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<本日の対象記事(日経新聞8/21「「ミニ保険会社」急増 地震対策など、
ニッチ分野補完」>

通常の保険会社より緩やかな条件で設立が認められる少額短期保険業者
(ミニ保険会社)が急増している。現在、ミニ保険会社の数は65社に達し、
2008年3月末時点に比べて倍増した。地震で住宅が壊れた際の再建に
備える保険や、糖尿病を抱える人向けの保険など、大手保険会社が提供する
商品のすき間を埋めるニッチ保険が相次ぎ登場している。
ミニ保険会社の制度が創設されたのは06年4月。06年度に財務局に登録した
会社はわずか2社だったが、その後は07年度に29社、08年度には33社が開業。
4月以降も2社が開業し、登録企業の数は計66社(うち1社は6月に撤退)
に達した。保険料収入も08年度は業界全体で400億円規模になったとみられる。



<管理人サムライのコメント>

今日は保険の隙間産業に入り込んでいるミニ保険会社の記事を取り上げました。
無認可共済が認可制のミニ保険会社に衣を変えてから早数年?経ちましたが、
このミニ保険会社の経営状況はどうなのでしょうか。
ニッチ分野だけに大手保険会社が目くじら立てて、攻勢をかけてくることもなく、
反対に、ミニ保険会社が大手保険会社の動きの鈍さという弱点をついて
攻撃を仕掛けているのが現況かもしれません。
このミニ保険会社は保険産業において「ニッチ戦略」を講じていると表現できる
と思います。
保険会社の事業戦略や保険代理店の経営戦略にとって「ニッチ戦略」はとても
参考になりますので、今日の記事を契機にニッチ戦略についてお伝えします。


まず、ニッチ戦略とは何か。

最近は、巨大企業同士がM&Aによって合併・買収を繰り広げ、さらに巨大化
しつつあります。NKSJや三井住友海上HDの動きがそのものです。
そして「規模の利益」やスケールメリットを背景にして、さらに自社のシェアを
アップさせようと激烈な競争を展開しています。
そこでは、企業の規模だけが問題であって、中小損保やミニ保険会社にもはや
出番はないかのようにも見えます。こうした中で「ニッチ戦略」が注目されるのです。

ニッチ戦略というのは、市場の中に「くぼみ」「隙間」を見出して、その特殊市場
において自らの圧倒的な地位を築こうとするような戦略のことです。
例えば、糖尿病に限定した医療保険、賃貸向け火災保険や有名なところで地震費用保険
などがあります。


それでは、ニッチ戦略をなぜ注目すべきなのか。

一般的に、企業がマーケットの中でとる行動様式を、次の4つに区分することができます。

1.リーダー :
  現在の市場における最大のシェアを保持している業界最大手の企業を指します。
  損害保険業界では東海日動ですね。

2.チャレンジャー :
  市場リーダーの地位をねらって、いつか自らその地位に就こうと挑戦する企業です。
  三井住友海上や損害保険ジャパンですね。

3.フォロワー :
  リーダーやチャレンジャー企業の持つ優れた市場戦略を模倣することによって、
  安いコストで市場内に存続する企業です。
 「マネを武器にする企業」であるといいかもしれません。
  これは教科書風に言うと、あいおい損保や日本興亜なのかもしれません。

4.ニッチャー :
  前述のニッチ戦略を展開する企業です。
  これは、フォロワーのようにマネではなく、むしろ独創性を武器にする企業である
  といってもよいでしょう。AIUや富士火災などが該当するのでしょうか。
  

ニッチ戦略が注目される理由は、それぞれの業界毎に、トップか第2位の企業くらい
しか儲からない、そのようなし烈な競争が展開されている中で、いかに利益を上げる
のかの回答がニッチ戦略に隠されているからです。

これは、例えば、コンビニエンス・ストアの陳列棚、あるいは食品スーパーの陳列棚など
を思い浮かべていただければよいのですが、POSシステムの導入により、それぞれの
カテゴリーごとに「売れ筋商品」しか陳列しないようになってきています。
また、消費者の購買も業界トップや第2位の企業の商品に集中する傾向にあります。
そのため、従来のように「フォロワー」戦略を採用していたのでは、ほとんど儲からず
(場合によっては、ほとんど棚に陳列さえしてもらえない)、企業としての存続が困難
になってきています。
これは、複数の保険会社と取引のある大型代理店の店頭のパンフレット棚に並んでいる
保険会社のパンフレットをイメージしてください。代申会社のパンフレットを置きたく
なりますが、複数取扱があれば、消費者にとって見栄えのするパンフレットを置きたく
なる代理店の心理があるはずです。


それでは、具体的にニッチ戦略を展開するためにはどうすればいいのでしょうか。

ニッチ戦略を展開していくためには、ある特定の分野に専門化するという視点が重要です。
その専門化の例としては、次のようなものがあります。

1.特定需要専門化:
  単一の特定顧客需要に専門化するというものです。
  たとえば、地震費用保険の専門になることなどです。

2.顧客事情別専門化 :
  たとえば、大手が無視するような低等級の自動車保険や損害率が一定高い新種保険の
  引受に特化するなどです。

3.特定地域の専門化 :
  ある特定の地域、地方、国のニーズに焦点をしぼるというものです。
  これは地域戦略として行なえるもので、保険代理店は既に特定地域専門化していますね。
  保険会社で言うと、沖縄に特化した大同火災がありますが、北海道に特化したミニ保険
  会社があってもいいかもしれませんね。
  

4.特定製品専門化 :
  ひとつの製品ないしは製品ラインのみに特化するということです。
  たとえば、取引信用保険のみを取り扱う専門代理店やブローカーです。


5.注文生産専門化 :
  顧客注文商品をつくることに特化している例です。
  今はインターネットなどの情報技術の進展により、システム化が進んでいますので
  WEBマーケティングを駆使して、法人ニーズを取り込み、ブローカーのように
  複数社相見積りの上、顧客に1番よい提案を選んでもらうことを行なうことです。

6.チャネル別専門化 :
  特定のタイプの流通に特化する場合ですが、損害保険業界で言えば、
  不動産代理店、整備工場代理店、ガソリンスタンド代理店、税理士代理店とタイアップ
  し、顧客開拓をする。もちろん、紹介手数料として代理店分担をすれば、双方ハッピー
  となります。

上述したように、何らかの形で絞り込む、つまり他を捨てるという割り切り方をするという
観点がニッチ戦略を実行する場合には不可欠となります。
これは、焦点化、あたかもカメラの焦点を絞り込むのと同じであり、ついでに、何でも撮して
やろうという考え方では、よい写真はとれないのと同じです。
他を捨てるという決断と勇気が重要です。これができないのが大手損害保険会社です。


ニッチ戦略を策定する上で、読者の皆さんにおかれては、の着眼点として

「自社の顧客のニーズをみつめなおす」
「自社の経営資源をみつめなおす」

つまり「自社がお客のために何ができるかをみつめなおす」ということだと思います。

自分がお客の立場になったら、何をしてほしいか、何が欲しいかを突き詰めるところに
、ニッチ戦略展開の活路は見えてくるのではないでしょうか。
そして、何よりも素早い行動が成功につながりますので、是非、頭の訓練、
将来のビジネスモデル確立に向けて考え抜いてください。

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