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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上日動の「産学連携」です
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東京海上日動の「産学連携」についてです。


東京海上日動は、東北大学と共同で、地震・津波のリスク評価に関連する研究における連携協力協定
を締結したと発表しました。

東北大学と東京海上日動は、今後、地震・津波リスク評価に関連する研究領域において研究開発や
人材育成などの相互協力が可能な事項について、連携協力を行うことにより、「我が国の学術・科学
技術の振興を図るとともに研究成果や得られた情報を広く社会に提供していく」としています。

また、両者は、これまで「東南・南アジアの津波多発地域におけるハザード マップ整備」の共同研究
を行い、学術論文を発表するなどの成果を上げてきたそうです。今回、東日本大震災の発生によって、
地震・津波に対する防災の在り方や減災の手法などの研究は「社会が強く求める課題」となっており、
被災地における復興や社会基盤の安定に向けて、これらの研究を促進させていくとのこと。

また、課題の解決に向けて、今後、東北大学における津波リスク評価などの災害科学の知見・データ
などと、東京海上日動がこれまで保険ビジネスで培った地震・津波リスクに対する知見・データなど
をもとに、両者が連携協力して同分野の研究開発や人材育成を強化していくとともに、研究成果や
得られた情報を広く社会に提供していくようです。

大震災を踏まえた企業の社会貢献の選択肢はさまざまですが、東京海上日動は、表面的、形式的では
ない、本質的な活動を実施しています。

また、東北大学以外にも東京大学や名古屋大学との連携も一目のおかれています。

東京海上日動と東京海上研究所は、東京大学(気候システム研究センター)と連携し、東京大学の
世界トップクラスの気候モデルを活用した「自然災害リスク評価手法」の高度化に取り組んでいます。

また、名古屋大学(地球水循環研究センター)と連携し、日本周辺で発生する台風の気候変動に伴う
性質変化を分析し、台風リスクの増大が保険金支払額に及ぼす影響等を研究しています。

気候変動・地球温暖化によって自然災害の発生頻度や損害の大きさが大きく変化してしまうと、
過去の統計データに基づいたリスク評価だけでは、適切な保険料率の算定、保険金支払いに備える
ための責任準備金の積立、再保険手配等に影響を及ぼすことになりかねません。東京海上日動は、
過去の統計データ等による将来予測に加えて、コンピュータ・シミュレーションによって将来の
気候変動を見通す気候モデル等を活用し、将来の自然災害リスクの研究を進めています。
研究成果を商品・サービスの開発・提供につなげていくとともに、社会へ情報発信を行い、持続可能
な社会の実現に貢献するために、大学との提携を進めています。

大手メーカー企業は率先して産学連携を進めています。
保険業界では、東京海上が同業他社よりも一歩進んだ形で大学との連携を進めていると思われますが
この産学連携はどのような意味合いがあるのでしょうか。

東北大学の総長の言葉を引用しながらその意味合いを考えてみます。

知識社会の到来により、(知識社会とは、「知」が経済的な競争力の源泉とみなされ、生涯にわたり
学習する知的な労働者が支える社会。ここでは、あえて「学習社会」と合わせています。)世界的な
傾向として、各ドメインの「産学連携」への参加・関与の動機が高まってきています。

まず産業構造・企業経営の変化として、〇唆箸砲ける「知」の価値向上(例「知識集約型産業」)
経営における「アライアンス型」の普及、即ち「知」の創造と活用を「産学連携」という1つの
ツールによって達成していく可能性が出てきたことにより、「産学連携」に対するモチベーション
が高まったといわれています。

さらに、学のドメインでは、学術研究、高等教育が大きく変化してきています。
研究スタイルとしての「産学連携」を積極的に受け入れる理論やモデルが提唱されていますし、
教育面では多くの学生の就職先であり、また知的な労働者を抱える産業界の大学教育への期待に
応えて、大学が技術革新に対応できる人材の育成に取り組んでいます。
つまり、大学は組織として「社会貢献」を以前より重視するとともに、教育・研究のプロセスから
アウトプットまでの全ての局面での社会(特に産業界あるいは職業)との接点が強くなっています。

また、政府の政策においても、中央政府は知識社会での国際競争力確保のための「ナショナル
イノベーションシステムの構築」、産学連携による「科学・技術駆動型のイノベーション」の推進、
「知的財産権」保護強化・活用促進に力を入れ、地方政府はテクノリージョン、インダストリアル
クラスターなどを打ち出しています。

知識社会で大学に期待される役割は、人材育成・学術研究を通じた長期的観点からの社会貢献と、
日常的な産学連携への参加による短・中期的な観点からの社会貢献があります。そのバランスが
大切であり、「大学」の特性への配慮が求められるところです。

あくまで、産学連携の本質は「異質・多様性」を許容する「場」におけるインターラクティブ・
プロセスといわれていますので、次の五つの観点を包含した「産学連携多元モデル」が今後めざす
べきモデルといわれています。

1.広義の知的財産の創造、活用、継承・蓄積への貢献
2.企業の技術連携戦略への貢献
3.経済活性化への貢献
4.優れた教育・研究を支える「大学経営」の確立への貢献
5.文化的基盤形成への貢献


経済的観点と文化的観点が両立するようなイメージですね。

東京海上日動が、東京大学、東北大学、名古屋大学などと進める産学連携は、損害保険会社が
社会貢献に資する知識の創造、つまり「津波リスク」「地震リスク」や「天候リスク」に関する
リスクマネジメントの発展により、将来、日本で起こる大災害に対する「防災」や「減災」に
貢献してもらいたいものです。

損害保険会社の宿命は、営利企業として永続的な発展を遂げること以外に、社会の公器として、
社会や地域に「安心」や「安全」を届けるということです。

東日本大震災を契機として、日本の企業はどのように社会貢献をすべきなのか、真摯に考え、
行動に移しています。東京海上日動の今後の活動に注目したいですね。


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