損害保険業界ノススメ

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  今日のテーマは 東京海上の海外事業戦略  です
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東京海上日動の海外事業戦略についてです。

新中期経営計画(2011年度)では「海外事業の競争戦略」は重要な位置付けになっています。
数値目標として、利益600億円を目標としており、これは2008年度142億円の実績の
約4倍となっています。次の中期経営計画は2015年なのでしょうが、1000億円程度を
見込むのでしょうか。
2011年度の国内事業の利益計画が1150億円ですから、直近の国内事業と同程度の利益
を海外事業から稼ぎ出す公算となります。


それでは、2009年度の海外事業の実績に目を向けてみます。

東京海上グループは、2009年度のグループ全体の修正利益は1654億円。この中で海外
事業は765億円の約50%と高い割合を占めました。これは、自然再がが極めて少なく、
また、08年度に買収完了したキルン社とフィラデルフィア社が大きな要因となっています。
そして、アジア市場は利益は130億円。海外事業全体の約20%でした。
(上記計画(600億円)を達成させるためには、アジア市場での成否がカギとなりそうです)
他の2メガ損保と比較しても海外事業で稼いだ利益の割合は高いのが同社の特長となっています。


次は、東京海上グループの海外の足跡についてです。

東京海上は創業1879年の翌年から米国・欧州・中国で海外保険事業を開始しています。
戦後から2000年ごろにかけて、日系企業が海外進出するにともない、保険のサポートを中心
に海外に拠点などを出店していました。そして、インドなどの新興国における元受事業を開始し
始めたのは、2000年以降となります。時代背景を踏まえて、海外への布石をしっかり打って
いるのも東京海上の特長です。なお、アジアの新興国の場合は、外資系企業の出資規制がある国
が多いため、現地のパートナー企業との提携の成否がポイントになると考えられます。

そこで、過去のパートナーシップ戦略について、東京海上グループの昨今のアジア進出における
主な足跡を確認します。


2006年度 マレーシアでタカフル事業免許を取得
2007年度 シンガポール・マレーシアの保険グループ「アジアジェネラルホールディング社」
       を買収
2008年度 上海支店を現地法人「東京海上日動火災保険有限公司」に改組
2009年度 インドで合弁会社「エーデルワイス・トウキョウ・ライフ・インシュアランス」
       設立
2010年度 広東支店開設


上記の通り、2007年度にシンガポールの保険会社を買収したことで、シンガポールとマレー
シアでの生損保事業の基盤を確立し、また、マレーシアでは、生保子会社による銀行窓販も開始
しました。特にタカフル事業は、2メガはもとより、他の外資系企業よりも先んじて手を打って
います。また、ASEAN以外に重要なのが、インドや中国における事業展開です。

スイス・リー社等の調査結果によると、インド・中国の保険市場は保険料収入ベースで、生損保
ともに2020年度までに今の3〜4倍程度に拡大すると予測されています。その潜在市場での
地位確立をめざし、東京海上はインドで生損保の両事業を展開しています。

2001年度にインドの肥料会社と合弁会社「イフコ・トキオ・ジェネラル・インシュアランス」
を設立し、インド国内で221拠点を有するにまで至りました。この会社は収入保険料でインドで
4位にまで成長しています。
また、2009年度に金融サービス会社「エーデルワイス社」と合弁で生保会社を設立し、今春の
営業開始を目指しています。この事業は開業10年間で、2500億円〜3000億円の収入
保険料を見込んでいますので、ビックビジネスとなりそうです。

一方、中国では、最近では広東支店の開設や生命人寿保険への出資(2003年度)など、他の
2メガ損保に負けず劣らずの戦略性をもって中国市場でのビジネス展開を実施しています。

新興国やインド・中国での事業展開を勘案すると、2011年度の海外利益(目標)は、多分
達成できるのではないでしょうか。


東京海上のみならず、他の損保においても、海外事業展開においては、リーマンショックから
いち早く回復し、かつ、世界経済を牽引している新興国、そしてGDP成長率、保険市場成長率
の高いアジア市場への投資が重要と考えられています。国内市場が縮小均衡である以上、他の
2メガ損保より先んじて、インド・中国・ASEANへの先行投資を行ない続けることが求められ
るのではないでしょうか。当該地域への投資活動は確実に行なっているものの、アジア進出に
おいては、「フィリピン」、「ラオス」、「カンボジア」への進出が果たせていません。
アジアでの存在感を示すためには、これらの地域にも現地法人や拠点出店などを検討する必要が
あるかもしれません。

東京海上日動は、過去、三井住友海上が買収した「アヴィヴァ社」の買収合戦で競い負けています。
この買収合戦で勝利した三井住友海上は、アジア市場で高いブランド力を確立し、優位な事業展開
を進めています。東京海上はM&A戦略の考え方として、中長期的な成長確保の観点からM&A基準
として、以下の3点を設定しています。

1.経営の健全性
2.強固なビジネスモデルの保有
3.高い成長性

これらの基準を満たす保険会社の買収工作を進めるのでしょうが、この基準は普遍的であるが故に
他の2メガや外資系保険会社も同じ考えを持っていることでしょう。三井住友海上との敗北を糧に
戦略的・積極的な先行投資は必須です。
今後も引き続き、先進国・新興国の買収合戦が激化することは目に見えていますので・・・。


東京海上は、フィラデルフィア社のビジネスモデルの米国外マーケット(カナダ、中南米)への
展開など、既存事業の多角的発展を目指しながらも、事業ポートフォリオの分散と成長性・将来性
が見込める海外市場への投資や深耕を図る必要があるのではないでしょうか。
次期中期経営計画の内容が楽しみです。


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  今日のテーマは 東京海上日動の1日自動車保険(その2)です
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東京海上日動の1日自動車保険(その2)についてです。


東京海上日動は、親や友人の自動車を運転する際に、1日あたり500円の保険料で、
必要な日数分だけ、いつでもどこからでも携帯電話で加入できる新しい自動車保険を
開発しました。今年の10月から販売します。

http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/j0201/pdf/110715.pdf

これは、損保他社にとっては、青天の霹靂(へきれき)ではないでしょうか。

自動車保険の1日単位の補償の販売やアンバンドリング(※)は、どの損害保険会社も
考えていたでしょうが、自動車保険は、各社の保険料収入の約半分を占めるため、
「主要商品のパイを減らすことになる」と考えられることから、自動車保険を細切れで
販売することには消極的であったと思われます。


 ※バンドリングとは、関連するふたつ以上の商品やサービスを組み合わせ、ひとつの
  セットとして提供する販売手法です。バンドリングの例には、パソコンとソフト
  ウェアのセット販売などがあります。家電量販店で販売されているパソコンには、
  マイクロソフトのオフィスなど、各種ソフトなどがあらかじめインストールされ
  ており、セット価格で販売されていることがあります。これがバンドリングです。
 
  これに対し、セット販売せずに、消費者のニーズに合わせて商品内容を組み合わせる
  ことができるように、機能をばらばらに分けた販売手法をアンバンドリングと呼びます。

  バンドリングを行う際のセット価格は、一般に個々の商品の合計価格よりも安く
  設定されます。消費者にとってはもちろんセット購入は割安感があり、お得に
  なります。セットで割安に提供する、このような商品提供手法をとくに「価格
  バンドリング」と呼びます。
  一方で、販売側にとっては、バンドリングを行うことによって、本来ならば売れな
  かったはずの商品を、販売価格よりは割安であっても、売ることができるという
  利点があります。ひとつの商品のみにしかなかった需要を、別の商品の需要にまで
  広げることができるのです。
  (自動車保険は、対人・対物・人身傷害がセット化されています。車両保険のみ
   加入したいが、基本となる左記の補償を買うことで車両保険を付保することが
   できるのもバンドリング戦略の一つです)
 


しかし、東京海上日動は、1日自動車保険の販売に踏み込みました。

この東京海上の英断を「逆転の競争戦略(著者:山田英夫)」の言葉を使って表現すると
次のとおりになります。

●リーダー企業は、常に先手、先手を仕掛けるべきである。
●リーダー企業は、既存製品・事業を否定するような事業を行う場合、それを既存製品・
 事業と隔離して行うべきである。
●リーダー企業は、チャレンジャー企業が力を入れてこない(力を入れられない)ような
 新しい競争要因を見つけるべきである。


今まで企業で実践されてきた競争の基本は、「相手の弱みを探し出し、それを自社の強み
によって攻撃する」というものでした。これは、戦争での戦い方を起源としており、
実践面ではこれを応用して「ランチェスターの法則」などが提唱され、多用されてきました。
国と国の戦争は、いつたん敵国を破り敵地を制覇すれば、そこで戦いは一応終了する。

しかし企業と企業の戦いは永続的であり、競合企業も当然自社の弱みを熟知しており、
時間をかけてそれを克服していく。
チャレンジャー企業が常にリーダー企業を脅かし、その座を奪い、それをまた新たな
競争業者が攻撃していく構図こそが、環境変化に対応できる企業を生み出すとされますが、
MS&ADが発足し、リーダーの地位から転落した東京海上日動は上記リーダー企業として
の戦術を実践したように思えます。


競合企業であるMS&ADやNKSJは当然、東京海上の弱みを熟知しているはずです。
東京海上は時間を掛けてそれを克服してきました。その結果として、競合社のつけ入る
隙間は徐々に小さくなっていると思われます。
(超保険の販売による顧客の囲い込みは、東京海上日動専属の代理店が他社に乗り合う
 インセンティブを減らす効果もありますので、代理店の囲い込みという意味でも有効
 です)

保険市場の成熟期では、競争者の攻撃に対してリーダー企業は極めて強固になったため、
リーダー企業のシェアは固定化してきました。個社ベースでは、東京海上日動がダントツ
シェアが一番です。このような状況でチャレンジャー企業である三井住友海上などが
従来の競争の方法をとり続けても、シェアを奪取できる可能性は低く、だからこそ、
経営統合という形で、あいおいニッセイ同和をグループの傘下におさめたのでしょう。


東京海上日動は、リーダー企業という自負を持ちながらも、企業規模的にはリーダーの
地位から転落しましたので、新たなリーダーであるMS&ADが追従できない、もしくは
追従し難い戦略をその核とする必要があります。それを実践したのが、1日自動車保険
なのではないでしょうか。

また、以前もこのメルマガでお伝えしましたが、この保険のターゲットは、親の車や友人
の車を運転するなど、運転頻度は低いが自動車保険に入っていない利用者(例えば大学生
など)だといいます。

年齢条件設定をしている親の車を一時的に運転する場合など、保険の必要性を感じながらも
金額面や簡単な手段がないために保険加入していない人をメインターゲットとしていますね。
これまで保険会社の顧客でなかったこうしたユーザーに加入してもらえる可能性が増える
という意味では、「ブルーオーシャン」戦略といえますね。


東京海上日動の戦略は、今後の損保マーケットの趨勢を占う上で、看過できないものです。
同社の戦略性をしっかり理解するためにも「逆転の競争戦略」を読むことは必須です。
経営戦略の知識をさらに深化させることができる同書の内容を参考までに少しご案内します。


本書は、このような「強み」が「弱み」に転化していく現象を、「資産の負債化」と呼び、
なぜそうした現象が起きるのか、またチャレンジャー企業はいかにしてリーダー企業の
資産を負債化させていくことができるか、を豊富な日本企業の事例研究をベースに提言
しています。

ヒト、モノ、カネ、情報と言われる経営資源に関しては、「資源が多い方が有利である」
という暗黙の前提で考えられてきました。特に、業界のリーダーの地位にある企業は、
その経営資源の優位性を活かすことによって、競争優位を構築できるというものでした。
しかし近年「持てるものの弱み」「持たざるものの強み」が目立つ事例が増えてきました。


数多くの事例研究により、以下の点が明らかにされています。

●リーダーとは、決して安泰な地位ではなく、むしろあらゆる企業から標的とされる
 リスキーなポジションである
●リーダーは、その競争優位の源泉から転落が始まる
●リーダーが追随しにくい戦略こそが、逆転を狙うチャレンジャー企業の戦略である


競争戦略とは、企業が新市場において全体的姿勢を明確にし、最大の投資リターンを
目指して競争優位な地位に経営資源を投入し、展開する方法と方向の決定と定義されて
います。また、リーダーなどの各ポジションを以下のとおり定義づけしています。

●リーダーとは、「量的経営資源にも質的資源にも優れる企業」
 ⇒一般に業界のマーケット・シェア1位を指す。
 ⇒東京海上日動

●チャレンジャーとは、「量的経営資源には優れるが、質的経営資源がリーダー企業
 に対して相対的に劣るような企業」。
 ⇒リーダーの地位を狙う立場にある企業を指す。
 ⇒三井住友海上や損保ジャパンなど

●ニッチャーとは、「質的経営資源には優れるが、量的経営資源がリーダー企業に
 対して相対的に劣るような企業」。
 ⇒リーダーのようなフルライン政策や量の拡大を狙わない企業を指す。
 ⇒AIUなど

●フォロワーとは、「量的経営資源にも質的経営資源にも恵まれない企業」
 ⇒直ぐにはリーダーの地位を狙えないような企業を指す。
 ⇒富士火災や共栄火災など


研究事例が豊富な本で、数々の気づきがありますので、続きは、ぜひ同書をご購入いただき、
理解を深めてください。東京海上日動の1日自動車保険の戦略性に関する理解をさらに
深めることができると思います。



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  今日のテーマは 東京海上の企業価値 です
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東京海上の「企業価値」についてです。

東京海上ホールディングスの企業価値について「時価総額」の観点で見てみます。


         期末株価     時価総額
2002年度末  1472円    13630億円
2003年度末  3240円    28966億円
2004年度末  3120円    26832億円
2005年度末  4660円    39308億円
2006年度末  4360円    35949億円
2007年度末  3680円    29606億円
2008年度末  2395円    19268億円
2009年度末  3633円    21183億円
2010年度末  2224円    17893億円


2011年度も東京海上ホールディングの株価は、マーケットの低調と連動し、
2000円を割っているため、時価総額は15000億円程度となっています。


過去は約4兆円企業であったわけですが、時価総額が一番高い年度と一番低い年度で、
収益性を比較しています。


2005年度末(一番高い)と2010年度末(一番低い)の比較

期末株価   4660円    ⇔ 2224円
時価総額   39308億円  ⇔ 17893億円
経常収益   33999億円  ⇔ 32866億円
当期純利益  899億円    ⇔ 719億円
修正利益   1387億円   ⇔ 720億円


上記のとおり、2ヵ年度の間において、株価と時価総額は2倍以上の開きがありますが、
修正利益を除き、経常収益(保険料収入)、当期純利益については若干の差しかありません。


また、2010年度末では、企業戦略上、超保険の販売進捗や抜本改革による企業品質向上、
海外損保の買収などの面で、他損保に比較して、相当優位性があるにもかかわらず、日経平均
の低迷に引きずられる形で、企業価値を落としています。
(東京海上ホールディングだけではなく、他損保や他業種の会社も同様に株価低迷により、
 時価総額を落としているので、当社特有の事柄ではありませんが・・・)


そこで、「時価総額」の定義について確認しています。


時価総額とは、ある上場企業の「株価」に「発行済株式数」をかけたものであり、企業価値を
評価する際の指標とされています(MBAのファイナンスで学ぶ基礎事項です)。


時価総額が大きいということは、業績だけではなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味し、
(時価総額は企業尺度や企業の実力の一面にしかすぎませんが)市場の期待値を反映した尺度の一つ
として用いられ、理論上、企業の利益や資産が大きいほど時価総額も高くなります。
つまり、有利子負債額の多寡にもよるため一概には言えませんが、時価総額が大きければ大きいほど、
その会社の規模や資金調達能力が高いことを意味し、また企業買収における買収総額の目安としても
着目される指標となっています。


他方、株価は時に過大(過小)評価される場合があり、単純には比較できないとも言われています
ので、上記のように、年度ごとの単純比較において、年度別に優劣をつけるのは少し無理があるの
かもしれません。


参考までに過去の世界の上場企業の時価総額の合計(1ドル80円で換算した場合)は・・・


2007年12月末で60兆8700億ドル(約4850兆円)
2008年12月末で32兆5500億ドル(約2520兆円)
2009年12月末で47兆7800億ドル(約3800兆円)


となっていますので、たとえば、2009年で世界における東京海上の時価総額シェアは、
0.05%程度となってしまいます・・・。



次いでとなりますが、参考までに、東京海上ホールディングの上場来最高の株価はいくらかというと。

2007年6月11日のリーマンショック前につけた「5450円」です。

ほかにも、イベントごとの株価は・・・。

ホールディングとして初上場した2002年4月2日は「2000円」。
東日本大震災直後の2011年3月14日は「2200円」。
今(2011年9月1日)は「2094円」・・・。

なんと、瞬間風速で比較すると、最高値と最低値で2.5倍以上の開きがあります。


しかし、初上場時の株価を100として指数化した場合、同社の株価は、2003年7月以降
TOPIXを上回って推移していますので、企業集団の中では優秀な部類に入るのでしょう。


今後の日本経済の復活と東京海上の株価向上に期待したいと思います。


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  今日のテーマは、東京海上日動の財布の中身です
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東京海上日動社の09年度末損益計算書を見てます。

利益に目を向けると、以下のとおり利益が出ていることが確認できます。

税引き前利益が約1,333億円
税引き後利益が約944億円(当期純利益)

この利益が生まれるまでには、保険料収入、保険料の運用収益、保険以外の
事業による収入がある一方で、支払保険金、代理店手数料、損害調査費、
資産運用にかかる費用などのお金を生み出す上で必要な経費が発生しています。

そして、法人ですので、社会に利益を還元するために法人税等を支払い、
その結果残る利益が「当期純利益」となります。

では、上記利益を別の観点から見てみます。

資産運用収益は約1,362億円です。
税引き前利益相当の金額となっていますが、この資産運用収益の主な内訳は・・・

・利息・配当金収入として  約1,084億円
・株式売却益として       約722億円
・デリバティブの利益として   約114億円

単純合計は約1,900億円ですが、積立保険料等運用益振替という科目で
▲約637億円がありますので、その他の収益(約100億円)を足した結果、
約1,362億円となります。

(参考)時価利回り
・預貯金・・・運用額約452億円に対して運用益は約21億円、利回りは約4.7%
・公社債・・・運用額約2兆6千億円に対して運用益は約360億円、利回りは約1.4%
・株式 ・・・運用額約2兆2千億円に対して運用益は約6700億円、利回りは約31%


これだけ見ると、少し乱暴な表現にはなりますが、東京海上日動社という日本を
代表する損害保険事業会社は、本業である損保事業による収入では黒字を確保できず、
副業である資産運用によって黒字を確保しているといえるのではないでしょうか。

これは、「損害保険業界ノススメ」ブログでも一般論としてお伝えしてきましたが、
決算書を具体的に見ていくと如実に表れています。

また上記ロジックを補完するために、09年度末の種目別の儲けを見てみます。

火災・・・損害率42.4%、事業費率47.6%で合計90%
海上・・・損害率66.1%、事業費率25.0%で合計91.1%
傷害・・・損害率58.6%、事業費率44.6%で合計103.2%
自保・・・損害率69.8%、事業費率33.1%で合計102.9%
自賠・・・損害率110%、事業費率23.3%で合計133.8%
賠責・・・損害率46.8%、事業費率26.9%で合計73.7%

以上の通り、傷害と自保、自賠は合計(コンバインドレシオ)が100%を超えていますので、
儲からない商品となっています。この儲からない商品群の構成比率は、全体の約70%です。
内訳は以下のとおりです。

自保・・・48.7%
自賠・・・12.2%
傷害・・・ 8.4%

残り約30%の火災や海上、新種保険等で、保険事業の赤字を埋めているのが現状です。
東京海上日動社といえども、このような台所事情ですから、他の損保も言わずもがなの状況
といえるのでしょうが、これは損保事業の構造的問題と結論付けても良いかもしれません。

そこで、この不況事業の解決策の一つが、保険料の値上げです。
したがって、昨今話題になった、なっている傷害保険料や自動車保険料の値上げについては
各社の決算状況からすると理にかなったものともいえます。

また、話しは少し脱線しますが、保険料を引き上げたとしても、1,2%が関の山ですし、
損害率が改善しない限りは収益が劇的に伸びることもありません。
それでは、どのような戦略をとればいいのか。

「儲かる商品群をたくさん売る」ことにつきます。
儲かる商品を売るためには、商品性の強化と当該商品を販売する代理店チャネルの政策強化が
必要となります。

前者で言えば、火災保険料の補償アップまたは保険料引き下げによる商品競争力の強化。
後者で言えば、銀行窓販を主流の銀行代理店や不動産チャネルの取引拡大。

こんなことも見えてきます。

一個人の財布の中身(所得状況)からも、その人の生活レベルや生活するための工夫、
そして、何を切り詰め、何に贅沢をしているのか。また、可処分所得を増やすための
生活の知恵絞りをどの程度しているのかなどが分るように、企業においても決算書を
見ていくことで、色々なことが推察できます。

ぜひ、損害保険会社の決算書の中身は毎年一回確認するようにしたいところです。


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  今日のテーマは 東京海上日動の明治安田生命との提携 です
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東京海上日動の「明治安田生命との提携」についてです。

東京海上グループは11月30日に「東京海上グループ 2011年度事業計画の進捗状況」
ということでIRを実施しています。

(動画はこちら)
http://www.net-ir.ne.jp/e-pre/87661111/wb/index.html

11年度事業計画の中で以下URLのファイルp.9で、明治安田生命との提携について
簡単に触れています。
http://ir.tokiomarinehd.com/ja/IRPresentation/2011/IndexContent/05/IndexContent/IndexLink/pdf1/FY2011%20Interim%20IR%20Presentation.pdf


明治安田生命との提携により、同社の全国約1,000拠点において、営業職員約30,000名を
通じて東京海上日動社の損保商品を販売することになります。一方、既存提携損保であった
日本興亜損保はどうなるのでしょうか。また、東京海上の狙いはどこにあるのでしょうか。

(参考 47NEWSのニュース記事からの転載です)
『明治安田、東京海上と提携 営業職員が損保商品販売』>

 明治安田生命保険は24日、東京海上日動火災保険と損害保険商品の販売で提携すると
 発表した。東京海上から自動車保険など保険商品の供給を受け、2011年10月を
 めどに営業職員を通じて全国で販売を始める。

 明治安田はすでに日本興亜損害保険の商品を取り扱っており、同社商品の販売は継続。
 東京海上も新たに加えて顧客に幅広い損保商品を提供し、生保の契約者数の増加や維持
 にもつなげたい考えだ。今後、明治安田が東京海上に生保商品を供給することも検討する。
 明治安田が販売を始めるのは、東京海上の個人向けの自動車保険と傷害保険、火災保険。
 東京海上は明治安田の約3万人の営業職員を販売網に加えることで、販売体制を強化する。



日本興亜保険グループは、明治安田生命に対して「そんぽ24自動車保険」の商品提供を
行っています。また、平成16年1月からの損保業務提携により、損害保険商品の取扱いを
開始し、営業職員等約3万名の損保資格者を通じて販売を行っています。

個人のお客様を中心に、当社の主力商品である自動車保険「クルマックス」やすまいの
総合保険「フルハウス」、くらしの安心保険「守まもっ太郎」(明治安田生命専用商品)
などが販売されており、販売提携開始1年で取扱件数は約45万件となる実績もあります。

それ以降も、明治安田生命での損害保険販売力向上の為の支援等を実施し、両者で連携を
とりながらお客様満足度の向上を図るとともに、介護関連分野におけるサービスの提供も
共同で行っています。

こんな関係であった明治安田生命と日本興亜損保の間に、東京海上日動社が割ってはいる
のですから、日本興亜へのハレーションしかり、東京海上日動社は、相当な対価を明治
安田生命に対して約束しているのではないでしょうか。


他の事例を見てみると、

2009年10月に住友生命と三井住友海上が提携しました。
10月1日に合併したあいおいニッセイ同和損害保険は引き続き日本生命との提携関係を
堅持し、損害保険ジャパンは第一生命と提携しています。生保は契約内容確認活動で営業
職員による顧客訪問活動を強化しているため、顧客の新たなニーズの掘り起こしに対する
チャンスが多いというのが、生保チャネルを高く評価している理由だといわれています。


それでは、この生損保の保険販売をマーケティング上、なんと呼んでいるでしょうか。


マーケティング用語に「アップセル」と「クロスセル」という言葉があります。
「アップセル」とは既存顧客に「より上位のもの」を購入してもらうこと、「クロスセル」は
既存顧客に「別な商品」も購入してもらうことを意味します。これらは購買履歴データベース
を活用したCRM(Customer Relationship Management)の基本的な考え方です。

損保という小額商品の加入者に、生命保険を販売するのは「アップセル」の代表的な例です。
顧客が最初に購入した傷害保険などの損害保険でリレーションを保ちつつ、より高額な生保
購入を勧めていく、という手法です。


アップセルを行なうことにより、顧客数を増やすことなく総売上額を増やすことができます。
新規顧客を獲得するのはコストが高くなりがちであるため、顧客あたりの売上単価を向上する
ことは効率の良い売上向上策となりますので、特約付帯などを推し進める保険会社の狙いは
ここにあります。


そして、アップセルで重要なのは顧客の納得と満足であり、その場限りの利益を追求して強引
な販売をすれば、顧客は「高いものを買わされた」と感じて、結果的には離れていってしまい
ますので、最終的に顧客に納得・満足してもらえる提案を行うことで、顧客との長期的な関係
を形成し、「顧客生涯価値」の最大化を図るようにすることが大切です。
(生保の営業職員の強引な営業スタイルが敬遠されるのは、ここに由来しているのでしょう)


クロスセル(Cross Sell)とは、ある商品の購入者または購入希望者に対して、その商品に関連
する別の商品、あるいは組み合わせ商品などを推奨することで、顧客当たり購買品目数の向上
を目指す販売アプローチを指します。生損保の商品を販売する場合は、上述した「アップセル」
との区別が難しいですが、販売量を増やす手法としてこれらの2つの手法が謳われています。


クロスセルについては、保険販売から離れて、身近な例として、マクドナルドなどを取り上げ
て考えてみます。マクドナルドでハンバーガーを頼むとポテト等のサイドメニューを勧められ
ることなどが挙げられるます。


また、クロスセルの成功例は、オンラインショッピングサイト「アマゾン」が挙げられます。
オンライン書店としてスタートした同社は、顧客の希望する作者やシリーズの新作が発売される
と個人宛にメールで「連絡」します。同時に購買履歴から趣味志向を把握し、同じジャンルや
その顧客が好みそうなジャンルの新作が出れば、顧客にそれらを「レコメンデーション(推薦)」
して購買を促進(クロスセル)しています。商品ページ内に「この商品を購入された方は下記
の商品も購入しています」と関連商品を紹介したり、商品購入後のサンキューメールにオスス
メ商品を紹介する等のクロスセルを誘導する施策がその一例です。

書籍という分野は積極的な推奨活動で興味を喚起できればいくらでも購入につながる可能性が
あると言われていますが、この点で同じCRMでも自動車や生命保険のように長期的で高額商品
分野に比べ短期的に収益を上げることができます。


一般にクロスセルを実現するためには、顧客の志好性やライフスタイル・購買履歴等の情報と、
販売員の商品知識定着が必要となるといわれ、また、データ分析により商品やサービスに対する
顧客群はどのような顧客群で、どの程度のボリューム存在しているのかを理解することが可能
となり、より効果的に施策を行うことができます。保険会社や保険代理店がこのような観点から
データベースマーケティングを行なっているという話は余り聞きませんが、停滞基調にある保険
市場において、永続的な成長を実現するには、この手の手法が必要になると考えています。


また、良い機会なので、「顧客生涯価値」についても言及します。


顧客生涯価値は、「LTV」とも言われますが、「lifetime value」の略称です。
1人(1社)の顧客が取り引きを始めてから終わりまでの期間(顧客ライフサイクル)を通じて、
その顧客が企業やブランドにもたらす損益を累計して算出したマーケティングの成果指標のこと
を指します。

計算式は、「年間取引額×収益率×取引継続年数」が基本となります。
保険においては、「年間の保険料×損害率×継続年数」という計算式が基本になるのでしょうか。

また、小売やメーカーなどでは、固定客・上位客を特定するために「購買頻度」や「1回当たり
取引金額」「ブランド指名率」などを考慮に入れたり、顧客ライフサイクルが超長期であること
を想定して現在価値に換算するといった操作をすることもあります。


この指標が注目される背景には、顧客を新規に獲得するには既存顧客維持の5倍のコストが必要
だという定説があります。新規で自動車保険に勧誘するコストは、継続で自動車保険を購入して
もらうためにかけるコストの5倍かかるというものです。


利益最大化を考えた場合、既存顧客(特に固定客・リピーター・得意先など)からの売上を重視
する方が効率的であり、1人1人(1社1社)の顧客シェアを追求すべきだという考えから、それを
計測する指標として考案されたのがLTVになります。

既存顧客からの売上や利益を増加させるには、別の商品を売り込む、購買頻度を増やす、顧客コ
ストの削減を通じて利幅を大きくするなどの方法が考えられますが、顧客生涯価値に基づく経営
戦略では、一時的な売上増よりも顧客との長期的な関係、すなわち、将来を重視することが多い
のですが、最近の保険会社は「損害率低下」に血眼になっていますから将来を展望した引受が
できていない損害保険会社も多いのではないでしょうか。

「顧客維持が重要だ」といっても、顧客維持活動にもコストが掛かるため、安易な安売り
(保険料のビット)は利益額を減じることになリ、顧客生涯価値の最大化を妨げています。

そこで「顧客獲得コスト」と「顧客獲得率・離反率」、「顧客維持コスト」と「顧客維持率」の
バランスを注意深く分析しながら、マーケティング活動をコントロールすることが保険会社や
保険代理店に求められているのですが、その点に気付いている方がどの程度いるのでしょうか。

少し難しい話になりましたが、明日の代理店経営、保険会社の事業戦略を考える上では、非常に
重要な概念です。

また、東京海上日動が明治安田生命に約束した対価は、アップセル、クロスセルによる損保商品
からの手数料アップではないでしょうか。東京海上日動ならではなの科学的なマーケティング力
を駆使して、明治安田生命に大きな手ごたえを約束するとともに、自社商品の販売実績アップに
より国内事業の基盤を安定化させることを指向しているのではないでしょうか。


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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
多忙を極めて新聞・雑誌等を読む時間のない方にオススメします。

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丸紅が減損処理で、当期利益計画を半減させました。
住友商事のシェールガス事業見立て誤りによる損失処理に次ぐ、
総合商社ショックです。


米国事業には、東京海上ホールディングも積極投資しています。
また、第一生命も同様です。

円安による、一時的な利益増大効果があるものの、地政学的
リスクなどは潜在化しています。

東京海上ホールディングの好決算を下支えしているのは、
海外事業です。この海外事業がこけ始めたら、いくら東京海上
といえども、苦しい状況に陥るのではないでしょうか。

海外事業投資の失敗の恐怖、いつ襲いかかるかわかりません。









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三井物産の社長交代劇は、劇的でした。
日本を代表する企業のトップに、取締役でもない執行役員を、
32人抜きで抜擢する人事に、驚きを隠せませんでした。


てっきり、日経新聞の一面(たぶん、端)に乗るのかと思いきや、
イスラム国の殺人予告に、一面トップを取られ、そのあおり?で
一面には掲載されず。。。
(不謹慎ですが、こんな印象を持ちました)

損保会社は、以前は数百万程度のM&Aでも、一面トップを
飾っていたのに、今では、数千億円の案件でないと
一面は飾れません。

M&A案件のインフレにより、ちょっとやそっとの案件では
一面を飾れない時代に突入したのだと思います。


一面記事を飾るニュースリリースをしても、外部要因や、
そもそもの記事としての価値など、様々な理由で、
記事としての位置づけは相対評価されていくのですね。


三井物産の社長交代記事に、そんなことを思ってしまいました。







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イスラム国からの、日本人二名の殺害予告はショッキングな事件です。

宗教問題から発展したイスラム国の問題は、対岸の火事ではなく、
中立的な立場である日本にも火の粉がかかりました。

フリージャーナリストお二人の無事を祈るばかりです。


ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の神は、
同じ「アブラハム・イサク・ヤコブの神」であり、
その唯一神をどう受け取っているかが三宗教の違い
と言われています。

歴史的に始めに成立したユダヤ教から、キリスト教、
イスラム教が生まれていますが、キリスト教とイスラム教は、
それぞれの神観が発展的に解釈されているので、 宗教性、
聖典とされる文書や解釈の仕方も異なっています。


観点、解釈の違いにより、対立が生まれるのは残念なこと
です。


ちなみに、損害保険会社は、話が脱線しますが、
東京海上は、グループ収入保険料で、一位といい、
損保ジャパン日本興亜は、国内単体損保で収入保険料が一位といい、
MS&ADは、一時期、筆頭2社の合算収入保険料で、国内一位といい、

各々が異なった観点から、自社を評価し、自己を持ち上げています。

宗教問題からすれば、些末な話ではありますが、アプローチの違い
による評価の多面性は、こんなところにも存在するのですね。







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日本企業が好業績を背景に、目標とするROEの引上げを
しています。

欧米は、20〜30%のROEのところ、日本企業の場合、
10%に満たないのが現状です。

日本損害保険会社の場合、各社7%を標榜しています。
この先10%以上を目指していくことになると思います。

損害保険は、収支相当の原則があります。

もうけすぎは、保険料設定に問題がある(もうけすぎている)
という風評を生むかもしれません。

他方、現在、日本の損保会社の株主は、40%以上が
外国人投資家です。

直接日本で損害保険を購入している当事者ではないことから
保険料が高いことへの不満はなく、投資先である損保会社に
儲かってもらいたいという要望のみあるだけです。


また、数十パーセントは、大企業などとの株式の持ち合い
ですから、損保会社が儲けることへの批判はでません。

株主は、純粋に投資の参考指標である、ROE等に興味が
あるため、損保の経営陣も、その指標の上昇を責務として
経営に携わります。


この結果、顧客不在の経営に陥るのかもしれません。

ステイクホルダーは、契約者、保険代理店、投資家、従業員
等様々です。


どのように優先順位をつけていくかが、経営のかじ取りには
重要です。営利企業として、引き続き高いROEを求めなくて
ないけない義務と、契約者に対し、保険料引き下げ・サービ
ス向上を誓わなくてはいけない責任、二つ両立するための
かじ取りは、とても難しいのではないでしょうか。



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次世代型自動車・・・。

運転が苦手でも自由に好きなところに行けるようになったり、
飲酒運転による事故が減る可能性があるなど、メディアでは
期待とともに取り上げられています。

これまでは自動車産業とは無縁だったインターネット広告企業
のグーグルが、自動運転車の開発に乗り出すといった話題も
増えています。

グーグル以外にも、新興の電気自動車メーカーであるテスラ・
モーターズも、自動運転に積極的に取り組んでいます。

これらの企業は、トヨタをはじめとする自動車メーカーの敵に
なるわけですが、損害保険会社にとっても脅威な存在になる
のではないでしょうか。

自動運転により、交通事故や、自損事故が激減した場合、
参考純率等が下がり、自動車保険料の低下につながります。


交通事故は、保険会社がいることで、様々な補償が存在し
ますが、周囲の人が交通事故により被った時間的コスト
(交通渋滞)までは補償できていません。

交通事故が減ることにより、保険会社の保険料収入は
下がりますが、一方で社会コストが下がることは、経済・
社会にとって歓迎すべきことです。


自動車産業は、異業種格闘技の様相がありますが、
ぜひ、人類にとって、プラスに働く自動車の開発に努めて
いただきたいものです。

また、損害保険会社は、近未来を予想し、自動車保険に
かわるビジネスを模索する必要があります。





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