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「損保業界」と「発展途上国」を結ぶ会の事務局です。

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  今日のテーマは 東京海上日動の事業継続計画 です
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東京海上日動の事業継続計画についてです。


最近、自然災害や事故、感染症、インフラ障害、システム障害等をはじめとする様々な
事態によりビジネスが中断、休止することは、企業・組織にとって極めて大きな問題に
なるという認識が高まりつつあります。

サプライチェーンや情報サービスの高度化、グローバル化等に伴い、事業の中断の影響
が広範囲かつ迅速に拡大するケースも増えており、事業中断のリスクはこれまで以上に
経営上の大きな課題になってきています。

事業中断が発生した場合、事後の対応の良し悪しが当該企業に対する評価に大きな影響を
与える可能性があり、対応の失敗は競合他社への顧客の流出やマーケットシェアの低下を
招く可能性があります。


一方、顧客や社会からの期待に的確に応えることができれば、企業価値の向上やステーク
ホルダーからの信頼の獲得につながります。そこで、事業中断に備える事前の対策や万が
一の事態が発生した場合の事後の対応等を具体化し、事業の継続や中断した事業の早期
復旧を確実に行うための計画が必要です。


東京海上日動においては、上記のような有事が発生した場合に備えて、地震、台風等の
自然災害が発生した場合に被災地はもちろん被災地以外でも、保険事故の受付、保険金
・満期返れい金等のお支払い、保険契約締結等、損害保険会社としての重要業務を継続
する社会的使命を担っていることから「災害に関する事業継続計画における基本方針」
を定めています。



その方針とは、「災害発生時における社員の行動原則」と「事業継続に対する基本方針」です。


●災害発生時における社員の行動原則
 災害発生時の社員の行動について、優先順位を次の通りとします。
 ・生命の安全確保
 ・地域社会の安全確保への協力
 ・重要業務の継続(事業継続)
 「事業継続」に対する行動に先駆け、「生命の安全確保」や「地域社会の安全確保への協力」を
  優先的に行うことを社員の行動原則としています。


●事業継続に対する基本方針
 災害発生時においては、以下3つの業務を重要業務とし、リソース(要員、資金ほか)を必要に
 応じて振り替え、これらの重要業務の継続を最優先します。
 ・保険事故受付業務
 ・保険金、満期返れい金等の支払い業務
 ・保険契約締結業務


そして、この2つを踏まえ、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しています。
東日本大震災をきっかけに、金融機関の危機管理に対する態勢整備は、市場や当局、そして
消費者から高い注目を集めることになりましたが、東京海上日動は2007年12月に策定し、ここ
最近、同社のHPで開示しました。


(詳細はこちらでご確認ください)
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/pdf2010/saigai_BCP.pdf



欧米の企業では、早くから不測の事態に対する備え(コンティンジェンシープラン)、災害時
復旧計画などの枠組みでBCPの策定が行われきました。そして、BCPが国際的にも広く注目される
ようになってきたのは、9・11同時テロ事件以降であるといえます。
この事件では、ニューヨークの世界貿易センタービルに旅客機が突入し、数多くの企業が被災
しましたが、被害にあった企業の多くがバックアップセンターを備えていたため、事業継続に
成功したことが大きな話題になりました。


日本では、この事件を契機としてBCPに関する検討が進められ、2005年8月に中央防災会議から
「事業継続ガイドライン」が公表され、2006年2月には中小企業庁から中小企業の経営者が
過度な負担なく自社BCPを自力で策定運用できるようにするための、「中小企業BCP策定運用指針」
が公表されました。現在、BCPの策定は企業の社会的責任(CSR)として位置づけられています。

BCPの説明を割愛していましたが、正式名称は以下のとおりです。


「事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)」



BCPとは自然災害やテロなどの不測の事態において、企業の事業継続をはかるための方針や手続き
を示した計画(文書)になります。上記URLのBCPは要約版ですので、概略のみしか分りませんが
詳細版については、


また、情報開示はされていませんが、同社はBCMも策定しているはずです。
「事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)」は自然災害や不測の事態
による様々なリスクに対して迅速かつ効果的に対処し、事業活動の継続性を確保するための
戦略的な運営管理手法を指します。具体的にいえば、BCMはBCPを策定するとともに、BCPの実行に
必要な準備・資源の導入などについて、PDCA(Plan、Do、Check、Act)のサイクルで見直し、
管理する仕組みを意味します。


三井住友海上、損保ジャパン、あいおいニッセイ同和、日本興亜など、大手損保会社のホーム
ページをくまなく探してみましたが、BCPを社外に開示しているのは東京海上日動社だけのよう
です。


大手損保会社も東京海上日動社同様、有事の時の行動原則を明確に定め、またBCPも策定している
と思われますが、消費者、投資家、契約者などの関係者に対して安心感を与え、信頼・信用を
醸成するためにも、東京海上日動を見習い、BCP等の概要を情報開示していくべきだと考えます。


些細なことかもしれませんが、東京海上日動のステイクホルダーに対する「真摯な姿勢」を
見ることができました。


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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
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  今日のテーマは 東京海上の「SRI評価」 です
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東京海上のSRI評価についてです。


東京海上ホールディングスは、ESG情報(※)について透明性ある情報開示に努め、
多くのグローバル・SRI(※)インデックスから評価を受けているのはご存知でしょうか。


(※)ESGとは、“Environment(環境)”“Social(社会)”“Governance(ガバナンス)”
   の頭文字。近年、このESG情報が企業価値の評価には欠かせない、という考え方
   が金融機関の間でで徐々に広まりつつあります。
   2006年に国連環境計画・金融イニシアティブが発表した「責任投資原則」。
   この中で、「ESG(環境・社会・ガバナンス)側面を投資要件として組み入れる
   こと」が金融機関に要請されています。要請の背景には、投資先企業のESG側面
   は業績、すなわち資金の運用パフォーマンスに影響し、資金受託者としての
   責任を負っている金融機関は、投資先の分析や投資意思の決定にあたってESG
   側面を考慮すべきである、という考え方があります。

(※)SRIとは、Socially Responsible Investmentの略称で、日本語では「社会的
   責任投資」と呼ばれています。




近年、社会の持続可能性の観点から、企業のESGリスクや企業倫理を評価するSRI
(Socially Responsible Investment:社会的責任投資)が注目されています。
2013年3月末時点で、東京海上ホールディングスは、下記S国内公募SRIファンドに
おいて組み入れられています。


<ファンド名称>          <運用会社>
SRI・ジャパン・オープン     三井住友トラスト・アセットマネジメント
日本株式SRIファンド       三井住友トラスト・アセットマネジメント
三菱UFJ SRIファンド       三菱UFJ投信
ダイワ・エコ・ファンド      大和投資信託
世界6資産バランスファンド    大和投資信託
フコク SRIファンド        しんきんアセットマネジメント投信
損保ジャパン SRIオープン    損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント
ダイワSRIファンド        大和投資信託



注目したいのは、ライバル会社である三井住友海上や損保ジャパンの運用会社が
同社の株式をファンドに組み込んでいる点です。損保という業態では競い合って
いるものの、社会的意義深いファンド運営においては、東京海上ホールディング
の社会的責任履行の実績を評価し、公正におこなっていることが確認できます。



日本では社会的責任投資(SRI)の規模は大きくありませんが、SRIに組み込まれる
ことはその企業のCSRに運用機関が「お墨付き」を与えていると捉えられる傾向が
あるため、CSRの効果を数値化するには至らなくとも、SRIファンドに組み込まれる
ことが、CSRの達成度合を株主に説明する手段となるのではないでしょうか。
(統計的にCSRを達成した企業の業績は高いパフォーマンスを示されている例も
 多く、社会的責任投資(SRI)の販売戦略の背景にもなっているという学説が
 あります)


その他のメリットとしては、株主や投資家においては、当該企業の株を購入したり、
当該企業が組み込まれている投資信託(エコファンド、SRIファンド)を購入する
可能性があります。また、金融機関では、環境リスクが小さいと判断し、貸付金利
や保険料を優遇する可能性があります。

行政においては、当該企業が資金調達や施設整備をおこなう際に何らかの優遇・
支援策を実施する事例もあるようです。ほかにも地域住民では、企業活動に対する
理解が深まり、企業にとっては、事業リスクの軽減につながるというメリットにも
つながるのではないでしょうか。

代理店などの取引先からも、率先的な環境配慮活動を実施していることが同業他社
との差別化要因として認識され、企業にとっては、事業機会の創出につながる可能
性がでてくるのではないでしょうか。

より直接的には、消費者が、当該企業からの製品やサービスの購入を拡大する可能性
も高まる。つまり、東京海上ホールディングの場合、さらに国内における市場シェア
を高めることにつながるということです。


日本の生損の保険会社の中で、CSR経営が最も進んでいる東京海上には、さらに高み
を目指してもらい、業界のロールモデルになってもらいたいものです。



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  今日のテーマは 東京海上の「海外人材採用ツール」 です
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東京海上のグローバル・リクルートサイトについてです。


東京海上ホールディングスはGRSは、グループベースでの採用機能向上を目的とした
グローバル・リクルートサイト(以下「GRS」)を開設しています。


海外拠点におけるローカル社員の採用強化を目的とした東京海上グループの採用情報
ポータルサイトということです。各海外拠点では従来から独自の採用活動を行って
いたようですが、GRS上で東京海上グループの採用関連情報を公開することで、企業
ブランドの認知向上を図り、より多くの応募者を確保し、グローバル人材の採用活動
を強化していくことが狙いのようです。


GRSで展開したコンテンツは、以下の3つです。


1.Tokio Marine Group (東京海上グループ概要)

2.HR Initiatives (人事・採用方針)

3.Global Opportunity (海外グループ会社(31社)の採用情報サイトへのリンク)


今後、部門・職種・社員の紹介、研修体系、地域毎の応募システム等のコンテンツを
展開していくそうです。とても楽しみです。


サイトは以下です。

http://www.tokiomarinehd.com/en/careers/index.html


すべて英語なので、読み込むには少し時間がかかりますが、日本の保険会社が
海外に向けて英語で情報を発信しているのは東京海上ぐらいではないでしょうか。

日立グループなどの大企業も人事異動をグローバルベースで行うこととしていますが、
グローバル企業になるためには、名実ともに、特に、人材の活用をグローバルベース
で行う必要があります。


同サイトに掲載されている人材採用戦略を転載します。


We believe that our people are the most important contributor to our company's success.

We aim to attract and retain the best talent in every aspect of our business.

We value diversity and inclusion as we strive for global excellence, and we work hard

to create a business environment where our people can achieve their full potential.

We have a transparent relationship with our people. For those who have both a passion

and a challenging spirit, we encourage career development and personal growth.


意訳すると、こんな感じでしょうか。


「人材が会社の成功にとってもっとも大切なもの。
 東京海上グループは、すべてのビジネスシーンにおいて、最大の能力を引き出す
 ことに価値観をおいている。
 
 世界で優れた企業として認められるために、社員一人ひとりの能力の最大化を
 図るための仕事環境を作り出すために、ダイバシティー(価値観の多様性)に
 価値を見出しています。

 東京海上グループは、社員の情熱と能力を持ち合わせる社員のために、キャリア
 デザインを支援し、透明性のある関係構築に努めています。」


今後、日本の企業がより一層グローバル化していくにつれて、「グローバル人材」の育成
が必須となります。俗にいう「グローバル人材」の定義とはそもそも何でしょうか。

「グローバルに活躍できるか否か」が日本人・外国人を問わずに二極化しつつあるのが現状
ですが、「グローバル人材」の定義、そして対象とは何でしょうか。

「グローバル人材」「グローバル化に対応できる人」とよく耳にしますが、実は多くの企業が
「グローバル人材」をそれぞれ異なった意味でとらえているような気がします。そのため、
まずは自社にとって「グローバル人材」がどこに位置するか、きちんと把握しておく必要が
あります。

一説によると、「グローバル人材」の対象としては、以下の6種類に分類できるそうです。

1.日本人社員のグローバル化
2.外国人留学生などの海外人材
3.受け入れ出向社員(インパトリエット、逆出向)
4.海外赴任者(エクスパトリエット)
5.現地社員
6.現地社員(第三国で活用)


このように、企業によってそれぞれ異なる「グローバル人材」の定義であすが、文部科学省と
経済産業省が共同で事務局を務める「産学人材育成パートナーシップ グローバル人材育成委員会」
の報告書では、以下のように定義されていました。


「グローバル化が進展している世界の中で、主体的に物事を考え、
 多様なバックグラウンドをもつ同僚、取引先、顧客等に自分の考えを
 分かりやすく伝え、文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する
 価値観や特性の差異を乗り越えて、相手の立場に立って互いを理解し、
 更にはそうした差異からそれぞれの強みを引き出して活用し、相乗効果
 を生み出して、新しい価値を生み出すことができる人材」



やや冗長な向きもありますが、グローバル人材に対する必要要件を網羅的に記述すると、
こうなるのでしょう。


言葉の定義も重要です。他社がやっていないことをやることも大切です。今後の戦略を下支え
する社員の育成も重要です。目的と手段を明確に分け、手段が目的化しないよう、目指すべき
グローバル企業像に向かって、世界を代表する企業体になってもらいたいものです。
今後の東京海上HDの動向に期待しています。

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  今日のテーマは 東京海上日動の「商品開発力」です
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東京海上日動の「商品開発力」についてです。


東京海上日動は、自動車保険のTAP(人身傷害、等級プロテクト)、超保険、
ちょいのり保険など、画期的な新商品をリリースしてきました。

超保険やちょういのり保険は、商品インフラに莫大な投資がかかるため、他社
は追随できていませんが、常に他社よりも先を行っています。


これは東京海上日動の企画力やアイディア力などが原動力になっていると思わ
れます。


今回は、このアイディア力について説明します。


アイディア力を評価する際の基本コンセプトは、
「顧客ニーズへの柔軟な対応がなされているか」です。

アイディア力を評価する機能を分解すると、『検討プロセス』『部門連携』
『情報活用』『知恵・ノウハウの蓄積・活用』という4つのマネジメントの仕組み
が確立できているかです。


それぞれの評価内容について説明します。



『検討プロセス』:

顧客ニーズへの柔軟な対応を最も具体化したものが商品づくりです。
顧客ニーズを活かし開発、そしてコンセプト化→商品化→市場導入→ヒット商品化
orロングセラー化など検討プロセスが重要です。

事業の立ち上げ段階では、個人の力量に頼った開発が行われることが多いようですが、
事業の成長とともに、個人の開発力でなく組織としての開発力を育成することが求
められます。その第一歩が、検討プロセスを明確に決めることです。

しかし、プロセスが曖昧で、プロセス毎のGo,Stopが曖昧なまま検討されるケースが
よくあるといわれています。

開発テーマ検討段階から市場参入後の検証段階まで、商品づくりに限定せず、
マーケットへの浸透を想定したプロセスを描き、プロセス毎で検討すべき内容や
タイミングを決めておくことが重要です。また、検討プロセス毎に事前に準備
すべき情報(インプット)と結論(アウトプット)、どういう基準で判断するのかを
明確にしておくことも必要です。

また、検討プロセスが望ましい形で進んでいるか検証する評価指標を決めておくこと
により、顧客や代理店ニーズへの柔軟な対応がどの程度図られているかを確認できます。



『部門連携』:

商品づくりの検討プロセスが明確になっても、一部の部門だけで検討され、複数部門
が関わっていても部門間の意思疎通ができていないと組織としてのアイデア力は
高まりません。

市場情報が関係部門間で共有されていない、関連部門間のキャッチボールがうまく
できていないなど、部門連携に関わる問題には事欠きません。そのような状況を
打破するため行うべきことは、検討プロセスを機能させるため、部門連携の目的・
目標・成果を明確にし、各部門 の認識を一致させることです。

その上で、各部門の役割、責任を明確にする必要があります。
さらに、部門毎の役割、責任を発揮させるには、十分な権限、裁量を与えることです。
このような点を曖昧にしておくと「論じて決せず」検討になってしまいます。

以上の点を組織的なルールとして設定すると同時に、実践レベルを検証することです。
部門により実践度がばらついていないか、その場合、どこに要因があるのかをモニタ
リングしながら、習慣化するレベルまで昇華できると、その組織は強くなるといわれ
ています。そのためにも、経営陣の関わりが重要なサポートになります。


『情報活用』:

組織的にアイデア力を強化するため、どのような情報を集め、どう活用すればよいか。
顧客ニーズに柔軟に対応するため部門連携により検討プロセスを明確にし、良い成果
をだすため、関係者のアイデア発想に拡がりをもたせる刺激を与える場づくりが必要
です。

例えば、商品研究、料率検証、企画、営業といった部門スタッフが集まって検討を
行うベースとなる情報がそれぞれの部門の日々の仕事からの発想に偏っていては
いいアイデアは浮かびません。

やはり、自社の顧客と直接接点を持つことにより、発想を拡げることが必要です。
企業によっては、「全ての役員・従業員は月の時間の15%−20%は直接顧客と接点
を持つこと」など顧客との接点活動を義務づけている会社もあるようです。


ですが、保険業界のように、競争の激しい市場で勝ち残っていくためには、自社の
顧客との接点だけでは完全ではありません。

競合他社や自社に関わりのない顧客に近いところでビジネスをしている代理店との
接点を持つ、関係性を強めることも重要です。

また、官公庁、他業界や大学、調査機関など外部機関との接触もアイデア発想の
拡がりをもたせる上で、色々な刺激を得られると思います。


このような活動を通じ得られた情報が個人レベルの活用に終わっているようでは、
『?』です。ヒット商品づくりプロセスの中で活用されるよう 制度化することが
重要だといわれています。それにより、はじめて、組織としてのアイデア力向上
が図られるそうです。



『知恵・ノウハウの蓄積・活用』:

アイデア力向上の最後の要素は、色々な取組みを通じ経験した事例を活用しやすい
ように残すことです。顧客ニーズに柔軟対応するため検討プロセスで得られた教訓
をデータベースにしてもそれが活かされなければ宝の持ち腐れです。

また、教訓が単なる報告書となっているのでは、役に立ちません。
なぜ上手くいったのか(いかなかったのか)、を他の人が見て利用できるように
まとめておかないと組織として『知識化』にはなりません。多くの取組み事例をみると、
結果と対策だけが書かれ、どういう経過でどのようなアクションを取った(取らなかった)
のかが欠落しています。

そのため、なぜこのような結果になったのかの(原因)を推測できず、本来、
どういうアクションを取るべきかを検討できないのです。

その後のヒット商品づくりのプロセスや部門連携での活用しやすさを考え、
テーマや事象等により検索しやすく分類管理することも重要です。



以上、アイディア力を強化し、またそれを企画、商品化に移す「ヒットの構造」に
ついて説明しましたが、これと似たようなプロセスや機能を持ち合わせているのが
東京海上日動なのではないでしょうか。

今後、どのような新商品が開発されるか楽しみです。


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  今日のテーマは 東京海上の「リスクベース経営」です
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東京海上の「リスクベース経営」についてです。


東京海上グループでは2008年から、資本とリスクのバランスを適切にコントロール
することで収益を向上させる「リスクベース経営」に取り組んでいます。


同社HPの中で、「主要課題」についての言及がありますが、
 
ー益額の拡大
各事業での持続的な収益成長を目指します。特に、グループの中核事業である
 国内損害保険事業において、コンバインドレシオ※の改善を図ります。
 国内生命保険事業や海外保険事業においては、引き続き、持続的成長と収益拡大
 を図ります。また、グループ総合力、シナジー発揮による国内外での収益成長
 実現に向けた取り組みについても、引き続き、積極的に展開していきます。

 ※コンバインドレシオは、保険料を分母、保険金+経費を分子としてパーセン
  テージで表示する損害保険会社の収益指標です。100%は収支均衡を示し、
  100%を下回るほど保険引受面での収益性が高いことを示します。


∋駛楔率の向上
各事業の収益拡大や政策株式の削減継続等によって創出された資本・資金を
 成長分野への再投資や株主還元に振り向けること等により、グループ全体の
 資本効率の向上を図っていきます。
同時に、前中期経営計画において、グループ経営の基本的な考え方として導入し、
 発展させてきたリスクベース経営(ERM)を定着させ、「持続的収益成長」、
 「ROE向上」、「財務の健全性確保」の3つを同時にバランスよく達成すること
 を目指します。


後者の課題の中で、「リスクベース経営(ERM)を定着させ・・・」というくだりが
あります。


このリスクベース経営とは、“リスク”を基軸に意思決定を行うというプロセスを
あらゆる局面に組み込むことで、財務の健全性を維持しつつ収益性を向上し、企業
価値の拡大を図る経営手法、というものです。


英語では、ERM(Enterprise Risk Management)といいますが、直訳すれば企業リスク
管理となります。
現段階で統一された訳語はなく、一般的な定義としては、単にリスクを軽減するため
の取り組みだけに留まらず、リスクを定性/定量の両面から把握し、得られたリスク
情報を有効に活用して、会社全体のリスク/利益/資本を適切にコントロールしながら
意思決定を行うことで、企業価値の最大化を目指す経営管理手法ということになります。


同グループのこうした取り組みを支えているのが、保険負債の時価評価を行うため
のデータベースです。その構築の狙いと実際の取り組みについて、東京海上HDの
リスク管理部 次長の中原新氏が次のように語っていました。

Analytics 2013 - SAS FORUM JAPAN」(SAS Institute Japan主催)における中原氏
のコメントは以下「」内です。



「ここでいうリスクとは、“将来の不確実性”のことだ。具体的には、事業活動を
行った際に期待される収益と、為替変動や市場環境の変化といった不確実な事象に
よって発生した損失との差を、定量的に表わしたものだといえる。」


保険会社にとってのリスクは大きく2つあります。


1つめがコアリスクで、これは利益の源泉となるリスク。リスクと利益のバランス、
さらにはリスクが顕在化した時に会社が倒産しないように負債および資本とのバランス
を睨みながら、適切にリスクをコントロールしていくことが求められる領域です。


「コアリスクは、そのリスクを積極的に取ることで、利益の獲得を狙えるもの。
いわば保険会社にとっての本業の部分で、このリスクを回避していたのでは我々の
ビジネスそのものが成立しない。」


そしてもう1つが付随リスクで、こちらはコアリスクを取ることに付随して発生する
リスクをさします。言い換えれば、事業活動に伴って生じるリスクであり、事務処理上
のミスやシステムトラブル、あるいは事故や災害、犯罪などが相当します。


「付随リスクは適切にコントロールして、極力生じさせないことを目指すべきもの。」


このコアリスクと付随リスクに対するリスク管理がまさに保険会社にとってのERMであり、
同グループの目指したリスクベース経営そのものです。 IFRSやソルベンシー規制も、
リスクベースの考え方に移行しつつあります。

同社のこうした取り組みと歩調を合わせるかのように、現在ではIFRS(国際財務報告基準)
や、保険会社が抱えるリスクに対する資本の比率を一定水準以上に保つための監督上の
規制であるソルベンシー規制においても、リスクベースの考え方が徐々に導入されつつ
あるとのことです。



まずIFRSでは、バランスシート上の資産/負債を時価で評価することを重要視し、資産と
負債の時価増減を損益として把握することを要求しています。


またソルベンシー規制では保険会社のグローバル化を背景に、国際的なソルベンシー規制
の導入に関する検討が進んでおり、既に欧州では時価ベースによるソルベンシー規制への
移行準備が始まっています。この新しいソルベンシー規制では、IFRSの考え方に基づいて
作成したバランスシート上の時価ベース資本とリスク量とを比較することで、保険会社の
健全性を判断することになっています。



「私たち自身がリスクベース経営に取り組むために、またIFRSや新しいソルベンシー規制
に対応するために、保険負債の時価評価が必要になる。」



こうした流れを背景に、同グループではリスクベース経営を経営課題の中核に据えた取り
組みを開始、保険負債時価評価プロジェクトを立ち上げて、リスクベース経営を支える
データベースシステムの構築に着手したとのことです。



「保険会社の社会的な使命は、お客さまが事故や地震などの被害に遭われた時、しっかり
とした保証を提供するという役割を、将来にわたって果たし続けていくこと。そのため
にはリスクを分散し、うまく管理して、何百年に一回といった甚大な災害が発生した時
にも対応できるよう平時は適切な利益を確保し、資本を厚くして健全性を高めておくこと
が重要だ。それによってお客さまのリスクに対して、より一層の安心感をご提供すること
ができるようになる。」


社会の公器である保険会社は、常に「想定外」を想定し、非常事態における保険金支払い
能力を高める、態勢を構築しておく必要があります。どのような状況であろうとも、
リスクを分散し、適時適切な保険金を支払えることが使命である以上、他の産業や企業
以上に、リスクに意識を払い、リスク管理を徹底する必要があると考えます。


東京海上グループの意識の高さは、他の保険会社にとって大変参考になるのではない
でしょうか。


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「日経4誌の損保関連ニュースをMBA的思考で斬る!」では、損保会社特集が終了したこととに伴い、今週から1週間分の業界ニュースをピックアップした「まるごと損保業界ニュース」をはじめました。
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  今日のテーマは 東京海上日動の「災害時対応」です
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東京海上日動の「災害時対応」についてです。


昨今、全国各地で大きな地震が発生しています。
また、世界各国でも震度7以上の地震が発生し、多くの犠牲者が出ています。

地震以外にも、弱毒性ではありますが、新型インフルが中国で発生しています。
強毒性に変異し、またヒトヒト感染になった場合、隣国である日本にも緊張が走る
ことになるのではないでしょうか。

上記以外でも、北朝鮮のミサイル発射の脅威もあります。
万が一、ミサイルが発射され、首都・東京に着弾し、金融システムが麻痺してしまったら?
損害保険会社はどうなるのでしょうか。


そこで今回は、東京海上日動のBCPをテーマに設定しました。


東京海上日動は、地震、台風等の自然災害が発生した場合、被災地はもちろん被災地以外
でも、保険事故の受付、保険金・満期返れい金等のお支払い、保険契約締結等、損害保険
会社としての重要業務を継続する社会的使命を担っていることから「災害に関する事業
継続計画における基本方針」を定めています。


その方針とは、「災害発生時における社員の行動原則」と「事業継続に対する基本方針」です。


●災害発生時における社員の行動原則
 災害発生時の社員の行動について、優先順位を次の通りとします。

 ・生命の安全確保

 ・地域社会の安全確保への協力

 ・重要業務の継続(事業継続)

 ※「事業継続」に対する行動に先駆け、「生命の安全確保」や「地域社会の安全確保への
   協力」を優先的に行うことを社員の行動原則としています。


●事業継続に対する基本方針
 災害発生時においては、以下3つの業務を重要業務とし、リソース(要員、資金ほか)を必要に
 応じて振り替え、これらの重要業務の継続を最優先します。

 ・保険事故受付業務

 ・保険金、満期返れい金等の支払い業務

 ・保険契約締結業務



そして、この2つを踏まえ、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しています。

東日本大震災をきっかけに、金融機関の危機管理に対する態勢整備は、市場や当局、そして
消費者から高い注目を集めることになりましたが、東京海上日動は2007年12月に策定し、今では
同社のHPで開示しています。



欧米の企業では、早くから不測の事態に対する備え(コンティンジェンシープラン)、災害時
復旧計画などの枠組みでBCPの策定が行われきました。そして、BCPが国際的にも広く注目される
ようになってきたのは、9・11同時テロ事件以降であるといえます。

この事件では、ニューヨークの世界貿易センタービルに旅客機が突入し、数多くの企業が被災
しましたが、被害にあった企業の多くがバックアップセンターを備えていたため、事業継続に
成功したことが大きな話題になりました。


日本では、この事件を契機としてBCPに関する検討が進められ、2005年8月に中央防災会議から
「事業継続ガイドライン」が公表され、2006年2月には中小企業庁から中小企業の経営者が
過度な負担なく自社BCPを自力で策定運用できるようにするための、「中小企業BCP策定運用指針」
が公表されました。現在、BCPの策定は企業の社会的責任(CSR)として位置づけられています。


また、「事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)」という概念も
あります。

BCMは自然災害や不測の事態による様々なリスクに対して迅速かつ効果的に対処し、事業活動
の継続性を確保するための戦略的な運営管理手法を指します。

具体的にいえば、BCMはBCPを策定するとともに、BCPの実行に必要な準備・資源の導入などについて、
PDCA(Plan、Do、Check、Act)のサイクルで見直し、管理する仕組みを意味します。


大手損保会社も東京海上日動社同様、有事の時の行動原則を明確に定め、またBCPも策定している
と思われますが、消費者、投資家、契約者などの関係者に対して安心感を与え、信頼・信用を
醸成するためにも、積極的にBCP等の概要を情報開示していくべきだと考えます。


また、ビジネスパートナーである保険代理店の事業継続に関しても真摯に考え、保険会社の機能
を確保する以外にも、販売網の継続性を確保する施策を講じることも重要なのではないでしょうか。

有事への備えは、平時にしかできません。ぜひ、東京海上をはじめとした大手損保会社には、
万全な社内体制を構築してもらいですね


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  今日のテーマは 東京海上日動の「タカフル事業」です
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東京海上日動の「タカフル事業」についてです。


東京海上日動は、同社が40%出資するエジプト現地法人のナイル・ジェネラル・タカフル社
(以下「NGT 社」)とナイル・ファミリー・タカフル社(以下「NFT 社」)を子会社化する
ことを決定しました。
東京海上日動は現地の会社と共同で出資し、2008 年10 月にNGT 社・NFT 社を設立しましたが、
エジプトの若年人口・中産階級の増加に伴う中長期的なイスラム式保険(タカフル)ビジネス
の発展を見込み、EKHD 社が保有していた株式を取得し子会社化したのことです。


東京海上グループとしては、1962 年にレバノンで営業を開始した後、インフラプロジェクト等
に参画する日系企業のサポートを中心に同地域における保険事業を展開していました。2000 年
以降は、2001 年にサウジアラビアでイスラム式保険(タカフル事業)の参入、2008年には
上記のNGT 社・NFT社をエジプトに設立する等、イスラム式保険商品の提供を通してローカル
ビジネスへの展開も進めてきました。


現在は、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプトの3 カ国で元受保険事業を展開しており、
今回のエジプト現地法人の子会社化等を通して、経済成長・人口増加が見込まれる同地域での
保険事業の展開を加速するようです。



そこで、今回は、今後、市場の拡大が見込まれる「タカフル」について考えてみたいと思います。




全世界の人口約70億人のうち、約10億2000万人がイスラム教徒であると推定されています。代表的
なイスラム国として、インドネシアやマレーシアなどが挙げられます。


これらの国では、保険の仕組みがイスラム教の規範にそぐわないものであるとして普及の阻害要因
になっていましたが、最近では、イスラム教の規範に則った保険(タカフル)が急速に普及し
始めています。イスラム教にはシャリーアと呼ばれる独自の規範があります。


「保険」はこの規範で禁じられている過剰なリスクや不確実性の内包、利子の収受などに該当する
として、1985年にイスラム法学者評議会により規範に反するとされました。これに対して、従来型
の保険をイスラム教の規範に順ずる形に作りかえた仕組みが「タカフル」です。



このタカフルにはいくつかのモデルがあり、それぞれ若干の違いがあるそうです。
(代表的なものとしては、バーレーンやマレーシアなどで採用されている、タカフルのハイブリッド
 ・モデルがあります)


タカフルの根本的な考え方は、相互扶助です。


そのためタカフル・ファンド(加入者基金)を事業者運営部分である株主勘定から分離する必要が
あります。その仕組みは相互会社と類似していますが、タカフル事業者のほとんどは株式会社として
運営されているそうです。


タカフル加入者は保険料に該当する「掛金」を支払う契約を結びます。

掛金は保険金の支払い原資としてタカフル・ファンドにプールされます。
そのうち、事前に約定された定率が事業手数料として、株主勘定へと振替えられます。
加えて、株主勘定には、タカフル・ファンドによる引受利益と運用利益の定率が配分されます。


そして事故発生時には、「喜捨」の位置づけで、保険金に該当する資金がタカフル・ファンドから
支払われ、また、契約期間中に事故が起きなかった場合には、当該加入者に引受利益・運用利益の
一部が分配金の形で支払われる仕組みとなっています。



タカフル・ファンドに集められた資金は、イスラム教の規範に従って、イスラム債や株式、リース
などのイスラム金融手法によって運用されます。(イスラム教で禁止されている豚肉やアルコール、
賭博、ポルノなどの事業への投資は避けなければならないようです)


タカフル・ファンドは株主勘定と分離されているため、引受収支が赤字になってしまった場合
(タカフル・ファンド部分の勘定が赤字になってしまった場合)に、タカフル事業者の資本で
埋め合わせることはできないようです。


その代わりとして、株主勘定から無利子の貸付をおこない流動性を確保するそうです。
この融資に対しては、タカフル・ファンドに生じる剰余金から返済されることになるそうです。


このように、従来型の保険とタカフルとの違いは、契約者側から見ると「分配金の有無」です。
また、事業者の立場で見ても、勘定の分離、シャリーア委員会の設置、シャリーア適格である
ものに投資運用先が限定される点であり、両者間で大きな相違点はありません。



言葉自体、あまり良く耳にしませんが、この「タカフル」は、保険の仕組みをイスラム諸国に
浸透させ、新たなマーケットを創造していくために有効な手段とされて、大きな期待が寄せされ
ています。このタカフルマーケットはさらに大きく発展していくものと考えられます。


AIGなどのようなグローバルプレーヤーが、一足先にこのマーケットに仕掛けていますが、
東京海上をはじめとする日本の損保会社も果敢にこのマーケットに攻め込んでもらいたいです。
その足がかりとして、東京海上日動は「現地法人の子会社化」を選択したのはないでしょうか。


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  今日のテーマは 東京海上日動の「失敗」です
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東京海上日動の「失敗」についてです。


東京海上日動では、保険料控除証明書および年末調整資料で、一部の契約者の控除
対象保険料の記載が誤っていることが判明しました。
誤りの内容は次のとおりです。


<超保険>
地震保険を中途付帯した超保険(新総合保険)において、平成22年11月から平成24年11月
までに発行した「超保険 地震保険証券 兼 新総合保険変更手続き完了のお知らせ」に
添付の「地震保険料控除証明書」に記載されている控除対象保険料が誤っていた。
対象契約件数は2,068件。



<介護費用保険>
介護費用保険の団体扱契約のうち、保険料払込方法が月払かつ保険料払込期間の最終
年度最終回目の保険料請求月が、平成20年10月-11月、平成21年10月-11月、平成22年
10月-11月、平成23年10月-11月、平成24年10月-11月のいずれかに該当する契約の
一部において、「生命保険料控除証明書」もしくは「年末調整資料」に記載されている
控除対象保険料が誤っていた。対象契約件数は345件。


保険料控除証明書は、契約者の確定申告に使用するものなので誤りは絶対許されない
ものだと思われますが、なぜこのようなミスが起きたのでしょうか。



企業品質が売りの東京海上日動社において、このようなミスは致命的な問題となり
かねません。商品パンフレットなどの誤植とはわけがちがうので、ミスの根源を
しっかり追究する必要があります。追究するにあたり、「失敗学」が参考になります
ので、ご紹介します。


失敗学 とは、「起こってしまった失敗に対し、責任追及のみに終始せず、(物理的・
個人的な) 直接原因と (背景的・組織的な) 根幹原因を究明」する学問のことです。


失敗に学び、同じ愚を繰り返さないようにするにはどうすればいいかを考える。
さらに、こうして得られた知識を社会に広め、ほかでも似たような失敗を起こさない
ように考える。


つまり、以下の3点が失敗学の核となるといわれています。


○原因究明 (CA: Cause Analysis)

○失敗防止 (FP: Failure Prevention)

○知識配布 (KD: Knowledge Distribution)


失敗学は安全工学などとも関係しますが、経営学などを網羅的に含んだ概念でもあります。

提唱者は『失敗学のすすめ』の著者・畑村洋太郎さんですので、同著を是非読んでもらい
たいです。


『失敗学のすすめ』では、失敗の種類は大きく3つに分けています。

1.織り込み済みの失敗 →ある程度の損害やデメリットは承知の上での失敗


2.結果としての失敗  →果敢なトライアルの結果としての失敗


3.回避可能であった失敗→ヒューマンエラーでの失敗



上記1と2の失敗は、「失敗は成功の元」となり得る失敗です。
また、この2つの失敗については、状況・結果などがある程度予測できたり、経験からくる
的確な判断で対処したりすることができます。


他方、上記3の失敗は、失敗からさらなる悪循環が生まれる失敗です。
予想しておけば回避可能であったにも関わらず、予想をしていなかったために
パニックに陥り、ますます、状況を悪くしてしまうものです。


東京海上日動の保険料控除証明書および年末調整資料における誤植の発生原因について
言及はありませんでしたが、多分、印字プログラムのミスなのではないでしょうか。


まずは売れ筋商品である「超保険」のミスが発覚し、他にも同様のミスがないかを確認
したところ、介護費用保険というニッチな商品にも不備が見つかったという流れでは
ないでしょうか。


印字プログラムの設計時、担当者による入念なクロスチェックやトリプルチェック。
はたまたミスが発生しない仕組みつくりに注力していれば、このようなミスは回避可能
だったのではないでしょうか。

今回のミスは糧に、各種プログラムを今一度見直すことも重要です。


また、他の保険会社も対岸の火事とせず、ミスが起きない態勢つくりに努める必要が
あるのではないでしょうか。特に、SJNK社やMS&ADの中核損保社は、合併や
統合(再編)が控えていますので、ミスが起こりやすい環境下にあるのでなお更です。


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  今日のテーマは 東京海上グループの「CSR」です
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東京海上グループの「CSR」についてです。


東京海上グループのCSRを3分間で理解できるサイトです。
http://www.tokiomarinehd.com/contents/csr.html


東京海上グループは、経営理念の実践を通して、社会の持続的発展に貢献しながら
グループ企業価値を永続的に高めていくという目標を持っています。

長年にわたり保険事業で培った知識と経験を活かし、社会に「安心と安全」を提供し、
社会の発展に貢献していくというものです。
(先月案内した防災情報提供サイト「あしたの笑顔のために」もCSRの一環です)
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/protect/egao/index.html

個人や企業を取り巻くリスクは多様化するなかで、保険会社に課せられた社会的な
役割や責任はますます重要になっています。

同社では全社員がCSRを実践するための行動指針として「東京海上グループCSR憲章」
を定めています。また、中期経営計画「変革と実行2014」の中で、中期ビジョン
として「お客様に品質で選ばれ、成長し続けるグローバルな企業グループ」となる
ことを目指していることからも、保険事業を通して、社会的課題の解決に向けた
取り組みを積極的にサポートしていく姿勢を読み取ることができます。


さて、海外では「CSR」という活動はどのように認識されているのでしょうか。


以前もご紹介したことがありますが、たとえば、ハーバード・ビジネススクール
では、「CSRの3P」として教えています。

ひとつはProfit(利益)、2つめがPeople(人)、3つめがPlanet(地球環境)。
この3つをCSRの本質と定義しています。
まず本業があって、かかわる人がいて、環境がある、というロジックです。



東京海上グループはどうでしょうか。


同社は、東京海上ホールディングス取締役会やCSRボードにおいてグループCSR計画
を策定し、定期的な進捗管理をしているそうです。
また、東京海上ホールディングスはCSR推進の専任部署を設置し、グループ全体の
CSR活動をより一層推進していくことを目的とし、グループ各社のCSR活動に対する
サポートをしているようです。


「お客様」「社員」「地球環境保護」「地域・社会貢献」における取り組みの進捗
状況を示すうえで、特に重要と考える項目を「CSR指標」と定めています。
ステークホルダーへの説明責任の観点から、その実績値を継続して開示しています。


その内容はこちらで全体を確認することができます。 ご参考まで
http://www.tokiomarinehd.com/social_respon/report/pdf/csr2011_group_csr.pdf



先述したPeople(人)の観点で見てみると、東京海上は、「女子社員の昇進数」や
「社員の満足」に焦点を当てています(重点課題としています)。


過去の資料に目を通してみると、「リーダー層の女子社員数」は、リーダー・
準リーダークラス(通常の課長職)の女性社員数が、214名(06年)→ 216名(07年)
→ 271名(08年)→325名(09年)と着実に増加しています。現在は400名超でしょう。


一方で、社員満足度(社員アンケートにおける満足度)は83.6%(08年)→78.4%(09年)
と減っていますので、課題はあるものの、人(社員)に目を向けている点で、
ハーバード大学の定義には合致しているようです。


それでは、少し視点を変えてみます。
CSRという慈善活動はコストがつきものですが、お金を使わないCSRはどのように
すればよいのでしょうか。
(東京海上社のCSRはどのような方向をめざせばいいのでしょうか)


東京海上の財産は、多くの「契約者」だと考えることもできます
この契約者間の関係形成を支援するというのも、CSR活動のひとつになりうるのでは
ないでしょうか。


リーダー的な地位の東京海上には、企業間や個人間に「橋を懸ける」ことに、
ある程度のエネルギーを注いだら面白いのではないでしょうか。点在する資源や
人、金、情報をつなぎ、創造へ向かわせる役割です。


関係形成の支援という仕事は、個人ではできません。コーディネーター役が必ず
必要です。誰かだけのための仕事というのはありえません。そして、誰かを犠牲
にしない仕事というのも不可能です。


さまざまなステークホルダーの利益、損害を含めた社会資源の連立方程式を
解いていかなければなりません。


東京海上の行為が、誰に対して、どのような目的で行われるのか。

いつ、どういう状況で害になったり、益をもたらしたりするのかについては、
常に意識してお金を使わないで社会に貢献できる方策を考えることも重要です。


そのためには、企業であれ、部署であれ、個人であれ、どのレベルにもいえる
ことですが、できるだけ、自社を取り巻く関係を「見える化」しておくことが
大切です。


損保業界、ひいては金融業界の中でも、東京海上の取り組みはのCSR取り組み
は突出していますが、今後の展開を期待したいと思います。


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  今日のテーマは 東京海上の「新商品戦略」です
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東京海上の「新商品戦略」についてです。


最近の東京海上グループの新商品といえば、東京海上日動社の「ちょいのり保険」、
東京海上日動あんしん生命の「メディカルKIT R」と、他の生損保が開発して
いない、開発しようとしなかったものです。


前者の商品は、自動車保険のアンバインドによって、自動車保険を細切れにし、
若者の自動車ニーズを取り組む戦略です。他方、後者の商品は、保険事故がない場合
支払った保険料を返戻するという、保険商品と金融商品の限界にチャレンジした
商品です。


経営学の大家であるマイケル・E・ポーター氏は、事業における「競争優位性」の
確保に必要な3つの基本戦略として、「集中化」「コストのリーダーシップ」「差別化」
をあげています。

特に、競合他社にないコア能力をテコに、新しい価値を生む事業モデル構築の重要性
を唱えています。 東京海上グループはこのコア能力を武器に、他社との差別化を図って
いるのは一目瞭然ではないでしょうか。


多くの企業は、商品・サービスの差別化による価値づくりを目指していますが、
現実にはなかなかうまくいきません。

保険商品のライフサイクルという観点から商品の差別化をとらえた場合、ある一つの
基本原則があります。


まず、新商品が導入される「導入期」には、“ハード的価値”で差をつけていくこと
が必要とされています。

“ハード的価値”とは、“品質”、“性能”、“機能”の違いで競争するということ
であり、一般的に、「先発企業としての利潤を得る」というのは、このあたりです。


次に、多くの企業が参入し、市場規模が大きくなる「成長期」を迎えます。
この時期には、“ソフト的価値”で差をつけろといわれています。

“ソフト的価値”とは、“デザイン”、“パッケージ”、“ネーミング”による差別化
です。自動車保険で考えてみると、中身は同じですが、ネーミングだけが違うという
のがほとんどではないでしょうか。


ところが、商品が「成熟期」に入ると、ハード的価値+ソフト的価値でも差別化する
ことは難しく、そこに新たな価値を創り出していく必要がでてきます。


“情報的価値”すなわち“意味的価値”による差別化です。


つまり、“生活を豊かにする情報が提供できる”ということで差をつけることが重要性
を持ってくるとされています。具体的には、顧客から見て、生活が豊かになる情報を、
その商品やサービスは持っているか、ということです。


例えば、保険商品からは離れますが、「電子レンジ」をとりあげてみると、当初は冷たい
ご飯を温めたり、お酒を温めたりといった単純な機能で売れていました。その後、多種
多様な商品が出ることにより、商品の品揃えも増え、他社との違いを示すため、様々な
料理メニューに応じた設定がされ、料理が不得意な主婦でもおいしい料理ができるソフト
的価値が重要視されました。

今では、個々のユーザーニーズに応じ、単なる“おかず”としてのメニューづくりだけ
でなく、手作りの前段階をレンジで行う、あるいは、自分なりのメニューづくりを
サポートしてくれる機能がついている商品など、生活をより豊かにする情報が提供されて
います。


差をつけるということは、非常に難しいことですが、情報的価値を持たせるのにハード的
発想だけでは限界があります。


保険会社として、顧客の生活を豊かにする情報を提供するには、保険メーカーの立場を
離れて、顧客が商品を買う代理店の店舗に視察に行ったり、そこに日々訪問している
営業社員の営業所に行ったりすることが重要になってくるのではないでしょうか。


そういった現場でのサービスや演出を含めて、差別化情報というものを考えていかなけれ
ばなりません。例えば、傷害保険であれば、顧客が傷害保険を欲しくなるように、保険
代理店がどう演出してくれているか、そこに生活を豊かにする情報が付け加えられているか
どうか、ということも含めて考えていく必要があると思います。


一般的には、新商品がないと売上は伸びない、シェア競争に負けると言われています。


新商品を多く出している企業は、売上成長に貢献しているという仮説が浸透しています。
東京海上日動の場合、今期は、明治安田生命との提携が保険料収入に寄与していますが、
新型超保険など他社が持っていない商品の売り上げも増収に一定の貢献をしているのでは
ないでしょうか。


マーケティングの世界では、新商品売上ウェイトが高ければ高いほど、営業競争力は強く、
売上が上がるという定説があります。

保険業界で、それを強く提唱するには情報量や定量分析結果等の根拠が不足していますが、
耐久消費財の世界などでは、明らかに新商品の構成比を注目しながらやった方がよいという
結果が出ているようです。

(消費財の世界では、耐久消費財に比べて「新商品が必ずしも決め手になっていない」
 ということもあるようですが・・・)


現場至上主義で、顧客の声に耳を傾けて、ソフトとハード、そして情報価値の充実の観点
からスピード感を持って商品開発を進めることが、保険会社の商品戦略の要諦なのでは
ないでしょうか。

この点から言っても、東京海上グループ傘下企業の商品力は他社を大きく上回っていると
いえるかもしれません。



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