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<本日の対象記事(日経新聞8/11「損保6大手の4〜6月、5社で減収 
5社が増益確保」>

東京海上ホールディングスなど損保大手6社の2009年4〜6月期決算が11日
出そろった。主力の自動車保険などが振るわず、米損保買収による上乗せが
あった東京海上をのぞく5社で、売上高に相当する正味収入保険料が前年
同期を下回った。最終損益は金融危機が一段落し、5社が増益だったが、
資産運用の不振などで損害保険ジャパンは赤字となった。

 6社の正味収入保険料の合計額は前年同期比3.2%減の1兆7306億円。
約半分を占める自動車保険では日本生命保険の営業職員による販売が伸びた
ニッセイ同和損害保険をのぞく5社が前年同期の実績を下回った。金融危機
に端を発する景気低迷が響いている。昨年の自動車損害賠償責任(自賠責)
保険の料率引き下げもマイナス要因となった。東京海上の正味収入保険料が
全体でプラスになったのは昨年買収した米中堅損保、フィラデルフィアの分
が上乗せされたため。441億円の増収効果があったという。




<管理人サムライのコメント>

損害保険各社の四半期決算が開示されました。

東京海上日動HD http://ir.tokiomarinehd.com/ja/TmhdStockAnnounce/TMAnnounceDataDownPar/01/TMAnnounceDownPar/0/PDFImage1/pdf.gif
三井住友海上HD http://www.msig.com/ir/library/financials/pdf/quarter2009_1.pdf
損保ジャパン http://www.sompo-japan.co.jp/ir/presentation/account/download/20090811Q_all.pdf
あいおい損保 http://www.ioi-sonpo.co.jp/corporate/news/pdf/2009/20090810n.pdf
日本興亜 http://www.nipponkoa.co.jp/c_profile/Profile/2009/2009_1q_houkoku.pdf
ニッセイ同和 http://www.nissaydowa.co.jp/download/cs0002_35.pdf
富士火災 http://www.fujikasai.co.jp/ir/pdf/settle_short/22_3shihankikessantanshin.pdf

損保ジャパンと富士火災を除く、各社が増益ということで、まずは金融危機
一段落といえるのでしょうか。

では、日頃なじみの薄いと思われる決算短信や有価証券報告書をまじまじと
読まれている方はどのくらいいるのでしょうか。
多分、新聞記事を読んで、「○○海上は好調だな、△△火災は大丈夫かよ」
などと感覚的に損保経営を判断している人が多いのではないでしょうか。
そこで、財務諸表を読み解く上でのコツを以下しています。

損保社員として、保険代理店として、法人のお客様対応上は必須の知識で
ある財務知識がどの程度あるのかは、ビジネスパーソンとして生き残れるか、
出世できるか、はたまたビジネスキャリアがハッピーエンドとなるかの
分岐点だと思います。
会計、財務は幅広い分野なのでこのメルマガ記事だけでは全てをお伝えする
ことはできませんが、管理人が個人的に考えるポイントのみ列挙します。
これを契機に会計・財務の勉強を始められることを期待しています。
ぜひ頑張って下さい。


それでは、財務諸表の「貸借対照表」とは・・・から始めます。


貸借対照表は会社の健康状況を把握するために利用するツールです。
 
【会社の健康】とは
 「健康な会社」とは、「無理なく存続できる会社」で、したがって存続が
 危ぶまれる会社や、存続に無理のある会社が「病気」、倒産する会社は
 「ご臨終」ということになります。
 損害保険会社や生命保険会社で既に病気にかかり、闘病生活(経営再建)
 で四苦八苦している会社が数社ありますね。
 会社にかかわる全ての人が会社の健全な発展や安定的な存続を願っている
 はずです。
 したがって、会社が病気にかかっているとわかったら、様々な方法で治療
 を試みる必要があります。このため、会社が健康であるための条件を知って
 おく必要があります。

【健康の条件】とは
 その1.会社の資金に不足のないこと。
 その2.会社の利益が十分あること。
 その3.危ない金融商品を保有していないこと(笑)。

 会社の存続そのものは、まさに資金の有無や保有する資産の変動リスクに
 かかっています。したがって、利益水準は倒産に直接関係ないといっても、
 利益が不十分な場合には資金不足を招き、倒産に一役買ってしまうことは
 疑う余地がありません。

 そして、損益計算書の見どころは
 損益計算書には会社の状態に関するさまざまなシグナルが現れてきます。
 ここでやっかいなのは「会社が病気」といった具合に、はっきりと表現されず、
 あくまでも数字の羅列としてしか表現されないということです。

 したがって、この数字からシグナルを読み取る力がなければ、風邪をひいて
 いるのに気がつかずに外に出かけて肺炎をこじらせるような悲劇が起こり
 かねません。

 こうした事態を避けるためにも損益計算書からは「利益獲得能力」を読み取る
 ことが必要になります。

【利益獲得能力】とは
 その1.元受保険料を稼ぐ営業力
 その2.収支残を残すためのアンダーライティング能力&保険金適正支払能力
 その3.パフォーマンスの高い資産運用力

 この3つは、以下のような関係となっています。

 まず、保険料を稼ぐ。稼ぐ時は、事故発生頻度の低そうな契約を対象とする。
 獲得した保険契約の内、事故が発生したら多すぎず少なすぎずの適正な保険金
 を迅速に支払う。
 そして、獲得した保険料やあまった利益金を賢く運用する。
 その結果、出てきた利益を、会社と投資家に還元し、残ったお金は、次年度の
 営業施策の経費に回し、元受保険料を稼げる仕組みを構築する。

 これらの好循環のサイクルを総称して【利益獲得能力】と定義づけしてます。

 
 次に、財務諸表を見る際に気をつけることは、「比較すること」です。

損益計算書は期間損益の計算経過を示したものですから、当然貸借対照表とは
 見方が異なります。つまり損益計算書を読む最も有効な方法は「比較」です。
 そこで、年次比較してください。

 保険を売っている以上は「去年よりは今年、今年よりは来年」といったように
 毎年業績がよくなることを望んでいますが、一方ではバブル経済崩壊やリーマン
 ショックのように予期せぬ事態によって突然業績が悪化してしまうことがあります。

 継続企業を前提とすれば会社ができてから今日までの営業成果は、全て一連の
 もので、本来は途切れることなく続いているものなのです。

 そこで資本家としては、途中のどこかで利益を清算してもらわないと話になりません
 ので、そこで人為的に区切って期間損益を計算することになります。
 その結果を示すのが損益計算書になるわけですから、決算ごとに区切って比較する
 ことは非常に効果的な方法といえます。

 このような比較方法を「年次比較」または「時系列比較」と呼ばれています。
 

 そして、「同業他社比較」をしてください。
 
 各社の決算書を入手して比較することにより、競争力を知るのに有効です。
 同業他社比較を行うことにより、自社の強みと弱みを容易に見つけ出すことができ、
 経営改善に直接的に有効なデータを手に入れることができます。
 比較の際のテクニックは・・・。
実は比較を行う上で一つの大きな難問があるのです。それは、規模の問題です。
 東京海上日動社と比較する際は特に注意が必要です。
 同業種といっても、規模にかなりの差がある場合には、金額だけの比較では勝負
 になりませんので「割合」を使うことにより十分比較が可能となります。
 
 また、過去に比べて自社が伸びていようとも、ライバル会社がそれ以上に伸びている
 のでは競争に負けてしまいます。ライバル社と比較する時は、1つの指数だけでなく、
 いろいろな角度から比較検討することが大切です。
 
 コンバインドレシオ、事業費率、損害率、ROE、従業員一人当たり利益などなど。


 そして、保険会社の社員は必ず知っておくべきもの。また、保険代理店にとっては
 知って損保社員を苛めるネタにすべきもの(笑)があります。

 それは、【販管費】です。
 
 販管費及び一般管理費の中身はたくさんありますが、概ね次のような分類が可能です。

 ・人件費
 ・販売促進のための費用
 ・代理店手数料
 ・事務所家賃
 ・営業活動をするための費用


 たとえば、販売促進のための費用や代理店手数料は売上げの増加とリンクして増加
 するのが普通です。このように売上げとリンクして増加する費用を「変動費」とも
 いいます。多くの損保会社では、変動費の単価を下げる努力をしています。
 このように削減努力の果てに、なお残るのは、販管費及び一般管理費の中でも
 多くの割合を占めている人件費の問題です。
 この損保の「人件費」は何かと溝を深める悩ましいものです。

 高い人件費率は、一部の保険代理店からの妬みや一般社会から批判を買います。
 また、その人件費率を低く抑えようにも、給与体系自体が損保社員の既得権化し、
 組合に守られていますので、経営陣としても中々抑制することができません。
 ついては、マスコミ報道対策上、契約社員などを従業員数の頭数に入れて、
 平均給与を下げるなどの小細工をしている会社があるとかないとか、噂される
 次第です。

 少し脱線してしまいましたが、損保社員、保険代理店として一流を極めるには、
 財務・会計の知識はMUSTです。是非勉強してみてください。


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