050億円で、2012年度第1四半期(4−6月期)中に完全子会社とする予定。デルファイ社
と傘下保険会社は、従業員福利厚生関連の保険市場のうち、自社が得意とするニッチ保険市場に事業
分野を絞り込み、長年の引き受け経験に基づく強固なアンダーライティング力、販売チャネルとの
強力な信頼関係、資産運用のエキスパティーズなどの強みを生かして、高成長・高収益を実現して
います。


米国保険市場は、市場規模89兆円(うち損保50兆円、生保39兆円)の世界最大のマーケットで、
デルファイ社傘下の生損保会社をグループの一員とすることで、米国損保事業での事業基盤を強化
するとともに、新たに米国生保事業への参入が可能となります。

(三井住友海上や損保ジャパンは米国市場に興味を示していない一方で、東京海上がここまで血気
 盛んに米国市場に投資するのがとても興味深いです。戦略性の相違ということでしょうか)

米国自然災害リスク、保険料率サイクルの影響を受けにくい良質な保険事業が、東京海上グループ
の海外保険事業に加わり、分散が効いた海外保険事業ポートフォリオの構築が実現し、資本効率の
向上が可能となるとされています。


今回の買収は、米国の企業再編法制に基づき、東京海上日動が米国デラウェア州に特別目的会社を
新規設立し、デルファイ社と合併させる手法で行い、同手続きを通じて東京海上日動は、デルファイ社
の既存株主への対価を支払うことで、デルファイ社の株式を100%取得します。


東京海上グループは、日本発のグローバル保険グループを目指し、海外保険事業の規模・収益の拡大を
中長期の成長戦略のけん引役と位置づけ、先進国と高成長・新興国の両市場で、自力成長とM&Aによって、
バランスの取れた成長戦略を進めていると評価されています。

先進国では、英国ロイズにおけるキルン社買収(08年3月)や米国フィラデルフィア社買収(08年12月)、
高成長・新興国では、中国・インド・ブラジルなどの生損保事業の積極的展開を通じ、収益の飛躍的成長
を実現する一方で、海外保険事業のさらなる成長の実現、資本効率向上の観点から、引き続き優良な買収
案件について検討しているそうです。


東京海上の一連のM&A戦略の成否は今後判明してくるのでしょう。
特に、M&A後の成否を左右する被買収会社における「マネジメント」がとても重要です。

M&Aは、買収するまでに値段の算定や交渉などを「プレM&A」といい、買収後に発生する被買収会社
のマネジメントを「ポストM&A」といいます。

たとえば、被買収会社のマネジメント(役員、マネージャー)は、買収前と同じ。また、人事制度や給与
体系も買収前と同じ。異なる点といえば、親会社となった買収会社から数名が役員として派遣されてきて、
被買収会社のマネジメントや文化を理解しながら、親会社の文化を教えつつも、双方の良いところを取り
入れた企業文化を醸成し、グループの一員としての意識を醸成することなどがあげられます。


日本の企業が海外企業を買収した際に多いケースとしては、海外企業のトップを日本人に交代し、現場、
現地、または当該企業の文化をわからないまま、腰掛日本人経営者がマネジメントをすることで、買収
企業の人材が疲弊し、退職、企業利益を損なう・・・という「負のスパイラル」が発生するというもの
です。

そこで、ポストM&Aについて解説している記事がありましたので共有させていただきます。
詳細を確認したい場合は以下URLをクリックしてください

http://www.watsonwyatt.com/asia-pacific/localsites/japan/research/wwreview/pdf/wwr42-02.pdf



M&Aを通じ、海外市場での優良な事業基盤を獲得することによって、海外保険事業の収益の拡大を
実現するとともに、将来の東京海上グループの持続的成長を可能とする事業基盤を一層強固なものと
するには、M&Aの経験値を積み、M&Aによるシナジー効果をはじめとする、純利益の積み上げと
継続的黒字経営が重要になるのだと思います。


そのためにも、M&Aという文化になじみの薄い日本の企業(特に損保会社)は、「ポストM&A」
に力点をおいた経営が重要になるのではないでしょうか。その点で、頭一つ分出ているのは東京海上
グループですね。


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