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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上日動あんしん生命のEV です
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東京海上日動あんしん生命のEVについてです。

損保系生保のエンベディッド・バリューが以下のとおり開示されました。

東京海上日動あんしん生命:4,398億円(前年度比+492億円)
三井住友海上きらめき生命:2,089億円(前年度比+90億円)
あいおい生命      :1,174億円(前年度比+143億円)
損保ジャパンひまわり生命:3,456億円(前年度比+524億円)
日本興亜生命      :1,014億円(前年度比+73億円)


やはり、あんしん生命が損保系生保ではダントツトップの実績です。
MS&ADとしては3,263億円、NKSJは4,470億円となりますので、
グループではNKSJに軍配が上がりますが、単体で4,000億円超のEVを
保有するのはさすが東京海上の力ですね。

これは、東京海上日動社の販売力である代理店の営業力の賜物でしょう。
また、その代理店が売りやすい保険商品を作る保険会社のマーケティング力や
資産運用用力も一因かもしれません。

ところで、このEV(エンベディッド・バリュー)について説明を省略していました
ので、概要について以下のとおりご説明します。損保社員もしっかり把握する必要
があります。

エンベディッド・バリューは、英語では Embedded Valueと書きます。
そこで、今後は「EV」と略します。

このEVは、生命保険事業の価値評価・業績評価手法の1つで、日本でも10社を
超える生命保険会社が平成21年度末のEVを公表しており、「純資産価値+保有
契約価値」として計算されるものです。

「純資産価値」は、貸借対照表の「純資産の部」に、純資産に加算することが妥当
と考えられる危険準備金および価格変動準備金(いずれも税引後の額)を加えて計算
しています。

一方、「保有契約価値」は保有契約から生じることが見込まれる将来の「(税引後)
当期純利益」を基礎に、一定のソルベンシー・マージン比率を維持するために内部
留保する必要のある額を控除した配当可能な株主利益を、リスク・プレミアムを
勘案した割引率(リスク割引率)で割り引いて計算した現在価値の金額となります。

※東京海上グループは、リスク割引率として、無リスク金利(20年国債利回り)
に6%のリスク・プレミアムを上乗せした数値に基づき設定しています。
(MBAのファイナンスで習う分野なので、参考までに憶えておくと良いかも
 しれません)

少し専門的な説明になりましたが、少し分りやすくいうと、EVのイメージは、
「現時点で保有している契約から得られる将来の利益」と「株主資本に実質的な資本
とみなせる負債の一部等を加えた資産価値」を合計したものです。

一般的に、生命保険の契約は10年、20年、または一生涯、というように非常に長期
に渡るため、収益と費用の発生の認識に時間的なズレが生じます。通常は契約の初期
に販売手数料などの費用の大部分が発生する一方で、保険料は毎年少しずつ入って
くるため、時間の経過に伴い収益が発生し、長期間で収益をあげる仕組みとなっています。

この生保会社の収益と費用の認識のズレを考慮して、生命保険会社の企業価値を図る
方法がEVなのです。ヨーロッパを中心とする海外の生命保険会社は、EVをベース
とした株価評価が行われていますので、日本の生命保険会社もこの方法を昨今取り入れ
始めました。


このEVにおいて、損保系生保では、東京海上日動あんしん生命がダントツのトップ
なのですが、損保系生保は1996年に同時にスタートして、約15年が経過しました。
この15年間で、三井住友海上きらめき生命の2倍以上の資産価値を有する企業体に
なったというのは、規模の経済性のすごさと、と東京海上グループの戦略性が優れて
いることを立証しているのではないでしょうか。

投下資本(資本金、物件費、従業員数など)の多寡もありますが、15年間で、
4000億円超の企業体が出来上がるのは、ベンチャー企業としても類まれではない
でしょうか。(やはり生命保険が儲かる業態であることを伺えます)

たとえば、明治安田生命のEVは2兆2,382億円ですから、あんしん生命の5倍
です。この差は歴然としていますが、創業は1881年で、130年の歴史がある企業
です。また、総資産は約27兆円、保有契約高約210兆円の大企業です。

それが、創業15年の東京海上日動あんしん生命は企業年齢で言えば、明治安田生命の
1/9です。この短期間で急成長したことが相対比較をすることでより如実になります。

今後のEVを増加させるべく、企業努力を続けるのでしょうが、1兆円クラスに達する
のもそう遠くはないのではないでしょうか。朝日生命を買収しようとしたように、
国内生保の買収などにより、企業価値増大を虎視眈々と狙っているのではないでしょうか。

今後のあんしん生命の飛躍に期待したいと思います。


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