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   日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る! 2/22号
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「損害保険業界ノススメ」の管理人サムライです。


早速ですが「まるごと損保業界ニュース」です。
国内マスコミ各誌の主要記事のみ抜粋して転載しています。


1.ブルームバーグ 2/18
 『AIG傘下アリコのメットライフへの売却交渉、税問題で遅れ−関係者』
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=abRdg395vydY
(概要)
 問題は、生命保険や年金商品を契約した外国の顧客に分配される収益について、
税率30%の税金を米国の保険会社が徴収すべきだと米内国歳入庁(IRS)が
2004年に判断したことに関連する。


2.読売新聞 2/18
 『東京海上、自動車保険を実質1%値上げ 7月から、他社追随も』
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20100218-OYT8T00395.htm
(概要)
 損害保険最大手の東京海上日動火災保険が自動車保険料を7月から実質1%程
度値上げすることが18日、分かった。補償内容を見直すことで対応。実際の保
険料は変わらない。


3.News2u.net 2/18
 『ネット広告から店舗への来店予約を可視化』
http://www.news2u.net/releases/64657
(概要)
 1995年4月、生命保険・損害保険を取り扱う「乗合保険代理店」として発足。
業界でいち早く「来店型ほけんショップ」を多店舗展開し、日本最大級の乗合保
険代理店に成長。


4.日本経済新聞 2/17
 『富士火災が海外撤退 AIGの拠点活用』
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20100217ATGC1600Z16022010.html
(概要)
 富士火災海上保険は2010年度中に不採算部門である海外事業から撤退する。欧
米やアジアの駐在事務所をすべて閉鎖する方針。今後、海外での保険引き受けな
どの業務は親会社になる米アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
の拠点網を活用する。国内の損保事業に ...


5.読売新聞 2/16
 『第一生命の株主総会、2万人見込みメッセで』
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100216-OYT1T00040.htm
(概要)
 大手生命保険で初めて今年4月に相互会社から株式会社へ転換する第一生命保
険が、6月下旬の株主総会に約2万人が出席すると見込んで、千葉市の幕張メッ
セを会場とすることが15日、明らかになった。同社が東京証券取引所に上場し
た後の個人株主は国内最多の150万人...


6.時事通信 2/16
 『アニコムHD、3月3日にマザーズ上場=ペット保険最大手』
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2010021600221
(概要)
 保険業のアニコムホールディングス(東京都新宿区)が3月3日、東証マザー
ズに新規上場する。同社はペット保険の最大手。調達額は15億〜17億円を見
込んでおり、調達資金は傘下のアニコム損害保険の財務基盤強化に充てる方針と
いう。これにより、アニコム損保の財務...


7.朝日新聞2/15
 『景気と共に自動車保険低迷 損保大手5社減収』
http://www.asahi.com/car/news/TKY201002150080.html
(概要)
 損害保険大手6社が発表した2009年4〜12月期連結決算は、売上高にあ
たる正味収入保険料が前年同期よりも減った社が5社に上った。売り上げの大半
を占める自動車保険が景気低迷で苦戦し、本業の収益力が落ちている。


8.SankeiBiz 2/15
 『タイで干魃リスク対応保険 損保ジャパン』
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100215/bse1002150505001-n1.htm
(概要)
 損害保険ジャパンのタイ現地法人「損保ジャパンタイランド」が、干魃(かん
ばつ)のリスクにさらされる現地の農業従事者を対象とする保険販売に乗り出し
た。


9.読売新聞 2/14
 『携帯で自動車保険更新…損保ジャパン』
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=20815
(概要)
 損害保険ジャパンは14日、自動車保険の契約更新を携帯電話で可能にするサ
ービスを15日から始めることを明らかにした。郵送で送られた更新通知に記さ
れた「QRコード」を携帯電話で読み取るなど、簡単な操作で更新手続きを完了
できるという。


10.日本経済新聞 2/13
『損保大手、5社が減収 09年4〜12月、自動車向け落ち込む』
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20100213ATGC1201Y12022010.html
(概要)
 東京海上ホールディングスなど大手損害保険6社は12日、2009年4〜12月期決
算を発表した。正味収入保険料は主力の自動車保険が落ち込んだことなどから5
社が減収。6社合計で5兆893億円と前年同期比1.2%減少した。


11.日本経済新聞 2/10
 『アリアンツ生命、医療・死亡保険を発売へ 10年後半にも』
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/hotnews.aspx?id=ASGC1001G%2011022010
(概要)
 アリアンツ生命保険は今年後半にも、医療保険や死亡保険などの保障性商品を
発売する。これまで高齢者向けに変額年金保険など貯蓄性の強い商品に絞って銀
行窓口で販売してきた。今後は保障性商品をそろえて若年層の開拓を目指す。


12.読売新聞 2/14
 『自動車保険、2台同時契約なら1%割引』
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100214-OYT1T00010.htm
(概要)
 損害保険ジャパンは2台分の自動車保険を同時に契約すると保険料が1%安く
なる割引制度を4月から導入する。損保業界では、3台以上を一括契約した場合
に保険料を3〜5%割り引く制度は実施しているが、一括契約の対象を2台に引
き下げるのは初めて。




それでは本日の記事です。

<本日の対象記事(読売新聞 2/14『自動車保険、2台同時契約なら1%割引』>

損害保険ジャパンは2台分の自動車保険を同時に契約すると保険料が1%安くなる
割引制度を4月から導入する。
損保業界では、3台以上を一括契約した場合に保険料を3〜5%割り引く制度は実施
しているが、一括契約の対象を2台に引き下げるのは初めて。
世帯あたりの車の保有台数が多い地域の顧客を中心に囲い込みを図る狙いだ。
今回の割引制度は、同一名義による同時契約が条件。実際に車を使う人は本人と配偶者、
同居する家族が対象となる。


<本日の対象記事(読売新聞 2/18『東京海上、自動車保険を実質1%値上げ
7月から、他社追随も』>

損害保険首位の東京海上日動火災保険が、7月から自動車保険の保険料を平均1%
値上げすることが17日、明らかになった。
損害保険料率算出機構が昨年7月、損保各社の自動車保険料の目安となる参考純率を平均5・7%引き上げたことを受けた措置で、改定後の参考純率を反映した引き上げは業界で初めてとなる。
自動車保険の収益性が悪化している他の損保も、新たな参考純率に従って値上げに踏み切ると見られる。東京海上の保険料改定は3年連続。
例えば、「30歳以上で対物・対人が無制限、人身傷害3000万円、車両保険付き」などで運転免許証がゴールドの標準的な契約者が支払う年間保険料は、9万1390円から9万1460円に上がる。ただ、補償範囲の見直しも行っており、実質的に保険料負担が軽くなるケースもあるとしている。自動車保険を巡っては08年から値上げが相次いでいる。



少子高齢化や自動車販売の売れ行きなど日本経済の行き足に影響され、損害保険会社の主要商品である自動車保険が減収傾向にありますが、減収を止めるためには、売り上げを上げる必要がありますが、その自動車保険料の売り上げの方程式はこんな感じでしょうか。


(保険料単価 × 契約件数 × 販売網の数) × 商品差別性(競争力) 


上記の記事をこの方程式に当てはめると、

損保ジャパンの複数台割引は「保険料単価」と「商品差別性(競争力)」にプラスの影響があります。一方で、東京海上日動の保険料率アップは「保険単価」にプラスの影響がある反面、「商品差別性(競争力)」にマイナスの影響があります。

このプラス・マイナスの影響については、各保険会社に所属するアクチュアリーが定量的に測定し、プラスの影響として「増収額」に置きなおし、マイナスの影響として「他社流出可能性」をはじき出します。

この商品戦略は社運がかかっていると言っても過言ではないと思います。
マーケティングの世界では、「価格設定は、マーケティング戦略全体の目的に照らして行う必要がある」 といわれています。そこで、本日は、保険会社においては「保険料単価」や「保険料率」と呼ばれていますが、世間一般や学術的には「価格」と捉えられているものをマーケティング戦略の観点から考えてみたいと思います。


まず、「価格」はマーケティング・ミックスの主要な要素であり、マーケティング戦略全体の目的と切り離して考えることはできません。すなわち「製品」「流通」「プロモーション」などの決定や活動と相互に関係しあっています。

例えば、一般に高価格商品は「高品質」とみなされる傾向があり、、そのような商品特性にふさわしい「流通経路」(販売チャネル)を選択しなければなりません。
また、販売促進においても、価格や商品イメージに見合った形態や販売方法が求められます。
こうした消費者の心理や行動も価値観の多様化やインターネット販売など流通の革新により流動化している点も認識しておく必要があります。保険業界に置き換えると、「ダイレクト通販会社」の台頭であったり、説明責任を果たすための募集品質の確保などが該当します。

つぎに、商品の価格を決定するにあたっては、まず「コスト(費用)」が考慮されなければなりません。市場シェアを高めるために原価割れの価格設定をするケースも短期的な戦略としては考えられますが、これは例外というべきでしょう。
(でも損害保険の場合、同一契約者で複数種目の販売実績があると、単一商品の損害率だけを見て、保険料率をアップさせることは難しいですね、特に法人契約・・。)

また、市場における需要予測や競合商品の価格は、価格設定の大きな判断材料になります。
保険商品における品質やサービスの差別化が難しくなりつつある現状では、市場や消費者ニーズに合わせた価格変更も重要なマーケティング活動になっています。

一方で、バブル経済の崩壊、ITバブル崩壊、リーマンショックなどの経済環境の激変や保険金不払などの不祥事件を経て、保険会社(売り手)の論理に基づく一方的な価格設定では、消費者は保険商品を買ってくれなくなりました。
というよりも、潜在ニーズが高いので必ず買ってもらえるものではありますが、保険代理店が商売しづらくなったというのが実情でしょうか。

現在の消費者は保険商品を購入することでもたらされる、その商品の総合的な価値が、代価として支払う価格と等価以上かどうかを吟味し、その上で競合商品とも比較検討します。
インターネットに代表される情報の大衆化がこうした吟味・比較をさらに容易にしています。

これは、価格の決定権は保険会社ではなく、あくまで消費者にあることを十分認識し、消費者の期待する価格レベルがどこにあるのかを出発点に価格を設定することが求められます。

(これは「消費者志向」と呼ばれていますが、保険会社はこの消費者志向に則り、価格設定をしているのでしょうか。疑問です。)

したがって、価格が消費者の期待レベルに見合わない場合には、原価低減などの企業努力が求められることになります。この企業努力を保険会社はどの程度しているのでしょうか。)

最後に、価格設定のポイントです。

価格設定方法は

 〓費用
 〓競争
 〓需要    

上記〓〜〓のうちどれを最も重視するかにより異なります。
「費用」を重視するコスト・プラス法による価格設定は、保険会社都合の価格設定方法です。また「競争」重視型の価格設定では、市場の実勢価格と横並びに価格を設定する実勢価格設定法などが代表的ですが、どちらも消費者志向とはいえません。

現代の消費者志向のマーケティングにあっては、あくまで消費者が、その商品がもたらす価値の代価としていくらなら購入してくれるか、言い換えれば消費者が共感できる価値をどれだけ提供しているか(「需要」の把握)を客観的に判断して価格設定を行うことが基本となります。

すなわち「需要=消費者ニーズ」が、コストや競合状況よりも優先されるべきなのです。消費者が期待する価値を、消費者が支持する価格で提供できるかどうかが、これからの保険市場における勝者の条件になるのではないでしょうか。


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マガジンID     000284
マガジンタイトル 「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」
発行責任者     管理人サムライ