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(自分が所属する)会社をよくしたい」とはどういうことでしょうか。

最近、管理人の周囲の人からこのような言葉を良く聞きます。

「良くしたい」とは具体的に何をどうよくしたいのでしょうか。
人それぞれ、どの職場で、どのような業務に携わり、何か考え、どのようなプライベートを送っているかによって「良くしたい」の定義は変わってくるのだと思います。

一概には言えませんが、全国型(総合職)にとって「良くしたい」とは、
業界順位を上げる」「増収・増益」という狩猟的な発想で考えているかもしれません。

一方で、地域型(業務職)は、「職場環境を変えたい」「早く帰れるようにしたい」「出産・育児に優しい会社になってもらいたい」など狩猟的ではない農耕(?)的な発想で考えているかもしれません。

いずれも、このような希望・要望・願望が出てくる要因として考えられるのは、入社前と後の「ギャップ」によるものだと思います。特に、厳しい大人社会の経験が浅い若手社員にとっては受け入れがたい現実がたくさんあって大変なのだと思います。

それでは、定義に個人差はあるものの「会社を良くしたい」という願望をかなえるためには何をしたらいいのでしょうか。

それは・・・労働組合の「組合員」として強い気持ちを持ち、それをしっかりと労働組合の中で共有して、経営に具申することからはじめることだと思います。

管理人も若かりしころ、組合の存在意義については否定的でした。
また、2006年11月の記事でも組合を批判する記事を書いていましたが、先日、「労働組合」に関して学ぶ機会があり、管理人の考え方は、古臭い、かつ旧態依然の組合に対する概念であったと猛省した次第です。


組合活動を通じて学べることはたくさんあることに気がつきました。
損害保険会社の労働組合は、損保労連と全損保に大きく2つに分かれるのでしょうか。どちらが主流なのかは分りませんが、労働組合活動を通じ、所属する会社が永続的に繁栄できる仕組みの確立に、協力していくことが重要です。

組合は「立場的に弱い組合員(労働者)の意見を汲み取る組織」なのだと思います。
その弱い意見は、時には的外れであったり、個人的すぎる意見であったり、個人の責めに帰する問題に対する不満だったりしますが、組合はどれも受け止めてくれるのではないでしょうか。ここで重要なのは、組合がその意見の信憑性を精査するのではなく、なぜ労働者がそのような意見を発するのか、その「心理」を探ることなのだと思います。


世間一般では「弱者の論理」「強者の論理」がありますが、強者の論理はいずれ破綻します。資本主義社会であるアメリカを見ていれば明らかです。
一方で、弱者の論理の代表である福祉国家主義の北欧諸国はどうでしょうか。
大きなブレもなく、一定した、安定した財政や国民の生活環境を守ることができているのではないでしょうか。組合も原則、弱者の論理で、時には強者の論理も取り入れるスタンス(姿勢)が必要だと思います。


そして、組合員としての労働者は、自分の声をしっかりと組合本部に伝えるべきだと思います。その前提には、職場の環境をしっかりと見守り、冷静に分析・判断する必要があります。一方で、組合本部は、数多の意見を一定取捨選択する必要はありますが、「弱者の論理」に基づき、労働者の底辺(Basement)の底上げを第一義とした判断の下、経営と対峙する必要があるのだと思います。
なぜか・・・これは管理人の個人的な考え(仮説)に過ぎませんが、

組合員満足度向上 → 組合活動の活発化 → 職場環境の改善 → 生産性向上 → 利益上昇 → 組合員満足度向上 ・・・・


というプロフィットチェーンになるものが存在するような気がします。

経営学の世界には従業員満足が顧客満足につながり、その結果、利益が上がるという「employee-customer profit chain」という考え方がありますが、労働者の世界にも「union member - union profit chain」という考え方があってもいいのではないでしょうか。

話が少し脱線しましたが、大きな会社ほど中々変化はしづらいものです。組合員の意見が通り、会社が直ぐに変わることはありませんが、まずは、何事もできることから始めることが重要です。ニューヨーク市は犯罪の町でしたが、ジュリアーノ市長が「破れ窓理論」を取り入れ、小さい犯罪の撲滅から取り組み始めた結果、今では安全な都市に様変わりしました。何事も直ぐには変わりませんが、まずは小さな一歩を踏み出すことが大切なのだと思います。

組合活動と現業の両立を果たすことも損保社員としては大切です。


(以下、2006年11月の記事)
日本の労働組合法では、「労働組合」をその第2条で「……労働者が主体となつて自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体をいう」と定義している。また、労働組合は、職業別組合から出発し、一般組合を経て産業別組合へと発展していくのが、多くの工業国でみられる展開過程であったが、日本においては、職業別組合から企業別組合へという過程が特徴的である。

同様に、損害保険会社各社にも労働組合はある。その労働組合は今まで何をしていたのだろうか。昨今の不祥事を発生させた経営陣に唯一、物申せる団体が労働組合なのである。ここ数年間の過当競争による業界内の歪について何の察知もしていなかったのだろうか。「社員の労働環境を守る」という大命題があるにせよ、社内では社員間キャンペーンが横行していたり、医療保険販売施策やロス管理の指標などの経営体制に何も疑問を持たなかったのであろうか。大概、営業現場に下りてくる「人事施策」「営業施策」の作成プロセスは以下の通りである。

1.経営陣から主管部署の部長に指令が渡る
2.当該部長から課長以下部下に青写真を描かせる
3.(経営的に重大なものであれば)当該部署から労働組合に対し意見を求める
4.当該部署は労働組合側からの具申を聞き入れて、案をリニューアルする
5.出来上がった素案を経営陣へ、そして現場へリリース

という具合である。この辺の出来レースぶりは、他の業界でも一緒だと思うが、このプロセスにおいて、労働組合は内部管理体制の問題指摘や現場の疲弊感を勘案した問題提起をすることができなかったのであろうか。年に数回、経営陣と喧々諤々する席上で、経営陣の甘さを指弾できなかったのだろうか。
日本の企業では、「意見」と「人格」を分けて考えられる企業人は少ない。裏を返せば、相手(社内での肩書き)を見て意見をする。心理学の世界では、これを「俗人思考」という言うらしい。経営陣に対して強く物言える部長や課長がどの程度いるのであろうか。本当に不甲斐ないが、この人たちの思いを代弁するのが、労働組合の役目であり、経営陣の至らない点に気付き、問題提起することが宿命ではないのだろうか。
社員は毎月給与天引きされている「組合費」にうんざりしていることだろう。ただし、それは明確な労働組合の努力成果を目の当たりにすることで、納得に変わると思う。これ(この記事)も一社員の意見として、汲み取ってほしい。

以上



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〔参考〕バックナンバー記事タイトル
6/22号:コラム「なし」、記事「日本興亜社の保険金支払い先送り」
6/29号:コラム「なし」、記事「瀬戸際損保、生き残りの戦い」
    →東京海上日動社に届いた陳述書の内容についてコメントしています
7/6号:コラム「損保社員の出世のルール」、記事「保険会社の資本規制」
7/13号:コラム「なし」、記事「損保ジャパン、セゾン自動車を子会社化」
7/20号:コラム「代理店収益を上げるコツ」、記事「自動車保険料上げ」  
7/27号:コラム「東京海上日動」、記事「大手生保、都市部で営業部門増強」
8/3号:コラム「損保ジャパン」、記事「アリコ情報流出」
8/10号:コラム「三井住友海上」、記事「損保大手、自動車保険不振」
8/17号:コラム「あいおい損保」、記事「損保大手6社の4月〜6月業績」
8/24号:コラム「日本興亜損保」、記事「ライフネット、アドクリとの資本提携」
8/31号:コラム「ニッセイ同和」、記事「ミニ保険会社急増」
9/7号:コラム「富士火災」、記事「あいおい、ニッセイ同和合併時期延期」