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<本日の対象記事(日経新聞10/26「新型インフル、対策導入企業は30% 損保ジャパン調べ」>


損害保険ジャパンと子会社の損保ジャパン・リスクマネジメント(東京・新宿)の調査で、
新型インフルエンザ対策のため事業継続計画(BCP)などを導入している企業が30%にとどまる
ことがわかった。BCPを作成中とした企業は40%で、感染拡大の可能性が高まるなか、対応を
急ぐ必要がありそうだ。調査は9月から10月にかけて両社が企業の人事・労務担当者向けに開催した
セミナーの参加者にアンケートを実施。約400社の回答を得た。


BCPについてご存知でしょうか。
新型インフルエンザに対応したBCPを構築している企業が増えているようですが、地震災害が
発生した後も企業はBCPの策定に躍起になります。災害対応に準拠したマニュアル作成は非常に
重要なことだと思います。
会社人生で一度しかないピンチにおいて、全社員一同が同じ行動を取れるのか、また役割分担に
基づいて会社のピンチを救えるのかは、このBCPにかかっていると言っても過言ではないでしょう。

そこで、BCPは、顧客に中小企業や大企業がいる保険代理店や中小企業、大企業の機関代理店を
担当する保険会社の営業社員にとっては必須の知識ですので、これを機会に是非憶えてもらいたいです。
保険商品や保険業界のみならず、企業経営に関する周辺知識を押さえているビジネスパートナーが
選ばれる時代ですので、この辺の知識が自身の付加価値向上に必ず役立つと思いますので。


取組みの手順は次のとおりであり、これらを実施するには、経営陣の関与が不可欠です。

災害後の行動手順

1.被災後、継続すべき重要業務の絞込み
2.重要業務についての復旧時間の設定
3.復旧について支障となる事項の抽出
4.支障となる事項への対策の策定

以上について常に最新の企業情報を反映すべく定期的な計画の更新と見直しをすることがBCPといえますが、
今回は基本的なことならび概要をお伝えします。



まず、BCPを考える前に、事業継続マネジメント(BCM: Business continuity management)を知りましょう。
リスクマネジメントの一種であり、企業がリスク発生時にいかに事業の継続を図り、取引先に対するサービス
の提供の欠落を最小限にするかを目的とする経営手段です。そして、できあがった成果物を事業継続計画 (BCP)
といいます。

BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、
事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に
行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画といえます。


緊急事態は突然発生します。
有効な手を打つことがきでなければ、特に中小企業は、経営基盤の脆弱なため、廃業に追い込まれるおそれがあります。
また、事業を縮小し従業員を解雇しなければならない状況も考えられます。緊急時に倒産や事業縮小を余儀なくされない
ためには、平常時からBCPを周到に準備しておき、緊急時に事業の継続・早期復旧を図ることが重要となりますね。

また、BCPを構築している企業は、顧客の信用を維持し、市場関係者から高い評価を受けることとなり、株主にとって
企業価値の維持・向上につながるといわれています。

このBCPの特徴は以下のとおりです。

1.優先して継続・復旧すべき中核事業を特定する
2.緊急時における中核事業の目標復旧時間を定めておく
3.緊急時に提供できるサービスのレベルについて顧客と予め協議しておく
4.事業拠点や生産設備、仕入品調達等の代替策を用意しておく
5.全ての従業員と事業継続についてコニュニケーションを図っておく


企業が大地震などの緊急事態に遭遇すると操業率が大きく落ちこみます。
何も備えを行っていない企業では、事業の復旧が大きく遅れて事業の縮小を余儀なくされたり、復旧できずに廃業に
追い込まれたりするおそれがあります。一方、BCP導入している企業は、緊急時でも中核事業を維持・早期復旧することができ、
その後、操業率を100%に戻したり、さらには市場の信頼を得て事業が拡大したりすることも期待できます。
BCPの策定・運用にあたっては、まずBCPの基本方針の立案と運用体制を確立し、日常的に策定・運用のサイクルを回すことが
ポイントとなると言われています。

保険会社の社員や保険代理店の方であれば、良く理解されていることだと思いますが、企業を取り巻くリスクは多様であり、
事業への影響の内容や規模もリスクによって異なります。各リスクの事業に対する影響や地域の災害特性、各企業の特徴等を
考慮して、リスクへの対策を実施することはとても重要です。
それでは釈迦に説法かもしれませんが、代表されるリスクについて少しづつ触れてみます。

1.地震
  発生頻度は他のリスクよりは相対的に低いものの、突発的な災害であるため、施設等の物的被害だけでなく従業員や顧客等
  に死傷者が発生する可能性があります。また、広域的な被害を伴い交通やライフラインといった社会インフラ機能の回復に
  時間がかかるため、事業の回復にも時間がかかります。
  地震は日本ではどこにいても被災する可能性があり、全ての企業で耐震化等の予防対策や避難や安否確認等の応急対策に
  関する検討が求められます。マスコミでも取り上げられる東海地震や首都直下地震等の切迫性の高い地震の影響を受ける
  地域では特に注意が必要ですね。



2.風水害
  地震と異なり警戒が可能ですので、適切な対応を実施すれば被害の予防・低減が可能であり、従業員や顧客等の死傷者が
  発生する可能性は低くなります。広域的な被害を伴うものの、地震と異なり交通やライフラインといった社会インフラ機能が
  致命的なダメージを受けにくく回復も早いため、事業の回復も地震より一般的に短くなります。
  そこで、風水害では、浸水や土砂災害により被害を受けるが地域が限定されるため、危険地域の企業では避難や安否確認等の
  応急対策に関する検討が求められます。近年は大型台風や集中豪雨による被害が以前よりも増えており、これらの地域では
  特に注意が必要ですね。


3.火災
  広域的な被害は無いものの、当該企業には死傷者の発生や施設の全焼等の致命的なダメージを与える可能性があります。
  また、隣接する企業や住宅に延焼する可能性もあります。火災には火の不始末等の内部要因とともに、放火等の外部要因が
  あります。内部要因については予防対策を充実させるとともに、万が一火災を発見した場合には直ちに消防署に通報できる
  体制作りが必要になります。また、外部要因については保険会社のリスクコンサル会社などを通じてリスク量と可能性を
  定量的に洗い出しておくと、なんとなくの安心に繋がります。工場などを持ち合わせる企業には必ずリスクマネジメントの
  提案はしておくべきですね。


4.従業員の集団感染・集団食中毒
  従業員の集団感染・集団食中毒では、原因となるウィルス等の種類にもよりますが、最悪の場合には死者が発生する可能性
  があり、また死者が発生しない場合でも多くの従業員が一定期間就業できなくなるため、企業活動の停止や低下を伴う可能性
  があります。商品等を経由した外部への2次感染の可能性も考慮する必要があります。これらは中国のギョウザ問題などでも
  一時期話題になりましたね。特に感染症の場合には、少数でも感染が発覚した場合には、手洗いやマスクの着用、定期的な
  空気の入れ替え、消毒等の徹底した拡大防止対策を早期に実施することが求められます。
  集団食中毒については、イベント等で全従業員が同じ弁当を食べないといった予防対策が求められますが、管理人の経験上、
  中小企業で神経質にこの対策をしているケースは少なかったように思えます。一事が万事ですので、保険代理店の方は、
  煙たがられてもいいので提案すべきことは提案すべきだと思っています。


5.その他自然災害リスク(雷、雹等)
  雷、猛暑、渇水・水不足等の地震や風水害以外の自然災害です。管理人も経験はありませんが、主だった災害だけに意識を
  取られず、様々なリスクを想定しておくことは大切です。これらの災害は相対的に発生頻度は高いものの、人的被害や
  物的被害を伴う可能性が非常に低いため企業活動に重大な影響を与える可能性は低くなります。ただし、商品の売上げが
  気候に左右されやすい場合や、水不足や大寒波等の影響を受けやすい企業では、深刻な問題となる場合もあります。
  天候デリバティブなどで売上高を左右するリスクをヘッジするなどの検討が必要かもしれません。


6.その他の人為的リスク(企業内暴力、妨害、窃盗、コンピュータ犯罪等)
  企業内部の暴力や外部からの妨害や窃盗、コンピュータ犯罪等が含まれます。これらに遭遇する可能性は他のリスクよりは
  相対的に高いと考えられますが、被害対象が限定されるため企業活動に重大な影響を与える可能性は非常に低くなります。
  ただし、コンピュータ犯罪ではその程度にもよりますが、発注や生産管理等の基幹システムに支障が生じる場合には、
  企業活動に一定期間支障が生じることも考えられます。
  最近ではアリコの顧客情報漏えいをはじめとする、悪質な情報漏えい問題が頻発していますので、この手のリスクをしっかりと
  認識し、対策を立てることは企業経営上必須ですね。企業内外の人為的要素に起因するためその防止は容易ではなく、また
  費用対効果が高くつく可能性もあります。ただし、窃盗等に対しては、施錠管理等の防犯対策の充実が求められます。
  テロリズムも人為的リスクではありますが、中小企業が主対象となる可能性は低く、他の対象への攻撃で直接的または間接的に
  被害を受けることが考えられます。企業活動への影響の大きさは被害の種類や大きさに依存するため一概に決められませんが、
  建物が被害を受ける場合には火災と同等の影響を受けることや、従業員が被害を受ける場合には従業員の集団感染・集団食中毒と
  同等の影響を受ける可能性があります。また、風評リスクなどによる売上高低下も考えられます。


以上、長々と7つのリスクを取り上げましたが、みなさんのお客さんにはどのようなリスクが介在しているのか。
日々の契約更新活動の中で、保険の提案に留まらず、BCP策定の動機付けとなるような提案が出来ているでしょうか。
出来ていないとすれば、何故出来ていないのでしょうか。それは、BCPに関する知識不足が一つの理由かもしれません。
是非、このメルマガを機会に、BCPについて勉強してみてください。

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