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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上のERM経営 です
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東京海上の「ERM経営」についてです。

東京海上グループは、商品・サービスや業務プロセスに関する品質の向上
を起点とした持続的な成長の実現を目指し、期経営計画「変革と実行2011」
の達成に向けて積極的に事業を展開しています。

損害保険事業の成長性・収益性の回復ならびに国内生命保険事業および
海外保険事業の経営の主軸に置き、グローバルに競争力を発揮できる経営・
管理態勢を構築するため、資本とリスクのバランスを適切にコントロール
して財務の健全性を維持しつつ収益性を向上させる「リスクベース経営
(ERM)」の高度化に向けた取り組みの強化が同社の特徴のひとつだと
考えています。

このリスクベース経営は、他の損保会社も同様のコンセプトを取り入れた
経営をしているとは思われますが、経営戦略等で明記しているのは、同社
のみです。今回は、このリスクベース経営について着目してみます。


早速ですが、このERM経営のベネフィット、ならびに運用上の難度について
教科書的なものですが、お伝えいたします。


●ERM経営のベネフィットとは・・・

 ・組織横断的なリスクの理解・競争優位性に対する理解

 ・危機に対するセーフガード・低頻度重大リスク対応能力

 ・内部資源管理のコスト節約・より有効な資本配賦

 ・リスク集計・相殺を識別する能力

 ・ヘッジ・保険コスト節約

 ・より良い規制遵守・リスク調整リターンに基づく経営能力


●ERM採用における困難性とは・・・

 ・統合リスクを計測する困難

 ・リスクマネジメントと現行の企画プロセスの間の調整不足

 ・リスクを分析、監視、コントロールするシステムの不完全性

 ・明確に定義した役割、説明責任、情報フローの欠如

 ・文化的対立内部ベニフィットの認識不足

 ・操業的戦略的リスクを移転する市場の不足

 ・リスクサービスを完全な範囲で提供できる外部提供者の不足

 ・投資社会内でベネフィットの認識不足


MBAの授業では上記のベネフィットおよび採用難度を踏まえ、ケーススタディの
中で、ERM経営の是非が論じられます。

たとえば、東京海上ホールディングスを例にしてみると・・・こんな感じでしょうか。


同社は、中核業務である国内損害保険事業の成長性の限界を認識するなか、国内
保険事業においては業務革新プロジェクトをベースに生損保一体となった取り組み
などにより、販売基盤の強化や市場の開拓を進めつつあります。

今後の収益源である、東京海上日動あんしんは、主要チャネルで増収し、収益性の
改善に向けた商品改定を実施しつつも、足元の保険業績は好調。業務効率化の推進
により、収益性も改善に向かうことが期待されています。

また、買収した欧米損害保険会社の成長力・収益力を背景に、海外保険事業の利益
貢献が高まっているため、グループの収益多様化・リスク分散を図ってきています。
グローバル・スタンダードに合致したリスクベース経営管理体制の強化が図られ、
同社が志向しているリスクベースプライシングの実行に向けた施策が注目されて
います。

一方、東京海上日動などの収益力に裏づけられた良好なキャッシュフロー・バランス
に加え、十分な資本基盤、財務上の柔軟性を有していますが、震災による保険金支払
や株式市況の動向について、一定のストレスを含めたシナリオを勘案すると、従来の
グループ全体の信用力の維持が困難となる可能性があると考えられています。

東京海上日動は、保険持株会社の中核会社であり、同社の評価が持株会社の評価に
直結しています。直近の決算内容では、損害率や事業費率の高止まりにより抜本的
な収益性の改善には至っていないものの、料率改定の効果が一定程度見込まれ、
業務改革プロジェクトにかかわるシステム投資のピークは過ぎているため、当該
プロジェクトによるITインフラの強化などの成果が表れつつある傾向です。

今後の価格戦略のあり方に加え、コスト削減効果の顕現などを通じ、抜本的な収益性
の改善に結びつくか勝負の分かれ目だと考えられています。また、国内損害保険事業
の収益性が圧迫される中、海外事業の利益貢献が相応の水準となっています。

政策株式の売却を積極的に進めているようですが、依然として株式保有が多く、
株価の変動に収益や自己資本が影響を受けやすい状態になるのは否めません。
震災による保険金支払や株式市況の動向について、一定のストレスシナリオ下では、
リスク耐久力が一定程度低下することが想定されますので、資本政策について、
ERM経営の観点から、抜本的な舵取りが必要と考えられる・・・。


若干抽象的ではありますが、MBAのケーススタディでは、このような分析結果を
ベースに、あとは、上述した内容を定量的データで裏づけし、論拠を明示しながら、
第三者の納得感を醸成することになります。

国内の損保会社の中では、利益率、利益額などの収益性ではダントツのトップですから、
上記コメントは少し辛口かもしれませんが、参考程度に受け止めていただけると幸いです。


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