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<本日の対象記事(日経新聞10/5「ベトナム損保市場が急拡大 09年保険料収入、4年前の
 3.5倍に」>

ベトナムの損害保険市場が急拡大している。所得水準の向上や減税などで自動車の販売が回復し、
車両保険の加入者が伸びているためだ。ベトナム保険協会の推計によると、2009年の損保業界の
保険料収入は前年比18%増の12兆8000億ドン(約7億3000万ドル)となり、4年前(3兆5900億ドン)
の3.5倍に達する見通しだ。市場の成長とともに、外資の参入や業界の再編を見込む声も出てきた。

ベトナムの損保市場のけん引役は車両保険。
自動車が普及し始めた都市部ではオートバイとの接触事故などが頻発しており、車両の修理を前提に
保険に加入するケースが増えている。



今回はベトナムの損保市場についての記事を取り上げましたが、今後、どの損害保険会社もより一層、
海外事業に注力すると思います。

10、20年後には、今入社している若手社員を中心に、海外駐在員として活躍する場が広がるでしょうし、
また一方で、保険代理店も海外展開とは言わないまでも、日本の労働者のグローバル化により外国人に
対して保険販売する機会が多くなってくると思います。そして、保険会社の経営機能をチェックする
ためにも、保険会社の海外展開について、趣味的に知っていることも、損害保険会社の担当社員との
会話の中で、雑学として役に立ちますので、今回は損害保険会社の海外事業について考えます。
具体的には、海外展開に向けた海外人材の活用について触れてみます。


経済のグローバル化に伴い、海外展開に向けて、日本の損害保険会社が海外人材を活用するケースは
多くありません。損害保険会社は、鋭意、ローカリズムの発想をもとに、ローカライゼーション(現地化)
を推し進めようとは考えていますが、多様な人材活用に対応した社内体制の整備が求められるため、
まだ実践できていないことが喫緊の課題だと思います。


そこで、まずは経営理念に基づく海外人材活用戦略の構築について考えます。

損害保険会社が海外展開を行い、その遂行に海外人材を活用する場合、その具体的な活用目的、
海外人材に求めるスキルを明確化する必要があります。そのためには、まず自社の置かれている状況や
それを取り巻く環境を把握した上で、経営トップ自らが経営方針、海外事業戦略を策定し、その遂行に
おける海外人材の位置付けを明確化することが重要だと考えます。
この点は海外畑出身の東海日動社の隅社長の発言や行動を見れば一目瞭然と思います。
具体的には、M&A、事業提携、現地進出など海外展開を進めるに当たり、海外人材を活用する場合、


「なぜ日本人ではなく、海外人材を活用するのか」


を明確にし、海外人材ならではの強みを活かす必要があります。
その上で、海外人材の採用から処遇、育成・活用まで長期的な海外人材活用戦略を構築することが
求められます。特に、保険の発祥の地である欧州や金融産業の根幹である米国において現地事業を推進
するには、(主観ですが)日本人を心の奥底で蔑(さげす)んでいる欧米人をマネージメントする場合、
重要な考え方になると思います。一方、アジアにおいては、日本人の傲慢なところを感じさせないよう
にする配慮も必要です。


この人材活用を検討するに先立ち、まずは自社の経営理念に基づき、自社を取り巻く外部環境と
経営資源、自社の置かれている状況など内部環境を理解し、経営トップ自ら中長期的・戦略的な
経営方針を確立することが重要です。
海外事業の企画担当に全てを任せるのではなく、ある程度の青写真を経営者自身がイメージしておく
必要があります。その上で、海外展開の位置付けおよび方向性、具体的な対応策等を明確にします。


そして、海外事業戦略の構築においては、中長期的な観点から海外展開の目的、形態、主要な対象顧客等
を描いた上で、提携保険会社やM&Aする保険会社の外部環境と自社の内部資源とを照らし合わせて進める
ことになります。その目的は、販路拡大のための市場開拓や販売コストの削減、商品開発による付加価値の
向上、更にこれらを組み合わせた総合的戦略を策定することです。


海外事業戦略を策定した後に重要なのが、「海外人材の位置付けの明確化」と「海外人材活用戦略の構築」
です。
海外事業戦略が構築されると、次は海外事業戦略の遂行において、

1.日本人社員のみで対応するのか、
2.日本人および海外人材の双方がそれぞれの強みを活かして役割分担するのか、
3.それとも海外人材のみで対応するのか

について、コスト面やジョブローテンション、人的資源の適正配置、期待する役割(日本本社との連絡調整、
主要顧客への対応等)などを総合的に検討し、海外人材の位置付けを明確にすることが重要です。

特に、日本の損害保険会社は財閥・系列や資本関係のあるメーカーの海外進出にあわせて、海外展開してきた
背景がありますので、その国に進出する目的次第では、人材活用戦略を適宜修正することとなります。
海外人材を活用する場合は、上記のように3つの海外人材の活用パターンがある中で、採用から処遇、
育成・活用に向けた海外人材活用戦略を構築していきます。
特に、経営幹部をはじめ一定層以上の海外人材については、上述したとおり、グローバルな枠組みでの適材
適所が求められるため、全社的な対応が必須となります。

この海外人材の活用の仕方を、別の観点から見ると、AIU日本支店が好事例として取り上げることができます。

代理店の方や損保社員の方で、AIU社のアメリカ人の社員が営業活動してきたケースを見たことがある人は
皆無ではないでしょうか。本社部門に一部アメリカ人はいるそうですが、基本的には日本人が主導で、
AIU日本支店をコントロールしているようです。

これを模範として、日本人が海外展開した場合も、現地スタッフにあれこれ指示を出すのではなく、全てを現地の
スタッフの方に任せてしまうような寛容力が必要だと思います。これび出来・不出来次第で、海外戦略の成否が
決まるのではないでしょうか。

損害保険会社が他のメーカーや既に日本に進出してきている外資系損害保険会社を模範にして、海外戦略を策定し
実践すれば、海外事業から生まれる利益はもっと大きくなるはずです。

管理人も将来海外で働けるチャンスが訪れた時には実践したいと思います。


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