■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」(サンプル)
「東京海上」解体新書 (サンプル)
【20代向け】厳選ビジネス書マラソン(サンプル)
【立身出世を目指す方向け】厳選ビジネス書マラソン(サンプル)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

過去、 「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」で案内したメルマガを転載しています。


<本日の対象記事(日経新聞10/23「ニッセイ同和損保、有価証券評価損34億円」>

ニッセイ同和損害保険は23日、2009年4〜9月期で有価証券評価損34億円を計上すると発表した。
4〜6月期の評価損は1億円だったが、一部の保有株式の価格が下落したため、評価損が拡大した。
保有有価証券全体の含み益は増加したもようだ。業績予想の修正については未定。



ニッセイ同和損保は今年3月末時点で日航株の1.58%を保有し、信託口などを除けば実質的に第3位
株主だそうです。7〜9月期の有価証券評価損の公表総額は32億円なので、損失の大半を日航株で
占めることになります。10年3月期の経常利益は110億円と予想していますので、「業績修正が必要
となる場合は速やかに公表する」と説明していますが、下期の株価動向次第では早期にこの辺の説明を
せざるを得ない状況に追い込まれるのでしょうか。

読売新聞によると、日航の上位株主には、東京海上日動火災保険、みずほコーポレート銀行、三菱東京
UFJ銀行なども名を連ねています。日航社の株価は、景気悪化による航空需要の減少などを背景に、
186円(6月)から132円(9月)へと大幅に下落しています。株主にとっては、取得原価から上期末
時点の株価が値下がりしていれば、差額を評価損失として計上することになりますので、ニッセイ同和の
ほかの企業も今後大きな評価損を発表するのではないでしょうか。


金融危機に端を発する世界的な株価暴落で、企業の投資有価証券評価損が膨らんでのが08年度決算でした。
東証1部上場企業が平成20年期に計上した評価損は数兆円億円規模であったため、景気低迷に伴う本業
の落ち込みに加えこの「株安」が企業業績に直撃しましたので、有価証券の評価損の痛さは保険会社だけ
ではなく、ほかの企業も十二分に認識しているはずです。

この「株安」による「評価損」は企業の収益にマイナスに働きます。

投資有価証券評価損は、

「短期的な売買目的を除く株式などの有価証券保有分について、期末時点の価格が取得価格から50%以上
下落した場合に強制的に計上される損失。下落率が30%以上50%未満であっても、個別企業の判断で
評価損として計上する場合もある。」と物の本には解説がされています。

困ったことに、昨今の企業は計上する評価損の背景として、

「05年後半から敵対的買収への対抗策として、企業同士で株式を持ち合う傾向が強まった影響も大きい」と
指摘されています。株式持ち合いで損失が膨らんだ企業には有効性の十分な説明が投資家から問われべきですが
特に保険会社は、営業政策上、政策株式への投資をしたり、機関投資家として純投資を活発にしていますので
その説明責任が一層求められるのは自明の理かもしれません。


ニッセイ同和が計上したこの34億円の評価損のインパクトはどの程度あるのでしょうか。
東京海上ホールディングスの08年度決算時は、最終利益で約231億円でした。保有株式などの価格下落に
備えて積み立てていた準備金を取り崩し、黒字を確保したという数字のマジックによる決算でしたが、
ニッセイ同和は東京海上ホールディングスの十分の一程度の企業規模にして、1企業の投資結果として
「34億円」の評価損を余儀なくされています。保有有価証券全体の含み益は増加してるとはいうものの、
経営への影響は計り知れないものがあるのではないでしょうか。

JALは、航空機保険などの管財物件を共同保険にて各損害保険会社に引受させていますので、ニッセイ同和
だけではなく、東京海上日動以下、他の損害保険会社にも大なり小なりの影響があると思っています。


企業営業分野では付き物の「政策投資」ですが、これは金融機関、特に保険会社の「悪しき文化」ではない
でしょうか。顧客から預かった資産をコツコツ運用して、利差益を出し、保険契約上の配当収入を増やす努力
や経営努力の賜物である株式の配当を増配しようとするにも、この政策投資の負の影響により、全ての努力が
水の泡に帰します。市場環境がよければ、より一層のプラスに働くことは確かではありますが、不確定な要素
や急激に変化する株式環境の特長を勘案すると、政策投資をバックボーンにした営業スタイルは時代遅れだと
思います。また、損害保険会社の企業営業(コマーシャル部門)に所属している営業社員はこのあたりの感覚
を持たずして、自分自身を選ばれし精鋭と勘違いしている節があるように思えてなりません。
日本発祥のバブル崩壊や100年に一度の金融危機によって倒産してしまった損保、生保が多くいました。
その原因は、純投資や政策投資の失敗によるものです。内的要因以外に、外的要因もありコントロール不能な
部分もありますが、コントロール不能な不確実リスクを常に抱えていることを企業営業分門の社員が認識
することで、政策投資に頼らない営業スタイルが確立するのだと思います。
これが企業文化になるのでしょうか。

また、プロ代理店やブローカーにとっては、保険会社の「評価損」がマスコミ各紙で取り上げられ、損保各社
が政策投資をやめることで、ビジネスチャンスが広がってくるはずです。この絶好のチャンスを手中に収める
べく、日々の情報収集からはじまり、各種提案活動は大切になってきますね。釈迦に説法かもしれませんが。。。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

興味がある方はこちらからお申し込みください
メルマガサンプルはこちらです
メルマガ読者の感想はこちらです
バックナンバーはこちらです